教授の戯言

手品のお話とかね。

ビックリしてハズレカードになっちゃった

□Gaetan Bloom 「ESCORIAL'S CARD MONTE」


2枚のハズレカードと、1枚のアタリカードを示し、裏返して混ぜ、観客にアタリカードの場所を尋ねる。観客は自信満々に指差すが毎回ハズレを引いてしまう、というのが3カードモンテの基本。スライハンドでやるものやギミックを使うものなど、古今東西様々なモンテが考案されてきました。本作はギミック系統なのですが、ギミックならではの面白さと、現象の鮮烈さが際立つトリックです。これはスライハンドでは実現できないといった印象ですね。


この作品では特に、ラスト一歩前(ア)とラスト(イ)。この二つの現象が非常に素晴らしい。解説書と少し手法は変えてありましたが、G'sのデモ動画コーナーに実演がありましたので、興味のある方はご覧下さい。

(ア)3枚の表を示す。ハズレ2のアタリ1という普通の構成。卓上に軽く投げ落とすとアタリカードが消失する。胸ポケットよりアタリカード登場。
(イ)3枚の表を示し裏返す。ハズレ2のアタリ1という普通の構成。1枚とって卓に伏せておく。残りの2枚を表に返すとアタリとハズレが見える。表を示したまま「アタリの方を指差して下さい」という依頼に観客が指差した瞬間、今まで見えていたアタリカードが一瞬で、しかも表向きのままハズレカードになる。卓上に伏せていたカードを表にすると・・・。


私の想像の埒外のギミックでした。こういうのを考えつく人をホント尊敬します。勿論いい点ばかりでなく、ネットの何箇所かで見たようにギミックのデリケートさなど、突っ込みどころもあるのですが、それを補って余りある効果ではないかと思います。今度自作するためにハンズに材料を仕入れに行ってみますかね・・・(付属品が両方スポットカードだったのがちょっと気に入らない)。


なお私は書き込みにあったようなギミックのデリケートぶりというより、発生する音の方が気になったため、少しだけ自分のスタイルに合う感じに手順を変えました。(ア)をやる時に解説書や実演では放り投げているのですが、わたしはラブアダブダブバニッシュのような形で、3枚のカードを上からテーブルに軽く叩きつけるような動作(と、それに伴う"トン"という音)で消しています。G'sの実演のように音がしなければいいんですけどね・・・。2時間ほど練習しましたがこっちの方が演者の心理負担は軽い気がしたもので。


ただ、(イ)に関しては上記が一寸やりづらいといいますか。同じように出来なくは無いのですが、やはり指差してもらった瞬間に、一切のカバー無く変わるというのが素晴らしいんですよ。しかしそういうことが出来る距離だと、私としては一寸音が気になるので、苦肉の策として手首から先を軽く振る動作と同時にタンクラック(って言うんですかね。あの舌をカランって鳴らす奴なんですけど)をして変えています。



補記:
買ったきっかけがまたどうしようもないといいますか。UltiMONTEの"例の加工"が弱ってしまったため再強化しようと、"例のスプレー"を取り出したまでは良かったのですが、飛び散らないようにと部屋の隅でやったのが失敗でした。微妙に暗かったために、本来吹き付けるべき場所を間違え、関係ない部分にまで噴射してしまったことに気づいたのは「どのくらいやりやすくなったかなー」と加工後に手にとってやってみた直後でした。全くもって使い物にならなくなってしまいました。しくしくしく。誰かアレを拭い落とす手段をご存じないか。夜中の通販のクイックブライトとかあの辺のステキ洗剤で何とかならんものでしょうかw



仕方なく「また新しく買うかな」とネットを渉猟していましたら、Shanlaさんのページにあった本作にたまたまたどり着きました。Shanlaさんがお褒めになってるし、今まで見た事無いもの買ったほうが面白そうだし、たまたまその週のG'sの新規入荷商品にも入っていたので衝動的に購入。最近この我慢の出来なさは、病気なんじゃあないかと思うことがある!(cr:アルプス伝説) 
とまあ、そんな購入理由でした。


同時に買った■David Forrest 「2WO FACED DVD」 などはまた後日。