2012-08-13
MDC-ja 通信 vol.22
MDC-ja 通信 vol.22 をお送りします。新バックエンドシステムである Kuma が延期しつつも、先週ついにリリースとなりました。まだいくつかのバグがあり、日々修正が加えられている Kuma については、今後も続報していきます。
以下、今号の目次です。
- Firefox 14、Thunderbird 14 が 7/17 にリリース
- Mozilla Hackathon 2012 が 7/28、29 に開催されました
- 新バックエンドシステム Kuma が 8/4 に正式稼働
- 最近、日本語で翻訳、更新されたドキュメント
- MDC-ja 通信について
Firefox 14、Thunderbird 14 が 7/17 にリリース
Firefox 14、Thunderbird 14 が米国時間 7/17 にリリースされました。
Firefox 14 では、検索バーやテキスト選択時の右クリックのメニューから Google 検索をした場合に、HTTPS で検索するようになったり、ロケーションバーでの URL インライン自動補完機能の実装(詳しい仕組みの解説は、modest の Firefox 14 の新機能の紹介記事を参照)、マウスの移動距離を取得できる Pointer Lock API のサポートなどがあります。
その他の新機能、リリースの詳細は、Mozilla Japan ブログ、MozillaZine.jp、modest の記事を参照してください。
また、しばらくリリース版の出ていなかった Android 版 Firefox ですが、Firefox for Android 14 が米国時間 6 月 26 日にリリースされました。ブラウザエンジンとしては、デスクトップ版 Firefox 14 と同等の新機能に加え、Native UI への対応による UI デザインの刷新やパフォーマンス改善などが行われています。詳しくは、Mozilla Japan ブログ、MozillaZine.jp の記事を参照してください。
一方の Thunderbird 14 では、セキュリティ修正のみとなっています。
リリースの詳細は、Mozilla Japan ブログ、MozillaZine.jp の記事を参照してください。
なお、今後の Thunderbird の開発については、Thunderbird: Stability and Community Innovation(Mozilla Japan ブログの抄訳)を参照してください。
次のメジャーバージョンとなる Firefox 15 の Beta 版についての情報は、以下の記事を参照してください。
Mozilla Hackathon 2012 が 7/28、29 に開催されました
Mozilla Japan 主催の Mozilla 関連の作業合宿イベントである、Mozilla Hackathon 2012 が 7/28、29 に東京で開催されました。
私も翻訳グループの一員として参加しましたが、集中して作業できただけでなく、MDN 日本語版貢献者の方にもオフラインで会うことが出来たりと、2 日間、有意義で楽しい時間を過ごすことができました。主催者、参加者のみなさん、ありがとうございました。
開催レポートは modest の記事を参照してください。
新バックエンドシステム Kuma が 8/4 に正式稼働
7 月にライセンス契約を解約した DekiWiki に代り、MDN の新バックエンドシステムとなる Kuma が米国時間の 8 月 4 日に正式に稼働開始しました。
Kuma では、日本語版などの翻訳版と英語版との紐付けがシステム側で行われるようになりました。新しい翻訳方法については、MDN 日本語版の翻訳についてのドキュメントを参照してください。
開発期間は 1 年強であり、ベータサイトでのテストも行われましたが、MDN の機能要望にすべて対応するにはまだ至っておらず、いくつかの未実装機能や不具合がまだ残っています。
Kuma のバグに関しては、翻訳フォーラムでまとめていますので、そちらを参照してください。
最近、日本語で翻訳、更新されたドキュメント
前号から今号までの間に翻訳、更新されたドキュメントをいくつか紹介します。
yyss さんによる翻訳です。HTTP メッセージヘッダの一覧と必要な Gecko のバージョンなどのついての状況を提供します。
ethertank さんによる更新です。Mozilla がサポートしている CSS の セレクタ、プロパティなどを一覧化しているページです。
taguchi-ch さんによる翻訳です。B2G のビルド手順を解説したページで、この他にもいくつかのページに分かれています。
MDC-ja 通信について
MDC-ja 通信は MDN Doc Center (MDC) とその日本語版の現状およびその関連情報をお伝えする通信です。
原則として、Firefox のメジャーアップデート版がリリースされた週から 1 週間後の週の土曜夜〜日曜夜に発行予定です。次号は 9 月 8 日 or 9 日発行予定です。
この通信について、ご意見、ご要望がありましたら、potappo、または、MDC 日本語版 ML までお気軽にお寄せください。
2012-05-06
MDC-ja 通信 vol.20
発行スケジュールを変えつつも、いつの間にか 20 号目に達した MDC-ja 通信 vol.20 をお送りします。最初は月刊だったのが、本業が忙しくて隔月発行になり、モチベーション合わせなどのために高速リリースと同じ周期になって、今に至ります。
以下、今号の目次です。
- Firefox 12、Thunderbird 12 が 4/24 にリリース
- 新バックエンドシステムの今後の予定
- 米国時間 5/8 に約 8 時間 MDN がダウンします
- 最近、日本語で翻訳、更新されたドキュメント
