フジ珊瑚礁事件と産経純潔キャンペーン。他。
【産経抄】９月８日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100908/stt1009080317005-n1.htm
《台風でもいいから雨よ、じゃんじゃん降れ、という心境にもなる》とか余計なことを言うから颱風9号の直撃で甚大な被害が出ています。責任とれ。
《民主党議員や党員・サポーターではない大多数の国民に投票権はない》点が、ご不満のようです。日本国が採用している議院内閣制は、「同じ政党なら基本政策は一貫している」という前提のもとに、政党を選ぶことで内閣（総理大臣）を選択する制度です。看板が誰であっても本質的な変化はなく、その選択は政党内部にゆだねられています。一般有権者の選択権は政権与党を選ぶ国政選挙を通じて表現されるのが、大前提となっています。「菅直人氏を内閣総理大臣にする」「小沢一郎氏にする」ではなく、「民主党代表を総理にする」という選択をする制度なのです。現実的にはいろいろ、それはもういろいろ、不満やら大前提との矛盾やら、あるのはわかりますが、基本を理解していないのはいただけません。
議院内閣制・間接民主制だけではなく、三権分立についてもあいかわらず理解が及んでいないようですし。“逆神”産経抄が《小沢台風》襲来の責任をとれるでしょうか。
フジテレビの映画スタッフが三宅島のサンゴを無許可採取、フジは謝罪 - イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/437837/
これは「フジサンケイグループ珊瑚礁事件」として、今後21年以上にわたって語り継がれるべき事件ですね。他紙見出しは主語が《フジテレビ》になっているのに、産経だけ《フジテレビの映画スタッフ》としている潔さのまったくない報道姿勢も忘れられません。
産経の純潔キャンペーン。
【解答乱麻】参院議員・山谷えり子 セクシュアルデビュー？ (1/2ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/education/100905/edc1009051934003-n1.htm
山谷氏による5日付のコラムが、波紋を呼んでいます。
[産経新聞][政治]【解答乱麻】参院議員・山谷えり子、セクシュアルデビュー？ - bogus-simotukareの日記
このbogus-simotukareさん経由で、子宮頸癌ワクチン接種への反対運動について言及されている碧猫さんのエントリも参考になります。
Gazing at the Celestial Blue ある緊急アピール情報のご紹介
http://azuryblue.blog72.fc2.com/blog-entry-879.html
強烈です。ゆんゆんです。ワクチン接種反対派の主張は、こういうものなのです。新薬に関して、有効性や副作用に関する懸念があるのは当然だと思いますが、そういうレベルの話ではありません。山谷氏の真意も、このあたりにあるのでしょうかね。実際には、まず純潔教育（婚前・低年齢の性交渉を理屈抜きで禁じようとする運動）が、ワクチンの目的を誤解して騒ぎ始め、それと密接な関係にある民族主義者が「民族浄化だ」と騒いでいる、という経緯ではないかと推測しますが。
bogus-simotukareさんと碧猫さんの見事なツッコミに付け加えることもないのですが、ほんの蛇足だけ*1。予防接種は、たとえば水疱瘡とか麻疹とかのワクチン接種は0歳とか3歳とかの乳幼児のうちに行われます。これは、ウィルスに接触する機会ができる前に、ということでしょう。この子宮頸癌予防ワクチンの接種時期が11歳〜14歳とされているのも、ウィルス感染の前に接種するということだろうと思います。11歳からの性交渉を勧めているとは、論理的にも考えられません。これがもし、0歳児からの接種だったら、いったいどんな騒ぎ方をするのでしょうか。「セクシャルデビューの低年齢化もここまできた！ これもジェンダーフリーとコミンテルンの陰謀（ｒｙ」といったところでしょうかね。
「高校生になったら性交渉ＯＫ」と認識 かわいい表紙の少女漫画に警鐘 - イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/education/437264/
そして7日付のこちらの記事では、あからさまに純潔教育の推進と、そのための表現規制を求めています。NPO法人・有害環境から子どもを守る会なる団体の言い分の広報記事ですが、この記事および団体については、こちらのエントリで詳しく追求されています。
産経新聞は今日も絶好調 - 「反ヲタク国会議員リスト」メモ
http://d.hatena.ne.jp/killtheassholes/20100907
世界平和女性連合がバックについており、そのバックは……。
こうした団体が活動していること自体も問題なのですが、その主張を一方的に紹介し広報活動に協力し、《〔出版社は〕作家に書き直してもらうなど自主規制している》という表現規制が存在することを認識しながらなにも問題視していない,産経新聞の言論機関としての姿勢が強くと割れることは、言うまでもありません。
*1:ていうか最近、bogus-simotukareさんは精力的に産経の問題記事の批判をされているので、最近手抜き気味の「黙然日記」なんかを読むよりよっぽど参考になると思います。マジで。
