教授の戯言

手品のお話とかね。

たっぷりとクロースアップ #29

10/10(日曜)、今年は翌日の予定に備えて、今回はいいかなと思っていたのですが、来場者の方に渡したい荷物があったためふらふらと行ってしまいました。しかしコンスタントに29回もやられているのですか。凄いなあ。

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二川滋夫さん:
a. 二人の観客に選ばせたカードをデックの中に戻すが、ジョーカー2枚ずつにそれぞれ挟まれて離れた場所から出てくる(南部さんの「分散ドイッチ」のハンドリング改案かな)。 b. Bruto ForceからのスペリングでKリベ→Aリベ→ロイヤルフラッシュリベ→全部揃い (Camelon Fransisのなんだったかの改案だったと思う)  c. ロープカード(メガ版) d. コインアセンブリ3段 e. 4カードリピート 

aのポイントはジョーカーが全部ジェリーナゲット(青)だったところと、本来上記のようになるはずが、片方に観客のカードが2枚とも挟まっていて、もう片方に挟まっていた方は無関係なカードだったことに演者共々驚いたところw bはやはり全部揃うとカッコイイなと。久々にアッシャーのあの技法を見たけど、独特ですよね。 eは駄洒落最高ということで。



ふじいあきらさん
a. リンキングストロー b. ミッキーパドル c. カードフロムボックス d. カードアンダーザボックス e. スリーシェルゲーム f. スライディーニシルク

aはタバコやめられたそうで、ストローでの。しかしため息出るほどうまい。というか私変な角度だったにも拘らず、貫通の瞬間がまるで分からない。空間が歪んでいる。 bは5年ぶりくらいに拝見した気がします。絶版というのが惜しい。 cは観客が自由なカードをいう→演者デック表を見る→無い→カードケースからという例のあれ。いつもながら歪みねえ。 dは面白いコントロールをされてたなあ。あまりみたことが無かった。 fは「解けること前提にご覧下さい」という台詞が妙にツボにハマる。



庄司タカヒトさん
a. ロープの首貫通 b. 穴通し c. ミラクルエイト d. 2枚の加減乗除の通りにカードが出てくる e. 予言(観客の名前と演者の名前でのスペリング) 

bが針の穴に糸を通す的なことをロープでやるのだけど、これは面白かった。多分昔からあるんだろうけど、ロープの一本遊びとして素敵。 cは商品デモで、数字の書かれた9マスのどこかに指を置いてもらって、その後演者の指示通りに適当に動かすと、最後に全員同じ場所になるという。TVとか大会場には向いてそう。 eの予言で最後にxxさんが眠くなる、というのは内輪ならではだなあと思った。私自分がやるのはさておき、特定の人をネタに使うのをみるのはちょっと好きじゃないんですが。



荒井晋一さん
a. 星のさだめ (ESP予言) b. ブランクショット c. 3in1 d. JOKER→4Q e. すれちがい

相変わらず汗を拭きつつ不思議なことをされる。ついアフェクションズも買ってしまったw aは5枚からの選択が、入れ物の袋に予言されているものだが、フォーシング手法が興味深い。 bは選んでもらったカード以外が全部ブランクになる上に当該カードだけ色が違うとか、マニアックな現象。eの「すれちがい」はカードの位置交換現象なのだけど、キックバックの時は気にならなかったのですが、2枚カード選ばせて、片方にしかサインさせないのはなんかしっくり来ないですよね、理屈としては。いや、自分がキックバックやる時は片側サイン余裕でしたがw 他者のを見ると何となく気付くこともあります。



坂井弘幸さん
a. 千円札を折って振ると100円玉が5枚出てきて、手元のお札を見ると500円札に。 b. パケットトリック「浦島太郎」 c. 5千円と100元の観客の手の中でのチェンジ d. 10種の本の値段の合計値からのあて物 e. OW 4枚ずつ

aは昔TVでご本人の演技で見た気がする。細部が違う気がするけど。しかし不思議だ。正直普通のビルチェンジが行われると思いこんで見ていたので、何がどうなっているのかよく分からない。 cは真横で見ていたのに全く怪しいところがなかった。極めて不思議で素敵。なお助手としてあがらせて頂きまして、2枚のお札を握りこんでそこから坂井さんが引き抜かれる時、無意識に彼が取りやすいようにこぶしを緩めていたらしく、「わかってらっしゃるw」とかいじられて大変恥ずかしかった。非手品人観客役には自信があったのですが、まだまだ修行が足らないなと思った。 dは両面にそれぞれ本のタイトルと値段が書かれたカードが5枚あって、全部違うのですが、それを演者が見ていないところでどういう組み合わせでもいいから並べて、その価格合計値だけを伝えると演者がその10冊のうちどの5冊を選んだかをピタリと当てる…らしいのですが、私のセクションではほぼ全部はずれておりそれはそれで不思議。なおあとで伺ったら5テーブル中4テーブルで失敗されたらしいw なんだろうその難しい手品はw



