Hatena::ブログ(Diary)

Melancholic Days - 憂愁日記 -

2012-09-14

むしろ問題やろ:雇用調整助成金・中小企業緊急雇用安定助成金詐取・不正受給(生保バッシングよりも)

| 19:07 |

生活保護の不正受給が発覚すると、お決まりの「生保バッシング」がはじまるが、

雇用調整助成金中小企業緊急雇用安定助成金の詐取や不正受給の方が

よほど問題ではないだろうか?

雇用助成金:詐取の疑いで貿易会社幹部ら逮捕 大阪府警

毎日新聞 2012年09月14日 15時00分

http://mainichi.jp/select/news/20120914k0000e040226000c2.html

 国の雇用助成金をだまし取ったとして、大阪府警捜査2課が、詐欺容疑で大阪市北区の貿易会社の幹部ら7人の逮捕状を取ったことが、捜査関係者への取材で分かった。14日午前から関係先を家宅捜索しており、うち数人を逮捕した。会社に実体はなく、路上生活者の名義を借りて代表取締役にしていたという。幹部らが関係するペーパーカンパニーが複数あり、府警は背後に大規模な詐欺グループがあるとみて実態解明を進める。

 捜査関係者によると、幹部らは貿易会社に実体がなく従業員がいないのに、大阪労働局中小企業緊急雇用安定助成金を申請し、約1000万円を詐取した疑いが持たれている。助成金は、経済上の理由で従業員を一時的に休業・出向させた場合などに事業主を支援する制度で、08年12月から実施されている。

 貿易会社は93年に設立され、登記簿には自転車の製造販売や輸出入が事業目的と記載されている。1年前に家賃を滞納したまま突然事務所を閉じたが、今年4月28日になって大阪市内の路上生活者の男性が代表取締役に就任しており、府警は経緯を調べている。

 この男性が代表を務める別の複数の企業は、高齢者投資話を呼びかけて資金を集めていたが、多くの出資者はこれらの企業と連絡が取れない状況になっている。こうした企業が大阪東京などにあり、府警は振り込め詐欺やそれに類する「特殊詐欺」を組織的に実行していた疑いもあるとみて捜査している。【松井聡、後藤豪】


こうした詐取や不正受給は各都道府県労働局にて事業主名や被害額が公表されている。

例:雇用調整助成金中小企業緊急雇用安定助成金を不正に受給した事業主の公表について(東京労働局

  http://p.tl/yoaL


しかしながら、全国でどれだけの件数があり、

被害総額がいくらだったのかを示す資料の公表はされてはいない。

そこで調べてみた。

分かったことは以下のとおりである。

・全国の資料は公表はされてはいないが、厚生労働省は取りまとめている。

・詐取や不正受給が目立つようになってきたため、2011年2月分から、

 各都道府県労働局にて公表を始めている。

・2011年2月から2012年9月までの被害は、おおよそ340件、57億円。


ここからは単純換算ではあるが、

2011年2月から2012年9月までは20ヶ月なので、

57÷20=2.85と計算し、

2.85億円/月の詐取や不正受給が行われていたと想定する。

逆に考えると、詐取・不正受給は34億円/年(≒2.85×12)となる。


ところで、平成24年度の

雇用調整助成金中小企業緊急雇用安定助成金予算は2101億円である。

http://p.tl/WvSYPDF この資料の47ページ参照)

この予算から考えると、34÷2101≒0.016となり、

1.6%もの割合で詐取や不正受給が行われていると推測される。

もちろんこれは推察であるし、発覚していないモノは考慮しようもないが、

予算総額2101億円からすると、件数も被害額も大きいとは言えないだろうか。


翻って、たびたびバッシングに遭う生活保護の不正受給であるが、

これについては大野更紗さんのネットの記事が参考になる。

命の重さを"印象論"で語ってはならない〜大野更紗氏インタビュー回答編〜

http://blogos.com/article/32474/

平成23年5月10日に厚生労働省が公開した「生活保護制度の現状等について」によれば、平成21年度(2009年度)における生活保護総額は、事業費ベースでは約3兆円です。そのうち、「不正受給」は19726件、金額にして約100億円ですね。

これを単純計算しますが、0.01兆/3兆*100=0.0033*100=0.33%。すなわち、「不正受給」は生活保護費全体のなかで、わずか0.33%です。さらに、稼働収入の無申告や過少申告があった場合、行政福祉事務所は課税調査の照会などによってそれを把握しています。ちなみに厚生労働省のデータには、インターネットを使えれば、誰でもすぐにアクセスすることができます。リンクを貼っておりますので、ご参照ください。

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001dmw0-att/2r9852000001do56.pdf


生活保護の不正受給というと大騒ぎする馬鹿が発生し、

すぐに生活保護バッシングが始まる傾向が最近は多々見られるが、

生活保護の受給はそもそも憲法で保障された権利であり、

受給にいたる人々は傷病や高齢、その他の様々な阻害要因によって

就労機会を得ることすら難しいのが現実だ。

更に言えば不正受給はわずかに0.33%。

しかも本来は生活保護を受けるべき人が受けられていないという捕捉率の低さを鑑みると、

もっと割合は低くなるだろう(捕捉率は低いが受給額は高いという議論もあるようだが…)。

雇用調整助成金中小企業緊急雇用安定助成金の詐取・不正受給にも

しっかりと注視しておくべきではないだろうか?

