特別展「没後100年 宮川香山」

特別展「没後100年 宮川香山
http://www.moco.or.jp/exhibition/current/?e=365
東洋陶磁美術館のwebより引用

カーチャンが観たいと希望するので、行きました。
8年ほど前に、まだサントリーミュージアム天保山があった頃、「ガレとジャポニズム」展で、2点既に見ていましたが、この時もカーチャンが観たいと。

「ガレとジャポニズム」展
http://d.hatena.ne.jp/prader-willi/20080615/art

それ以外に、Eテレの日曜日美術館の特集で、宮川香山の陶芸は見ていましたが、今日の展示は初期から有名な高浮彫の数々並びに、後半生の磁器まで、とても充実した内容で、見飽きませんでした。
小さな生きものをアートで表現する、しかも尋常でないこだわりで作る作家は、やはり好きですね。
8年前に、観たサントリーミュージアムでの、渡蟹水盤は、今日の展示にもありましたが、どうやら死の直前に作られた、初期の陶器と後半の磁器とが融合された技法を駆使した作品のようでした。
超リアルな蟹を磁器で作り彩色しているので、とても美しい発色。
初期の陶器の高浮彫の色彩が、どちらかと言えば、濁ったような、少し暗い、これを商用で工房で制作し続けていたというのが、なかなか当時の人々の感性が凄いなと感じられるくらい、不気味なイメージがありますね。
陶工と画工と名前の判明しているものは、記述されていましたが、工房での制作ですし、どこまで宮川香山(初代)本人の作なのか、分りませんが、当時の工房風景の写真も展示されていて、工房制作の良さも感じられました。
立体とレリーフ、平面と、器の曲面に沿って、次数が変化していく様は、私たちの世界像そのもののようで、見飽きません。
(詳細な記録は後日)