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「姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う」+プロジェクトDENGEKI RSSフィード

映画『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』+プロジェクトDENGEKI  

2013-05-09

『MAGMA』 桃まつりpresentsなみだ(渡辺あい)

5/11より渋谷ユーロスペースにて開催される「桃まつりpresentsなみだ」にて、
『電撃』渡辺あい監督最新作、MAGMAが上映されます。

5月11日〜15日の5日間、21:10〜
「壱のなみだ」というプログラムでの上映です。

プロジェクトDENGEKIチームもスタッフとして多数参加しました。

脚本:冨永圭祐
撮影:星野洋行
録音:清水裕紀子
制作:中島知香
助監督:地良田浩之

そしてなんと、『姉ちゃん、ホトホトさまの蟲を使う』主演の長宗我部陽子さんに、重要な役どころでご出演いただいています。
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MAGMA』予告編

「壱のなみだ」では、『ホトホトさま』ご出演の森田亜紀さんによる初監督作品『雨の日はしおりちゃん家』も上映されます。
見応えのある2作品ですので、是非この機会に併せてご覧ください!


桃まつり公式HP
http://www.momomatsuri.com

2012-12-30

ちば映画祭、長宗我部陽子さん来場決定!!

『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』+『純情NO.1』
2013年1月27日(日)開場16:00 開演16:10


当日は監督・大工原正樹に加えて主演の長宗我部陽子さんの来場も決定しました。
短い時間ながらトークも予定されているとのことです。
どんなお話が出てくるでしょうか、こうご期待です。

ちなみに、長宗我部さんが『ホトホトさま』撮影時を振り返った文章がこのブログに収録されています。
http://d.hatena.ne.jp/projectdengeki/20110921/1316568319
(女優さんの衣装って、そんな決まり方もするんですね)

ちば映画祭での上映、お見逃しなく!

プロジェクトDENGEKI予告編(純情No.1がはいっています)
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2012-12-17 ちば映画祭での上映スケジュール決定!!

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第5回ちば映画祭での上映スケジュール決定!

『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』+『純情NO.1』
2013年1月27日(日)開場16:00 開演16:10
当日は監督・大工原正樹も挨拶に伺う予定です。

『ホトホトさま』は木更津君津でのロケ撮影を行っているので、千葉には凱旋上映です。
本作は、姉弟が過去を辿っていくロードムービーでもあるので、
風景や街並みが一つの登場人物のように表情をもって存在しています。

千葉のみなさん、この機会にぜひご覧ください。

第5回ちば映画祭公式HP
http://chibaeigasai.zouri.jp/

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(『ホトホトさま』予告編)

2012-11-24

第5回ちば映画祭にて『ホトホトさま』上映!

2013年1月27日(日)『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』が第5回ちば映画祭にて上映されます。
同じく長宗我部陽子主演、大工原正樹監督の短編『純情No.1』も併映予定。
スケジュールなど詳細は追って発表です。
ホトホトさま、千葉で初上映ですのでこの機会にぜひご覧ください。

ちば映画祭公式HP
http://chibaeigasai.zouri.jp/

2012-10-02

シネマテークたかさき舞台挨拶レポート二日目!(磯谷渚)

 こんにちは、『わたしの赤ちゃん』監督の磯谷です。
シネマテークたかさきにて、「ホトホトさま+DENGEKI」が絶賛上映です。
初日の舞台挨拶組に引き続き、長宗我部陽子さん(女優・『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『純情1』主演)、大工原正樹(『ホトホトさま』『純情1』『赤猫』監督)、松浦博直(『BMG』監督)と共に、台風17号が迫る中、舞台挨拶にお邪魔してまいりました。

 高崎駅へ到着。
まだ雨も風もなく、不気味に静まる街並み。
既に台風に備えて帰路へついた後なのか、メインストリートを歩く人はおらず、はたして劇場へ足を運んで来てくださる人がいるのだろうかと不安が募ります。

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 シネマテークたかさきへ到着。
支配人の志尾さん、副支配人の小林さんが迎えてくださりました。
銀行を改築して作られたというシネマテークたかさき。ドアを開けるとまず大きな壁一面にこれまで訪れた映画監督や、俳優の方々のサインがいっぱい。またこの壁の色がなんともいい色なのです。
2Fに上がると元銀行の宿直室であった事務所にお邪魔しました。2Fの壁はまたちょっと違った色合いなのですが、これまた趣を感じさせるいい色でした。
お聞きしたところ、前支配人の茂木正男さんがここを建てる際に、1Fと2Fとそれぞれ、都内にある茂木さんお気に入りの試写室の壁の色を参考にして色を決めたとのこと。既存のペンキの色に当てはまらない為、手作りで作られた色なので、もう塗り直しがきかないそうです。
他にもたくさんシネマテークたかさきの成り立ちや、現在の様子などをお聞きしました。

 大工原監督長宗我部さんも劇場入りし、いよいよ舞台挨拶の時間。
今日の長宗我部さんは、黒のワンピースにオレンジのタイツと、とってもポップで素敵です。

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私たちの懸念はよそに、たくさんのご来場者があり、大変うれしかったです。
短い時間ですが、映画の見所を直接お客様にお話しできる貴重なお時間をいただきました。
 大工原監督は『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』について、長宗我部さんを主演に撮るというところから映画の企画が始まったことを語り、長宗我部さんも企画打合せの段階から参加して、とても思い入れのある作品だとおっしゃりました。

 舞台挨拶を終え、志尾さんらに連れられてセンスの良いイタリアンレストランへ。
ピザペンネをたくさんいただき、お酒も少々。
特に長宗我部さんが頼んだ、蜂蜜をかけて食べるゴルゴンゾーラとクルミのピザがとっても美味しかったです。
志尾さん、小林さんには初めてお会いしたにも関わらず、私はすっかりくつろいでしまい、映画の話から全然関係のないコスメの話まで・・・。
いつまでもお話ししていたい楽しい時間でした。

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笑顔が温かい志尾さん

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小林さん(左)、磯谷、長宗我部さん(右)
 
 お店の外は雨風が吹き荒れていましたが、中はわいわいとプチ宴会状態でした。

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食事を終え、20時の回の舞台挨拶
雨風が激しくなるにもかかわらず、20時の回も引き続き観に来てくださる方も。
大変うれしいのですが、皆さんのお帰りを心配する大工原監督。挨拶にも熱がこもりました。

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 松浦は20時の回に監督作がないので、今後のDENGEKI作品の話をしますと切り出し、『赤猫』の森田さんがとても色っぽいこと、長宗我部さんは『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』の妙子役より、『純情癸院戮量靆醋鬚了の方が好みですと宣言しました。
私は、映画美学校で同期である伊野紗紀と監督作『正当防衛』についてお話しさせていただきました。『わたしの赤ちゃん』と同時期に撮影したこの作品。伊野の実体験と、フィクションがうまく混ざり合っていて、リアルなディティールとフィクションならではの話の展開がとても面白いのですが、どんどん追いつめられていく主人公を観ていると苦しい気持ちにもなります。
伊野は、クライマックスの撮影時に気持ちが高まって、カットをかけるところを思わず「櫻井!(主人公の名)」と叫んでしまったとのこと。なんとも伊野らしいエピソードです。

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 舞台挨拶を終えたころ、雨風も大分おさまり、シネマテークたかさきの皆様にお見送りいただきつつ、帰途につきました。
 行きの電車は湘南新宿ラインで交通費を抑えた分、帰りはゆったり新幹線に乗りました。車内で再びビールを飲みつつ4人まったり。

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映画鑑賞を兼ねた高崎日帰り旅行、おすすめです。
また今度はもっと高崎滞在時間を多く見積もって訪れたいと思います。


『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』+プロジェクトDENGEKI
シネマテークたかさきで10月5日(金)まで絶賛公開中です。
皆様是非観にいらしてください!

シネマテークたかさき初日舞台挨拶レポート!(冨永圭祐)

シネマテークたかさき初日舞台挨拶レポート

9月29日〜10月5日まで1週間、シネマテークたかさきさんにて『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』+プロジェクトDENGEKIが公開されております!
ということで、美輪玲華さん(『電撃』主演)、渡辺あい(『電撃』監督)、佐野真規(『お姉ちゃん、だいきらい』監督)と初日舞台挨拶に行って参りました。

湘南新宿ラインに揺られること1.5時間。
高崎に到着しました。
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道が広くてゆったりしていて、なんだか時間の流れもゆったり感じます。
なんて安心できる土地なんだろう。と、僕と佐野真規は思いました。
まっすぐ歩いて直角に曲がり、まっすぐ歩くとシネマテークたかさきに着きました。

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休憩室に案内していただき、ふうと一息ついたのですが、みんなそわそわしております。
そう、今日は我らがキャップ・大工原正樹がおらんのです。
気を紛らわそうと佐野真規は窓を開けて外を眺め、僕は用意されていたYOKU MOKUをもぐもぐ食べました。
さらにいただいたお茶をごくごく飲んでいると副支配人の小林栄子さんが挨拶にきてくださいました。

小林さんによると、シネマテークたかさき高崎映画祭からの流れの中で作られた映画館とのことでした。
高崎市民有志のボランティア団体で運営されている高崎映画祭、そして設立されたシネマテークたかさき、会員数も今では1000人を超えているとのことでした。
温かさと共に心強さを感じました。

いよいよ上映前舞台挨拶が始まります。

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渡辺あいは、「『ホトホトさま』演出部での経験と、その時の悔しさを『電撃』にぶつけました。『電撃』は紆余曲折を経て完成した作品です。主演の美輪玲華さんは、自分が関わった別作品のオーディションにいらっしゃった時からずっと気になっていた女優さんでした。楽しんでいただけたら幸いです」とアピールしました。
『電撃』は、渡辺の思いのたけが込められたまさしく電撃のような作品となっております!

美輪玲華さんは「この作品と幾度となく舞台挨拶に立ちましたが、未だになかなか慣れません。『電撃』は何故だか自分で見ていて自然と眉間にしわが寄ってしまいます。帰ったあともきっと眉間にしわを寄せて考えるのだと思います。自分が出演して知っているにも関わらず、『そこで終わるのか!』と改めて驚きます」
とお客さんの笑いをさらいました。

佐野真規は、小林さんから聞いたシネマテークたかさきの生い立ちに触れ、高崎に住む方々と映画館のつながりへの感慨を語りました。また、自作『お姉ちゃん、だいきらい』について、「この作品はここにいる同期のメンバーたちで撮りました。撮影に長い期間をかけましたが、その間演出に迷ったときは同期のスタッフたちに聞いては考えながらとにかく楽しい撮影でした。」
と話しました。

最後に僕は、『ホトホトさま』やプロジェクトDENGEKIについて簡単に説明し、これから1週間よろしくお願いします。と始まりの挨拶をさせていただきました。

舞台挨拶を終えたところで、ぼくたちはお腹が空きました。
小林さん曰く「高崎は日照時間が長く、小麦の生産が盛んです。高崎の名物は実はパスタです!」とのことで、早速近くのパスタ屋さんに連れて行っていただきました。
シネマテークたかさきから歩くこと2,3分『Gru』というお店です。
数ヶ月前に出来たばかりらしく、店内はとても綺麗でおしゃれです!
宣伝に協力していただいてるようで、店内ではプロジェクターで壁に映画の予告編が投影されています。
なんと、『ホトホトさま』の予告編も!!ありがとうございます!!

そして、

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カンパイ!!

お通しに出てきたオリーブを口に含んだとたん、みなの顔がほころびました。
「映画を観るとき以外はだいたいおいしいものの事を考えます」という渡辺も、「人生で一番つらい瞬間は、お腹が空いたと感じたときですね」と豪語する佐野もこのオリーブにべた惚れでした。世界で最も美しくおいしいと言われている、イタリア直送のオリーブだそうです。
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恥ずかしくてその場で言えませんでしたが、オリーブを食べるのが二度目くらいの僕でもこのおいしさは分かりました。

そしてパスタ
秋刀魚大根パスタに、ムール貝パスタ、帆立貝とズッキーニパスタ、どれもほんとに絶品なんです。
その場でも言ってしまいましたが、僕はズッキーニを初めて食べました。
このパスタが美味しすぎて「うわ、めっちゃパスタが美味い!」とアホみたいな感想を言ってしまいました。
「もう一杯食べたい」
みんなは笑っていましたが、僕は本気(マジ)でした。
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20時の回の舞台挨拶前に、東京での会議から急いで戻ってきてくださった支配人の志尾睦子さんとご挨拶しました。

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副支配人の小林栄子さんと、支配人の志尾睦子さん

心残りは、日帰りで訪れたので上映の終わりまでいることが出来ず、お客様や志尾さん、小林さんたちとゆっくりお話できなかったことです。
高崎はもう一度ゆっくりと訪れたい所でした。

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(帰りの電車内)

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(仲が良いんですね)

2012-09-25

シネマテークたかさき 舞台挨拶情報!

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9月29日(土)から高崎市シネマテークたかさきで上映『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』+プロジェクトDENGEKIの出演者・監督・スタッフが舞台挨拶に伺うことになりました。
以下の日程で17:45の回と20:00の回の両方で上映前に舞台挨拶を行います。
群馬県長野県のみな様、ぜひご来場ください。


舞台挨拶スケジュール

9/29(土) 美輪麗華さん(女優・『電撃』主演)
         渡辺あい(『電撃』監督)
         佐野真規(『お姉ちゃん、大きらい』監督)
         冨永圭祐(『電撃』共同脚本・助監督)

9/30(日) 長宗我部陽子さん(女優・『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』
                          『純情1』主演)
         大工原正樹(『ホトホトさま』『純情1』『赤猫』監督)
         松浦博直(『BMG』監督)
         磯谷渚(『わたしの赤ちゃん』監督)

10/1(月) 星野洋行(『電撃』『お姉ちゃん、だいきらい』カメラマン)*群馬県出身

10/5(金) 長谷部大輔(『静かな家』監督)

上映スケジュールの詳細はシネマテークたかさきHPをご覧ください。
シネマテークたかさきHP http://takasaki-cc.jp/free/next

シネマテークたかさき上映情報詳細!

「姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う」+プロジェクトDENGEKI
高崎市シネマテークたかさきで9月29日(土)〜10月5日(金)公開!!
虐待の記憶に苛まれる姉弟の2日間の再生の旅を描いた話題作『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』とプロジェクトDENGEKIの9作品を高崎市シネマテークたかさきで9月29(土)〜10月5日(金)までの1週間限定公開!
連日17:4520:00から2回上映します。

【上映スケジュール】
9/29(土)
17:45〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『電撃』『純情No.1』      
20:00〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『お姉ちゃん、だいきらい』『ちるみの流儀』
9/30(日
17:45〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『わたしの赤ちゃん』『BMG』 
20:00〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『正当防衛』『赤猫』
10/1(月)
17:45〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『静かな家』『赤猫』      
20:00〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『電撃』『純情No.1』
10/2(火)
17:45〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『電撃』『純情No.1』       
20:00〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『赤猫』『わたしの赤ちゃん』 
10/3(水)
17:45〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『電撃』『純情No.1』
20:00〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『BMG』『静かな家』
10/4(木)
17:45〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『お姉ちゃん、だいきらい』『ちるみの流儀』
20:00〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『電撃』『純情No.1』
10/5(金)
17:45〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『BMG』『静かな家』     
20:00〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『電撃』『純情No.1』

プログラムの詳細はシネマテークたかさきHPをご覧ください。
シネマテークたかさき http://takasaki-cc.jp/free/next

『ホトホトさま』公式HPhttp://hotohotosama.web.fc2.com
『ホトホトさま』公式ブログhttp://d.hatena.ne.jp/projectdengeki
『ホトホトさま』Twitterhttp://twitter.com/#!/hotohoto3ma

■作品情報
『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』
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2010年/49分/HDV
監督:大工原正樹
出演:長宗我部陽子 岡部尚 森田亜紀 高橋洋 光田力哉
脚本:井川耕一郎  撮影・照明:志賀葉一 録音:臼井勝 音楽:中川晋介
助監督:冨永圭祐 中島知香 渡辺あい 撮影助手:鎌田亮 佐野真規 黒須健 照明補:広瀬寛巳  照明助手:地良田浩之 松久育紀 今村修邦 立石逸平 録音助手:清水裕紀子 川口陽一 美術:原太一 内藤瑛亮 山形哲生 谷脇邦彦 制作:光田力哉 佐本三国 穴原浩祐 笠原雄一 西出美紀  主題歌「姉ちゃんのブルース」唄:長宗我部陽子(作詞:高橋洋 作曲:中川晋介 )音楽協力:山根ミチル 編集:渡辺あい 大工原正樹 整音:清水裕紀子 制作管理:山口博之 市沢真吾 製作:映画美学校 宣伝協力:カプリコンフィルム(吉川正文) 森宗厚子 名倉愛 星野洋行 予告篇制作:浜田みちる 松浦博直 チラシ・デザイン:船井伊智子 チラシ・ヘア&メイク:増田加奈 チラシ・スチール撮影:猪原美代子

STORY
蠱(こ)とは古代中国の呪術である。ひとつの器に小動物や昆虫を入れて殺し合いをさせ、最後に残った一匹には強い呪力が宿るという。
母の葬式を終え、かつて暮らした街をぶらりと訪れた妙子と治は、次第に心に巣食うバケモノ「あいつ」の幻に襲われ始める。
【解説】
過去、心に大きな傷を受けた姉と弟。二人は幼少を過ごした街に戻ってくる。その町並みは、二人の癒えぬ心と呼応するかのように諦め枯れ果ててしまっている。「アイツ」の存在。それは治りかけの傷口に似ている。我を忘れてその醜さを凝視してしまう。治りかけとわかっているのに掻きむしってしまう。二人には、傷口から血が吹き出そうとも、その行為を止めることが出来ないのだ。その同じ「蠱」に喰われた傷だけが、二人の絆になっていることが、どうしようもなく悲しい。しかし、物語は最後に救済を与える。それは血だらけになりながらも、自力でつかみ取った「生」に他ならないだろう。
本作は『赤猫』(2004)の大工原正樹が5年ぶりに撮り上げた新作中篇。脚本は、寡作ながらその質の高い仕事ぶりが注目され続けている井川耕一郎(『西みがき』監督、『赤猫』脚本)。撮影・照明は、一般映画と成人映画を自在に往還し、自主映画もコンスタントに撮り続けているベテランの志賀葉一。録音は、こちらも商業映画から自主映画まで幅広く活躍する『接吻』(監督:万田邦敏)・『害虫』(監督:塩田明彦)の臼井勝。音楽には、映画のサウンドトラック初挑戦のミュージシャン・中川晋介。
主演は、存在感のある女優としてベテランから若手まで多くの監督に愛され、また、コアな邦画ファンからも熱心な支持を得ている長宗我部陽子(『恐怖』『行旅死亡人』)と、「東京乾電池」の舞台にも立つ注目の若手俳優・岡部尚(『PASSION』『実録 連合赤軍』)。二人が憎しみの輪廻にはまり込む姉弟を繊細に印象深く演じている。共演は、話題作『へんげ』(監督:大畑創)の公開が待たれる森田亜紀(『赤猫』)と、監督・脚本最新作『旧支配者のキャロル』が完成間近の高橋洋(『恐怖』監督・『リング』脚本)。高橋は、主題歌「姉ちゃんのブルース」の作詞も担当。

【コメント】
たったひとつの仕草、たったひとつの身振りが見えるはずのない過去や記憶、情念や執着を私たちに突き付けてくる。映画の冒頭、母親の遺骨を散骨する姉の身振り、かつて足繁く通った映画館のロビーでありありと記憶を再現しようと体を動かす弟の身振り、残された住居の庭先から、あの品物を取り出すときの手付き。ひとつの身振りがもうひとつの身振りを引き寄せ、響き合い、まるで暗いトンネルの中で叫びと響きが反響し合うが如くに、過去に呪縛された人間たちの苦悩と決別の物語を紡ぎ出していく。そこにこの映画の見事な蠱惑がある。
塩田明彦映画監督・『どろろ』『カナリア』『害虫』)

大工原さんの映画を見ていつも思うのは、「上手いなあ」ということです。『未亡人誘惑下宿』や『風俗の穴場』のように多くの登場人物が一堂に会する集団劇を、まるで撮影所出身の職人監督のような手さばきできちんと演出しきる人は今の日本に大工原さんしかいないのではないでしょうか。これは大げさな賛辞ではなく、その2本を見れば誰もが納得するほかない事実です。『赤猫』以後は上手さに鋭さが加 わって、演出や編集に無駄がなく、ものすごい切れ味とでもいったものを感じます。例えば『ホトホトさま』の開巻のカットの連なりは、それだけでも上手さのみが実現する映画的な充実に満ちていますが、その一連のカットに差し挟まれるバックミラーに映った姉の顔のカットは、そこにバックミラーの顔の画面を挿入することを選択したことの上手さもさることながら、この画面が、映画の中盤で今度はバックミラーに映った弟の顔の画面と呼応するように仕組まれていて、しかもその画面が物語に決定的に不穏な空気を漂わせるきっかけともなるという憎たらしい構成で、そういうことを今の大工原さんは冷静にやってのけるわけです。大工原さんの映画を未見の人は、なにはさておき、この機会に絶対に見るべきです。
万田邦敏映画監督・『接吻』『UNLOVED』)

「姉ちゃん、ホトホトさまの蟲を使う」は、混乱の平成に狂い咲きするハードセンチメンタルな姉弟の愛の物語。才人井川耕一郎の描く日本の土着と風土に根ざした扇情的な復讐譚を、確かな技術で映像に焼き付けた大工原正樹の「腕前」が冴え渡る。これぞまさしく「日本映画」の大傑作。是非劇場で!
佐々木浩久映画監督・『発狂する唇』『血を吸う宇宙』)

姉弟ものに弱い僕は、見ていて泣きそうになった。ホラー映画というかなんとい うか不思議な映画…でも、感動しました。傑作だと思います。
屑山屑男(「TRASH-UP!!」編集長)

姉弟映画というジャンルがあると思う。そのスジには、私もちょいと自負があるが、大工原監督の演出は、さすが、舌を巻いた。この姉さん、相当のんきだ。そして、頓知がきいている!
七里圭映画監督・『眠り姫』『のんきな姉さん』)

■「プロジェクトDENGEKI」作品情報
『電撃』
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2011年/HD/37分
監督:渡辺あい
出演:美輪玲華、安藤匡史、波多野桃子
脚本:冨永圭祐 渡辺あい 制作:地良田浩之 笠原雄一 撮影・照明:星野洋行 録音:川口陽一 中瀬慧 清水絵里加 美術:山形哲生 原太一 衣装:坂本博之 スクリプト:中島知香 助監督:冨永圭祐 内藤瑛亮 山形哲生 佐野真規 撮影助手:神保卓也 照明助手:芳士戸一成 スタントコーディネート:根本大樹 スタント:イチコ 編集:地良田浩之 渡辺あい 整音:中瀬慧 音楽:上松翔一

STORY
「愛するタカヒロが浮気をしているーー」。けれどミチコは、いつかタカヒロの愛を取り戻せると信じていた。「だって、わたしのお腹にはあの人の子が宿っているのだもの……」。ミチコは寡黙に、タカヒロの身の回りの世話を焼く幸せを噛みしめていた。しかしある日、タカヒロの妹と称する少女が現れ居候をはじめた日から、ミチコの愛の生活が音をたてて崩れ始める……。
【解説】
渡辺あい、本気の処女作。この時代錯誤な設定に「リアル」をもたらしているのは、間違いなくヒロイン・美輪玲華の圧倒的な存在感だろう。美輪が演ずるミチコは劇中ある職業を身に纏うのだが、その職業がギミックと見えてしまえば失敗のこの映画で、彼女は登場の瞬間からそれが紛れもない現実であることを、そのフィクション性の高い肉体と佇まいで表現してしまう。そして、美輪の時代錯誤を際立たせるはずの波多野桃子も、一見今の少女風を装いながら、現代のそれとは真逆の「速い」芝居で美輪の存在感にたち向かう。そして、二人の女に挟まれる安藤匡史のストイックな受けの芝居が絶妙なアンサンブルを生み出す。これだけ配役に成功している映画が面白くないわけがないのだが、この三人の想いが錯綜するドラマは、大胆な省略をそうとは気づかせないしっとりとした情緒も絡ませながらクライマックスへと向かっていく。いくつもの謎を残しながら。渡辺あいは、ここが映画的な見せ場だというポイントを逃さない。特に3つあるラブシーンの演出は見るものをハッとさせ必見。つまり、運動神経がいいのだ。


『純情No.1』
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2011年/20分/HDV
監督・脚本:大工原正樹
出演:長宗我部陽子 北山雅康 猪原美代子 市沢真吾
撮影・照明:山田達也 録音:臼井勝 音楽:山根ミチル

【解説】
主人公の女の見事な思い込みが、終始デタラメな展開を呼ぶコメディ、なのだろうか? 大雑把に言ってしまえば、憎しみがつきぬけてやがて愛に変わるお話な気がするのだが、なんだか違う気もする。タイトルもデタラメなようで、確かにこれしかない気もする。ひょっとしたら大工原正樹に騙されているのかもしれない。ただひとつ言えるのは、主演の長宗我部陽子がデタラメでチャーミングでひたすら楽しい映画であるということだ。


『わたしの赤ちゃん』
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2010年/16分/16mm→DV
監督・脚本:磯谷渚
出演:藤井百代 森田亜紀 新井秀幸 福田英史 泉水美和子
スタッフ:上田紳一朗 大坂春菜 大野裕之 小形進之介 奥野達也 神保准 山田剛志 山本豪一 和田格
STORY
臨月を迎えた初美は妹の千佳と安産祈願に訪れるが、神社の階段から転がり落ちて死産してしまう。半年後、無事出産した千佳の元へ初美が訪れる。千佳は子供に、初美が自分の子供につけるはずだった、葵という名をつけていた……。
【解説】
姉妹の「痛快」な愛憎劇。15分の尺でドラマを描くには、ちんたらしてられないとばかりに激烈に展開していく。冒頭ほんの1、2分で、姉妹がともに妊娠、姉は流産し、妹の身籠った子の父親を疑い、ドラマの準備は整う。わずか1シーンでこれをやってしまう鮮やかさは、キム・ギヨンを思わせる。
姉妹の関係性を描く芝居場に階段が選ばれたのが必然としかいいようがないならば、その関係が限界まで来たとき、映画はあるべきラストシーンを迎える。絶対にもうこうなるしかないだろう! だからエクスタシーを感じ、時に観客は笑う。それでいいのだ。


正当防衛
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2010年/16分/16mm→DV
監督・脚本:伊野紗紀
出演:宮田亜紀 佐藤奈美子 森田亜紀 小野島由惟 香取剛 渡部佐枝子 川島玄士 内海敦 原田浩二 菊池直彦
スタッフ:中瀬慧 和泉陽光 今岡利明 神田光 木村栄一郎 小岩貴寛 宝田恵一 西田純 原田浩二 吉田峻

STORY
強い決意を胸に市役所を辞め、人材派遣会社の営業に転職した桜井。派遣スタッフ、顧客、後輩そして上司に挟まれた桜井に次々とトラブルが降り掛かる。一人、また一人と社員が去っていき……。極限まで追い詰められた桜井が、自分を守るために求めたものとは。
【解説】
希望を胸に転職した人材派遣会社で高圧的に成果を求める女性上司や規則を守らない派遣スタッフの対処に追われる桜井。やがて上司の圧力に耐えかね辞めていく同僚たち。取り残され、極限状態になった桜井が最後に求めたものは……。
監督・伊野沙紀の実体験を元にしているだけに細部のリアリティには凄みがある。終盤、宮田亜紀演じる桜井が線路沿いを歩く後姿のショットが、彼女の崩壊を伝えて痛々しい。


『静かな家』
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2008年/30分/16mm
監督:長谷部大輔
出演:奥ノ矢佳奈 田中洋之助 河野純平 仲谷みなみ
脚本:服部隆志 制作:小川大樹 助監督:後閑広 撮影:安部雅行 録音:青木瑠生 美術:難波和之 編集:真下雅敏