2010-11-06

反貧困運動の難しさ【無能な珍太郎達と反貧困運動の問題】

| 23:55 |

>「派遣村」への協力できない…都知事が国に通告

>石原知事は「すべて気の毒な人とは言えない。甘えた人もいるという実態も知ってもらいたい」


珍太郎(石原慎太郎)よ、

公費で息子の絵を使ったり、オリンピックの誘致にメッチャ金をかけたり、

出張時は必ず高級ホテルに泊まってたオマエが言うことやないやろ(´Д`)y-~~

甘えた生き方をしてんのはオマエやろうが。


       f:id:prolegomena:20101107000030j:image



しかし、「官製」・「期間限定」派遣村に頼ってしまった実績というのは、

貧困運動にとっては、結果的に大きなマイナスになってしまった。


珍太郎(石原慎太郎)のような貧困問題の本質を理解しない阿呆をますます増産したし、

湯浅誠のような実質的に役立たずの客寄せパンダ評論家を生み出しただけで、

現状では困窮者は相変わらず安定した生活環境を得ることが出来ていない。


国や自治体といった行政を利用するのならば、

徹底的に利用すべきであるにも関わらず、今ではそれが全く出来ていない。

現在流行の反貧困運動については、以前も問題点を指摘する日記を書いたが、

貧困運動の難しさ【宮下公園封鎖問題および湯浅誠氏への意見】

http://d.hatena.ne.jp/prolegomena/20101018/1287350576

完全な失敗です【反貧困運動の難しさ:京都:空き缶回収禁止条例反対集会】

http://d.hatena.ne.jp/prolegomena/20101023/1287768243

現状では「反貧困が目的」ではなく、「反貧困運動をすること自体が目的」に見えてしまう。


その証拠といってしまっては言い過ぎかもしれないが、2010年11月6日(土)現在、

以下の団体のサイトには石原慎太郎の発言に対してのコメントすらない。

特定非営利活動法人 自立生活サポートセンター・もやい

http://www.moyai.net/

反貧困ネットワーク

http://www.k5.dion.ne.jp/~hinky/index.html


この体たらくで、「もやい」や「反貧困ネットワーク」は何もしないよりはマシとはいえ、

実質的に効果のない「京都の空き缶収集禁止条例反対集会」や

「反貧困世直し大集会2010 いいかげん変えようよ!希望のもてる社会へ」などと

イベントばかりをやっている場合だったのか?



ところで、珍太郎(石原慎太郎)の主張についてだが、そもそも

ハローワークNPO職員らを配置するなどの就労支援

こういう職員だって、臨時の契約職員である例が殆どである。

求人票をハローワークに出していても、

ただ行政向けのパフォーマンスをしているだけの企業も多い。

    

しかしとりあえずは、珍太郎と同種の「反・反貧困」のカスどもは黙っとけ。



http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20101105-OYT1T00970.htm

派遣村」への協力できない…都知事が国に通告

読売新聞 - 11月05日 20:52)

 住居がない失業者のため、年末年始に宿泊や食事を提供しながら就労支援などを行う「派遣村」事業について、東京都石原慎太郎知事は5日の定例記者会見で、「国に『去年までのような協力はできません』と通告している」と述べた。

 派遣村は2008年12月、労働組合などで作る実行委員会都立日比谷公園に開設。昨冬は、厚生労働省の要請を受けた都が、渋谷区国立オリンピック記念青少年総合センターに設置し、約800人が同センターで越年した。食事代などの費用は国が負担した。

 石原知事は「すべて気の毒な人とは言えない。甘えた人もいるという実態も知ってもらいたい」としており、都は代わりに、ハローワークNPO職員らを配置するなどの就労支援を行う方針。