Yuji村上さん
a. MEOTO予言 b.えにしのデック

aのMEOTO予言はいつ見ても不思議ないい手品。ご本人や野島さんに伺ったら、以前から少しずつパターや手法を変えてきているそうでめちゃめちゃ自然でした。bは初めて拝見しましたがレインボーデックからの偶然の同柄一致現象で、タイトルどおり結構めでたい感じのオチがつくので、性懲りもなく「あ、これ欲しい」とか思ったのですが、一回目の休憩時点で既に売り切れていたらしい。むべなるかな。しかしあとでお話伺ったら、持って来られた数量が謙虚過ぎて、「そんなの絶対即売り切れ確定じゃないですか」とか思いました。デック物は絶対需要あるんですって。知人の方など、デック物はとりあえず買う、というポリシーの持ち主ですよ!(注:多分に少数例外と思われる) まあ移動等があるので、あまり大荷物になるのも大変だとは思うのですが。しかし今回は駄洒落成分が無かったのでちょっと寂しかったかも。そう何度もお会いしたことは無いのですが、村上さんの手品は勿論、微妙にはにかみながら駄洒落を連発されるお姿が好きです。しかし話すまで絶対もっと怖い人だと思ってましたw(理由・大きいから)



ゆうきともさん
a. ポーカーチップによる3FLY的な b.JOKER→J→色違いJ c. RGB d. コースターの矢印による予言 

信頼の安定感。私の乏しい経験からすると、パケット扱わせたらゆうきさんより上手い人って知らないんですけど。余計な動きがホントに少ないというか、流れるようですよね。持ち替えも多分動作の途中でやってるんだろうけれど、全く印象に残らない。カウントとか失敗する気がしないんですけどねえ(ご本人に昔「失敗とかする様子が想像できないんですが」といってみたところ、「いや、普通によく失敗はしますよ」とか言われたが、多分冗談だと思う)。cのRGBは単体として販売もされているようですが、観客の指示に従って12枚を4つの山にしていくが、それぞれ赤緑青に分かれているもので綺麗。dのコースターのやつは2段オチではあるのだけど、カンの鋭い人は矢印の方向についてって勘ぐりそうな気はしました。



守屋一郎さん
a. カードを通り抜けるシルク b. 指定してもらった数のカード2枚からJOKERを出し最終的に4JOKERに。そのJがいなくなったり… c. のびるQとおどろくK d. おわんにライターを入れるモンテ。サクラ e. 2枚のカードとJのチェンジ、最終的に破ったそれぞれをくっつけて折り目もライターで炙ると消える

守屋さんはキャラは特殊だけど、選ぶ手品はかなりクラシカルな気がする。彼の場合、不思議が起こるのかキャラで押し切るのかがよく分からず、見ていて変な不安定さを感じるのは私だけですかw dのあからさまなサクラを使った当て物が、観客のとある女性が上手い具合に幻惑されてて本当に面白かった。三つあるうちのお椀の一つがつるつるの仕上げで、「これはアレか、どれかにライター入れた後、それ以外の二つの位置を換えてください、的なやつか」と思って見ていたのですが、まったくそんなことは無かったぜ!w

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終わったあと見知らぬ方に声を掛けられ、あすぱらチャリティーにてトランスローテーションをやられていたFoxさんであるとのことで驚く。というか声的に絶対ナイスミドルのお父さんだと思ってた。そして毎度なぜばれるのかが分からない。きょうじゅとか呼ばれてないのに。ぐぬぬ。もう今後は「自分きょうじゅ?」「ちゃうねんて」で通そう。そしてなぜかそのまま知人とFoxさんと一緒に3人で飲みに行ってしまっただめっぷり。色々素敵な手品も見せて頂いて大変ありがたかったです。私は手品はしませんでしたがスミマセン、ホント普段手品とかやらないので。手品ご覧になりたければこざわ先生にでもお声掛けください。なおオン研にも素敵な動画を上げられており、ブランクカードを利用した例のあれの作者さんであることを知って、世の中マニアが多いなあと感慨に耽る。
彼のエスティメーショントリックに触発され、数年前に妄想だけした手品用ギミックを本当に作ろうかと思い立ち、材料を揃えてみたりはしました。何枚のところでカットされたかが分かるギミックなのですが、冷静に考えると、どういう手品に使うのだ、という感じではありますね。