STORY
中学1年生の友澤なみき(13)は父親の英也(40)と二人暮らし。ある朝、なみきは英也に告げる。「お父さん、ワタシ、人を殺したい。できれば、お父さんがいいんだけど」
その日からなみきと英也の関係は急速に変化し始める。夏の気配、優等生のレッテル、母の不在、父の失業、そして父への本当の想い……。はたしてなみきは父を殺すのだろうか?
【解説】
父への複雑な思いから放火を繰り返す少女と、娘の変調に戸惑いながらも普通の親子でいようと無理を重ねる失業中の父。綺麗なものとどす黒く汚いものが同居するから面白いのだという長谷部大輔の人間観がここでも随所に炸裂しているのだけれど、不思議とリリカルな印象を残す。セリフを最小限に抑えながら、描写することの喜びに満ち溢れた長谷部版『台風クラブ』。(※数秒間、フィルム原版による画の乱れあり。ご了承ください)


『お姉ちゃん、だいきらい』
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2011/13分/DV
監督:佐野真規
出演:久保紫苑 内藤瑛亮 加藤綾佳 川口陽一
撮影:星野洋行 録音:清水絵里加 助監督:冨永圭祐 演出助手:山形哲生

STORY
シオンは自分のお姉ちゃんが変な男とくっついたのが何だか許せない。そこで、2人を別れさせようと企む。気弱そうな先輩を無理やり引っ張り込んで、色々とイタズラを仕掛けるのだが…しかし、シオンが手伝いを頼んだこの先輩、こいつもなんだかしょうもない男だった。4人の男女が織り成すほのぼのコメディー。天真爛漫に男を振り回すシオンが魅力的な短編。
【解説】
先輩男と後輩女の童貞コメディ。佐野真規は、自分の魅力に無自覚な(フリをしている)女に振り回されることこそ最高の快楽、と言わんばかりにとことん男をしょうもなく描く。観ながら思わず「とぼけやがって」と呟きそうになるほど天真爛漫な悪女が板についている久保紫苑が魅力的。一方の先輩男を演じる内藤瑛亮が時折見せる、胸がざわめくような暗い眼差しは、この微笑ましいコメディにあって唯一の悪意を添える。そして観た後、はたと気づくのだ。この男、うらやましいぞ、と。


『BMG』
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2009年/20分/DV
監督・脚本:松浦博直
出演:伊藤まき 西口浩一郎 岸野雄一
撮影:小原悠人 照明:森内健介 録音:朝倉加葉子 助監督:甲斐靖人 冨永圭佑 音楽:瀬川聡嗣 銃器効果:遊佐和寿

【解説】
決してバカではないけれど夢見がちな男が、暗い瞳の女暗殺者に一目惚れをするファンタジー。フィルムノワールへの遠い記憶に連なる展開と歯切れのよい演出で見るものをぐいぐい引っ張りながら、ラスト、勘違い男の楽天性と女の「信じる心」が唖然とするような奇跡を呼ぶ。
なんといっても、女暗殺者を演じる伊藤まきのファム・ファタールぶりが素晴らしい。


『ちるみの流儀』
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2011年/20分/DV
監督:川島玄人
出演:浜田みちる 芳士戸一成 山田達也 川島玄人 神保卓也

【解説】
映画学校のビデオ課題の撮影のために集まった監督カワシマと女優のちるみ。しかし相手役が遅刻していて撮影が始まらない。やっと来た相手役をねちねちと虐め始めるちるみは、すでに劇用の酒でしたたか酔っていた……。抱腹絶倒、連作スタイルのフェイク・ドキュメント。なんといっても自己中心的でワガママ放題の女優・ちるみを演じる浜田みちるの存在感が素晴らしいのだが、時々演技なのか素なのか判らなくなる瞬間がありスリリング。突然撮影現場から逃走する彼女の後ろ姿は必見。


『赤猫』
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2004年/42分/DV
監督:大工原正樹
出演:森田亜紀 李鐘浩 藤崎ルキノ 永井正子
脚本:井川耕一郎 撮影:福沢正典

STORY
私(李鐘浩)の出張中、妻の千里(森田亜紀)が流産した。風呂の電球を替えようとして、椅子から転落して流産したのだ。
退院後の千里は何もしゃべらず、マンションのベランダからただ遠くを見つめているだけだった。
だが、ある夜、ふとしたことをきっかけに、千里は流産に至る経緯を私に話しだした。
近頃、町で頻発している連続放火事件……。
偶然に聞いた夫が浮気しているという根拠のない噂……。
いるはずのない猫の気配を感じ取り、ネコアレルギーの症状が出たこと……。
夫が学生時代に買った本の中から出てきた一枚の古い写真に写っている女性……。
日常生活で些細な疑念や異変が積み重なっていく中、ある日、千里は放火犯を意味する「赤猫」という隠語を耳にする。
そして、そこから千里の話はとうてい信じられないような方向へと展開してゆく……。
【解説】
ナレーションやモノローグ表現の極致ともいえる一本。人が狂っていくのを目の当たりにするのは恐ろしい。ましてここでは結果が先に知らされているのだ。ことの次第を聞いていくうち、夫は目の前にいる妻が見知らぬ他人に見えてくる。観る者はその緊張感と恐怖で息が苦しくなる。やがて真っ暗な背景のなか、森田亜紀がこちらに向かって語りはじめる、そこに誰もいないかのように……。ラストが訪れたとき、私たちは解放され心底ホッとするだろう。劇中の夫も実はそうだったのではないか。

2012-08-21

シネマテークたかさきにて上映決定!

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『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』+プロジェクトDENGEKIが、シネマテークたかさきにて9/29〜10/5に上映が決定しました。

【上映スケジュール】
9/29(土)
17:45〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『電撃』『純情No.1』      
20:00〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『お姉ちゃん、だいきらい』『ちるみの流儀』
9/30(日)
17:45〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『わたしの赤ちゃん』『BMG』 
20:00〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『正当防衛』『赤猫』
10/1(月)
17:45〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『静かな家』『赤猫』      
20:00〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『電撃』『純情No.1』
10/2(火)
17:45〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『電撃』『純情No.1』       
20:00〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『赤猫』『わたしの赤ちゃん』 
10/3(水)
17:45〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『電撃』『純情No.1』
20:00〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『BMG』『静かな家』
10/4(木)
17:45〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『お姉ちゃん、だいきらい』『ちるみの流儀』
20:00〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『電撃』『純情No.1』
10/5(金)
17:45〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『BMG』『静かな家』     
20:00〜『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『電撃』『純情No.1』

シネマテークたかさきHP(http://takasaki-cc.jp/

『ホトホトさま』+プロジェクトDENGEKI全10作品!
おそらく、これが最後の地方上映になると思います。
上映の秋まであと1ヶ月!

2012-07-19

名古屋舞台挨拶レポート!(冨永圭祐)

この度、7月14日から名古屋シネマテークさんにて、『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』+プロジェクトDENGEKIが公開されました。
ゲストに岡部尚さん(『ホトホトさま』主演)をお迎えして、大工原正樹、長谷部大輔(『静かな家』監督)、渡辺あい(『電撃』監督)、磯谷渚(『わたしの赤ちゃん』監督)、中島知香(『ホトホトさま』、プロジェクトDENGEKIスタッフ)、僕の大所帯で初日舞台挨拶にお邪魔しました。

集合場所に着くと、岡部尚さんだけが座っておりました。
「あれ?まだ誰も来てないですか?」「んー、来てないね」
すると渡辺あいからメールがきました。
『道に迷いました。少し遅れます』
さすがです。
渡辺あいは到着しましたが、大工原正樹は一向に来ません。電車が遅れているようです。しかもどうやら渡辺と同じ道の迷い方をしているようです。さすがです。

15分ほど遅れて大工原正樹が到着しました。
こんなこともあろうかと集合時間を早めにしといたんだよ」
大工原は自慢気でした。さすがです。

新幹線に乗り込み、いざ名古屋へ。

着きました。

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しかし右も左も分かりません。i-phoneを頼りに電車を乗り換え、ホテルにチェックインしました。部屋で休憩していると眠りそうになります。いかんいかんと煙草を吸ってごまかしました。
再びロビーに集合して、夕食を食べにいくことになりました。
おいしいものを探してうろうろ徘徊しました。
あ、映画館です。

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伏見ミリオン座さん。こちらの受付の女性にチラシをお渡ししました。するとこの女性は、「みなさんがいらっしゃってるのツイッターで見て知ってました」とおっしゃる。
感無量でございます。お時間あれば、是非よろしくお願いいたします!

考えた末、奮発してひつまぶしを食べることになりました。僕は財布の中身を確かめました。なんとかなりそうです。

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いやー、こんな気温と湿気の高い日はビールに限りますなカンパイ!!

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うなぎうまいようなぎ

僕は自分の舌の幼さをさんざん馬鹿にされましたが、ひつまぶしのうまさに感動してがっつきました。ほんまにうまい!
うなぎは皮が苦手だったのですが、岡部さんに「冨永くん、皮がうまいよ」と言われ僕は「岡部さん、皮がうまいです!」と言いました。
大工原は前回名古屋で食べたときより鰻の量が少なくなっているとぼやいていましたが、僕の舌は大人の階段を一つ登りました。

我々が飲んで食ってばかりだと思われては困ります!
別ルートで来た長谷部大輔、磯谷渚、中島知香と合流し、いざ名古屋シネマテークさんへ!

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着きました。

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建物素敵です!雰囲気あります。

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名古屋シネマテークの永吉さん。

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名古屋シネマテークさんには図書室があり、映画関連の本がずらり。
「あの本は?」というものはほぼ全て揃ってます。戦前のキネ旬まであります。すごい!!心躍ります!!しかももちろん借りられます!!!

上映が始まりました。
本日の上映作品は『静かな家』と『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』です。
『静かな家』は、思春期の少女の秘めた欲望を16mmフィルムで描いた胸がざわめく映画です。何度見ても主演の奥ノ矢佳奈さんの表情にやられます。

上映が終わり、舞台挨拶になりました。

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大工原正樹は、岡部尚さんをキャスティングした経緯を中心に、『ホトホトさま』やプロジェクトDENGEKIについて話すうちにもりもり話がふくらんでいきました。
岡部さんにマイクが渡ると、岡部さんから「長かったですね」と鋭いつっこみが入りました。
岡部さんは、名古屋に来られた喜びをお客様に伝え、『ホトホトさま』が撮影されてから息の長い作品になった嬉しさや近年の出演作(桃まつり すき の『さめざめ』や『11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち』など)についてお話しました。
長谷部大輔にマイクが渡ると、岡部さんと美学校同期である長谷部から「長かったですね」とつっこみが入りました。
長谷部は主演の奥ノ矢佳奈さんについてお話しました。とても印象に残る女優さんなのですが、残念ながら現在はあまり女優業を行ってらっしゃらないようです。
磯谷渚は、本日とは別日に上映される自作『わたしの赤ちゃん』について紹介しました。
渡辺あいも、同じく自作『電撃』について紹介しました。

磯谷・渡辺両名の作品と、大工原正樹の『純情No.1』の3本はBプログラムです!
3本とも突き抜けて笑える作品となっております。Aプログラムとはまた違った魅力のラインナップです!名古屋の皆様よろしくお願いいたします。

名古屋シネマテークHP(http://cineaste.jp/

僕は今回も何故か登壇することになり、やっぱり「え、何話せばいいんですかね」となりましたが、せっかくなので拙作『乱心』についてお話させていただきました。

その後、ロビーにてサイン会。
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上映が終わり、永吉さん、お客様たちと台湾料理屋で飲みました。
岐阜の映画作家・鉄砲玉のオオノさんが岐阜からなんと5人もの映画好きの女性を引率して劇場に駆けつけてくださっていたので、そのまま呑み会に。
名古屋在住の元映画美学校生・三島さんの姿もあります。

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ここ、とてもおいしいです。おすすめは結構辛いですが台湾ラーメン

その後、オオノさん、三島さんたちとお別れして、永吉さんと2件目へ。

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いい時間になったのでホテルへ帰ることになりました。
大工原正樹は飲めば飲むほど覚醒していく人なので物足りなそうでしたが、本当にいい時間だったので帰りました。

おやすみなさい。

名古屋シネマテークでの上映は残すところ後2日、7月20(金)までです。
今日19日(木)はBプロ(『電撃』、『わたしの赤ちゃん』、『純情癸院+秘密短編)
明日20日(金)はAプロ(『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』、『静かな家』)
となっております。
上映スタートは連日20:50、終映は22:10頃の予定。
名古屋近郊で未見の方はぜひ名古屋シネマテークへお越しください!

2012-07-13

名古屋シネマテーク7/14(土)初日舞台挨拶のご案内

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いよいよ名古屋シネマテークでの『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』+プロジェクトDENGEKIの上映が迫ってまいりました!

初日の7月14日(土)に出演者・監督による舞台挨拶を行います。
登壇者は『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』主演の岡部尚さん、大工原正樹監督。
さらにプロジェクトDENGEKIより渡辺あい監督(『電撃』)、磯谷渚監督(『わたしの赤ちゃん』)、
長谷部大輔監督(『静かな家』)、冨永圭祐(『電撃』脚本、『ホトホトさま』助監督)のメンバーです。

にぎやかな舞台挨拶になりそうです。
名古屋の皆様、ぜひご来場ください!

名古屋シネマテークでの上映は連日20:50〜です。Bプロでは毎回、7分の短編の秘密上映もあります。

7/14&16&18&20
『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』
『静かな家』(計79分)

7/15&17&19
『私の赤ちゃん』
『純情 No.1』
『電撃』(計79分)
(他、覆面作品上映もあり!)