2010-10-29

具体的に次の手を考えるべき【京都「アルミ缶回収禁止条例」可決】

| 03:11 |

昨日10月28日(金)に京都市市議会にて

「空き缶回収禁止条例」が賛成多数により可決されました。

以前書いた日記

完全な失敗です【反貧困運動の難しさ:京都:空き缶回収禁止条例反対集会】

http://d.hatena.ne.jp/prolegomena/20101023/1287768243


予想されていたこととはいえ、

実質的に空き缶回収によって生活をして来た人々にとっては厳しい施策だと思います。


10月20日(水)に京都市役所前に集合という反対運動が展開されましたが、

350人が集まっただけ、「客寄せパンダ」の湯浅誠は来ただけで役立たなかった結果です。

それ以降、少数の運動家が、市役所近くでハンストや座り込みの活動をしていましたが、

規定路線であった市議会の動きを止めることは出来ませんでした。


結果論から言えば、完全な敗北です。

反対運動の主催者側は、昨夜、集会を開いていたそうですので、

今後具体的に何が出来るか等々の身のある議論をして、

実践活動に役立てて欲しいと私は思っています。


いや「思っています」ではなく、現実に困る人が現れる以上は、

何が何でも「具体的に次の手を考えて実行すべき」です。

どうか運動主催者側の皆さんには、今後はそれを示した行動を行って欲しいものです。


しかし主催者側のブログも…(;´Д`)

http://twilog.org/akikandemo/date-101028

あんまり実りある議論はなかったようです…。


運動の方法論について、私はムチャクチャ不満を持っていますが、

がんばっていた人々までも非難することは無礼なことなのであまりしたくありません。

ただ、厳然たる「敗北という事実」を見ること、

「では、次にはどのような対抗策が実行できるか」を考えて実行して欲しいということは

やはりしつこく書いておくことにします。



今回、京都市側は、

>与党会派はホームレスの今後の生活支援や就労支援の充実を市に求める決議を提案する方針。

と言っているようですが、これまでの野宿者の自立支援の実際を見る限り

あまり期待は出来ないでしょう。

というか、期待でははなく、何が何でも実質的に意味のあるものにさせるよう監視することが、

今回の条例に反対の立場を表明し、何らかの形で運動に参加した人々の役割でしょう。

市への要求をシツコクするというのも一つの手段です。


また、今回の条例

>市が有料の指定袋で収集する空き缶やペットボトルなどを無断で回収することを禁じ、

>違反者には中止や返還を命じることができる。罰則規定はない。

という内容です。

これを逆に利用して、市当局から許可を得る方策を考えて実行するのも一つの手段、

罰則規定がないのだから、そこを突破口にするのも一つの手段だとも考えられます。


使えるあらゆる手段を利用する「したたかさ」も必要です。


さて、京都の野宿者支援のあり方についてですが、

今回は野宿当事者の参画や周辺住民の理解など、ある程度の成果はあったようです。

 ※しかしながら主催者側の発表がメインなので留保付


ただ本質的な問題点をあえて述べると、

京都の野宿者支援運動は、どちらかというと、

行政や弁護士主体の「自立支援施策」に依存する傾向でこれまで展開されて来たので

当事者性や都市雑業の野宿労働という視点の位置づけがやや不在という弱点がありました。

東京で16日(土)で行われた「反貧困運動」集会の縮図がここにもあったとも言えるでしょう。

http://www.k5.dion.ne.jp/~hinky/event/101016yonaoshi2010.html

http://www.moyai.net/modules/d3blog/details.php?bid=818

 ※その証拠と言っていいのか、これらのサイトには現時点(10/29 02:30現在)、

   京都での活動についての言及は全くありません。

   まあ昨日のことですからしゃーないですかね。



京都での野宿者支援では、実際には殆どの場合、先述したように、

行政や弁護士主体の「自立支援施策」に依存する傾向で多くは展開されて来たので

野宿者や京都駅手配・ケタオチ飯場(ケタオチ:賃金が極端に安い現場)で

働かざるを得ない労働者との接点や協同は以前からあまり取り組みが少なかったようです。


このような状況下で慌てて集会を開いても

条例可決阻止なんか、出来る訳あらへんやろ!」というのも私の正直な感想です。



以下に全文転載した新聞記事によれば、

>門川市長に改正案を撤回するよう要望書を出していた「反貧困ネットワーク京都」事務局長の舟木浩弁護士は「市には、責任を持って就労の場を整えてもらいたい」と憤った。

と語っているようですが、

まず「もらいたい」やないやろ!

10月16日(土)の東京での集会でも大々的アピールするとか、

徹底的に湯浅誠を「客寄せパンダ」として利用するとか、あと一工夫ぐらいはしとけよ!

