黙然日記(廃墟)

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産経古森記者の親中反日観。

 4/19分です。

【緯度経度】ホンダ氏以上の「親中反日」候補(1/3ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140419/amr14041911000002-n1.htm

 というわけで古森義久産経新聞ワシントン駐在客員特派員ですが、2007年に米下院が従軍慰安婦非難決議を出した際の主導者であるマイク・ホンダ議員にまだこだわっています。世界抗日戦争史実維護連合会を「抗日連合会」と略すいやらしいミスリードもそのままです(「太平洋戦争史実保存連合会」を「太平洋連合会」と略すのと同じだと言っているのに)。古森記者の節によれば、ホンダ議員と連合会は不即不離、言いなりの関係のはずだったのですが、尖閣諸島問題でホンダ議員がバラク・オバマ政権と同じ(民主党議員だから当たり前ですね)中立の立場を表明したことで連合会とは疎遠になり、連合会は新たに対抗馬となる《親中反日》候補を擁立した、というのが古森記者の筋書きですが、よくこういうことをしれっと書けるものです。最初から言いなりなんかじゃなかった、という解釈はできないのでしょうか。また古森記者に言わせると、かつてのホンダ議員にしろ、新たに対抗馬になったインド系米国人のロー・カンナ氏にしろ、また中華系米国人による連合会そのものにしろ、中国(中華人民共和国)を全面的に支持し日本国を感情的なまでに憎んでいることになっているのですが、特にホンダ議員は、まず米国の利益を考え、次いでアジア系米国人全体の利益を考え、日中関係には客観的な姿勢を保っているようには見えないのでしょうか。その「客観的」というのが中国に有利な、少なくとも古森氏の立場と違う、ということは言えるにしても、それをもって陰謀説を当てはめることが妥当なのかどうか。たとえば連合会のサイト*1では繁体字を使っていますが、なぜ中華人民共和国系の組織が繁体字を使っているのか、古森氏の説明を聞きたいものです。

*1:http://www.global-alliance.net/ 、ちなみに「抗日戦争」の英訳は"WW II in Asia"です。ついでに、もう手のつけようがないのですが、Wikipedia:世界抗日戦争史実維護連合会の記述が、例によってひどいですね。