入場料(当日券のみ)
 一般1500円 大学生1400円 中高生・会員1200円
 ※期間中リピーター割引 一般・大学生200円引き

名古屋シネマテークHP http://cineaste.jp/l2/2100/2147.htm

2012-07-11

ドイツ・フランクフルト遠征記5(冨永圭祐)

5月6日(曇り)
おはようございます。
僕です。最近友人からブロガーと呼ばれております。

ベッドから起き上がると一枚の手紙を踏んづけました。
大工原・渡辺は映写チェックに行ったとのことでした。
手紙は5秒後に自動消滅しました。
僕もひとまずボーっとしてから会場に向かいました。
チェックは特に問題なく終わり、オリバーさんと合流しました。

今日はマイン川クルージングです。
大工原正樹は初めてマイン川を見た日から「あの船乗りてーなぁ」「明日乗ろう」「乗る時間なかったなぁ」「時間チェックしとくわ」「明日こそ乗りてーなぁ」と言い続けておりました。大工原正樹は船が好き。

船に乗り込みました。

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大工原「いい…。やはり、船はいい。速度がいい」

船はゆったりとしたスピードでレーマーの街沿いを流れていきます。
気持ちいいです。

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ざわ…ざわ…

船を下りるとお昼にいい時間でした。
オリバーさんと別れた我々は、レーマーのカフェ通りに向かいました。
あ、なんか撮影してます。

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え、キャメラそれで大丈夫?固定できてる?車動かしたらふっとんじゃうよ!
と我々はいらぬ心配をしました。なんとなく自主映画感が漂っています。

カフェ通りについた我々は店を探しましたが、チェーン店以外けっこう閉まっております。
ドイツは日曜日はきっちり休むようです。人通りも少ない。日本もそうすべきですね。
先日来た時は、商売っ気がありすぎて入らなかったレストランに入りました。

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渡辺あいは、フランクフルト名物アスパラを、僕とMさんはミートローフを、大工原正樹はソーセージ盛り合わせを頼みました。
ギターおじさんが近くに来て急に演奏を始めました。
ぼくたち観光客丸出しです。
ちょっと値が張りましたがおいしかったです。
あ、なんかお腹減ってきましたね。

今日こそ名物おばさんの作るソーセージを買おうと思ったら、市場閉まってました。
もろもろお土産を買いに色んな店に立ち寄り、ハーゲン・ダッツも食べて教会にも行ったので思い残すことはありません。ボッケンハイムに戻りました。

いよいよ『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』+プロジェクトDENGEKIの上映です。
心配なのは、同時間帯にNIPPON CINEMA部門で『モテキ』が上映されることでした。
2階の会場前は人があふれすぎて通りにくいほどでした。

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「やっぱり…」と思いながら、NIPPON VISIONS部門会場のある3階へ上っていきました。
会場に入ると、

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埋まっております!すごい!!
簡単に上映前あいさつをし、上映が始まりました。
上映順は、『わたしの赤ちゃん』(磯谷渚監督)、『電撃』(渡辺あい監督)、『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』(大工原正樹監督)です。

『わたしの赤ちゃん』は開始1分ぐらいで事件が起きます。展開が激烈です。
そこですぐに笑いが起きました。つかみOKです。
その後も強烈なセリフの応酬でこれでもかとばかりに展開していくのですが、うけてます!うけてます!
そして衝撃的なラスト。
今までで一番の笑いが会場を包みました。映画のラストシーンとも相まってなんとも心地よいエクスタシーを感じました。

次は渡辺あい監督の『電撃』です。『電撃』も、前半15分に濃密なドラマ展開が詰まっています。サスペンスフルかつ、笑える映画です。
魅入ってます!笑ってます!美輪玲華さん演じるミチコの強烈なキャラクターは確実にドイツのお客様にも伝わっています。
そしてこちらも最後、『わたしの赤ちゃん』に勝るとも劣らない衝撃を与えます!
またもや、会場が笑いに包まれました!
僕は、思わず「やった!」と思いました。

いよいよ大工原正樹監督『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』です。
70年代歌謡曲調の主題歌と共に、姉弟が寂れた街へ帰ってきます。懐かしさと禍々しさが共存する風景に観客も誘われていきます。
先程までとは違った雰囲気で、お客様が魅入っています。
企画段階からこの作品に関わってきましたが、今日ほど姉弟の姿にぐっときたことはありませんでした。
長宗我部陽子さん、岡部尚さんという役者さんを、フランクフルトの皆さんにも覚えていただけたのではないでしょうか。

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上映後Q&Aの一幕

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お客さんに許可を取って記念撮影

会場を出ると、両名はお客様に個人的に話しかけられていました。
大工原正樹は、「君の映画が大好きだ」と言われたそうです。
嬉しそうです。
渡辺あいは、なんと美輪玲華さんとお知り合いだという方に出会いました!
数年前のニチコネで美輪さんと知り合ったそうです。
ドイツに友達ができました。

数日に渡るニッポンコネクションも閉会の時がきました。

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舞台上に上がりきれないほどの方々が、このニッポンコネクションに関わってくださっていたのです!

ニチコネ・スタッフのみなさんと打ち上げ!
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隈元監督『sugar baby』、眞田監督『しんしんしん』、飯塚監督『ENCOUNTERS』と「おれたちがここに来た証を残してやるぜ!」とばかりに、置いてあったノートに本当に残してやりました。

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飯塚監督から拉致した『ENCOUNTERS』のスーパー怪物くんを愛でております。
本当に可愛いやつです。

先ほどのノートへの落書きの流れで飯塚監督の絵を描いていたら、渡辺あいがダメ出しをしてきました。
そこで、Mさんと僕による渡辺あい似顔絵対決が催されました。
相手は渡辺あいの大学時代からの長いつきあいです。強敵です。
渡辺あいが変な顔をしたので「そのまま!」と動きを封印しました。
Mさんと僕の真剣なまなざしが渡辺に注がれます。
渡辺は引きつってぷるぷる震えています。
この緊張感。ここはMさんと僕の鋭い視線、描いている手元、変な顔で震える渡辺の順でカットバックでしょう。

「出来た!」
二人同時にノートを開きました。
二人とも渡辺に怒られました。
そこで渡辺先生は、僕たちに「今度はお互いの顔を描いてみなさい」と指示しました。

僕とMさんはお互いに真剣な視線を交わしつつ、書き上げていきます。
再び凄まじい緊張感です。視線視線がぶつかるところに真空が作り出され、全てが吸い込まれそうです。
実は、Mさんと会うのはこのフランクフルトが初めてではありません。
美学校時代にビデオ課題で共演したことがあるのです。
「まさか、遠いドイツの地でMさんの似顔絵を描くことになるとはな。ふふ、人生ってのは読めないものだ…」
Mさんも同じことを考えていました。

「出来た!」
二人は同時にノートを開きました。
「うむ、二人ともよく特徴を捉えておる」と渡辺先生にほめられました。

なおプライバシー保護のため、描かれた絵の写真はございません。
フランクフルトのどこかに行けば見られるかもしれないですね。

そうこうしてるうちに、会場から移動の時間になりました。
今度はバーに行って二次会です。

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照明がいい感じのお店でした。

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『ENCOUNTERS』の飯塚貴士監督と。

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左から、飯塚監督、僕、大工原正樹、本田隆一監督『大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇』in 喫煙ルーム。飯塚監督は吸わないのですが、無理矢理つきあってもらいました。大体飯塚監督に絡んでいました。飯塚監督申し訳ないっす!

一方その頃、渡辺あいは店に普通のお客さんとして来ていたおじさんに「娘のようだ」といたく気に入られておりました。

宴会は深夜まで続きました。
大工原正樹は先にホテルに戻り、僕たち3人もその後しばらくして店を後にしました。

今年のニッポンコネクションもこれにて終了です。
主催者、スタッフのみなさん、出品者のみなさん、本当にお疲れ様でした。
おやすみなさい。

2012-07-02

名古屋セレクション作品予告編!

名古屋で上映する各作品の予告編です!

『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』(大工原正樹監督)予告編
D
(*最後に東京上映時の情報がついてしまったままなのですが、名古屋シネマテークでの上映です!)

プロジェクトDENGEKI予告編
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名古屋では『電撃』『静かな家』『わたしの赤ちゃん』が上映です。こちらも最後に東京上映時の情報がついてしまったままですみません)

『静かな家』(長谷部大輔監督)予告編
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(今回、名古屋セレクション上映にむけて新たに作成されました!主演の少女・奥ノ矢佳奈さんの魅力!)

『わたしの赤ちゃん』(磯谷渚監督)予告編
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(ハイテンション&トゥーマッチな過剰さの先に開けてくるラストシーン!)


7/14&16&18&20
『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』
『静かな家』(計79分)

7/15&17&19
『私の赤ちゃん』
『純情 No.1』
『電撃』(計79分)
(他、覆面作品上映も予定?!)

入場料(当日券のみ)
 一般1500円 大学生1400円 中高生・会員1200円
 ※期間中リピーター割引 一般・大学生200円引き

名古屋シネマテークHP
http://cineaste.jp/

2012-06-28

『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』作品評(阿部嘉昭)

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 開巻早々の黒画面で、傷のような縦棒が一本、無造作に現れる。それがやがて二本になり三本になる画面が出てくると、映画内に小分けされている章の序数だという了解も成立してゆくのだが、ご覧のようにそれはローマ数字ではなかった。縦棒の数でのみ数値がただ表象されるから、それがやがて十本を超えだすころになると、定着時間の短さもあって数値が判読不能になる。本当に数値は場面を追うごとに加算されているのだろうか。たとえば「13」などヤバい数値が欠落しているのではないか。何より、場面転換を必要以上に小分けしているこの章数の介入が観客を煩悶させる。増殖と把握不能性。あるいは交換可能性の予感。それは「時間」と「虫」のもつ属性をも暗示してはいないか。ともあれ、棒が20本出る黒画面を介したあと、この「気持ち悪い映画」は終わる。

 黒沢清の『ドッペルゲンガー』が「ジャンル」を横ズレしてゆく運動の破調をもっていたのと同様のことが、この大工原正樹監督『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱〔こ〕を使う』でも起こる。最初は、廃墟性が侵食している土地・木更津への姉弟の「再訪物」かと予想していると、それが「あいつ」を重心に置いた、相姦臭のつよい姉弟の「トラウマ物=心理映画」に変貌しだし、やがては真正の怪奇映画となって、「否、これは哲学的な時間論映画ではないか」という衝撃すら生まれる。この瞬間に映画は無慈悲に閉じられてしまう。途方に暮れつつも、そのジャンル的な軸にたいする「逸脱」の運動こそが、作品の気味悪さの正体でもないかという感慨が走る。

 細部は「消えること」「出現すること」をまずは丁寧に織りあわせる。緑魔子の唄う「やさしい日本人」をおもわせる曲調でヒロイン自らの唄う、高橋洋作詞/中川晋介作曲の主題歌が冒頭流れるが、その最初の「終わりの歌が聴えてくるよ」の「聴えてくるよ」で、縦構図中、姉弟のクルマが画面奥行から近づいてきたときに、もともと「出現」の強度も図られていたのだった。

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 姉弟が母の勤めていた旅館が廃墟になったのを確認したのち(ここで弟が「いつ潰れたのかな? 10年前――15年前?」と呟くことから、姉弟の再訪が少なくとも15年ぶりということがわかる)、ふたりの赴いた映画館の看板は「Cen_ral Bowl」と「t」が欠落していた。このことから、「消滅」に注意しろという画面的伝令が生ずるのだが、姉は弟が映画館を切り盛りしている旧知の女性と話すあいだに「消える」(男子トイレにいた)。あるいは往時の三年をふたりとその母が暮らした文化住宅に行き着くと、建物内を覗き込む姉の目の前に、いつの間にか住宅に入り込んでしまった弟が窓ごしに顔を「出す」。話題が「あいつ」に及ぶと、弟は忽然と押入れのなかに「消える」。極めつけはふたり――長宗我部陽子と岡部尚の青春期を知る隣人の高橋洋が画面「退場」するときの、速さとカット割の異常だろう(それまでは成瀬巳喜男ばりの角度と遠近の変化を組み込んだ丁寧なカット割が遵守されていたから唐突感もいやましになる)。

 これら一連で三回、弟にとっての姉の「往年」の雰囲気を醸すためか、長宗我部の衣裳がリアリズムを飛び越えてセーラー服になるが、こうしたコスチューム変容遊戯はその後の展開では「消える」。それでセーラー服は人の出現/消滅を鮮烈に印象させるために使用された「時間論的なもの」という、一種の恐怖感に襲われる。これは「出鱈目」が「整然としていること」の脱臼感というべきかもしれない。いずれにせよ観客は章数を把握不能であるように、作品のジャンルを――リアリズムの濃淡法則を掌握できず、この時点ですでに「恐怖寸前」に置かれるのだった。

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 「あいつ」の語がこれほど乱舞される映画はおそらく大島渚東京戦争戦後秘話』以来だろう。ただ「あいつ」の語すらやはり「出現」したのだった。岡部が「うろうろしている奴」「あの男」「バケモノ」と三様に表現した対象が、やがて長宗我部によってはじめて「あいつ」と三人称化された経緯に注意しなければならない。三人称の恐怖。ラスト直前、いくら殺しても殺しきれないという「あいつ」の性格が定位されたのち、「あいつを憎めば憎むほどあいつに似てくる」自分たちの悲劇性が語られ、「あいつ」が「バケモノ」とふたたび換言されて姉弟の存在に影を落とす。

 姉弟の旧地来訪が二日に及び、気味の悪い夜の旅館場面となる。小津『晩春』を想起させるように姉弟の蒲団が並び敷かれる。眠る弟への俯瞰ショット。悪夢にとりこまれた弟が金属音のような呻きを洩らす。物音に起きた姉と過去の述懐がなされたあと、姉が浴衣の帯で、弟と自分が無限の恐怖へバラバラに墜ちないよう自分たちの腕を結ぶ。市川崑『おとうと』の引用だが、帯で互いを結ぶ動作とは入水前の男女のそれともおなじだ。もともと旅館内で姉が弟にたいして「結ぶ」動作はヤバいのだ。成瀬『乱れる』高峰秀子加山雄三の指に「勘定紙縒」を「結んだ」からこそ、ふたりはあの映画の最後で、相互の生死を違えながらも「象徴的心中」を結果したのではなかったか。障子に朝焼けの紅い光が映るときの吉田喜重『鏡の女たち』のラストにも似た無時間性。見落としてはならないのが、蒲団を並べたふたりの枕元に「蟹の図像」が存在していた点だ(設えではなく、室内の畳にもともと存在していたものだという)。甲殻類の内部空洞と、虚無の反響性。それがこの作品の中心主題「蠱〔こ〕」へと「ひびいてゆく」。

