生死に直面した判断   

曼陀羅華(エンゼルトランペット)

きょうは世界初の全身麻酔薬を作った外科医 華岡青洲の誕生日だ。1760年生誕〜1835年逝去(75歳)。
麻酔の無かった時代の外科手術は激しい痛みに耐え切れず死に至ることも多く、彼は曼陀羅華(まんだらけ)の花から麻酔薬を作ろうとした。実用に苦悩する姿に母と妻が自ら申し出て人体実験を繰り返し、ついに全身麻酔薬「通仙散」を完成させた。しかし妻はこれにより視力を失った。
その後この麻酔薬により不治の病と言われたガンの手術などさまざまな外科手術が行われ、多くの人の命が救われた。
医薬というのは最終的に人体でのテストが残るがどのような形でやるかは難しいところだ。自分とか身内の人でのテストと言うのは考えられなくもないが、はたして自分がそのような立場になったときどのような行動をとるだろうか。
考えてみれば医療の現場と言うのは感染とか手術成功の確率、薬の副作用など、常に生死に直面した判断に迫られるわけであり、適切な判断が求められるとともに、医療にかかわる人に対しては本当に感謝しなくてはいけない。
関連する本  華岡青洲の妻 (新潮文庫) (有吉佐和子 著)
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