と言いたいです。



とにかく反貧困運動の難しさを露呈した今回の事例でしたが、

失敗から学ぶことが出来るのも人間です。

まだまだやれることはあります。



http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kyoto/news/20101028-OYT8T00082.htm

「アルミ缶条例」可決

(2010年10月28日 読売新聞

 家庭から出されたアルミ缶など資源ごみの持ち去りを禁止する京都市の改正条例案が27日、市議会くらし環境委員会で可決された。28日の本会議で採決される見通し。廃品回収で生計を立てているホームレスらの支援団体などが「生存権を脅かす」などと反対していたが、来年4月に施行される流れになった。

 改正案では、市が有料の指定袋で収集する空き缶やペットボトルなどを無断で回収することを禁じ、違反者には中止や返還を命じることができる。罰則規定はない。市は資源ごみをリサイクル業者に売却しており、持ち去られているアルミ缶は年間約1700万円相当とみている。

 同委員会の審議で、共産は反対、自民、民主・都みらい、公明は賛成し、ホームレスらの就労支援策の拡充を求めるなどの付帯決議をそれぞれ提案した。

 門川市長に改正案を撤回するよう要望書を出していた「反貧困ネットワーク京都」事務局長の舟木浩弁護士は「市には、責任を持って就労の場を整えてもらいたい」と憤った。


http://www.kyoto-np.co.jp/local/article/20101028000026

「空き缶条例」成立へ 京都市会委で可決

京都新聞 2010年10月28日 12時03分)

 京都市議会のくらし環境委員会が27日開かれ、空き缶など資源ごみの持ち去りを禁止する条例改正案が自民党、民主・都みらい、公明党の与党3会派の賛成多数で可決された。共産党は反対した。28日の最終本会議で成立する見通しで、来年4月に施行される。

 改正案は市の有料指定袋で出された空き缶や大型ごみの持ち去りを禁止する内容。罰則はないが、違反行為を見つけた場合、市が返還を求めることができるようになる。

 無断で収集する業者に対して市民から市に苦情が寄せられていたことから、市廃棄物減量適正処理条例改正案を提案。しかし、京都弁護士会や市民団体から「ホームレスの生活の糧を奪う」と反対の声が上がり、市会与党からも慎重な意見が出たため、9月下旬に予定していた委員会採決を延期していた。

 この日の委員会で、共産が持ち去りの禁止条項を削除する修正案を提案したが、反対多数で否決。その後、原案が与党会派の賛成で可決された。

 与党会派はホームレスの今後の生活支援や就労支援の充実を市に求める決議を提案する方針。

2010-10-23

完全な失敗です【反貧困運動の難しさ:京都:空き缶回収禁止条例反対集会】

| 02:24 |

「空き缶回収禁止条例反対デモ実行委員会

http://twitter.com/#!/akikandemo

http://twilog.org/akikandemo


「ユニオンぼちぼちのブログ」

http://unionbotiboti.blog26.fc2.com/blog-entry-143.html

>「人間の鎖」成功!要請書を採択

京都市役所を囲む「人間の鎖」が、350名以上の参加をもって成功いたしました。



「何もしない」よりは、確かに「何かをする」方がはるかに良いでしょう。


しかし実質的に何も効果をあげていない集会を「成功」と自賛するのは

いかがなものでしょうか?

ただの大本営発表です。

主催者側のコア・メンバーは「議員周り」等々の活動もしているようですが、

要請書を採択って、ただ自分たちで採択しただけであって、

京都市側の動きは何ら変わっていません。


集会に参加(したらしい)方の以下の書き込みを見て、

京都市役所前で空き缶条例に反対する「人間の鎖」、350人で大包囲したウナ!いまは湯浅さんを囲んで打ち上げ中ウナ!

…私は全く唖然としてしまいました。

現実を知悉していない善意なるものは、

個人的には、下手をしたら偽善よりはるかに有害だとさえ私は考えています。


まず現実を冷静に見ることが大前提でしょう。

京都市の実際の動きを見ると、

あの現実的には機能していない野宿者「自立支援センター」に酷似した

施策創設の方向に動いているやないですか。

 ※もちろん、実質的に機能するものならば、歓迎ではあります。

     ↓

http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20101021000035

京都市がホームレスの就職支援、制度創設へ

京都新聞 2010年10月21日 09時23分)

 京都市議会は20日、普通決算特別委員会の市長総括質疑を行った。資源ごみ持ち去りを禁止する条例改正案の提案に「ホームレスの生活の糧を奪う」と反対の声が出ていることを踏まえ、市は就労経験が少なくても働ける仕事をホームレスに紹介する支援制度を来年度に創設する方針を明らかにした。

 市は空き缶などの資源ごみの持ち去りを禁じる市廃棄物減量適正処理条例改正案を市会に提案している。しかし、アルミ缶など資源ごみが、ホームレスの収入源になっていることから、市民団体が反発。市議会でも共産党が反対し、与党会派でも慎重な意見が出て、採決が28日の最終本会議まで延期された。

