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【軍曹が】携帯電話開発の現状【語る】をAA化した
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2010-01-24

アスキーアートはどうあるべきか

 2ちゃんねる等に投稿されるアスキーアート(以下単にAA)。それを集めたり、印刷したり、改変したりするのは自由なのだろうか。この根本的な疑問に答えられなかった為、AAのおかれている状況を整理してみた。


 ∧_∧
 ( ´・ω・) みなさん、お茶が入りましたよ・・・・。
 ( つ旦O
 と_)_) 旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦
 

1.はじめに

 AA文字を使って書かれるであるが、ここでは文字列であることを排除して完全な絵として扱う。この絵に対して著作権がどう関係するかが、今回の調査の主眼である。

 AAになる対象は様々で、アニメのトレースからオリジナルキャラクターと背景の組み合わせまで幅広い。今回はAAの種類を2〜5に分類して、それらの二次創作物がどの様に扱われるのかを調査した。


2.明確な著作権が存在する想像上のキャラクター

.   / * /:.:.:.;.:.:.:.:.:.:.:`ヽ、
_、 /  /:_:_:_:/:.ィ:.;:.:イ:.:.i:.:ヽ
/:Vi * !:.:.:.7≧メ-‐/ィ/:.:.:.:.',
:.:.:.{   {.:.:.:i:! f:t7 ´ノハ:.:i:.i:.:l
:.:.:.i * ト、:.:.、 xx`  fヌ〉:!:ル'
:.:.:.ヽ  {: .\ゝ 、 _ ' x'.:/
ィTえ! * '; : : .__ .ィ´} '
::::::::::::{  トv':.:.:.:.:.:l { !   __ _.ィ´`ヽ
::::::::::::::{ * }/!`T!、:.!ハ { /   `ヾ!  j
:::::::::::::::}  { {i}ノ!{ ヽ 'ィ'´      r''
[翠星石(ローゼンメイデン)]

例)ドラえもんミッキーマウスピカチュウゴジラウルトラマンひこにゃんせんとくん など。

 アニメーションアニメ映画、ゲーム、特撮などの登場人物には別個独立した著作権は発生しない。それらは所属する作品の著作権に依存する(参考資料1)。その為これらのキャラクターのAAを作成、公開する場合は元の作品の著作権に配慮する必要があると考えられる。イベントなどの為に企画されたキャラクター、イラスト等に描かれたオリジナルキャラクターの著作権は企画した人間や組織に依存するので、配慮する必要がある。商標権については後に解説する。


 アニメなどのAAは明確な許可を得ていない同人誌やイラスト等に近い位置にいると考えられる。そのような二次創作物に関してはwikipedia(参考資料2)の解説が詳しい。

著作物そのままを用いた作品(複製権の侵害)

f:id:project_the_tower2:20100124154016p:image

       \
 お そ .い ヽ
 か の や  |
 し  り  `  ,. -──- 、
 い .く   /   /⌒ i'⌒iヽ、
    つ /   ,.-'ゝ__,.・・_ノ-、ヽ
    は i ‐'''ナ''ー-- ● =''''''リ      _,....:-‐‐‐-.、
      l -‐i''''~ニ-‐,....!....、ー`ナ      `r'=、-、、:::::::ヽr_
 ̄ \ヽー' !. t´ r''"´、_,::、::::} ノ`     ,.i'・ ,!_`,!::::::::::::ヽ
    ヾ、 ゝゝ、,,ニ=====ニ/r'⌒;    rー`ー' ,! リ::::::::::::ノ
       i`''''y--- (,iテ‐,'i~´,ゝ'´     ̄ ̄ヽ` :::::::::::ノ
       .|  !、,............, i }'´    _   、ー_',,...`::::ィ'
     ●、_!,ヽ-r⌒i-、ノ-''‐、    ゝ`ーt---''ヽ'''''''|`ーt-'つ
        (  `ーイ  ゙i  丿   ;'-,' ,ノー''''{`'    !゙ヽノ ,ヽ,
        `ー--' --'` ̄       `ー't,´`ヽ;;;、,,,,,,___,) ヽ'-゙'"
                       (`ー':;;;;;;;;;;;;;;;ノ
                       ``''''''``'''''´

