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とあるエンジニアが嘘ばかり書く日記

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シーチキンの刺身と米の踊り食い

最近再び自炊に凝っている。特に秋から冬にかけては米の美味しい季節なので、いかに米を旨く食べるかという事に主眼が行くであろう。米を食すのは時間との戦いである。炊き上がりのブザーが鳴ってからすぐ茶碗によそい、30秒以内に最初の一口を入れるのが基本。もちろん一口目はおかず無しだ。釜内で発生する米の旨み粒子(これをウマイオンと呼ぶ)は、蒸らす過程で増幅してゆくが、蒸らし完了と共に急速に半減が始まってしまう。このウマイオンがまだ米の中で「生きて」いる状態で喉を通さなくてはなない。

ちなみに、消化には良くないかも知れないが、米をのどごしで味わうのもお勧め。はふはふと荒熱をとった瞬間噛むのもそこそこゴクリと飲み込むと、喉から食道、そして胃へと熱い生命力のほとばしりを感じるだろう。

さておかずだが、実は、米が旨いとおかずは何でも良い、しかしこの場合丼としてご飯の上にかけるのは禁物。折角の米の味を濁らせてしまう(残った米を後でいただく場合は除く)。そこで刺身だ。特に私はシーチキンが好きなので、小皿に入れたわさび醤油にシーチキンをチョンとつけて食べる。醤油にマヨネーズを加えても良い。フレークのツナ缶は安いが、刺身にすると素材の違いが気になるので少々高いが肉の形が崩れていないシーチキンLがお勧めである。

豆腐の刺身もまた味わい深い。冷奴とどこが違うかと言うと、後から豆腐を醤油につけるので無駄な水分が除かれ、醤油のしみこみ具合をその時の気分で調節する事も出来るのだ。ある時は米、豆腐、醤油それぞれの味を楽しみ、ある時はたっぷりと時間を置いて醤油を豆腐に染み込ませる。

他にも色々な食べ方があるが、コツとしては最後の二口は再びおかず無しの米のみで味わう事である。一口めで口に残るおかずの味を清め、二口目で米の旨みに別れを告げる。そして大事なのは、たとえ一人の食卓であっても「ご馳走様でした」を忘れず言う事。