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 蠱――蠱毒とはなにか。ウィキペディアなどを引けば、こうある――《蠱毒とは、古代中国において用いられた、虫を使った呪術のこと。「器の中に多数の虫を入れて互いに食い合わせ、最後に生き残った最も生命力の強い一匹を用いて呪いをする」という術式が知られる(この場合の「虫」は昆虫だけではなく、クモ・ムカデ・サソリなどの節足動物、ヘビ・トカゲなどの爬虫類カエルなどの両生類も含む)》。同属共食いののちの最終覇者が破壊的呪力を得る――というのは一見「超人思想」とも共鳴しそうだが、問題は同属をそのように「配剤」する「神の手の悪意」と、その結果としての「時間の極度の抽象化」のほうではないのか。

 井川耕一郎の脚本は「ひよめき」「ファントム」「赤猫」といった「綺語畸想」から怪奇をつむぐのを常とするが、十五年以上前に「蠱」を(カルピスの)瓶に詰めるというかたちで成立した弟の呪術器が宿泊の翌日の文化住宅再訪で「掘り起こされ」、やがては瓶の空間性が木更津近郊の隧道へと象徴的に転位し、さらには「蠱」の同属性が姉弟、さらに「あいつ」のあいだで形成されるにおよび、怪奇性も頂点に達してゆく。隧道内での一旦の「あいつ」の轢殺、手潰し、土葬ののち、なぜか時間が「反復」して二度目の隧道場面となるとき、瓶のなかに満載された「蠱」がクルマの後部座席でガサリと動く気味悪さ。旅館の障子に予告されていた赤光に隧道内はさらにみちあふれ、姉は隧道内へ急行した。そこで「出現」する、「あいつ」と懲罰される弟の、構図と動きの気味悪さも忘れられない。

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 彼らは無限にこの「共食い」をおこなうのか。とすれば、もはや彼らが時間を反復させているのではなく、時間自体が反復されてそこに彼らがたえず召喚されているというべきなのだ。その証拠こそが、時制を度外視して映画が自らを「反復」したようにみえるラストシーンだろう。しかしそれが「愛の場面」でもあるという逆説こそがすばらしい(ぜひ実地検分を)。

 ひとつ、つけくわえるなら、この作品はすべて人物の「動作(行為)」しか撮っていない点も見事だった。

阿部嘉昭(評論家・詩作者・北海道大学准教授

(『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』+プロジェクトDENGEKI劇場バンフレットに寄稿いただいたものを再録しました)

2012-06-26

『電撃』が奥渋谷MOVIE NIGHTS TRASH-UPLINK!!にて上映!

プロジェクトDENGEKIより『電撃』が奥渋谷MOVIE NIGHTSにて上映されます。

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渋谷MOVIE NIGHTShttp://www.uplink.co.jp/factory/log/004503.php
TRASH-UPLINK!! 番外編 「ザ・グレイテスト・ヒッツ」

6/30(土)(上映作品)
『電撃』
『ENCOUNTERS』
『スーパーナーバス、カモンビーナス』

(LIVE)
HADA

開場19:20
上映 19:30
終了予定時間 22:00

会場: 渋谷アップリンクファクトリー http://www.uplink.co.jp/factory/log/004503.php
料金:800円

TRASH-UP HP(http://www.trash-up.com/news/20120626033557.html

『電撃』は久しぶりの東京上映です。
見逃していた方はぜひ渋谷へ!

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(『電撃』2011年/日本/37分)

2012-06-19

いざ名古屋シネマテーク上映情報!

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名古屋シネマテークにて、『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』+プロジェクトDENGEKI名古屋セレクション>が7/14〜7/20に上映されます。
連日20:50より一回の上映です。

7/14&16&18&20
『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』
『静かな家』(計79分)

7/15&17&19
『私の赤ちゃん』
『純情 No.1』
『電撃』(計79分)
(他、覆面作品上映も予定?!)

入場料(当日券のみ)
 一般1500円 大学生1400円 中高生・会員1200円
 ※期間中リピーター割引 一般・大学生200円引き

名古屋シネマテークHP
http://cineaste.jp/

名古屋をはじめ、愛知東海のみなさま、この機会に『ホトホトさま』+プロジェクトDENGEKIを是非お見逃しなく!
どうぞよろしくです。

2012-06-13

ドイツ・フランクフルト遠征記4(冨永圭祐)


・5月5日(晴れ後雨)
おはようございます。
新世代映画作家・僕です。
パンを食べようと思いましたがカッチカチでした。歯が立ちません。

ロビーへ降りると、誰もいません。
今日は10時からステファン・ホールさん(『おんなの河童プロデューサー)のワークショップが行われます。
昨晩、各部屋へ分かれる前にちらっと言ったのですが、みんなボーっとしてました。
まぁ、来ないと思ってたけどねっ!と僕は鍵をロビーに預けました。
しかしどうしたものか。
今回の旅では携帯での連絡が取れません。渡辺あい以外は携帯を使える措置を取っていないのです。勝手に一人で行動すると、確実に昨日のように夜まで二度と会わないでしょう。いや、ひょっとしたら二人とはもう一生会えないかもしれません。
閃きました。
僕は手紙を書きました。
それを二つ折りにし、大工原正樹の部屋のドアの隙間に挟んでおきました。これでドアを開ければポトンと手紙が落ち、確実に大工原正樹は手紙を読むという寸法であります。
ドアの下の隙間から手紙を滑り込ませてもよかったのですが、大工原正樹のことです。気づかずに手紙を踏んづけ続け、ドイツから帰る頃にくしゃくしゃになった手紙が発見されるということが容易に想像できます。

出発しました。
朝はとても清々しいです。
カフェでコーヒーを買い、ゲーテ大学に着きました。
参加する監督は僕以外に、隈元博樹監督(Sugar Baby),眞田康平監督(しんしんしん),
飯塚貴士監督(ENCOUNTERS)でした。
テーブルにはコーヒーとプレッツェルが用意され、朝パンを食べ損ねた僕はがっつきました。
ステファンさんは、『おんなの河童』を引き合いに出しつつ、海外映画祭とはどういう場なのか、自作を売り出すためにはどういった道があるのか、ドイツではどういう日本映画が見られているのか、など話してくださいました。

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こちら側は、日本の映画界に感じる現状を話しながら質問していきました。『おんなの河童』についても色々聞くことが出来ました。僕は大好きな作品です。
話が白熱したころにそっと入り口のドアが開き、皆が振り向くと大工原正樹が現れました。
ワークショップが終わると、各々作品のDVDをステファンさんにお渡ししました。

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大工原正樹はフランクフルト中央駅を見てみたいというので、行ってみることにしました。
渡辺あいとMさんには声をかけてこなかったようなので、本日は別行動です。
今回の旅で唯一、空が曇りました。
ヨーロッパの町並みは曇り空も似合います。
とういことで、ボッケンハイマーのヴァルテと一緒に。

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大工原正樹、シブイです。

ちなみに後に教えていただいたことなのですが、ヴァルテ(Warte)は後ろの塔のような建築物のことで、争いのあった時代に敵軍をせき止めるための壁のようなものの名残らしいです。今では各地で塔の部分だけが残されて、カフェなどとして利用されています。(でしたっけ?大工原さん、渡辺さん)

フランクフルト中央駅に着きました。

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大工原正樹は円をユーロに換え、いざ駅を出ましたが、どこに行っていいものやらさっぱり分かりません。フランクフルトドイツ金融の中心らしいのですが、見た感じ中央駅はビジネス街っぽいです。
とりあえず、駅近くにある見るからに怪しい日用品店(?)に入りました。
安いです。
大工原正樹は鬼安のTシャツに心奪われておりました。よく分からない単語がプリントされております。
ここで僕は運命的な出会いをしました。

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こいつです。中国製の水筒でございます。
かっこいいー!
僕は一目で心を奪われました。
ボディには「思宝」と書かれています。意味が分かりません。

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蓋の頭には方位磁石がついてます。便利です。

この機能美とデザインを見事両立させた水筒、お値段は25ユーロ(2,500円くらい)でございます。
僕は自分へのドイツ土産に、この中国製の水筒を買うことにしました。
今回の旅で一番高い買い物をしてしまいました。

雨が降ってきました。
トラム(ちんちん電車)に乗ってみたいのですが、地下鉄以上にさっぱり分かりません。
我々が乗ろうものなら、見たこともない町で降ろされ、二度とボッケンハイマーへ帰れなくなる可能性もあります。
結局地下鉄で戻ることにしました。
中央駅構内で本屋さんに立ち寄り、日本の友達へのお土産を買いました。
大工原正樹は時計屋さんで10ユーロの腕時計を見つけ、「試しにこれ買ってみるわ」と買いました。買ってからボディ裏を見るとMADE IN JAPANと書いてありました。

ボッケンハイマーに戻ってきた我々は、腹ごしらえをしにファストフード店に入りました。ドイツの代表的大衆食らしいCurrywurst(カリー・ヴルスト)があったので食べてみました。
大工原正樹は、見た目カレーライスのような、ピラフみたいなのにハッシュドビーフみたいなのがかかったみたいなのを食しました。
味はカレーでもハッシュドビーフでもなく、食べたことのない味ですが、美味しかった。
大工原正樹が店員に尋ねたところによると、ここはアフガニスタン料理の店らしいです。
アフガン料理、美味しいです。

その頃、渡辺あいとMさんは、レーマーでおしゃれなカフェへ行き、さらには我々が念願かなわなかった市場のソーセージを食べていたというのです!
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昨日の料理で胃をやられて体調不良と聞き、心配したのですが、女性というものははかりしれないものです。

さて、会場に戻った我々は、NIPPON VISIONS部門で、中島信太郎監督『ジャックの友人』と、山崎樹一郎監督『ひかりのおと』の二本立てを見ました。

『ジャックの友人』は、シネドライヴ2012で拙作『乱心』と同プログラムで上映された映画です。中島監督は面白い野郎です。彼にもドイツに来てほしかった。
厳格に切り取られた8mmの映像と、音の演出について考え抜かれた遊びにあふれた映画です。3回目の鑑賞ですが、僕はこの映画が好きです。
一方、『ひかりのおと』は岡山を舞台にした酪農家家族の映画です。
自分がみたことのない風景、牛、実感したことのない世界、苦悩を見せてもらいました。
こういう体験は映画ならではの楽しみだと思いました。
『ひかりのおと』は、このニッポン・コネクション2012でNIPPON VISIONS AWARDを受賞しました。
ちなみに監督の山崎樹一郎さんは、6月2日〜6月8日と『ホトホトさま』+プロジェクトDENGEKIを上映していただいた大阪シネ・ヌーヴォの山崎支配人の弟さんであります。
おめでとうございます!

その後、さらにNIPPON VISIONS部門 眞田康平監督『しんしんしん』を見に行きました。
眞田監督は、作品において何よりも物語を重視していると言っていました。

『しんしんしん』は、テキ屋で生計を立てる疑似家族が家を失い、各地を転々としながらテキ屋をやっていくというロードムーヴィーでした。出演者は、石田法嗣、佐野和宏、洞口依子神楽坂恵など、そうそうたる面子。疑似家族に当然のように訪れる破綻、そこからの希望までを堂々とした演出で描ききったクオリティの高い作品でした。
最初にスクリーンに映像が映し出された時、まずスコープサイズなのにびっくりしました。
んで、映像めちゃくちゃキレイです。キャメラはRED ONEだそうです。うらやましい!

そのあとの1,2時間ほど、僕には記憶がありません。
一体、どこでなにをしていたのでしょうか?

ちなみに渡辺あいは、Mさんとタイ料理を食べていたそうです。
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もう一度言いますが、確か渡辺あいは胃をやられて…

22:30
さて、いよいよ拙作『乱心』の上映でございます。
時間的にはかなり不利かも、と思っていましたが、

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おお、満席に近いです!感動です。

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Sugar Baby』の隈元監督(左)、キャメラマンの佐藤舜さん(右)

舞台挨拶を終え、『Sugar Baby』から上映が始まります。
こちらもシネドライヴ以来二度目の鑑賞でした。

隈元監督自身が演じる自主映画監督兼俳優の主人公は、撮影をすっぽかして帰郷します。かつて炭鉱町だった故郷で、主人公は失われた産業と廃れつつある映画に触れ、放浪していきます。
ドキュメンタリーフィクションの境目のあいまいさが観客を戸惑わせながらも作品へ引き込んでいきます。主人公の知的にふるまいながらすっとぼけたキャラクターは、監督が自分自身を客観的に見た姿でしょうか。だからこそ最後のシーンがとてもいいです。

いよいよ『乱心』の上映となりました。
お客さんは若干減ってしまいましたが、緊張します。正直、自分の上映中の記憶はあまりございません。一瞬電気がつきかけるというトラブルがあったことだけ覚えております。
あとはあっという間でした。

上映が終わり、Q&Aとなりました。

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『乱心』については、ATGや70年代の日本映画に通じるものを感じるが、影響を受けているのだろうか、という質問がありました。
内心どっきんこです。
ATGはあまり意識していませんでしたが、恐らく影響を受けた映画は神代辰巳監督の『地獄』(1979)でした。
ある車のシーンで、ヘッドライトの光が6つに反射していてとても印象的だったのだが、どうやって撮影したのか、という技術面の質問もありました。それに関しては、実は偶然でした。キャメラを置いた位置の関係で、レンズに反射した光が6つに分かれて映ってしまったのですが、作品の世界観にマッチしていてよかったと言ってくださいました。
そういえば、大阪で上映した時に自分の母親も同じ部分に言及していました。
思わぬところにお客さんが反応しているのを実感できるのが上映の醍醐味であります。

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トークも終わり、会場を出ようとしたところ、年配の女性のお客様お二人に呼び止められました。
「あなたは『乱心』の監督?」
「あ、そうです」
「上映前の舞台挨拶で『緊張している』と言っていたけど、緊張する必要なんかないわ。あなたの映画は素晴らしかった。物語に重みがあって、役者の印象的な表情も捉えられていてとてもよかったわ」
感無量でございます。
出演者のことについて触れていただけるのが、やっぱり一番うれしいです。
握手をしました。「ダンケシェン」と5,6回は言いました。

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サインもしました。僕の字は某猟奇殺人者の字にそっくりだと評判ですが、がんばって書きました。