 キャラクターを表した絵は「美術の著作物」に該当し、絵画の模写は著作権法上の複製に含まれるため複製権の侵害に当たると考えられる。上の例のように創作性の無いトレースAAには別個に著作権は発生しない。アニメAAの殆どがここに当てはまる。

著作物を改変しているが創作性が認められない作品(複製権+同一性保持権の侵害)
     //                //
.    / /                //
   / /  _.. 〜'::""::''ヽ、      / /
  // /:;r‐、:::::::__:::::::::::\    / /
// /:::ノ ・ _)( ・_`つ、::::::ヽ、  l l
/ /::r(__ ノ´(:;;:)´__ノ〃ヽ:::::::} | |
  /:::::ノ二ニ彡 ノ 三彡-、 )::ノ | |
 {::::(  -_二 -‐'' ̄     )(::/ ノ ノ
 ヽ:::ヽ(    ,r'' " ''‐-‐′ノl//
   ヽ )`― ''′_ .... __ノ//
    ゞニニ二 -(/∂-‐//

原作の特定のキャラクターと一見して分かる絵を描いた場合は原作の絵の複製権の侵害とみなされる可能性がある。

著作物を改変しており創作性が認められる作品(翻案権+同一性保持権の侵害)
        ζ
     / ̄ ̄ ̄ ̄\
    /   ⌒   ⌒\
   /    ・    ・ |
   |(6     つ    |
   |    三 | 三   |  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   |    \_|_/  | < 
    \    \__ノ  /  \__________
   / \ ___/\
  │ ∴∵━━○━∴│      ____
───────────── /∵∴∵∴\────
                   /∵∴/∴∵\\
    _。_    旦~       /∵∴< >∴∴.< >|
   c(_ア            |∵∵∵/ ●\∵|
                  |∵∵ /     | |
                  |∵∵ |      | |
                   \∵ |      |/
                    \|

創作性のある改変が行われた場合であっても、それが著作物のキャラクターであるとすれば、翻案権、同一性保持権の侵害に当たる。

著作物を改変し創作性が認められ、原作の本質的特徴を失っている作品
            ∴∵∴∵∴
              ∴∵∴∵∴∵
           ∴∵∴∵∴∵∵∴∵∴∵
       .∵∴∵:(・)∴∵∴∵∴∵
         ∴∵rミ ,○、:(・)∴∵∴∵
        ∴∵/  / ミ 〉∴∵∵
     ∴∵∴∵|  ̄\ /∴∵∴∵
      ∴∴∵∴.、`  /∴∵∴∵∴∵
    ri  ∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴
 __,! ヽ,∴∵∴∴tanasinn∵∴
三三  _{{∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵
  ̄ ~~∴∵∵∴∵∴∵∴==ュ
      ∴∵∴∵∴∵/,  !
       ∴∵∴∵  `^|.|.|jj
     ∴∵        .l.|.|

 別個の著作物とみなされるため、著作権を侵害しない。ただし、原作者がわからないので上のAAtanasinn - Wikipediaは分類5に当たる。

3.実在の人物

      、z=ニ三三ニヽ、
     ,,{{彡ニ三ニ三ニミヽ
     }仆ソ'`´''ーー'''""`ヾミi
     lミ{   ニ == 二   lミ|
.     {ミ| , =、、 ,.=-、 ljハ
     {t! ィ・=  r・=,  !3l
      `!、 , イ_ _ヘ    l‐'
       Y { r=、__ ` j ハ─
  r‐、 /)へ、`ニニ´ .イ /ヽ
  } i/ //) `ー‐´‐rく  |ヽ
  l / / /〉、_\_ト、」ヽ!
  /|   ' /)   | \ | \
麻生太郎
例)鳩山由紀夫、ウラジミール・プーチン、ローマ法王

 存命する人物には肖像権(参考資料3)が発生する。肖像権は人以外、肖像画には認められない。肖像権を持つ人物の映像や画像を公開する場合はその人の人格権に配慮する必要がある。ただし、不特定多数の人々に見られることを前提としている場合には人格権は一般には認められない。政治家のテレビ放送などの映像や写真には人格権は発生しないと思われる(参考資料4)。ただし写真自体には著作権が発生するので、そこに配慮する必要はある(参考資料5)。

