産経抄のAKB48観。

【産経抄】６月１１日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110611/stt11061103310000-n1.htm

　最近には珍しく、時事ネタから入ってきました。まあ、毎日政治がらみのネタを考える人間にとって、「総選挙」と聴けばどうして餅が騒いでしまうのはわかります。秋元康氏をどうもあまり好きになれないのですが*1、こうした企画のうまさは認めざるを得ません。
　で、アイドルグループの｢総選挙｣から国会の総選挙に話を持っていくのかと思えば、一足飛びに首相公選制に、しかも議員以外からの選挙を前提とした話にもっていってしまいます。政治における選挙を、人気投票と間違えているのは確実です。議員（候補）の中に投票したい人がいなくても、その中から次善を選ぶのが選挙というものです。個人的に今いちばん推しているアイドルは娘。の某嬢（名前は覚えているが特に秘す）ですが、彼女がAKB総選挙に出ておらず投票もできないことに、わたしは文句を言うつもりはありません。選挙にはそうした消極的な選択の側面もあり、だからこそ民主主義国家では棄権の自由も認められているのです。首相公選制が悪いとは言いません、それもひとつの民主主義的な政治形態ですが、現状が少し気に食わないといってドラスティックな変化と独裁に近い体制を求めるのは、いい加減やめにしませんか。アイドルの人気投票だって、次は別の結果が出るかもしれないのです。

*1:『ナースエンジェルりりかSOS』は、指折りに好きな作品です。プロット作成者のアニメとマンガに対する、また主題歌作詞者のアニソンに対する、嘗め切った態度を別にすれば。あのプロットを稀代の名作にまでもっていった他のスタッフに敬意を表します。