2つの時のもうひとつの2つの時にて。5
会議室(女)
エイリル「…ということで、私が議長を務めるわ」
クーム「良かった…。エイリルが議長で」
フォーラ「エイリルだと何がいいの?」
クーム「会議の中身が分かりやすくって、早く終わるの。気が楽だわ…」
エイリル「それじゃあ始めるわよ。今回、あなたたちに任務が来たわ」
セイカ「任務…ですか?」
エイリル「そう。時空のかけらがこのポポロクロイス中に散らばったらしいの。
だから、集めておかないと大変なことになるわ」
ラン「たいへんなこと?」
エイリル「時空のかけらを使って、自分自身を守ることが出来る。
でも、その盾が無くなってしまえば、あなたたちの中から…
何人かが存在を消されるわ」
クーム「…でも、時空のかけらは私たちは持っているんじゃ…」
エイリル「これがね…。一度、2つの時の事件が終わった後、すべての時空のかけらは消え去ったのよ。
再び時空のかけらを時守り族が作ってくれたのはいいんだけど…」
フレラ「その…盗まれちゃった…」
クーム「!?じゃあ、私は今、時空のかけらが……、ほ、本当に無い!」
フォーラ「どうしたの、フレラ…。今まで盗まれるようなことは無かったのに…」
フレラ「盗まれたっていうか、襲われたわ。がんばって戦ったんだけど…、まったく歯が立たなかったの」
エイリル「あなたたちがここに閉じ込められているのは、この場所なら存在を消される心配が無いからよ」
クーム「そう…。…じゃ、ずっとここにいるわ」
エイリル「ダメよ!フレラが言うには、襲ってきたのは時渡り族よ!
いずれこの場所を知って、中に入られたらおしまいよ!」
クーム「もう…、その時でいいじゃない!」
エイリル「第一、この中から誰かが消えたら、私達みんながいなくなってしまうのよ!」
フォーラ「どういうこと?」
エイリル「…2つの時の件は、みんなが協力したからこそ、無事に終われた。
でも、その1人が欠けてしまえば、その事件は解決出来なくなって、
みんなは全滅するのよ!」
ナタネ「…さりげなく怖く言うわね。実際、また支配されるだけじゃないの?」
エイリル「今度の敵は時空王よりひどいわ…。時空王も、十分ひどかったけど」
ラン「それ、敵が言っていいの?」
エイリル「いいの。フレラの対応のおかげで、時空のかけらは時渡り族に渡されないで、
ここに散らばったから、まだあななたちは持ち主扱いになっている。
今のうちに探して、拾うしかないのよ!」
フォーラ「分かったわ。私たちが先に時空のかけらを探せばいいのね!」
セイカ「私も協力します!」
エイリル「…ということで、全員参加ね」
クーム「仕方ないかぁ…」
まじめな会議をしていた女性たち。これで会議は終わったのですが…。
会議室(男)
カケル「だから、サーマン、お前が議長をするな!」
サーマン「平気だ。心肺ゴムだ」
カケル「心配御無用な。…って、全然心配だろ!」
男性の方では、未だに会議が始まらないのでした…。
続く。