黙然日記(廃墟)

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産経「正論」、眼識を示す。他。

【正論】平川祐弘 歴史の真実を見分ける「眼識」 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/282493/
植民地化は植民者という一級市民と被植民者という二級市民を生み出すがゆえに悪である。しかしそうと認めない国もある。

 産経新聞「正論」欄に珍しく日本の台湾支配を反省する言葉が載っているのかと思ったら、ただのブーメランでした。「認めない国」というのはチベットに対する中華人民共和国であり、世界各地に対する英国であるという指摘だけで、台湾に対する大日本帝国は例外みたいです。その直前まで、その話をしていたのに。引用部以外にも自己矛盾だらけで、いかにも産経「主張」という感じに仕上がっています。
 平川氏は冒頭で、比較文化史家として偏った見方はしない、と自らの立場を鮮明にしていますが、この文章を最後まで読んでからこの部分を読み返すと、ギャグとしか思えません。*1

民主マニフェスト 政策集に比べ“左派”色控えめ - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/282767/

 連日大活躍の阿比留瑠比記者です。一時期まったく見かけなかったのにね。この記事など、今日17時に発表されたマニフェストへの評価を18時20分にアップするという早業で、なにをそんなに生き急いでいるんだというか、線香花火が燃え尽きる前というか、そんな印象すら受けます。
 内容については拙速そのもので、先日発表された政策集「INDEX2009」に載っていたあれがない、これがない、どれも左翼的な政策ばかりだ、争点隠しだ、と難じています。わたしも両方の文書を読み比べていないので現時点では断言できませんが、あびるんがそこしか読んでない空じゃ? という可能性をまず考えてしまいました。もう一つの可能性として、というかたぶんこちらの方が正確でしょうが、政策集とマニフェストの違いも考えられます。政策(集)というのは「こういうことをやりたいな」という目標であるのに対し、マニフェストというのは(民主党が使い始めた本来の意味で、自民党などが言葉だけ真似して中身は従来の口先公約と同レベルなものとは違い)、こういう工程でこういう予算配分で「必ず実行します」という約束のことであり、党内でも、また野党(自民党のことです)相手にも意見がぶつかり合うのはわかりきっている外国ニンジン政権 外国人参政権夫婦別姓は「約束」から外したんじゃないでしょうか。このあたり、寄せ集め所帯の民主党を批判ないしおちょくる材料にはなっても、左翼色がどうのとかなんとか、もうね。

田母神講演は「真の平和構築の道考えるため」主催者が意見広告   - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090727/plc0907271816003-n1.htm

 コメント欄でのpipisanさんからの情報で。日本会議必死だな。

*1:その前に平川氏は「日本とシナ」と書いていますが、これについては「非常識だ」ととがめつつ、偏見と決めつけることはしません。しかしそれに続けて「我が国と漢民族」と並記しているのはいただけませんね。日本国は単一民族国家ではないから、という以前に、明らかに別の概念を並記しています。