         _,,,,,,__  __,,,__
        ィjj)))))))))!!!!!彡ヽ,
      /ミ/         ,}彡ヘ
      |ミ{ -‐ ‐ ‐ ‐-  {三=|
      El==; ゚ ''==. |ミミ,|
        `レfォ、,〉 :rfォ.、,  !iル┤
.        { `¨ i ・、¨ ´  `{ゞ'}
.        | ‘`!!^’ヽ     .「´
        ! ,-ニ'¬-、  ,!|,_
.        \´ ̄`  / ∧ヘ、
         __/〉`ー ' ´ /  〉 \
     _, ィ´「∧     /  /    )¬ー- 、_
  -‐ ´  / /  ヽ、/    /     iヾ      ヽ
福沢諭吉

 存命しない歴史上の人物には肖像権は発生しないと考えられる。その人物が写っている写真や肖像画などの著作権もすでに期限が切れていると考えても良い(参考資料6)。よってAA化は自由である。

 歴史上の人物を最近描いた絵には著作権が発生する。ただし上の例の福沢諭吉AAは一万円札に書かれている絵を起こしたと思われるので、その絵はパブリックドメインであるから著作権は発生しない。

4.実在の人物がキャラクターを演じているもの

f:id:project_the_tower2:20100124154017j:image

        |:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:i;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|
          |;:;:_:;:_:;:_:;:_;:;_:;:l:;_;:_:;:_:;:_:;:_;:_;|
       |______|_____|
       | 三|  _     _   |三 !
       | 三|  三シ   ヾ三  |三 |
       | 三′  .._     _,,..  i三 |
       ト、ニ| <でiンヽ  ;'i"ィでiン |三.|
       ', iヽ!  、 ‐' /  !、 ーシ |シ,イ
        i,ヽリ    ,' :  !.     |f ノ
        ヾ!    i ,、 ,..、ヽ   lノ
         |      _ _    イ l
           l    ,ィチ‐-‐ヽ  i /、
            ゙i、   ゝ、二フ′ ノ/'"\
             | \  ー一 / /   _,ン'゙\
         ,ィ|、  \     /_,、-'" _,.-''´ `丶、__
      _, イ  | ヽ_ 二=''" _,. -''´  """""´´  ``ー

麻呂[菅貫太郎](水戸黄門)−参考資料7
例)ハートマン軍曹、麻呂

 ドラマ、映画などの登場人物がAA化された場合にはその作品の著作権と俳優の肖像権の二つが関わってくると考えられる。麻呂の派生作品は数多く作成されても黙認されているが、海外の作品は二次創作物などに寛容でない部分があるので注意。

5.明確な著作権が存在しないキャラクター

     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)
/    (─)  (─ /;;/
|       (__人__) l;;,´ 
/      ∩ ノ)━・'/
(  \ / _ノ´.|  |
.\  "  /__|  |
  \ /___ /
 やる夫
 例)やる夫、ギコ、モナー、しぃ、背景、建物など

 やる夫モナーなどの一般に2ちゃんねるで発展してきたキャラクターや背景などがここに属する。ギコ猫の初出はあやしいわーるど(参考資料8)であるとしても、これらのAAは改変されながら発展してきた歴史がある。掲示板の匿名性から作成者や改変者は一部の固定ハンドルを使って投稿する人間以外は匿名である。

 2ちゃんねるの住人のAAに対する姿勢はのまネコ問題(参考資料8)、タカラギコ問題(参考資料9)に象徴される。タカラギコ問題は「ギコ猫」をタカラ商標登録しようとして発生し、2ちゃんねる管理人西村博之タカラへ質問状を送ったりしたことで、商標登録出願は取り下げられ収束した。のまネコ問題は「モナー」を改変した「のまネコ」の著作権、商標をエイベックスネットワークが主張したことから発生し、エイベックス商標登録を断念したことで収束した。特にのまネコ問題では派生作品である「のまネコ」の著作権主張に反対したことが興味深い。

 以上のことを総合すると2ちゃんねるAAに対する姿勢としてはパブリックドメイン(参考資料10)、コピーレフト(参考資料11)の考え方に近いと思われる。パブリックドメインとは著作権の放棄であり、放棄できない著作者人格権以外の権利を著作者は失う。しかしこれだと自由に公開はできたとしても著作者人格権の同一性保持権や氏名表示権より改変の存在が難しくなる。また派生作品のコントロールや商用利用の拒否も難しい。一方、コピーレフトとは著作者が以下の5つの項目に代表される主義のもとで著作物を公開することである。

