アートフェア東京デビュー(しきれていないが・・・)
その存在すらも認知していなかった、アートフェア東京に出かけて来ました。
お目当ては、友人(とお呼びさせて頂くには恐れ多い尾崎文雄さん)が会場デザインを手がけられた、Shuffle2を拝見しに行くことでした。
展示会場の雰囲気や内容に関してはこちらとかこちらをご覧下さい。
(勝手にリンクを貼らせて頂きました。ごめんなさい。)
友人達の評判通り、とても刺激的な空間でした。
5000年以上の時間を隔てて作られたモノがひとつの視野に入ってくる景色が不思議とはまっていました。妙にしっくり来る感じです。
特に気持ち良かったのは、縄文土器−祖形(佐々木誠作)−虎図(円山応挙作)とのラインでしょうか。どれも甲乙つけがたい力を空間に発散させている感じでした。
眺めていて元気になりました。
このShuffle2の会場には、神戸智行さんがいらっしゃいました。
昨年暮れに佐藤美術館で開催されていた展覧会で初めてその仕事を知りまして、とても印象深い作品群に惚れていました。
ホンの少しの時間でしたが、作品を前にお話を伺うことが出来て、嬉しい思いが出来ました。
神戸さんの作品の透明感と奥行き感がなんとも不思議だったのですが、極薄の和紙を重ねて制作する当たりに秘密があるようです。効果の裏にはきちんと手間があるものなのですね。
様々なギャラリーさんが出展されている会場を歩いてみて感じた事。
「これ、買えるんだ〜」
このことに気がついたら、ものを見る眼のモードが変わるようです。
普段、美術館で様々な作品を見ているときには気になる光の具合がここでは全然気にならないのです。作品を見るときに見るだけでは無くて、その先もあると思うと、見方が変わるみたいです。
このあたりに、美術館向け照明と店舗向け照明に対する要求と金額的に許される範囲の差異の源があるのかも?等と考えてしまいました。
それにしても、「買える」と云う記号はドキドキしますね。
諸般の事情により実際には何も買わずに終わってしまいましたが、勤労意欲が増大したことは事実です。
今日を選んだ目的の一つが、山下裕二先生と千宗屋さんの対談です。
Shaffle2の裏話系解説を中心に、お話の最後にはきちんとお題である「茶の湯と美術」に繋がるとても楽しいお話でした。
キーワードとしては、「婦人雑誌からの茶の湯の開放」「岡本太郎」「縄文土器」「神像」「価値のねつ造」等々。
上手く要約できずにごめんなさい。
最後にはお二人がそれぞれ、お相手の著書の紹介がありました。
千宗屋さんの
- 作者: 千宗屋
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/11/01
- メディア: 新書
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山下裕二先生の
- 作者: 山下裕二,美術手帖編集部
- 出版社/メーカー: 美術出版社
- 発売日: 2012/02/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この2冊です。
千宗屋さんの本は既に持っていたので、帰り道に山下裕二先生の本を買いましたが、あまりの面白さに帰宅までに読んでしまいました。
両方ともとてもお買い得。せっかく日本に生まれたなら、読んでおいた方が絶対に良いと思える良書です。
来年のアートフェアでは本当にデビュー(なんか買う!!)出来る様に強烈に勤労意欲を増してくれるきっかけも与えてもらえ、とても正しい姿の休日となりました。