2011-06-01
■[行政][経営][政治]公務員給与カットを何のためにするのか分かってない人は意外に多いのかも
公務員人件費ゼロでも財政赤字なくせない|すくらむの記事と、そのコメント欄とかその他感想欄を読んで思ったこと。
それは、すくらむの人は分かってて書いてないんだろうけど、公務員人件費を何で減らすか理解してない人って意外に多いんだなあということです。
答えを端的に書きます。公務員の人件費を減らすのは、増税したいからです。
その事情を書きます。
そこそこの規模の企業になれば、人件費を減らす、特に既存の正社員の一人当たり月給額(残業代以外)を減らす時は、その他の設備投資や物的支出をぎりぎりまで切り下げてから行うことが多いです。正社員の給料を下げるということは、その人たちの生活を直撃することになりますし、そのような労働条件を切り下げる形の給与改定については、労組も抵抗しますし、裁判例でも、それなりに厳しい条件が付けられているからです。
つまり、今いる正社員の一人当たり月給額(残業代以外)を減らすのは、ほとんど最後に近いコストカット手段です。
ところで。普通は、企業が収支を改善したい時は、収入の増から入ります。曰く、営業努力をしろと。その後で、冗費の節減が続き、最後に人減らし。ところが、公的財政の場合は、収支を改善するのに、収入増という手段が難しいです。地方公共機関なら、国に陳情して補助金や地方交付税を増やしてもらうという裏技がありますが、国には、景気回復などによる税収の自然増か、増税しかありません。
ところが、景気回復による税収の自然増は、1990年代に何度か行った税制改革(要は減税です)のせいで、あまり期待できないものになっています。さらに、景気回復などで物価が上がれば名目の税収は上がるのですが、年金制度が物価がプラスの時だけ物価連動になっているので、その分支出も増えてしまう構造になっています。もはや、税収の自然増は国家財政にとっては期待できない「おとぎ話」になっています。
とすれば、普通の企業が収支改善をするにあたってまず取り組む収入の増のためには、国にとっては、増税しか方法がありません。
ところが増税には国民が反対します。
国としては、国民に増税をお願いするためには、国の全ての余計な経費を削ったという証が必要になります。
正社員の人件費単価の減は、多くのまともな会社で「ほとんど最後に近いコストカット手段」です。
これをやる。そうすれば、最後の手段としての増税が正当化されます。
ちなみに増税するとすれば所得税や法人税より、消費税です。なぜならば、もはや勤労世代ではない高齢者が持つ金が消費のマジョリティを占めつつある高齢社会ニッポンにおいて、勤労世代の増税をしても税収増はあまり期待できないからです。消費税はその点、高齢者の消費を直接ターゲットにできます。あと、各種控除で事実上所得税を納めていない年収300万以下の低所得者層にも課税できます。
そのことを理解してかしないでか、公務員の給与を疎ましく思う程度の収入の人こそが、公務員の給与を下げろと主張する。
これはなんという奇妙な風景なのでしょうか。
“弱いものたちが夕暮れ♪ さらに弱いものを叩く♪”
(参照)
- 504 http://www.hatena.ne.jp/
- 244 http://b.hatena.ne.jp/hotentry/economics
- 239 http://www.ig.gmodules.com/gadgets/ifr?exp_rpc_js=1&exp_track_js=1&url=http://www.hatena.ne.jp/tools/gadget/bookmark/bookmark_gadget.xml&container=ig&view=default&lang=ja&country=JP&sanitize=0&v=6f1887060bac0f4f&parent=http://www.googl
- 224 http://b.hatena.ne.jp/
- 168 http://b.hatena.ne.jp/hotentry?mode=general
- 130 http://www.sleipnirstart.com/
- 129 http://search.yahoo.co.jp/search?p=子ども手当 廃止&rs=2&toggle=1&ei=UTF-8&fr=my-top-cm
- 88 http://socialnews.rakuten.co.jp/link/公務員給与カットは、実は増税のため?
- 70 http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/potato_gnocchi/20110601/p1
- 65 http://d.hatena.ne.jp/dangerous1192/

