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天国猿のスキャナー

2008-02-01 面倒な男

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He raised hell with everybody, including the family doctor, because the latter couldn’t keep his kidneys clan of gravel. If we made him a sack coat in August by October it was too large for him, or too small.

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kidney 腎臓

gravel <医>尿砂

sack coat サックコート(日常着として背広の上着)

latter 以下はいわゆる無生物主語ってやつですね。昔、飲み屋でアルバイトしていた時30代後半の人が「石が出来るとと本当に痛くて苦しいんだよ…」と言っていたことを思い出しました。latter は近頃。次の文はIf we made him a sack coat in August, by Octoberと8月と10月の間にカンマを入れると分りやすくなります。日本語の文章はあんまり代名詞(彼とか彼女とか)をいれずにそのまま名前を入れた方が通りがよくなることが多いです。becauseの後は「なぜなら最近では、彼は尿砂という意味で、彼の腎臓をキレイに保てていなかった」。しかし、横書きだと句点が多くなりがちですねー。縦書きだとあんまり気にならないのに。

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ベンディックスはあらゆる人に怒鳴り散らし、彼のかかりつけの医者にも近ごろ腎臓に尿砂がたまりがちということで、腹いせに文句をつけていた。もし彼の上着を8月に仕立てたなら、10月にはもう太りすぎているか痩せすぎているかしてサイズが合わないというありさまだった。

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When he could find nothing to complain about he would dress on the right side so as to have the pleasure of bawling the pants maker out because he was strangling his, H. W. Bendix’s, balls. A difficult guy. Touchy, whimsical, mean, crotchety, capricious, malevolent.

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complain about〜 〜に泣き言を言う、ぼやく、不平を訴える

bawl〜out 〜に叫ぶ、わめく<口>怒鳴りつける、しかりつける

so as to〜 (〜以下に目的をはっきり示す)

right side ?

strangle 絞め殺す

touchy 怒りっぽい、敏感な、扱いに慎重を要する

whimsical 気まぐれな、風変わりな

crotchety 気まぐれな、偏屈な

capricious 気まぐれな、移り気の、当てにならない、(Capricorn カプリコーン、山羊座

malevolent 悪意のある、敵意をもった、<占星>悪い力のある星 

mean (2) 卑劣な、下品な、さもしい、あさましい、けちな

これすげえ悩んだんですね。ballsは間違いなくキンタマのこととしても、he would dress on the right sideの部分がとっつきにくい。dressは間違いなく動詞で、the right sideがねえ。「右側」と考えるか「正装する」では、because以下の意味がはっきりしているから、意味はあんまり変わらないんですけれど、内容が違ってきます。

ちょっと寄り道をしてみると、全体はこんな感じ

When he could find nothing to complain about /he would dress on the right side/ so as to have the pleasure of bawling the pants maker out/ because he was strangling his, H. W. Bendix’s, balls.

彼が文句をいうものが何も見つからない時/彼は???するだろう/ズボン職人をしかりつける喜びのために/なぜなら彼(パンツ職人)は彼(ベンディックス)の、H. W. ベンディックスのキンタマを絞め殺しているからだ。

となります。

ちなみに辞書は「リーダーズ英和辞典」を使っています。村上春樹のお勧めということで迷わず高校の時に使っていた辞書(行方不明)の代わりに購入しました。

さて、調べると、「on the right side」で「正しい方法で」という意味がありますが、もちろん「右側」という意味もあります。Google先生に聞いても両方の意味が出てくる。しかし、じっくり見てみると右側という方が特に衣類に関してはかなり優勢のようです。ついでに" dress on the right side"さらには念を入れて " dressed on the right side"で検索したところ、どちらもほとんど検索に引っかからないしdressを動詞と使っている例は皆無、慣用句やお決まりの表現ではないようだ…つーことは「右側」で決定。正装するという時はformalを使うようだし。

次はミラーたんお得意の羅列パターンですね。カプリシシャスという単語を見て「Tropic of Capricorn (南回帰線)」を思い出しニヤっとする俺は無職進行中。けっこうミラーたんは占星術の単語とか医学の単語が好きなんですよね。バラの十字架三部作をプレクサスまで読んだとき突然「対数」をいう言葉の上に「ロガリズム」とルビが振ってあり、それを見てようやく腑に落ちた経験があります。「山羊のように気まぐれで」とか入れてみようと思ったんですけど、どうしよう。「キュウリのようにクールだ」って感じでやってみます。「風変わり」っていう言葉は頭がちょっとイカれてる感じがししていいですね。あの人ちょっとアレだから…みたいな。全部「で」でつなげたかったので、最初に性格という単語を挿入。Meanはキンタマの話を受けて「卑劣」「下品」と分割しました。

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ベンディックスが泣き言を言うきっかけを見つけられなかったら、やつはズボンの右側の方に押し込んだことだろう――もちろん、H. G. ベンディックスのデカいキンタマを締め付けているズボンを作った職人にわめき散らす喜びのために。面倒な男だ。怒りっぽい厄介な性格で、風変わりで、山羊のように気まぐれで、卑劣で、下品で、偏屈で、悪意がある。

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