  • 著作物の利用、コピー、再配布、翻案を制限しない
  • 改変したもの(二次的著作物)の再配布を制限しない
  • 二次的著作物の利用、コピー、再配布、翻案を制限してはならない
  • コピー、再配布の際には、その後の利用と翻案に制限が無いよう、全ての情報を含める必要がある(ソフトウェアではソースコード含む)
  • 利用、コピー、再配布、翻案のいずれにおいても、複製物又は二次的著作物コピーレフトライセンスを適用し、これを明記しなければならない

コピーレフトの本質的なことは二次的著作物に対しても上記と同様の項目を要求する点である。この主義の大元はパブリックドメインによる著作物の二次的創作物が元の著作者の範囲外とされたリチャード・ストールマン自身の体験に基づく。コピーレフトは単なる主義であり、実際にはその主義を示したライセンスを作成し、著作者は利用者に対してそれを提示する。著作権ライセンスの関係については参考資料12、13を参照して欲しい。のまネコ問題による派生作品の著作権主張をみるとパブリックドメインよりもコピーレフトの方に近いと言えそうだ。著作権を有して置くことには他にもメリットがあって著作権商標権が争ったときには端的にいって著作権側が優位に立つ(参考資料14)。これも商標権を拒む2ちゃんねるの思想と争わない。

 ここまで書いて根本的な問題は、2ちゃんねるの方向性としては以上の通りなのかも知れないが、実際には個々のAAの扱いは著作者に委ねられているという点である。というのも運営は投稿されたAAに関しては具体的な方針を示していないからである。もし運営が投稿したAAコピーレフトとして扱うことを条件に投稿を許可するような契約文を投稿直前に書けば、投稿されたAAコピーレフトで扱われ、たとえ著作者、運営がそれを無視しようとしても契約よりAAコピーレフトで扱われることとなって問題は進展するかも知れない。

6.おわりに

 AAの立ち位置は同人誌と同じくグレーであると言っても良いのではないか。長編においても初期のギコ、モナーなどの2ちゃんねる系キャラクターを主に使った作品に比べて、最近はやる夫作品に代表されるアニメのキャラクターをふんだんに使った作品が目立つ。やる夫の本を出版した出版社もあったが、この辺の問題をどう片付けたかが気になるところではある。2ちゃんねる系のキャラクターにおいても、のまネコ問題以来の一部のキャラクターが企業のCM(参考資料15、16)に使われても議論が進んでいないのは不自然に感じる。はたして、ニコニコやドワンゴ2ちゃんねる西村博之といったくくりでこの問題を見て良いのだろうか。

 投稿されたAAの扱いについてはコピーレフトとして扱うのが良いのではないかと提言した。個人的には、もしコピーレフトで扱われることを拒否するのであれば2ちゃんねるという場に投稿する必要は無いのではないかと思っている。


 最後に私が公開したAAデータベースに付いて書く。これは主で開発しているJavascriptIMEの一部として考え、何の考えもなしにそれをsourceforge上においた。しかしこれまでのようなAAの性質を考えれば、AAデータベースオープンソースのみに許されたsourceforgeサーバー上に置くのは間違っている。ということでこのサービスを別の場所に移転することを考えてはいるのだが、phpMySQLが使える環境がpf-x以外になかなか見つからない。良ければ誰か教えてください。

7.参考資料

  1. コピライトQ&A(著作権相談から)
  2. 二次創作物 - Wikipedia
  3. 肖像権 - Wikipedia
  4. 権利に関するQ&A
  5. コピライトQ&A(著作権相談から)
  6. 歴史上人物の肖像権って? | OKWave
  7. 画像も貼らずにスレ立てとな!? - Wikipedia
  8. のまネコ問題 - Wikipedia
  9. タカラギコ - Wikipedia
  10. パブリックドメイン - Wikipedia
  11. コピーレフト - Wikipedia
  12. 続、フリーフォントの謎 - Webと文字
  13. 著作権・ソフトウェアライセンス・オープンソース
  14. 「ひこにゃん引退の危機」について:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:ITmedia オルタナティブ・ブログ
  15. ジョルジュ長岡 - Wikipedia
  16. ドワンゴ - Wikipedia

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