夜も12時を過ぎ、大工原正樹、渡辺あい、Mさんは先にホテルへ帰りました。
僕は隈元監督や眞田監督、飯塚監督、本田隆一監督たちとそのままゲーテ大学で打ち上げました。
初めて地下に行ってみたら、カラオケが行われております。あんまり上手くないレッチリレディオヘッドが聞こえてきます。恐らくゲーテ大学の学生たちでしょう。めちゃくちゃ盛り上がってます。楽しそうだ。
普段この場所は大学のなんなんだ?
聞くと、ドイツにはほとんどカラオケもないので、こういう機会があるとめちゃくちゃ盛り上がるのだそうで、カラオケ慣れもしていないから上手い人もあまりいないのだそうです。

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そこで「日本のカラオケとは」をテーマに話が盛り上がりました。
トイレへ行くついでに一階のクラブへふらっと立ち寄ってみました。
普段はクラブが苦手なのですが、ここがフランクフルトでニッポンコネクションで酔っているからなのか、僕は一人で激しく慎ましやかに踊りました。
2,3分で疲れて地下に戻りました。
その後ルーニー・マーラヴィルジニー・ルドワイヤンのかわいさについて語りつくし、ホテルに戻ると朝5時でした。
おやすみなさい。

2012-06-09

ドイツ・フランクフルト遠征記3(冨永圭祐)

フランクフルト遠征記3

・5月4日(晴れ)
おはようございます。僕ですよ。
日本にいる時より健康的に生活しております。
ちゃんと午前中に起きてます。
にも関わらず、日に日に疲れがたまっております。
今日は各自朝食をすませてから集合するように。との大工原総司令の仰せの通り、
昨日買ったパンをむしり、チーズをかじり、トマトにかぶりつきました。
赤い洋梨がめちゃくちゃうまいです。

渡辺あいとロビーで集合すると、またもや総司令が来ません。
聖闘士(セイント)に同じ技は二度通用せん!と我々は勢いよくテラスに飛び出しました。
大工原正樹はやはり優雅にタバコを吸っておりました。

出発でございます。
今日は、午前10時からニッポン・コネクション公式行事に参加です。
フランクフルト市内観光ツアー。ニチコネスタッフや監督たちみんなで観光。
これは楽しみです。
ゲーテ大学近くまで来た時点でまだ9時30分。
大工原正樹曰く「朝はコーヒーを飲んだ時に始まるもんだ」
ということでSUBWAYモーニングコーヒーを飲むことにしました。

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この顔。確かに僕たちの朝はまだ始まっちゃいねぇようです。

時間が近づいてきたのでゲーテ大学へ向かいました。
10時かなりちょっきりに着きそうです。完璧すぎます。
朝の大学は、昨夜の喧騒が嘘のように静かです。
誰もいません。
ニチコネのスタッフもいません。
おかしいですね。

「ああっ」

背後で渡辺あいが叫びました。
「どったの?」と、総司令。
渡辺あいはスケジュール表を見てわなわなしております。
覗き込むと、スケジュール表には9時30分フランクフルト中央駅集合と明記されておりました。ここから電車で二駅です。
○なぜ、10時から観光ツアーと聞いて、10時に会場に集合すればいいと勝手に思ったのか。
○なぜ、3人ともがそう思ったのか。
○なぜ、誰一人一回もスケジュール表を見ておらんのか。
問題点はこの3つに絞られます。
慌ててオリバーさんに電話をしますが通じません。

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慌てて電話する渡辺あいと心配そうに見守る冨永圭祐

とりあえずフランクフルト中央駅に向かうことにしました。
ひょっとしたら、誰かスタッフの方を残してくれているかもしれない。
地下鉄に乗り込みました。
気持ちが焦ります!
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しかしおかしいのです。とっくにフランクフルト中央駅に着いてもいいはずなのですが。
お、レーマーに着きました。(会場から4駅目)
要するに乗り過ごしました。
 大工原「二人とも駅確認してなかったの?」
濡れ衣でございます。
折り返そうと降りたとき、オリバーさんと連絡が取れました。
みんな観光中で、今レーマーにあるゲーテ博物館にいるとのことです。
もうお気づきかとは思いますが、僕がこのことを見越してフランクフルト中央駅で二人に「降りましょう」と声をかけなかったのは言うまでもありません。

地図を頼りにゲーテ博物館へ到着し、合流することが出来ました。
「いやぁ、やっちまいました。ふふふ」と3人はさりげなく輪の中に入っていきました。
あほ丸出しです。
遅れて合流したため、本当にさーっと見てまわることになりました。

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そのあと、有名なソーセージ屋さんのある市場へ。

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ここ、もっとゆっくり見たかったです!後日お土産買いに寄ろうと誓いました。

少し移動してレーマー旧市庁舎前で記念撮影
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旧市庁舎で結婚式が行われてました。素敵です。

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マイン川を通る橋を渡り、たどり着いたのは映画博物館

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スクリーン式の映画が誕生する以前の原型になったおもちゃやキネトスコープからCG技術まで、たくさんの展示で楽しませてくれます!ここももっとゆっくり見たかった。

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ルキノ・ヴィスコンティ監督『ルードウィヒ 神々の黄昏』(日本初公開時タイトル)でロミー・シュナイダー(エリザベート役)が着た衣装。豪華です!

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H.R.ギーガーエイリアンが保管されております!撮影に使われたエイリアンの展示は世界各地に結構あるそうですが、ここのは唯一、人が中に入る仕様(いわゆる着ぐるみ)だそうです。頭蓋骨が透けているこのデザインは恐らく一作目リドリー・スコット版です。かっこよすぎます!

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アルフレッド・ヒッチコックサイコ」某シャワーシーンの画コンテ!

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フリッツ・ラングメトロポリス」のスコア。めっちゃかっこいいです!

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個人的にうれしかったフォルカー・シュレンドルフブリキの太鼓」太鼓

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グリーンバック合成される大工原正樹と渡辺あい

楽しかった!
みなさんお腹が空いてきたのでレストランまで移動です。

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写真を撮ったらお金を払えと言われたので払いました。

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レストランに着きました。
こちらの料金はフランクフルト市が払ってくださるとのこと。
肉です。僕は肉が食べたいです。

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大工原正樹と冨永圭祐は牛の肩肉を頼みました。
フランクフルト名物のソースがかかっております。
渡辺あいは豚足料理を頼みました。コラーゲンもりもりです。
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「オレは腹が減ってるんだ。少しくれないか」
「何言ってんすか。馬鹿じゃないすか」

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フランクフルト名物アプフェル・ワインでございます。
水(炭酸入り)で割って飲みます。フランクフルトではビールより一般的らしいです。
コップが空になるとどんどんついでくれます。結果、酔います。

ドイツ料理恐るべしです。
一口目はおいしくて感動したのですが、量が半端じゃございません。
二郎のラーメン増し増しをぺろりとたいらげるぐらいじゃないと食べきれないでしょう。
あえなく3人とも撃沈し、残した分を持ち帰ることにしました。
そういうサービスが出来るようになっているようです。
食べきれる前提じゃなかったようです。

レストランを出た我々は、皆さんと別れてレーマー駅までぶらぶらと歩くことにしました。
「冨永さん、おならしました?」
渡辺あいが不意に言いました。
「何を言ってるんだねチミは。大工原さんに決まってるだろう」
「ん?俺こいてねぇよ?」
「渡辺さん、その袋かしてみ?」
残した豚足の入った袋を受けとり、においを嗅ぎました。
「グギギ…」
完全に濡れ衣でございます。

マイン川まで戻ってきました。
現地の人たちが川沿いでくつろいでいます。
食い疲れた我々も草の上に寝転がりました。
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大工原「空が広くて気持ちいいぞぉ。渡辺さんも寝転んでみなよ」

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睨まれました。

そろそろ時間なのでレーマーを後にしました。
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会場まで戻ってきました。
これから大工原正樹と渡辺あいは取材です。
フランスで映画サイトの記者をやっている方が興味を持ってくださったらしく、取材をしたいとのことでした。
僕は外で隈元博樹監督(Sugar Baby)や眞田康平監督(しんしんしん)と話しながら待っていることにしました。
したのですが、数分後、隈元監督はホームステイ先で用事があるらしく帰っていき、眞田監督は映画見るからと言って会場に入っていきました。
ぽつねんと一人になりました。
バーカウンターでラーデベルガーを頼み、NIPPON CINEMA部門会場へ向かいました。
本田隆一監督『大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇』を見ました。

竹之内豊と水川あさみの新婚夫婦は、結婚前から長い間同棲していたためなんだかすでにまんねり気味。そんな二人が出かけた新婚旅行はどうやら地獄だった。

「コメディやってみたかった」とノリノリだったらしい竹野内豊さんと素の魅力満載の水川あさみさん夫婦がとてもかわいいです。恋愛通り越して友達みたいになっちゃった二人のやりとりにニヤニヤしちゃいます。
地獄を案内してくれる青い人(劇中決して「鬼」とは言いませんが、恐らく元青鬼です)の橋本愛さんがこれがまたかわいいんです。全身真っ青で誰だか分かりませんがかわいいです。
「おれは橋本愛の一番かわいい表情を撮った」と豪語する古澤健監督の『Another』も楽しみになってきます!

一方その頃、大工原・渡辺両名は100分に及ぶ取材を受けておりました。
フランスの記者は自国で廣木隆一監督のレトロスペクティブを計画中らしく、大工原正樹には廣木監督のことまで根掘り葉掘り聞いてきました。
恐るべきことにこの記者、大工原正樹が廣木隆一監督の『菊池えり 巨乳責め』『ザ・折檻2』で助監督だったことまで知っていたのです。
「こいつはマニアだ」大工原正樹は思わず思いました。思わず思うってなんか変ですね。
記者は『電撃』をかなり気に入っているらしく、「あなたは幽霊映画にとても造詣が深いようだが、あなたのホラー遍歴を聞かせてほしい」と渡辺あいに聞きました。
しかし残念ながら渡辺あいにホラー映画遍歴などございません。
戸惑う渡辺あいを自分の目で見れなかったのがわたくし心残りであります。

(取材してくださった:Guillaume Boutigny ホームページ:www.nihon-eiga.fr)*取材記事をアップしてくださっています。他にも『死ね!死ね!シネマ』篠崎誠監督の記事なども。

一方一方その頃、僕はラーデベルガーをおかわりしていました。
発音はすでに完璧です。
時間は7時を過ぎました。二人の取材はとっくに終わってるでしょう。
まぁ会場ここぐらいだしどっかで会うだろぐらいに考えてましたが、全く会いませんでした。
ということで、次はNIPPON VISIONS部門 濱口竜介監督『親密さ(short version)』を見に行きました。前々から見たいと思っていた作品でした。

濱口監督が書いた戯曲を別の人が演出し、その演劇を撮影したもの という映画です。舞台には箱馬のようなものが数個置かれているだけで、演者はそこに座ったり、テーブルに見たてたりしながら各幕の状況を作り出していきます。最低限の簡素なセットでの芝居です。にも関わらず、見ているうちに観客は演者たちが芝居をしていることを忘れてしまい、本人が発している言葉に胸を締め付けられていきます。演劇と映画の違い、キャメラが間に入ることに対しての真摯な試みだと思いました。この作品をまぎれもない映画たらしめているのは、時折はさまれる舞台の観客の顔が逃さずに捉えられていることだと思います。
監督が急用でフランクフルトまで来ることが出来ず、お客さんが少なかったのが悔やまれる作品でした。

一方一方一方その頃、大工原・渡辺両名は、NIPPON CINEMA部門会場へ上映開始ぎりぎりに滑り込みました。
今回知り合った藤原敏史監督の『無人地帯』(震災関連のドキュメンタリー映画)を見るためでした。
映画が始まって「角川映画」のタイトルがバーン。
大工原「へー、角川ってドキュメンタリーにも金出すんだ。エライね」
渡辺「・・・・・・」
きこりが木を切ってます。
大工原「あれ、ドキュメンタリーなのに役所広司が出てる」
渡辺「・・・・・・これ、あきらかに違う映画ですよね」
大工原「そうだね・・・」
やがて『キツツキと雨』のタイトルが。
渡辺「あ、わたしこれ観たかったんです」
大工原「俺も」
ということで、最後まで見たそうです。
二人はこの時、ニッポン・コネクションには別の会場があることを初めて知ったのでした。

さて、夜も10時を過ぎました。けれどもニチコネ会場ゲーテ大学は変わらず人で賑わっております。
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もう一本ビールが飲みたいです。
しかし僕はこれから座談会です。
Sugar baby』隈元博樹監督、『しんしんしん』眞田康平監督と3人でのトークショーが企画されました。テーマはおおまかに『新世代の映画作家』です。なんかでかいです。
午後10時半、トーク会場に着きました。

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こんな時間にも関わらずけっこうお客さんも来てくれました。その中には、大工原正樹、渡辺あい、チェコから駆けつけてくれた渡辺の友人Mさんの姿も。やっと会えました。

登壇者には各一人ずつ通訳がついてくれるのですが、僕の通訳をしてくれたのが、桃まつり すきで『春まで十日間』を監督していたStefanie Kolk(ステファニー・コルク)さんでした。この人、めちゃくちゃきれいです。かわいいです。
「これがひとめぼれか」と僕は思いました。
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トークはそれぞれの作品の出自・映画を撮ることになった経緯の違いから入り、日本の映画の現状まで広がりました。
座談会が終わると午前1時近くになっていました。さすがに疲れました。
ホテルに帰ると言葉の通り即寝でございます。
しかしあれですね。午前中から起きてると一日にいろいろ出来るものですね。
おやすみなさい。

2012-06-06

大阪シネ・ヌーヴォ 舞台挨拶レポート!(冨永圭祐)

この度6月2日より、大阪九条にございますシネ・ヌーヴォさんにて『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』+プロジェクトDENGEKIが公開されました。
代表して、大工原正樹(『ホトホトさま』監督)、佐野真規(『お姉ちゃん、だいきらい』監督)、川島玄士(『ちるみの流儀』監督)、冨永圭祐(宣伝代表)が、長宗我部陽子さん(『ホトホトさま』『純情NO.1』主演)と共に舞台挨拶にお邪魔しました!

