常夏島日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2011-12-03

[]採用する側から見た例のマイナビの広告

(四捨)五入すれば10年前に某社の採用担当をしていて、四捨五入すれば0年前に某社の最終いっこ前の面接をしていた立場からちょこっと感想をば。

いっとくけどトップレベル企業じゃないからね。


マイナビ2013の広告が気持ち悪すぎる - 就活生に甘える社会人を読みました。そして、マイナビを皮肉るマイナビ2013の広告がすばらしすぎる件 | onomiyuki.comも読みました。


マイナビ2013の広告がすばらしすぎる件 | onomiyuki.com」の記事は、就職活動する学生の立場に立っての記事でしたが、私もほぼ同感です。なお、私は既に就職活動を約20年前に終わってて、採用側の立場のほうがはるかに長かったので、採用側としての感想です。つまり。


こんな広告を真に受けてマイナビ使う奴とか採りたくねぇぇ。


具体的に書きましょう。この広告が明示してくれた、私の就活生に対する不満は次のようなものです。


おんなじリクスー着てくるとか詰まらない奴の証明だろ

髪黒いとか似合ってねぇ、大学に行っからお前の日常見せてみろ

サークル活動とか居酒屋バイトの自慢話ばっかりで定型的すぎんだろ他に自慢はないのかよ

あいさつの仕方まで一緒で何か楽しいのかよ


あのマイナビの広告は、就職活動生をそのような型にはめるような傾向を加速する嫌いがあります。

そのように、ウソの型にはまる学生なんて、本当は企業の採用担当者的には要らないのです。

もっとぶっちゃけていえば#いまの就活を知ってください まとめ - Togetterでまとめられているような学生は要らないんです。

ウチのような一流とはいいがたい会社は上から目線で「入ってやってもいいけど」くらいに思って「滑り止めなんだけど」くらいに思って面接を受けているような奴が欲しいんです。そういう奴と面接で話してると楽しくて仕方ないんです。いい学生と久しぶりに話せたな、とそう思うんです。同じスペック*1の学生でも、「御社に入りたいんで媚びまくってみました」みたいな奴には、魅力の一かけらも感じないんです。

できる学生なら、多浪であろうが青年海外協力隊員であろうが、その経験について楽しく語ってくれるもんです。そういう学生を採りたいんです。


わざわざ自分をつまらない型に自分ではめるような奴は、会社は欲しくないんです。


でも、あのマイナビの広告は、自分をつまらない型にはめないと就職できないし、それが「考えるすべての就活生」であると言ってるわけです。そして、#いまの就活を知ってください まとめ - Togetterに出てくる学生は、その空気に反発しつつ、自分たちがその空気の奴隷であることを逆説的に自慢しているわけです。その構造にまず元採用担当者としては、絶望を感じるわけです。


しかし、その絶望などは、本当の絶望と比べれば軽微なものです。


本当の絶望は、でもそんなマイナビでも、数十人〜数百人の採用をしなければいけない立場としては、使わざるを得ないことなのです。


自分の会社にそれなりのブランド力があって、マイナビなどに依存せずにそれなりの母集団を集められて、その中から実質的な選考ができるのであれば、マイナビなどに頼る必要はないのです。国家公務員一種二種といった官庁や、外資系金融コンサルなどはこのような採用ができていますし、業界トップレベルの企業(東京海上とか日本生命、一昨年までの東京電力)などは本来このような採用が可能です。


しかしながら、後者のような企業がマイナビなどを使っています。本来は、これらの企業にとっては、マイナビなどを使うのは、単なる非効率であるはずです。これらの企業が本当に欲しい人材は、マイナビ経由でなくても来る人材です。マイナビでしかエントリーできない学生は、このような会社が求める人材ではないケースが多いと思います。しかし、このような企業ですらマイナビも使っています。


マイナビリクナビは、採用する側にとっては、既にほとんどインフラと化しています。マイナビ(やリクナビ)を使わないことによって「今年の採用は失敗だった」と言われたくはない。マイナビ(やリクナビ)を使えば、それなりに志望者の数が集まります。その質はどうあれ。そして採用する人事部の立場からすれば、たくさんの人を集めてその中から精鋭を採用したらこんなでした、という形を作ることは大事です。でもその裏には、決まりきったリクスーを着て、決まりきった学生時代の自慢話をして、決まりきった態度振る舞いをする、言わば何かのコピペのような学生を、本来だったら他にたくさん仕事がある忙しい面接担当者の時間を割いて振るい落とす、実に生産性に乏しい時間が存在します。


あのマイナビの広告を採用側から見たときの風景は、こんな感じです。


そこには、どう見ても何かの悪循環が存在します。


その悪循環の本質は、就職(=採用)活動が、あまりにも採用側に力が偏っていることに由来することであろう、と思います。その論拠の一つは、バブルの頃は、似たような仕組みであっても、学生がもっと自由奔放に振る舞っていたからです。もう一つは、どんなスペックの学生であっても一応採用のプロセスに乗せないと世の中(マスコミとか)の非難が恐ろしいということにあろう、と思います。実際にはそのマスコミこそがマイナビなどを通じない閉鎖的な選考をやっているのですが。フジテレビのアナウンサーでマイナビリクナビ経由で採用された奴、出てきてみろ。そんな奴らに就職活動を語ってほしくないんだよ。


まあでも、結果としては、マイナビなどを使うしかない会社は、自分をつまんない型にはめているという意味において、就活生と変わらないことをやっているわけですけどね。


(12/5追加)

誤解がありそうな点について一部補足しました。

マイナビの広告についてのエントリに補足 - 常夏島日記

(参照)

就職戦線異状なし [VHS]

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仙道敦子かわいい〜


SMILING?THE BEST OF NORIYUKI MAKIHARA

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就活のバカヤロー (光文社新書)

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*1出身大学とかです

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