 この日の総括質疑で市は10月にホームレス182人に聞き取り調査を行ったことを報告し、回答のあった124人のうち、就職希望者は40%と最多で、生活保護など福祉制度を利用したい人が19%、路上生活を続けたい人は13%だった。

 この結果も受け、門川大作市長は「野宿生活を継続したい人は少ない。居宅生活ができるよう支援する」と答弁し、ホームレスの就職支援に重点を置く方針を示した。

 具体的には「働く自信がない」というホームレスが多いため、ハローワーク求人が少ないビル管理清掃や荷下ろしなど簡易な仕事を企業に協力を求めて創出し、紹介する制度を設ける。

 新たな支援制度の創設には、市議会で改正案に理解を求める狙いもあるとみられる。


  ※※※※


そもそも今回の集会の参加者350名の中に、

実際に空き缶回収で何とか生活している人々(当事者)の姿はあったのでしょうか?

今のところではありますが、私が色々と調べた限り、

そんな活動どころか噂程度の話すら全く聞こえて来ません。

集会が突然の行動だったという部分を差し引いて考慮しても、

ネット以外の手段を使って、

当事者の皆さんに直接に声をかけて宣伝したり、参加を募ったり、

という話も聞いたことがありません。

 ※毎日新聞の報道では市当局でさえ、実際の野宿者にアンケート調査をしているというのに。


こんな状態にも関わらず、

主催者側は、湯浅センセーを招いて、大新聞に記事にして貰って、打ち上げをして、

「ネットのみ」で「成功」と謳っている。

こういうのを厚顔無恥の典型と言うのではありませんか?


もちろん私は「反貧困」という運動自体は支持しています。

しかし運動の手段・方法と実際の活動に疑問が多過ぎるのです。

本質的問題に全く切り込んで行ってないのです。



先日の東京の「反貧困世直し大集会2010」も、

http://www.moyai.net/modules/d3blog/details.php?bid=755

ストリーミング放送やら、変なコンサートやら、

日本の事情にうとい留学生に野宿の方へインタビューさせたりとか、

どうでもよいことばかりに手間ひまかけているように見えて、

実質的な宣伝や成果を期待できる内容は殆どありませんでした。


仮に開き直って、「反貧困」運動において政府を巧みに利用するというのならば、

それはそれでアリとも言えるでしょうが、現状では逆に利用されてますよね。

「反貧困」という運動が、むしろ巧みに「ガス抜き」のように使われています。

で、そのヘタれた運動体制を創り上げた張本人・中心人物が、

いま話題の湯浅誠センセーな訳です。



京都の集会の話に戻りましょう。

350人を動員したのならば、参加者も空き缶を持ち寄るとか、

野宿者の方々と一緒に空き缶を拾って集めて換金するとかして、

実質的な活動資金にするとか、その程度のこともやらなかったんでしょうか?

そういう形の運動の方がよほど宣伝効果はあるでしょうし。


私は今夏、貧困問題に取り組む某大学のフィールドワークに協力したのですが、

参加していた学生さんでさえ、自分達で空き缶を集めて学習会に持って来て、

廃品回収業者へ持って行って換金するという体験をしていましたよ。

それっきりになってしまうのが懸念点ではありますが。


空き缶回収禁止条例反対デモ実行委員会が、

市や議員に要望を出すのも一つの手段ですが、

主催者は自分達で「空き缶回収業」を取りまとめて、トラブルを減らす、

住民の理解を得る、そういう運動も継続してすべきかと思っています。



http://www.kyoto-np.co.jp/local/article/20101022000024

市ごみ持ち去り禁止条例改正、与党会派なお温度差

京都新聞 2010年10月22日 09時07分)

 京都市議会のくらし環境委員会は21日、空き缶など資源ごみの持ち去りを禁止する条例改正案に関連し、市が10月に実施したホームレスへの聞き取り調査について議論した。保健福祉局の幹部を招致し意見を交わしたが、賛否が分かれ、与党会派内で温度差は解消されていない。

 与党の自民党市議は「本来なら提案前に調査すべきで、対応が遅かった」と注文をつけながらも、「命と空き缶をてんびんにかけることは適切ではない。ホームレスゼロに向け福祉施策を進めていくことが大切だ」と条例改正案に賛成する姿勢を見せた。

 これに対し、野党の共産党市議は持ち去り禁止に反対の立場で論を張り、「条例改正案の影響を調査すべきだった」「ホームレスが空き缶回収で生活しなくてよくなってから、条例改正案を出すべきだ」と訴えた。

