黙然日記(廃墟)

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産経、民主党を批判する。

民主マニフェスト再検証 弱者重視も財源具体像なく-イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/77668

 選挙で圧勝した政党の政策について再検証してみる、という行動自体は評価できます。なぜこのタイミングなのかは微妙に謎ですが。で、説明するまでもないと思いますが、産経の記事なので、民主党の政策をけちょんけちょんにけなしています。
 政治系とみなされそうなblogをやっているわりに、実はわたしは政治そのものについては素人なので(テーマはメディアのつもりなんですよ)、この再評価の内容が妥当なのかはなんとも言えませんが、まあそうなのかもな、と思えるような指摘も多々あります。しかし、これはどんなもんでしょう。

秋の臨時国会で最大の焦点となるテロ対策特別措置法の延長問題についてはマニフェストへ明記を回避。選挙戦で争点化しないまま、選挙後になって小沢氏が反対を表明、政府・与党に激震を与えている。

 シングルイシューの選挙で勝ったあとで賛否が分かれる問題を議論にかけるのが卑怯だということなら、郵政民営化だけを争点にした総選挙で勝ったからといって勝手に内閣を交代した上に頼みもしない「美しい国」やら教育再生やら、果ては憲法改正関連まで持ち出して、議論どころか強行採決で押し切ってしまった政権への評価はどうなるのでしょうか。あるいは、参院選年金選挙だったとするなら、マニフェスト批判は真っ先に年金問題を検証しなければならないはずですが、なぜかこの件にはまったく触れていません。また、参院選安倍内閣の信任選挙と定義するなら、民主党の対立路線は国民に支持されたということになります。冒頭部を読むと、どちらかといえば後者の定義で書かれた記事のようですが、それならば民主党マニフェストと民意の食い違いを追求するべきところではないでしょうか。
 どこまでも与党自民党の視点でしか報道しない産経の姿勢も面白いところなのですが、もし政権交代になったら産経新聞は、与党につくのか自民党の代弁を続けるのか。それを見るためだけでも、本格的な政権交代が強く望まれるところです。