- MDC-ja 通信について
Firefox 12、Thunderbird 12 が 4/24 にリリース
Firefox 12、Thunderbird 12 が米国時間 4/24 にリリースされました。
Firefox 12 では、DOM の input イベントが IME で入力中にも発生するようになったこと(modest での記事)などのブラウザ間の互換性の向上を始め、Web 開発者向け開発ツールにも多くの改良が行われています。
その他の新機能、リリースの詳細は、Mozilla Japan ブログ、MozillaZine.jp の記事を参照してください。
なお、Android 版 Firefox 12 は、設計からの再作成が現在行われているため、リリースされません。
一方の Thunderbird 12 では、グローバル検索結果の表示内容の改善や RSS フィード購読機能の改善が行われました。
その他の改良点やリリースの詳細は、Mozilla Japan ブログ、MozillaZine.jp の記事を参照してください。
次のメジャーバージョンとなる Firefox 13 の Beta についての情報は、以下の記事を参照してください。
なお、Firefox 3.6 と Thunderbird 3.1 のサポートは 4/23 に終了しています。詳細は、Mozilla Japan ブログの記事を参照してください。
新バックエンドシステムの今後の予定
先号で取り上げたテンプレートのローカライゼーションのバグに関しては、結局、英語版のテンプレートに各言語版のメッセージを記述するという方式になりました。詳細は、別記事を参照してください。
1 年近く開発が続いてきた Kuma ですが、最低限の開発がほぼ完了したようで、テスト計画が出てきました。
ただ、一度出たテスト計画(詳細は別記事参照)は、一度白紙に戻され、5 月以降、いくつかのテスト期間 (Test Days) と集中テスト (Test day) が行われていくようです。方法については、engagement-developers の以下のスレッドで議論されています。
また、MDN の Product Manager が新しい人になっています。これらについては、以下を参照してください。
米国時間 5/8 に約 8 時間 MDN がダウンします
MDN のヘッダに既に出ていますが、MDN (developer.mozilla.org) が米国時間 5/8 に約 8 時間停止する予定になっています。
Mozilla Wiki にある 4/30 付けの WeeklyUpdates によると、サーバーを新しいデータセンターに移動するためとのことです。
時間帯は明示されていませんが、米国時間の通常勤務時間帯に停止したと仮定した場合、日本時間では、8 日の深夜から 9 日の午前中にかけてと思われます。
停止中の代替策などについての詳細は、先行して別記事に書きましたので、そちらを参照してください。
最近、日本語で翻訳、更新されたドキュメント
前号から今号までの間に翻訳、更新されたドキュメントをいくつか紹介します。
saneyuki_s さんによる翻訳です。HTML5 でのタグ一覧を提供するページです。
myakura さんによる翻訳です。要素に CORS (Cross Origin Resource Sharing) に関する設定を行うための属性についての解説です。
yyss さんによる翻訳です。HTTP Strict Transport Security や X-Frame-Options HTTP レスポンスヘッダなどのサイトのセキュリティを高めるための機能について一覧化しています。
Array indexOf メソッド (JavaScript Reference)
ethertank さんによる更新です。polyfill の更新が行われています。他の Array のメソッドに関しても同様の更新が行われています。
私による翻訳です。Firefox 14 は、現在 Aurora として提供されています。ちなみに、Firefox 13 for developers は yyss さん が翻訳、Firefox 12 for developers は Kohei さんが翻訳したものを私が更新しています。
ethertank さん、yyss さんは他にも多くの翻訳、更新をしていますので、興味のある方は、各人の投稿記録も参照してみてください。
MDC-ja 通信について
MDC-ja 通信は MDN Doc Center (MDC) とその日本語版の現状およびその関連情報をお伝えする通信です。
原則として、Firefox のメジャーアップデート版のリリースされてから 2 週間後の週の土曜夜〜日曜夜に発行予定です。次号は 6 月 16 日 or 17 日発行予定です。
この通信について、ご意見、ご要望がありましたら、potappo、または、MDC 日本語版 ML までお気軽にお寄せください。
2012-02-12
MDC-ja 通信 vol.18
高速リリーススケジュールに合わせてから初めての発行となる vol.18 です。
先週ほとんど作っていたのですが、DOM Reference への対応で、1 週遅れの発行となりました。
以下、今号の目次です。
- Firefox 10、Thunderbird 10 が 1/31 にリリース
- MDC の今後の予定
- DekiWiki でのページ移動の仕方
- 最近、日本語で翻訳、更新されたドキュメント
- MDC-ja 通信について
Firefox 10、Thunderbird 10 が 1/31 にリリース
Firefox 10、Thunderbird 10 が米国時間 1/31 にリリースされました。
