黙然日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード

ひとりごと、よしなしごと、黙っているにも等しきこと。

2008-01-09(Wed) 0109 曇りのち晴れ。

[][]産経正論」、知ることが足りず。

【正論】曽野綾子 どこまで恵まれれば気が済む-イザ!

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/114334

 文句のつけようがない見事な沖縄取材*1でおなじみのあややこと曾野綾子氏です。一昨日の上坂冬子氏に劣らじと、とばしまくっています*2

 「現代の日本はとてつもなく恵まれているのだから、足ることを知れ、感謝を知れ」という意見は、(本来の意味での)保守派として正当な論説ですし、際限のない欲望を戒めるという意味なら、傾聴すべきところです。「親のしつけが大事だ」というのも、まったくそのとおりです。しかし、「みんな平等だという戦後教育が悪い」となってくると、おや、と思います。教育といえばゆとり教育ですが(やや強引)、「一部のエリート以外は勉強させなくてもいい」としてゆとり教育を提唱した三浦朱門氏は、たしかあややの連れ合いだったなあ、と。あややが感謝している現代日本の豊かさを作ったのは、「みんな平等」な戦後教育による教育水準の高さに大きく由来するもので、三浦・曾野夫妻はそうではない国を作ろうとしていると思っていたので、たいへんびっくりしました。

 そうした大枠の矛盾を別にしても、「ストレスは、自我未完成で、すぐに単純に他人の生活と自分の生活を比べたり、深く影響されるところに起きるものと言われる」というあたり、目を疑いました。《ストレス》の生理学的な定義は別にして(「寒い」「痛い」「腹減った」なども《ストレス》です)一般的な用法に限っても、自我があるから(他人や社会との軋轢による)ストレスが生じるので、自我のない人間ならそうしたストレスは感じません。他人をうらやみ嫉妬するのもたしかにストレスでしょうが、普通の人間にとっては嫉妬されるのもストレスだし、あややの言うような意味でストレスを感じない人間がいるとしたら、悟りを得た高僧ぐらいでしょう。もちろんその境地に到るのは理想ではありますが、「ストレス」という表現でそこまで要求できるものなのでしょうか。

 まあなんにせよ、結論そのもの(「足ることを知る」)は正しいとしても、その論拠を重ねる過程がここまで滅茶苦茶な論説というものもあるのだなあと、これはひとつ勉強になりました。と、無理矢理よかった探ししてみる。

*1:もちろん、呆れて文句を言う気にもならないからですが。

*2:取り上げ損ねたのですが、実は昨日の大原康男国学院大学教授の「正論」 http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/114112/ もなかなかでした。「保守への逆風」という部分は、「ウヨの化けの皮がはがれた」とするべきでしょう。

aaaaaa 2008/01/09 20:58 ゆとり教育の推進の戦犯は三浦であるにも関わらず、新潮文春などのバカウヨマスコミは単なる広報マンに過ぎない寺脇研氏を戦犯として責め立てたわけです。
実はゆとり教育にもまともな点があるわけで、多分寺脇氏あたりが頑張っていろいろやったんでしょう。

Gl17Gl17 2008/01/09 21:31 「ゆとりだからイコール悪い」みたいな思考停止はそれこそバカの証明にしかならないですけどね。
その上エントリのようにダンナの立場を棚に上げて・・・。
だいたい、それを推進した教育行政はどこが責任政党の時代なんだかも考えて欲しいところ。

aaaaaa 2008/01/10 01:57 以前ニッポン放送の森永氏降板の話をしたんですが、なんとその後の時間帯の番組のアシスタントも年末で降板させられたそうです。
また自民党PRみたいな番組もやるほど論調がかなり政府よりになってきていますし、局内部は大丈夫なんでしょうか。
フジサンケイでましなのはフジテレビだけになってしまったようです。

maruru360maruru360 2008/01/10 05:59 寺脇研氏は外部のスポークスマンって訳じゃなくて、やはり役人だから責任はあると思います。
しかし、彼が広報していた内容はかなりまともな内容で、思考力重視、勉強に対する動機重視と、納得がいくものでした。
知識の詰め込みではなく、「何故そうなっているのか」を考えさせるというメソッドで、欧州等での成功例を踏まえたものという説明をしていた覚えがあります。
それを読んで「へぇ、なかなかいいじゃないか」と思った覚えが。
(実際にはそういう風には行かなかった様ですが)

薄っぺらなエリート主義や階層是認イデオロギーを振り回して、思いつきレベルの発言を繰り返し、役人を統べる立場に居ながら、その後も責任について恬として恥じる様子も無いどっかのヴァカを放免して彼だけ責めるなんて立場が取り得るものなんでしょうかと思います。

hagakurekakugohagakurekakugo 2008/01/10 07:20 西村真悟議員のご子息が飛び降り自殺されたそうです。
曽野綾子氏がこのニュースの後にこれを書けたかどうか疑問ですね。

ApemanApeman 2008/01/10 10:28 >(実際にはそういう風には行かなかった様ですが)

子どもの自律、自発性を全然エンカレッジしない社会で、金も出さずに理念だけ思考力、動機重視と言っても無理があった…と言うところですかね。

Gl17Gl17 2008/01/10 10:58 >金も出さずに理念だけ

今現在も、教師叩きや管理強化のような形式で、リソース配分は減らされ現場裁量も狭くなる一方ですね。
「ゆとり」時代に問題の根となった部分は今でも全く変わらず進行しているのでは。

pr3pr3 2008/01/10 19:13 >aaaさん(上),GI17さん,maruru360さん,Apemanさん
「ゆとり教育」というか「詰め込み教育の見直し」という方針には一定の方向性があるわけですが、そこに込めた意図が三浦氏と寺脇氏で違うものだったのだと思います。
寺脇メソッドというか常識的な見直しなら、ある水準で落ち着くはずなのですが、三浦メソッドだと際限なくレベルが下がっていくことになります(極端な話、夫妻の主張を実現するだけなら義務教育を小学校4年ぐらいまでにしてもいいことになる)。
むしろ今の「ゆとり教育」に問題があるとしたら、寺脇メソッドが三浦イデオロギーでゆがめられた結果なのかな、と思っています。

>aaaさん(下)
ニッポン放送とフジテレビの持ち合いが中心だったフジサンケイグループが、フジテレビの親会社化によって、バランスが崩れているのかもしれません。産経新聞社単独でもグループ全体でも、内紛の兆しはあると思うのですが、どういう結果になるやら。

>hagakurekakugoさん
当日の産経抄は、さらに最悪のタイミングでしたね。世襲議員批判。産経抄ファンクラブスレでは、林太郎氏が産経抄を読んだのがきっかけではないか、という説までささやかれていました。

pon_hundredthpon_hundredth 2008/01/12 17:41 「恵まれている」という言い方が根本的に不適切ですね。
日本が”豊か”なのは別に神の恵みでもなんでもなく、
先人と現在を生きる国民の努力による当然の結果なんですから。
この人は日本の国体がアフリカの失敗国家並みに落ち込むまで向上心を持つなというのでしょうか。

pr3pr3 2008/01/13 00:27 >pon_hundredthさん
たしかにそうですね。ただ、日本を豊かにしたのは上の世代であって自分の世代は受け継いだだけ、というようにわたしは思うので、その点はやはり祖父や父たちに感謝するべきだと思います。このへんは個人の価値観もあるでしょうし、リアルの年齢(世代)にもよるのかもしれませんが。

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