 一方、与党の民主・都みらいは条例改正案に賛成する方向で固まりつつあるが、市議は「ホームレスと住民の間に立ち、ホームレスが空き缶を回収できるようルール作りを構築してはどうか」とさらに踏み込んだ施策を求めた。

 修正を求める声がある公明党も会派として臨む態度をまだ決めておらず、市議は「条例改正案の影響は(施行後)すぐに出る。ホームレスへの支援対策を継続する意思を示すべきだ」と訴えた。

 市は「ホームレス状態を継続させるための支援ではなく、居宅への移行を進めるために努力したい」と理解を求めた。

 条例改正案は28日の最終本会議で採決が行われる。


http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20101021ddlk26010497000c.html

京都市:「“空き缶条例”許すな」 湯浅誠さんら、集会に350人参加 /京都

毎日新聞 2010年10月21日 地方版)

 委託を受けた業者以外にアルミ缶などの資源ごみ回収を禁じる京都市の廃棄物処理条例改正案に反対する市民らが20日、京都市役所前広場に集まり条例改正阻止を訴えた。内閣府参与で、路上生活者の支援や貧困問題に取り組んできた湯浅誠さんをはじめ、約350人が参加した。

 路上生活者の支援をする市民団体などが開催した。参加者は、条例改正反対を掲げるパネルや横断幕を手に、全員で市役所本庁舎の周りを囲み「空き缶条例を通すな」とシュプレヒコールを上げた。

 市役所前広場で開かれた集会には、湯浅さんも参加。「アルミ缶回収は路上生活者が見つけたすき間の仕事。どう住民と共存できるかを考えるのが行政の役割だ」と話した。

◇「回収続けたい」13%

 京都市は20日、市内の路上生活者182人に実施したアンケート結果の概要を明らかにした。今後の生活について約40%の人が就職を希望する一方、アルミ缶回収などで現状の生活維持を希望する人も約13%いた。

 アンケートは14、15日、保健福祉局や環境政策局の職員らが聞き取り、約7割の124人が回答した。市の福祉政策を紹介するビラを配るとともに、今後の生活についての意向やニーズを聞いた。

 アルミ缶回収などを続けたい人が1割以上いたが、市は「自立に向けた訓練的な仕事の紹介や情報提供など、現在の制度を利用して、安定した生活をしてもらいたい」としている。【田辺佑介】

2010-10-18

反貧困運動の難しさ【宮下公園封鎖問題および湯浅誠氏への意見】

| 06:22 |

現在展開中の宮下公園封鎖・NIKE公園化阻止運動を枕詞に、

 みんなの宮下公園をナイキ公園化計画から守る会

 http://minnanokouenn.blogspot.com/

貧困問題に取り組む湯浅誠氏の運動手法について少し意見を書きたい。

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  湯浅誠



その前にまず述べておかなければならないことは、

野宿者(いわゆるホームレス)の方々の困窮や実情を

少しも知らない阿呆の日記が、以前よりは減ったが、いまだ散見されることである。


ネットで真実を知った無知蒙昧・低能愚劣なネット右翼・ネトウヨも最近はすっかり減少し、

もはや何ら影響のない「エア右翼」と化しているが、

「自室ネットワーク管理者」および「自室予備自衛官」に専念しとけと言いたい。


勘違いしているのか、ただの無知なのか、

野宿者の殆どが労働者であることを知らない人は多い。

更にまた「小泉改革」(小泉改悪)以降盛んに喧伝された「自己責任論」に煽られて、

野宿生活者の生活も「自己責任」の結果と思い込んでいる馬鹿もいる。


私は某所の公園で暮らす方々と接点を持っているが、

彼らは、なかなか定職を得ることが出来ず、住む場所を得ることも出来ず、

行き場がなく、貧困の極みにあるからこそ、致し方なく公園に住んでいるだけである。

廃品回収業などに従事し、わずかな収入を得て何とか生活している労働者である。


国や地方自治体の施策によって、

野宿者の自立・就労支援をうたう「自立支援センター」があることにはあるが、

実際に支援が不可欠な野宿者の数に対して、まず収容人数に大きな乖離がある。

無いよりはマシだが、現実的なかなか「支援」としては機能していない。

しかも「自立支援センター」の入所期間は限定されており、

就業先が決まっていなくても、期限が来れば追い出される。

 ※東京都の施設は大概が原則2ヶ月


更に施設の構造というのは、

入所者の生活への配慮に大きく欠けるところが大部分で、

まるで刑務所か収容所である。


強調しておくが、おまけに事実上、就労支援にほとんど役立っていない。

一時的に収容して、また野宿者へ逆戻りさせているだけなのだ。


また、「自立支援センター」の存在そのものも、

実際の野宿者には殆どきちんと知らされていない。

某市の例をあげれば、案内は連絡先もまともに書いてないようなA4の紙きれ一枚だった。

驚くべきことに、詳しい情報はネット上に掲載されているという状況なのだ。

常識的には、野宿者・困窮者がネットを使える環境にいる訳がないということは明らかだろうが。



だから、一応は趣旨には賛同しているものの、少々ムカつくのは、湯浅誠氏も関わる

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「自立生活サポートセンター・もやい」や「反貧困ネットワーク」の活動に対してでもある。

http://www.moyai.net/

http://www.k5.dion.ne.jp/~hinky/


なにゆえネットでばかりの情報発信なのか?


