黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経「正論」の現実認識。

 まあ、梅雨なわけですが。『超電子ばいうマン』。とか。

【正論】安保法案は日本存立の切り札だ 京都大学名誉教授・中西輝政 - 産経ニュース
http://www.sankei.com/column/print/150610/clm1506100001-c.html

 現状認識がこんなに違うものかと、感動さえしますねえ。世論が「安倍晋三政権の安保法制案は危険だ」に傾いてきていることを《声高な反対メディアの喧伝のせいか》とメディアのせいにしたり。それもあるでしょうが、朝日新聞東京新聞を読んでいる人ばかりではないでしょう。多くの人が、この法案と政権のやり方に危機を感じているから当然の結果が出ているだけです。憲法審査会での、自民党が招いた参考人が「憲法違反」と発言したことも、つまり学問的に真摯に考えれば違憲でしかない、ということなのですが、中西氏は《保守政党や保守陣営は学者の世界の事情にことのほか疎く》で片付けています。中西氏のお友達の百地章氏や西修氏といった産経文化人では、学識経験者として国会の場で通用しない、というだけの話なんですがねえ。国会参考人質問の重要な発言を、派閥の問題であるかのように矮小化して、自分の法解釈だけを長々と述べています。わたしには法律のことはわかりませんが、わからないから信頼できる専門家の発言を信用したいと思います。中西氏は、憲法学者でも法学者でもなく、歴史学者ですよね。素人解釈に与する理由はありません。歴史学者らしい発言は、それにしても、この文章の中に見られませんねえ。