AM9:20羽田空港集合。
またやっちまいました。前日に星野洋行(『電撃』キャメラマン)と3時まで飲み、マクロスFを見たせいで2時間しか寝ておりません。
当然のごとく、大工原正樹は集合時間ぎりぎりに来るので、その前に一枚。
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わずか一時間のフライトで大阪に着きました。
合言葉は「冨永がいるから大丈夫」です。
なにを隠そう僕は関西人です。
空港から難波までの電車移動のスムーズさは長宗我部さんと大工原正樹を確実にうならせました。

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みんな大好き阪急電車に乗り込む長宗我部さん、大工原正樹

しかし難波についた途端、方向感覚を失い、迷子となりました。
長宗我部さんの機転で無事ホテルへ着き、チェックイン。
シネクラブ「映画侠区(シャシンきょうく)」の戸田光啓さんと再会いたしました。
戸田さんは、2010年に大阪で「大工原正樹特集上映」を企画してくださり、大変お世話になった方です。
別のルートで到着した佐野真規、川島玄士とも合流し、道頓堀を散策。
夫婦善哉』で有名な法善寺横町お好み焼きを食べました。
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お好み焼きにもう一品とビール一杯がついて900円です。安いです。美味いです!
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食後は法善寺にお参り。
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その後、年季の入った渋い喫茶店でお茶しました。
大工原正樹は「一味違うコロンビア」を頼んでおりました。
川島玄士は「かっこいいな…」と思ったと後に語りました。
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戸田さんとお別れし、我々は一路、九条へ。
戸田さん、ありがとうございました。
駅からまたもや皆をうならせるスムーズな案内でシネ・ヌーヴォさんへ到着。
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「心にスタンガンを持て!」やっぱりナオミ(中原翔子さん)じゃないとさまになりませんね。

実は、シネ・ヌーヴォさんと『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』には深いご縁がございます。
『ホトホトさま』を日本で、いや世界で最初に上映した映画館がここシネ・ヌーヴォさんなのです!
2010年のシネ・ドライブで招待作品としてシネ・ヌーヴォさんで上映され、それを皮切りに『ホトホトさま』は東京での公開、ドイツや各地方の巡業へと踏み切っていくことが出来ました。
それだけに、ここで公開できるということには一際感慨深いものがありました。
どこか「帰ってきた」という感覚が大工原正樹にはあったかもしれません。
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シネ・ヌーヴォの支配人 山崎紀子さん

しかしやはりシネ・ヌーヴォさんは素敵です!
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劇団・維新派さんが手がけた内装は決して他の映画館に真似できないものとなっております。切り株で出来た椅子、落ち着いた照明、なにより目を引くのは、壁にびっしりと書かれた映画監督やゲストの方々のサインです!
「あ、誰々も来てる!」「おお、誰々もある!」
とそうそうたる面子に並んで僕たちも書かせていただきました。

上映前に、関西の映像・映画情報サイト「キネプレ Cinema Press」編集長の森田和幸さんが取材に来てくださいました。
掲載していただいたインタビュー記事はこちら→(http://www.cinepre.biz/?p=676

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取材を受ける大工原正樹と長宗我部陽子さん
森田さん、ありがとうございました。

シネ・ヌーヴォの創設者で代表でもある景山理さんもわざわざ顔を見せてくださったので、皆でご挨拶。
いよいよ上映時間が近づいて参りました。
上映前に舞台挨拶です。一人一人紹介されながら壇上へあがると、予想以上のお客様の人数にホッとしながら感動しました。
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大工原正樹は、「大阪で公開できることをうれしく思っております」と喜びを打ち明け、『ホトホトさま』とプロジェクトDENGEKIについてお話しました。
また、『ホトホトさま』と『純情NO.1』について、「『ホトホトさま』を撮った動機のひとつに長宗我部さんと再び仕事がしたかったというのがあります。また『純情NO.1』は『ホトホトさま』の公開が決まってから、もう1本彼女の主演作を撮りたいと思い急遽作ったコメディです。二作を見て全然違った魅力を表現できる長宗我部陽子という役者をもっと多くの方に知ってもらいたい」とアピール。
また、『赤猫』主演の森田亜紀さんは、現在大畑創監督の『へんげ』主演で話題になっていますが、「元はといえば、僕が『赤猫』で見つけてきた、とここでだけ自慢しておきたいです(笑)」と会場の笑いを誘いました。

長宗我部陽子さんは、「ベテランの監督と若い監督の作品が同時に上映されるのはとても面白い機会だと思います。是非、たくさんの方に見ていただきたいです」とご挨拶。

佐野真規は、『純情NO.1』という作品における大工原正樹のいい加減さをアピール。3時間で大工原自身が書き上げたシナリオは、『ホトホトさま』や『赤猫』といった井川耕一郎さんの脚本とあまりにギャップがございます。
しかし、その両方を演出できる大工原正樹の演出力の振れ幅はすごいものである、と話しました。
会場は温かい笑いにつつまれましたが、大工原正樹は照れながらも「いや、おれは脚本に書いてあることをそのまま撮っているだけだから。井川さんの脚本だとああなるし、おれが自分で書いたホンだと『純情NO.1』みたいになるんだよ。いい加減なわけじゃないです(笑)」とフォロー。

川島玄士は、自作『ちるみの流儀』について、「いいかげんさで言ったら僕も負けてないっす。ビデオ課題で5分ほどの尺で撮ったものがどういうわけかラインナップに入ってしまいました。他の作品で緊張したあと、気楽に見てもらえる作品です(笑)」と。
それに対し大工原は、「だからいい加減じゃないって(笑)『ちるみの流儀』は映画としての体裁は悪いけど、プロジェクトDENGEKIの10本の中に置くことで不思議と輝く作品」と評しました。

僕は、自分の監督作品はラインナップに入っていないのになぜだか登壇しちゃいました。
当然のごとく、「あれ、僕何話せばいいんですかね?」という事態に陥りました。
ということで、監督と共同で脚本を書かせていただいた渡辺あい監督『電撃』について少しお話させていただきました。
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18時40分からと20時35分からの2回行われた舞台挨拶は、ブログのことやら他のラインナップのことやらとにかく話したいことがいっぱいで、みんなで長々とお話してしまいました!
あまりにまとまらないんで
 大工原「じゃあ、長宗我部さんに最後に一言しめてもらって、上映にうつらせてもらいましょう」
長宗我部さん、ほんと頼りになります。
そんな相変わらずなチームでしたが、大阪のお客様はみな、笑いと温かい拍手で迎えてくださいました。

上映が始まると、やはりそわそわしてしまって客席の後ろから見てしまいます。
印象的だったのは、『ちるみの流儀』で場内が笑いにつつまれていたことでした。(初日の上映最後の作品は『ちるみの流儀』)
大工原正樹の指摘通り、最後に『ちるみの流儀』が持っていきました。
川島玄士がほくそえんでおります。

上映終了後、シネ・ヌーヴォの山崎紀子支配人、映画侠区の方々3名と、佐野真規のご友人と皆で串カツ屋へ飲みに行きました。

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「ソース二度付け禁止!!」
これです!これこそ串カツです。
しかも7種盛り合わせにドリンク付いて一人900円。安いです!美味いです!
僕は普段東京で「や、関西は飯が安くてうまいんすよ。マジで食い物は関西す!」とさして知らないくせにぼやいておりますが、証明してくれました。
途中で、大工原正樹に電話がかかってきました。
電話の主は竹本直美さんでした。どうやら桃娘たちが大阪にいるようです!
そう、現在大阪のプラネットプラスワンさんで、「桃まつり すき」を上映中なのでした。
http://www.planetplusone.com/special/_presents.php

ということで、竹本直美さん(『帰り道』監督)と名倉愛さん(『SAI-KAI』監督)が合流しました。
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宴会は一時半ごろまで続きました。
山崎さんは自転車チリンチリンと帰って行かれました。自転車が似合う素敵な女性です。
山崎さん、なにかとお世話になりました。
この後どうするのか、としばらく押し問答した末、桃娘たちは中崎町へ戻ることになり、我々はすぐ近くにある松島新地にふらっと立ち寄りました。
飛田と並ぶ赤線地帯であります。が、店は全て閉まっており、大人しくタクシーに乗って難波に戻りました。

が、ここでは決して終わらず、我々はさらに難波の街を徘徊しました。
まだまだ夜はこれからです。

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川島玄士と僕はゴミ箱を漁るネズミの大群を発見し、それをあえて長宗我部さんに告げることで長宗我部さんの可愛いリアクションを引き出して楽しみました。

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田舎者がおります。

徘徊した末、たこ焼き屋でもう一杯飲むことになりました。

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午前も3時半を過ぎ、さすがにホテルに帰って寝ました。
おやすみなさい。

大阪のお客様、シネ・ヌーヴォのみなさん、ありがとうございました!
そして、上映はまだまだ続きます。
引き続き、よろしくお願いいたします!

今回の舞台挨拶について、CINEMA TOPICS ONLINEのデューイ松田さんが記事を書いてくださいました!
(CINEMA TOPICS ONLINE→http://www.cinematopics.com/cinema/c_report/index3.php?number=6439
松田さん、ありがとうございます!

2012-06-01

6/2大阪シネヌーヴォ舞台挨拶!

大阪シネヌーヴォ(http://www.cinenouveau.com/news/news.html)にて
6/2の18:40〜【Aプロ】、20:35〜【Bプロ】の回舞台挨拶を行います。

<登壇者>
長宗我部陽子(『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『純情No.1』主演)
大工原正樹(『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『純情No.1』『赤猫』監督)
冨永圭祐(『電撃』脚本 『乱心』監督)
川島玄士(『ちるみの流儀』監督)
佐野真規(『お姉ちゃん、だいきらい』監督)

どちらも上映前を予定しています。
ぜひ、ご来場くださいませ!

2012-05-25

『プロジェクトDENGEKI』6/2〜6/8シネヌーヴォ上映情報!

シネヌーヴォにて上映のプロジェクトDENGEKI各作品の情報をまとめました。
大阪では限定一週間上映です。ぜひお見逃しなく!

○上映スケジュール詳細○
大阪シネヌーヴォ(http://www.cinenouveau.com/coming/coming.html

【Aプロ】:『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』+『電撃』
【Bプロ】:『純情No.1』+『赤猫』+『ちるみの流儀』
【Cプロ】:『わたしの赤ちゃん』+『静かな家』+『BMG』+『正当防衛』+『お姉ちゃん、だいきらい』

6/2(土)
18:40〜【Aプロ】 20:35〜【Bプロ】
6/3(日)
18:40〜【Aプロ】 20:35〜 休映
6/4(月)
18:40〜【Aプロ】 20:35〜【Cプロ】
6/5(火)
18:40〜【Aプロ】 20:35〜【Bプロ】
6/6(水)
18:40〜【Cプロ】 20:35〜【Aプロ】
6/7(木)
18:40〜【Bプロ】 20:35〜【Aプロ】
6/8(金)
18:40〜【Cプロ】 20:35〜【Aプロ】


【Aプログラム】『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』+『電撃』

『電撃』2011年/HD/37分
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監督:渡辺あい
出演:美輪玲華、安藤匡史、波多野桃子
脚本:冨永圭祐 渡辺あい
制作:地良田浩之 笠原雄一
撮影・照明:星野洋行
録音:川口陽一 中瀬慧 清水絵里加    
美術:山形哲生 原太一
衣装:坂本博之
スクリプト:中島知香
助監督:冨永圭祐 内藤瑛亮 山形哲生 佐野真規
撮影助手:神保卓也
照明助手:芳士戸一成
スタントコーディネート:根本大樹 スタント:イチコ   
編集:地良田浩之 渡辺あい
整音:中瀬慧
音楽:上松翔一

STORY>
「愛するタカヒロが浮気をしているーーー」。けれどミチコは、いつかタカヒロの愛を取り戻せると信じていた。「だって、わたしのお腹にはあの人の子が宿っているのだもの…」。ミチコは寡黙に、タカヒロの身の回りの世話を焼く幸せを噛みしめていた。しかしある日、タカヒロの妹と称する少女が現れ居候をはじめた日から、ミチコの愛の生活が音をたてて崩れ始める……。
<解説>
渡辺あい、本気の処女作。この時代錯誤な設定に「リアル」をもたらしているのは、間違いなくヒロイン・美輪玲華の圧倒的な存在感だろう。美輪が演ずるミチコは劇中ある職業を身に纏うのだが、その職業がギミックと見えてしまえば失敗のこの映画で、彼女は登場の瞬間からそれが紛れもない現実であることを、そのフィクション性の高い肉体と佇まいで表現してしまう。そして、美輪の時代錯誤を際立たせるはずの波多野桃子も、一見今の少女風を装いながら、現代のそれとは真逆の「速い」芝居で美輪の存在感にたち向かう。そして、二人の女に挟まれる安藤匡史のストイックな受けの芝居が絶妙なアンサンブルを生み出す。これだけ配役に成功している映画が面白くないわけがないのだが、この三人の想いが錯綜するドラマは、大胆な省略をそうとは気づかせないしっとりとした情緒も絡ませながらクライマックスへと向かっていく。いくつもの謎を残しながら。渡辺あいは、ここが映画的な見せ場だというポイントを逃さない。特に3つあるラブシーンの演出は見るものをハッとさせ必見。つまり、運動神経がいいのだ。



【Bプログラム】『純情No.1』+『赤猫』+『ちるみの流儀』

『純情No.1』2011/20分/HDV
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監督・脚本:大工原正樹 
出演:長宗我部陽子 北山雅康 猪原美代子 市沢真吾
撮影・照明:山田達也 録音:臼井勝 音楽:山根ミチル

<解説>
主人公の女の見事な思い込みが、終始デタラメな展開を呼ぶコメディ。なのだろうか?大雑把に言ってしまえば、憎しみがつきぬけてやがて愛に変わるお話な気がするのだが、なんだか違う気もする。タイトルもデタラメなようで、確かにこれしかない気もする。ひょっとしたら大工原正樹に騙されているのかもしれない。ただひとつ言えるのは、主演の長宗我部陽子がデタラメでチャーミングでひたすら楽しい映画であるということだ。