正直なところ、「反貧困」という言葉だけが上滑りしているように感じるのだ。


16日(土)は東京で集会があった(この件に関してはまた別に取り上げたい)

http://www.moyai.net/modules/d3blog/details.php?bid=755

更に20日(水)には京都で活動があるが、

http://unionbotiboti.blog26.fc2.com/blog-entry-142.html

これも、もしかしてネットだけで情報発信なのだろうか?

きちんと当事者へ情報が伝わっているのか心配でならない。


更にムカついたのが、某メーリングリストで、

先日、以下の内容のメールが転送されて来たのを見た時だ。

もともとの発信者は著名な湯浅誠氏。

DVDの宣伝である。

貧困問題を周知するためのDVDが何で6000円もするねん。

たかが40分足らずの作品に、そんなに制作費かけとんのか?


  ※※※※

<DVD情報>

広く作品について知っていただくため、プレス版を用意いたしております。

ご希望の方はアジア太平洋資料センター

(TEL:03-5209-3455 メール:video@parc-jp.org 担当:小池)までお知らせください。

●作品タイトル 「近くて遠い、遠くて近い貧困問題 自分とつなげて考えてみました」

●価格     6,000円+税(図書館価格 16,000円+税)

●作品詳細   36分 DVD/VHS(日本語) 2010年

●制作     特定非営利活動法人 アジア太平洋資料センター(PARC)

●監修     湯浅誠

●構成     貧困ビデオ制作プロジェクトチーム+小池菜採+鈴木敏明

●プロジェクトチームメンバー

松山晶(国際基督教大学) 竹井沙織(福岡大学) 堀江利雅(西南学院大学)

田村かすみ(東京外国語大学) 福井崇郎(九州大学大学院) 五島萌子(埼玉大学大学院)

小島鐵也(氷河期世代ユニオン) 大西渉(国際教養大学)

鞆詩織(埼玉大学) 吉田恵理子(埼玉大学 09年卒) 村山あさひ(埼玉大学)

http://parc-jp.org/video/sakuhin/hinkon.html

●作品の章構成

1.つながっているのかな?

−あなたのまわりに貧困はありますか?

−お金と暮らし

−お金を得る方法

−労働に望むもの

2.労働と貧困はつながっている?

−就職の現実

貧困を生み出す労働の形

3.どんなふうに働いていますか?

−仕事、それぞれの現実

−労働基準法が定めていること

4.安心して生きていますか?

−世界最下位競争

−自分が貧困になる可能性

−安心して暮したい

5.どうしたらいいのかな?

