図書館と言葉。
新居のすぐ近くに図書館があるので楽しみにしていました、というか、この部屋に決めた理由の何割かはこのロケーションのためです。週刊誌の今週号を見るためなら、コンビニより図書館へ行く方が近いというぐらい。ただ、実際に行ってみたら開架書庫の1/3ぐらいが子供の本コーナーで、一般書のスペースは高校の図書室ぐらいしかなく、ちょっとがっかりしています。閉架書庫は広いらしく検索するといろいろ蔵書はあるようだし、二十館近い市内の図書館から取り寄せもできるので、せいぜい利用していこうと思っています。
というわけでさっそく、コメント欄で滴水さんからご推薦いただいた呉智英『言葉の常備薬』ISBN:4575297364 を借りてきて読んでいるところです。まえがきでいきなり、当時の産経新聞校閲部長*1である塩原経央氏がいかにひどい日本語を操っているかを指摘していて、かなり痛快な本です。*2
その塩原氏、文語使用を主張しながら本人の書く文語が出鱈目であることを呉氏に指摘されているのに、なおもこんな団体で幹事を務めているようです。
文語の苑
http://www008.upp.so-net.ne.jp/bungsono/index.html
http://www008.upp.so-net.ne.jp/bungsono/etc/etc.html#HokkininKanji
このetcのページにある会則の文章が、そもそも怪しげに見えます。指摘するほどの知識はないのが残念なところです。発起人・幹事も錚々たる面子ですなあ。
安倍首相と拉致問題。
韓国人拉致「早期解決願う」 首相がメッセージ‐イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/70569
アフガニスタンの韓国人ボランティア拉致事件についての発言です。ふむ。紛争地域に出かけていったボランティアが武装組織に人質にされ、軍が撤退しないと殺すと脅されても、今回は自己責任とは言わないんですね。国家が自国民を最大限守るというのは当たり前なのですが、あのときの一部ネトウヨやその尻馬に乗った産経は、この安倍発言をどう思っているのでしょうか。
ついでに安倍と拉致つながりで、毎日の記事にあった興味深い指摘を紹介しておきます。
安倍首相:拉致問題は付け足し 参院選応援で−MSN毎日インタラクティブ
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070725k0000m010057000c.html?in=rssw
政府・与党内には「安倍路線を止めたいのは北朝鮮」(塩崎恭久官房長官)など、選挙の劣勢を北朝鮮と結びつけて危機感をあおるような訴えも出始めた。
なお、この毎日記事によると、壷三の街頭演説では拉致問題を最後に付け足しのように言うだけだそうです。しかしコメント欄でエクレア長介さんがレポートしてくださったのですが*1、聴衆(支持者)の反応がいちばん大きいのもその部分だそうで、あえて最後に持ってきているとも考えられます。いろんな意味で、拉致問題は安倍自民党にとって便利な道具なのでしょうね。