Firefox 10 では、アドオンの互換性チェックの方法が柔軟な方向に変更になった他にも、CSS 3D Transforms の実装(MDC 英語版記事。日本語版は更新されていません。)、フルスクリーン API(MDC 日本語版記事)の実装など、多くの新機能、変更点があります。これらは実験実装であるため、他ブラウザの実験実装と互換性があるとは限らないことに注意してください。
また、新たな Web 開発者ツールとして、調査ツール(MDC 日本語版記事)が追加され、従来からあったツールであるスクラッチパッド(MDC 日本語版記事)は、シンタックスハイライトなどの機能を持つ Eclipse Orion をエディタとして利用するようにするなどの改良が行われています。
その他の新機能など、リリースの詳細は、Mozilla Japan ブログ、MozillaZine.jp の記事を参照してください。
もう一方の Thunderbird 10 では、検索窓と右クリックメニューから、Thunderbird 上の新しいタブ での Web 検索が可能になるという新機能が追加されています。利用できる検索エンジンはデフォルトでいくつか用意されており、検索結果のタブの左サイドバーから切り替えることができます。
その他の改良点やリリースの詳細は、Mozilla Japan ブログ、MozillaZine.jp の記事を参照してください。
また、Firefox、Thunderbird ともに、このバージョンを元にして、法人向け延長サポート版の提供が開始されました。詳細は、Mozilla Japan のページを参照してください。
Firefox/Thunderbird 法人向け延長サポート版 (ESR) のダウンロード
なお、次のメジャーリリースとなる 11 Beta、Aurora 12 についても、マージ作業が終わっています。新機能の紹介などについては、以下の記事を参照してください。
MDC の今後の予定
MDC リーダの Eric Shepherd (Sheppy) が自身のブログに MDC の今後の予定について、1/20 から 1/22 まで連続して 3 つの記事を投稿しました。私のブログで 2 つの記事にまとめています。
MDC は現在 DekiWiki というバックエンドシステムを使っていますが、これを新しいバックエンドシステム(コードネームは Kuma。SUMO のバックエンドシステム Kitsune に由来するものですが、なぜ日本語の動物名なのかは私は知りません) に置き換えようという作業が進んでいます。これについて説明しているのが最初の記事です。テンプレートを新システムに移行することなどが予定されています。
MDC でのドキュメンテーションを専門に行う Mozilla のテクニカルライターに CSS リファレンスで以前から貢献していた Teoli(Jean-Yves Perrier) が去年の 12 月から加わり、CSS リファレンスだけでなく、他の各リファレンスも内容を充実させていくことになりました。また、ドキュメント全体の新しい階層構造への移行も計画されています。これらについて説明しているのが、2 番目の記事です。リファレンスについては、日本語版の状況も書いてありますので、貢献に興味のある方は参考にしてください。
DekiWiki でのページ移動の仕方
前項のドキュメント階層構造の再構成にも関連しますが、DekiWiki での階層をまたがったページ移動はわかりにくいことから、DekiWiki でのページ移動の仕方について、日本語版の翻訳方法ページでの詳しい説明を追加しました。もっとわかりやすい説明方法があれば、ご意見ください。
最近、日本語で翻訳、更新されたドキュメント
2012 年 1 月から今号までの間に翻訳、更新されたドキュメントをいくつか紹介します。
sanayuki_s さんによる更新です。英語版の最新版の更新が反映されています。IndexedDB は、構造化された多くのデータを保存するクライアントサイドのストレージ API を提供するための技術であり、Chrome でも実装が進められています。
Writing forward-compatible websites
yyss さんによる翻訳です。新しいバージョンのブラウザの公開に対応できる Web サイトを記述する方法を説明しています。HTML5 への対応方法や、ベンダー接頭辞付きの CSS プロパティの注意点などがまとめられています。
edvakf さんのブログでの翻訳を marsf さんが移植したものです。WebGL を使ったコンテンツの互換性やパフォーマンスを高めるために参考になる Tips がまとめられています。
canvas (HTML ElementReference)
lmt_swallow さんによる翻訳です。Element Reference では、使い方の詳細は説明されませんが、基本的な仕様や、ブラウザの互換性についての情報が提供されています。
element.nodeValue (DOM Reference)
dextraさんによる翻訳です。element.nodeValue は、ノードの値をを返すメソッドです。テキストノードなど、値を持つノードから呼び出さないと意味がないので、実際には、element.firstChild.nodeValue などのように使います。
WeakMap (JavaScript Reference)
sanayuki_s さんによる翻訳です。WeakMapは、JavaScript の弱参照の試験実装です。弱参照を用いることで、メモリリークの防止などが可能になります。
MDC-ja 通信について
MDC-ja 通信は MDN Doc Center (MDC) とその日本語版の現状およびその関連情報をお伝えする通信です。
原則として、Firefox の最新版がリリースされた週の土曜夜〜日曜夜に発行予定です。次号は 3 月 17 日 or 18 日発行予定です。
この通信について、ご意見、ご要望がありましたら、potappo、または、MDC 日本語版 ML までお気軽にお寄せください。