2012年下半期本格ミステリベスト5

 2012年下半期(2012年5月〜10月)、中堅どころの奮起が見られたのは、心強い。ベテラン勢も意欲作を発表し続けたのもありがたく。


密室蒐集家 (ミステリー・リーグ)

密室蒐集家 (ミステリー・リーグ)



第1位:大山誠一郎『密室蒐集家』
 兼業寡作作家になっちゃうのかしらん。クラシカル・パズラーとモダン・ディテクティブ・ストーリーを止揚してくれる方向性を大期待しよう。


カマラとアマラの丘

カマラとアマラの丘



第2位:初野晴『カマラとアマラの丘』
 作者のカラーが、こういう方向性で定まってしまうのは、本意ではないかもしれないけれども、それでも、こっち側の可能性をも突き詰めてほしい。もちろん、本格ミステリでだけれども。


祟り火の一族

祟り火の一族



第2位:小島正樹『祟り火の一族』
 奇想系、というよりも伝奇ミステリ路線の復権を、作者に期待したいのです。80年代的なやつを。
 



第2位:西澤保彦『モラトリアム・シアター produced by腕貫探偵』
 信頼のブランド。パロディ的要素の捌きっぷりの堂々としたこと。ファースとしての構築性を味わえる逸品。


泡坂妻夫引退公演

泡坂妻夫引退公演



番外:泡坂妻夫泡坂妻夫引退公演』
 ただただ、合掌。お疲れ様でした。今度は、『全公演』を、是非。