教授の戯言

手品のお話とかね。

敵は己の内にいた

▼行ってまいりました、「ヱヴァンゲリヲン 新劇場版 破」。とんでもない事になってきておりました。これでまた3年、死ねない理由が出来ました…。

映画内容とは全く関係なく、鑑賞途中から吐き気が強くなり、後半イマイチ集中できませんでした。多分事前に食べたボンゴレのせいです。ゼルエル戦に入るあたりが吐き気のピークだったんですが「頼むから度を越えたグロ描写が出ませんように。あと、この背中のブルブル(注)が前触れなしの激しさで私の胃を刺激しませんように」とか祈るような気分でおりました。最強の敵はスクリーンの中ではなく、己の中にいた!まあ最低あと1回は見に行く(2回かも)事は決定しているので、次は万全の体調で臨みたいです。

(注)ユナイテッドシネマとしまえんにある有料サービス(200円)で、"映画のシーンに応じてシートがブルブルする"ウィンブルシートというのを試してみた



▼本作では各種設定的なことが色々語られつつ、膨大な伏線を張りまくり、かつ急展開を見せたお話になりました。今回のメインヒロインはレイになるんですね。しかしアスカ、いい子だな、チクショウ。年齢が近くなったせいか、ミサトさん・リツコ・加持の3人を生々しく感じ、子供たちについてはなんかおっさん視点で見てしまう事に気付く。自分の14歳時期というと人生の方向性を踏み外した時期なので、命を賭けて戦ってる子供というのはなんとなく傷ましく感じてしまいます。海外だと、「ぶっ殺したいくらい嫌いなアニメキャラランキング」の上位常連のシンジ君、確かにうじうじしてたりはするんですけど、絶縁同然の親父に呼び出されて淡い期待を持って上京し、その結果がいきなり巨大兵器に乗って戦え、失敗したら死ぬけどな、な展開になったら誰でもああなるだろと。なお今回のシンジ君は、相変わらずの繊細さを持ちつつも、熱いハートが前面に出てくるのでカッコイイです。ラストの台詞じゃないですが、前の劇場版とは違った、皆に祝福される形で幸せになれるラストになりますように。レイも今回は感情の芽生えが顕著な気がするし、アスカも前のような痛々しい強がりではなく、やや弱さを感じる歳相応の孤独と自信を内包した感じで良かった。

▼ちなみに「序」に比べてコミカルな演出も多いです(それが後半の悲劇的展開を際立たせてもいますが)。素っ裸のシンジ君の股間をヱビスの缶で隠していた例の演出をパワーアップさせて、今度はアスカの胸と股間を隠していたシーンは思わず噴いた。いい角度だったなあ。

▼新キャラ・マリについては加持さんっぽいというか、色々な裏を知ってそうではあるのですが、飄々としていて結局どんな役回りを次2作で演じるのか想像がつかないです。上映前に「真綾さんて、感情むき出しにするような演技するキャラ、やらないよね」という話を友人としていたのですが、今回叫びまくりでした。できるんですね。
上映後友人に「みやむー演技うまくなったよね」と振ったところ、「前みたいにもっと甲高くないと14歳の声じゃない」「それ言ったらレイはどうなるんだよ」と、高校時代のようなダメ会話をしながら練馬の人気の無い道を歩いておりました。で、「序」の時と同じように(今回は終電逃したからですが)新宿3丁目から歩いて帰りました。疲れた・・・。



▼以下雑感:
・ロビーにて、iPodでなのはStSを見ている人がいた
カレカノのサントラから2曲引いてた(「破」のサントラには収録するのだろうか、というかサントラ出るの?)
キリンビールを見かけなかった気がするんですが、今回は協賛しなかったのかな
・学校へ続くエスカレーター、「序」の時シンジ君は左を空ける大阪スタイルだったが、今回は右側を空ける東京スタイルだった
・どうも肉がほとんど人工肉だったりするのだが、海洋生物以外も激減なのだろうか(赤い水の中には生命が全くいないというのは序で語られてたっけ…?)
セカンドインパクト後日本での携帯ゲーム機はワンダースワンらしい
・テスト用プラグスーツが無意味にえろい
・「今日の日はさようなら」が流れた瞬間、伊集院光の「いつまでも友達でいようコーナー」が思い浮かび、キモになるいいシーンなのに不覚にもちょっと笑ってしまった
・冒頭の仮設伍号機と戦った使徒(博物館にいそう)→アスカの攻撃でやられた使徒(時計っぽくてちょっとキュート。あの針・文字盤の時計というグッズ出しそう。キャラアニ.comあたりが)→サハクィエル(ウェーブダンスっぽいのが笑えるやら気持ち悪いやら)→バルディエル(いやもうなんかぐっちゃぐちゃ)→ゼルエル(ミイラっぽくなってた。しかし一番最初にこいつが来なくて良かったなあ)
・ラストの台詞に腐女子歓喜の予感