『赤猫』2004年/42分/DV
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監督:大工原正樹 
出演:森田亜紀、李鐘浩、藤崎ルキノ、永井正子
脚本:井川耕一郎、撮影:福沢正典

STORY>
 私(李鐘浩)の出張中、妻の千里(森田亜紀)が流産した。風呂の電球を替えようとして、椅子から転落して流産したのだ。
 退院後の千里は何もしゃべらず、マンションのベランダからただ遠くを見つめているだけだった。
 だが、ある夜、ふとしたことをきっかけに、千里は流産に至る経緯を私に話しだした。
 近頃、町で頻発している連続放火事件……。
 偶然に聞いた夫が浮気しているという根拠のない噂……。
 いるはずのない猫の気配を感じ取り、ネコアレルギーの症状が出たこと……。
 夫が学生時代に買った本の中から出てきた一枚の古い写真に写っている女性……。
 日常生活で些細な疑念や異変が積み重なっていく中、ある日、千里は放火犯を意味する「赤猫」という隠語を耳にする。
 そして、そこから千里の話はとうてい信じられないような方向へと展開してゆく……。
<解説>
ナレーションやモノローグ表現の極致ともいえる一本。人が狂っていくのを目の当たりにするのは恐ろしい。ましてここでは結果が先に知らされているのだ。ことの次第を聞いていくうち、夫は目の前にいる妻が見知らぬ他人に見えてくる。観る者はその緊張感と恐怖で息が苦しくなる。やがて真っ暗な背景のなか、森田亜紀がこちらに向かって語りはじめる、そこに誰もいないかのように……。ラストが訪れたとき、私たちは解放され心底ホッとするだろう。劇中の夫も実はそうだったのではないか。



『ちるみの流儀』 2011年/20分/DV
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監督:川島玄人
出演:浜田みちる、芳士戸一成、山田達也、川島玄人、神保卓也 他

<解説>
映画学校のビデオ課題の撮影のために集まった監督カワシマと女優のちるみ。しかし相手役が遅刻していて撮影が始まらない。やっと来た相手役をねちねちと虐め始めるちるみは、すでに劇用の酒でしたたか酔っていた……。抱腹絶倒、連作スタイルのフェイク・ドキュメント。なんといっても自己中心的でワガママ放題の女優・ちるみを演じる浜田みちるの存在感が素晴らしいのだが、時々演技なのか素なのか判らなくなる瞬間がありスリリング。突然撮影現場から逃走する彼女の後ろ姿は必見。


【Cプログラム】『わたしの赤ちゃん』+『静かな家』+『BMG』+『正当防衛』+『お姉ちゃん、だいきらい』

『わたしの赤ちゃん』2010年/16分/16mm→DV
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監督・脚本:磯谷渚
出演:藤井百代 森田亜紀 新井秀幸 福田英史 泉水美和子
スタッフ:上田紳一朗 大坂春菜 大野裕之 小形進之介 奥野達也 神保准 山田剛志 山本豪一 和田格

STORY
臨月を迎えた初美は妹の千佳と安産祈願に訪れるが、神社の階段から転がり落ちて死産してしまう。半年後、無事出産した千佳の元へ初美が訪れる。千佳は子供に、初美が自分の子供につけるはずだった、葵という名をつけていた……。
<解説>
姉妹の“痛快”な愛憎劇。15分の尺でドラマを描くには、ちんたらしてられないとばかりに激烈に展開していく。冒頭ほんの1,2分で、姉妹がともに妊娠、姉は流産し、妹の身籠った子の父親を疑い、ドラマの準備は整う。わずか1シーンでこれをやってしまう鮮やかさは、キム・ギヨンを思わせる。
姉妹の関係性を描く芝居場に階段が選ばれたのが必然としかいいようがないならば、その関係が限界まで来たとき、映画はあるべきラストシーンを迎える。絶対にもうこうなるしかないだろう!だからエクスタシーを感じ、時に観客は笑う。それでいいのだ。


『静かな家』2008年/30分/16mm
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監督:長谷部大輔
出演:奥ノ矢佳奈 田中洋之助 河野純平 仲谷みなみ
脚本:服部隆志/制作:小川大樹/助監督:後閑広/撮影:安部
雅行/録音:青木瑠生/美術:難波和之/編集:真下雅敏

STORY
中学1年生の友澤なみき(13)は父親の英也(40)と二人暮らし。ある朝、なみきは英也に告げる。「お父さん、ワタシ、人を殺したい。できれば、お父さんがいいんだけど」
その日からなみきと英也の関係は急速に変化し始める。夏の気配、優等生のレッテル、母の不在、父の失業、そして父への本当の想い・・・。はたしてなみきは父を殺すのだろうか?
<解説>
父への複雑な思いから放火を繰り返す少女と、娘の変調に戸惑いながらも普通の親子でいようと無理を重ねる失業中の父。綺麗なものとどす黒く汚いものが同居するから面白いのだという長谷部大輔の人間観がここでも随所に炸裂しているのだけれど、不思議とリリカルな印象を残す。セリフを最小限に抑えながら、描写することの喜びに満ち溢れた長谷部版『台風クラブ』。
(※数秒間、フィルム原版による画の乱れあり。ご了承ください)


『BMG』2009年/20分/DV
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監督・脚本:松浦博直
出演:伊藤まき 西口浩一郎 岸野雄一
撮影:小原悠人/照明:森内健介/録音:朝倉加葉子/助監督:
甲斐靖人 冨永圭佑/音楽:瀬川聡嗣/銃器効果:遊佐和寿

<解説>
決してバカではないけれど夢見がちな男が、暗い瞳の女暗殺者に一目惚れをするファンタジー。フィルムノワールへの遠い記憶に連なる展開と歯切れのよい演出で見るものをぐいぐい引っ張りながら、ラスト、勘違い男の楽天性と女の「信じる心」が唖然とするような奇跡を呼ぶ。
なんといっても、女暗殺者を演じる伊藤まきのファム・ファタールぶりが素晴らしい。


正当防衛』2010年/16分/16mm→DV
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監督・脚本:伊野紗紀
出演:宮田亜紀 佐藤奈美子 森田亜紀 小野島由惟 香取剛 渡部佐枝子 川島玄士 内海敦 原田浩二 菊池直彦
スタッフ:中瀬慧 和泉陽光 今岡利明 神田光 木村栄一郎 小岩貴寛 宝田恵一 西田純 原田浩二 吉田峻

STORY
強い決意を胸に市役所を辞め、人材派遣会社の営業に転職した桜井。派遣スタッフ、顧客、後輩そして上司に挟まれた桜井に次々とトラブルが降り掛かる。一人、また一人と社員が去っていき…。極限まで追い詰められた桜井が、自分を守るために求めたものとは。
<解説>
希望を胸に転職した人材派遣会社で高圧的に成果を求める女性上司や規則を守らない派遣スタッフの対処に追われる桜井。やがて上司の圧力に耐えかね辞めていく同僚たち。取り残され、極限状態になった桜井が最後に求めたものは……。
監督・伊野沙紀の実体験を元にしているだけに細部のリアリティには凄みがある。終盤、宮田亜紀演じる桜井が線路沿いを歩く後姿のショットが、彼女の崩壊を伝えて痛々しい。


『お姉ちゃん、だいきらい』2011/13分/DV
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監督:佐野真規
出演:久保紫苑、内藤瑛亮、加藤綾佳、川口陽一
撮影:星野洋行/録音:清水絵里加/助監督:冨永圭祐/演出助手:山形哲生

<STORY>
シオンは自分のお姉ちゃんが変な男とくっついたのが何だか許せない。そこで、2人を別れさせようと企む。気弱そうな先輩を無理やり引っ張り込んで、色々とイタズラを仕掛けるのだが…しかし、シオンが手伝いを頼んだこの先輩、こいつもなんだかしょうもない男だった。四人の男女が織り成すほのぼのコメディー。天真爛漫に男を振り回すシオンが魅力的な短編。
<解説>
先輩男と後輩女の童貞コメディ。佐野真規は、自分の魅力に無自覚な(フリをしている)女に振り回されることこそ最高の快楽、と言わんばかりにとことん男をしょうもなく描く。観ながら思わず「とぼけやがって」と呟きそうになるほど天真爛漫な悪女が板についている久保紫苑が魅力的。一方の先輩男を演じる内藤瑛亮が時折見せる、胸がざわめくような暗い眼差しは、この微笑ましいコメディにあって唯一の悪意を添える。そして観た後、はたと気づくのだ。この男、うらやましいぞ、と。



盛りだくさんのプログラムです。
ぜひ【A】、【B】、【C】の各プログラム制覇してください!

2012-05-24

ドイツ・フランクフルト遠征記2(冨永圭祐)

・5月3日(晴れ)
おはようございます。僕です。
よく眠りました。が、疲れが全然とれません。
ロビーへ下りると渡辺あいがいました。渡辺あいは「よく寝ました。でも疲れが全然とれません」と言いました。
大工原正樹が来ません。寝てるのだろうかと思っていると、ホテルマンの人が「友人は外にいるよ」と教えてくれました。
僕は英語をよく聞き取れなかったので、渡辺あいが聞き取ってくれました。
テラスへ出ると、タバコをくゆらせながらコーヒーを飲む大工原正樹の姿がありました。
大工原正樹は言いました。「よく寝たよ。でも疲れが全然とれねぇんだよなぁ」

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我々はホテルで朝食をとりました。
ビュッフェ形式の罠にはまり、まんまと食べすぎました。

3人は出かけました。今日は電車に乗ってレーマーという街に出かけてみようという計画だったのです。レーマーには旧市庁舎があり、フランクフルトの繁華街である。とガイドブックに書いてありました。
駅へ向かう途中、昨晩はことごとく閉まっていたボッケンハイマーの店に次々と立ち寄りました。
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特にオーガニック系のスーパーにはまり、その後幾度となく立ち寄るお店となりました。
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ゲーテ大学前にある地下鉄ボッケンハイマー・ヴァルテ駅の入り口まで来ました。
いよいよレーマーまでお出かけかと誰もが思ったその時、
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巨大な恐竜が現れました。
大学のすぐ隣は、ゼンケンベルグ自然史博物館だったのです。
入らないわけには行きません。

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博物館は広大で迷路のように入り組んでおり、動物の剥製恐竜骨格からエジプトミイラまでどこまで網羅してるんだという印象でした。

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クマは大きくて強い生き物です。
もっと大きくて強いのはこいつらです。
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蜘蛛に魅入られております。
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蜘蛛に魅入られております。
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その頃渡辺あいは
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自分の中の小宇宙(コスモ)を感じておりました。

レーマーへ行く前に少し疲れてしまいました。大工原さんからもらったトマトが沁みます。
立ち上がっていよいよ地下鉄に乗ることにしました。
しかし、切符の買い方がさっぱり分かりません。
ドイツは、〜駅から〜駅まででいくらみたいな料金設定ではないようです。しかも券売機には英語の表記もありません。ドイツ語はびっくりするぐらい読めません。
レーマーという綴りを見つけるのに5分くらいかかり、さらに10分ぐらい経ちました。通りがかった現地の方に聞くことにしました。またもや大工原正樹の行動力で切り抜けられました。現地の方は、聞けば必ず丁寧に教えてくれます。ほんとに親切です。
やっと電車に乗れました。
レーマーです!
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着いて早々、我々はお腹が空きました。
ガイドブックを頼りにレストランが並ぶ通りを目指します。

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映画館を発見しました。
現地で映画を見る。は目標の一つだったのですが、映画祭まで時間がありません。しかも僕たちはお腹が空いているのです。残念ながら、映画を見ることが出来ませんでした。

レストラン通りに着き、食事をとることになりました。
昨晩は結局トルコ料理だったので、今日こそはドイツ料理が食べたいです。ソーセージが食べたいのです。
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食事にありつけて安堵の表情を漏らしております。
パンにソーセージ、ポテト、豆のスープ。これがうまいんです。
特にポテト。何の味付けなのかはよく分からなかったんですが、やみつきです。
しかしあれですね。昼から飲むビールは世界共通ですばらしいものですね。

などとやっていたら、時間が来ました。
ボッケンハイマーへ戻り、映画祭へ。今日は映画祭スタッフとの交流会です。
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ここで、僕は大阪シネドライヴで出会った『Sugar Baby』の隈元博樹監督、『ENCOUNTERS』の飯塚貴士監督と再会しました。お二人ともお元気そうです。
ということで、カンパイ!
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我々が食って飲んでばかりだと思われては困ります。
NIPPON VISIONS部門『もしかしたら、バイバイ!』(高畑鍬名、滝野弘二監督)を見に行きました。
まずはその満席っぷりに驚きました。こんなに人入るのか。『ホトホトさま』+プロジェクトDENGEKIや『乱心』も同じ会場で上映されます。期待と共に不安もよぎります。
滝野監督は残念ながら来ることが出来ず、高畑監督一人での舞台挨拶が始まりました。
彼はしょっぱなから完璧な英語を話し始めました。
なんてこった。観客の心をわしづかみしております。ユーモアを交えたまさしく完璧な舞台挨拶です。洗礼を浴びました。
「これがニッポン・コネクションか」と3人は思いました。

いよいよ映画が始まりました。
自己中で口が悪い浪人生の前田由紀子。彼女は姉の婚約者を寝とってしまい、それ以来姉は彼女を見ると吐くようになってしまった。予備校ではヤリマンだと噂され、まともに話すのはセックスフレンドの桃井だけ。家でも厄介者扱い。

キャラクターがとてもいいです!主人公を演じた佐藤美沙さんは役者ではなく、現役の女子大生で自ら志願して出演されたらしいのですが、素晴らしかった。安易な共感をはねつけるような難しい役を堂々と演じています。
ちなみにこの作品、キム・コッピさん大のお気に入り映画らしいです。
満足しました。

一旦会場を離れ、スーパーで明日の朝食用の買い物をしました。
その後、カフェレストランで夕食。
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空がとっても綺麗です。ジャーマン・ブルーです。
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これで夜9時ぐらいです。

呆けております。
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話し込んでいると、肌寒くなってきました。
ホテルのバーでもう一杯飲み、それぞれの部屋へ帰りました。
部屋へ入るとすぐに眠たくなります。
おやすみなさい。

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(遅くまで語り合う冨永と渡辺)