−政府の役割

−地域と市民の可能性

−みんなで話したい

★より詳しい情報はhttp://parc-jp.org/video/sakuhin/hinkon.htmlをご覧ください。

特定非営利活動法人 アジア太平洋資料センター(PARC)>

南北問題の解決を目指して、1973年に設立された団体です。30年以上もの間、

アジアの市民団体、研究者とのネットワークを活かして、エビやバナナ、水、

100円ショップなど、私たちの身近な題材を切り口に、日本とアジアの関係を考

える調査・研究活動を行なってきました。その成果として制作された教材ビデオ

は30作品を越え、日本全国の高校・大学棟の教育現場でご活用いただいています。

  ※※※※


先にも書いたが、「反貧困」という言葉が「上滑り」しているように感じるのは、

こういったモノを見てしまうからなのだ。

ここ数年で「反貧困」という運動が世間に喚起されたまでは良かったが、

実質的に野宿者や困窮者が、現状ではどうなっているのか、

私が知る現実は無論のことほんの一部分だが、非常に悩んでしまう。



先に

「ネット中心の情報発信では本来の当事者へ情報が共有化されるのか心配」

という趣旨のことを書いたが、

もちろんのことながら、

>当事者へ情報が伝わっている

からと言って、貧困問題が簡単に解決することはありえない。


しかしながら、むろん、限界はあるもののネットというツールの有効性は私も認めてはいる。

当然、情報共有の遅れが発生することがあるのも、ある程度は仕方ないとも考えてはいる。


ただ、やはり問題は「情報共有のレベル」が、

貧困支援運動の中で格差が大きすぎることではないか、と考えているのだ。

どうも支援者の中にも勘違いしてる人が多いようなのだ。


情報共有化(認識のレベル)の件で、私が特に神経質になるのは、

反レイシズムや反貧困に関わる活動で、

「ある程度は仕方ない」では済ませることが出来ない事態があったからなのだ。

「情報のレベル」が、当事者不在のままの「認識」になり、

一部の支援者が先走っった結果、

更には別の方々にまで被害が拡大する恐れや、実際に迷惑がかかった例があったからだ。

情報の共有化の失敗によって、発生した問題が多々あるのが実情である。


やはり、どうあがいても当事者不在の支援は本末転倒だと言わざるを得ない。

私が直接知らない過去の反貧困運動(約10年前のもの)も、

第三者という視点で見れば、やはり当事者を忘れたとしか思えないような

支援者側の内紛でおかしな方向へ傾き、行政側(権力側)の勝利に終わってしまっている。


当事者と支援者との間で「共有すべき情報と認識」とが、

必要な時に必要な人に届けられているという「支援のカタチ」が実現出来ていれば理想だが、

やはり人間がやることなので、必ず間違いがあるのが厳しい現実である。

当事者が多々存在し、支援者も多々存在する以上は、

ある程度は割り切るべきことなのも確かなのだが、

貧困者支援・マイノリティ支援など、こうしたセンシティヴな問題については

どれだけ気をつけても過ぎることは無いということを肝に銘じておかないと、

同じ轍を踏み続けることになるのが、これまでの支援運動の結果ではないか。


この問題を超克することが必要なのだが、

その方法論として見た場合、「もやい」や「反貧困ネットワーク」の手法には

やはり「当事者不在」という限界点が既に目立つように感じてしまう。

(もちろん活動の方向自体は支持してはいるが)


まず情報共有のレベルに齟齬が大き過ぎる、という感を抱いている。

良いように捉えれば、それだけ様々な層へ訴えられているというメリットとも考えられるが、

現状の手法のままだと、どうしても「上滑り感」が否めない。


先のDVDの例のように、何故、支援者の負担増みたいな状況が発生するのか?

あの価格設定では、やっぱり本末転倒だろう。

湯浅誠氏の活動に留保付の支持しか出来ないのも、

どうも彼が今やっている活動の大部分がそんな具合に見えるからだ。

有名になったことを利用している手法を全否定はしないが、

方法論としては、かなり甘っちょろい。

権力の力を利用しようとしているというしたたかなマキャヴェリズムにも見えない。

売名行為を繰り返しているようにしか見えない。


先日もNHKの『一週間de資本論』というイマイチの番組に、

しょーもないマルクス学者(的場昭弘氏)の対談相手として出演していたが、

二人で「剥き出しの資本主義」を合唱するだけでどないすんねん、だった。


今回の宮下公園問題については、当面の相手は行政とナイキという大企業の事例だが、

もちろん貧困問題は一朝一夕では解決できはしない。


近いところで元をたどるだけでも、戦後の高度経済成長期にまで原因がさかのぼり、

 (…あいだは省略(語りだすときりがないので(笑))

現在では、経済の新自由主義とグローバリズムという

無茶苦茶に強力な問題が立ちふさがっている。


これにどう立ち向かうのか、という部分でも、

当事者・支援者間の意見や立場はまずかなり異なるのは確実だ。

しかし、意見や立場が完全に一致する・させることなどまず不可能だし、

一致したら却って気色悪い。

模索の中で、同意できる点を見つけて進むしかないのだろう。


ただ決して忘れてはならないのはやはり「当事者の立場」なのだ。

そこから始める活動が基本だろう。



http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20101014-OYT1T01383.htm

使用料払っても…ナイキ、宮下公園命名権使わず

読売新聞 - 10月15日 03:05)

 スポーツ用品大手「ナイキジャパン」が命名権を取得した東京都渋谷区立宮下公園について、同社は14日、新しい公園名に予定していた「宮下NIKE(ナイキ)パーク」の名称を使わないと発表した。

 命名権料は契約通り支払うが、来春に再オープン後も従来通り、「宮下公園」のままとなる。公共施設の命名権ビジネスが広がりを見せる中、多額の使用料を支払って取得した命名権を行使しないのは異例。

 同公園を巡っては、命名権取得に反対する市民団体が公園内を不法占拠しているとして、同区が先月、テントなどを行政代執行で強制撤去したばかり。このテントなどがあったため、着工が約1年遅れていた。同社では、「命名権取得は地域貢献の一環で、企業名を出すことにこだわりはなかった。多くの人に公園を利用してもらうために新名称は使わないことにした」と説明している。