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ITエンジニアの社会学 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2017-02-15

“#保育園落ちた2017”に結果通知書をアップする前に知っておきたいこと

今年も保育園の選考結果が発表される季節がやってきました。twitter上では保育園に落ちた方たちが結果通知書の写真をアップしているのを見ることができます。ちなみに我が家にも「待機」の結果通知書が届きました。都内はやはり厳しいですね。

さて、この結果通知書の上のほうに以下のような記号が書かれているのにお気付きでしょうか?多くの場合には宛名の下の部分に記載されています。今回はこの記号の意味についての解説です。

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この記号は通称「郵便バーコード」と呼ばれるもので、郵便物の宛先をバーコードとして印刷することで、郵便物の仕分け処理の効率化を目的にしたものです。つまり、このバーコードの中には、宛先の情報が含まれているのです。それでは、具体的に見ていきましょう。郵便バーコードのコードとキャラクタは以下の表のように定義されています。ここでは、説明に利用するもののみを抜粋しました。

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この表からわかるとおり、黒い線の長さや位置によってキャラクタの意味を表現します。

さて、この記事のはじめに登場したバーコードを分析してみましょう。このバーコードは特定の位置がキャラクタの区切りになっているため、わかりやすいようにキャラクタの区切り部分に赤線をひいてみました。

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そして、この赤線に囲まれた範囲の記号に、コードとキャラクタの対応表に従ってキャラクタを書き込んだものが下記の図です。だんだん見えてきましたね。

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ここで、先頭の7文字は郵便番号を表していて、その後に続く数字が住所部分の数字を表しています。この例では、郵便番号は「160-0023」で、その後に続く住所部分の数字は「1-8-1-305」であることがわかります。郵便番号が160-0023の住所は「東京都新宿区西新宿」です。すなわち最初に登場した記号から、この郵便物の宛先は「〒160-0023 東京都新宿区西新宿1-8-1-305」であることが判明しました。

郵便物に印刷されている謎の記号は、その郵便物の宛先住所を表現するものです。SNSにアップされている郵便物の写真は、宛先住所が隠されているものであっても、バーコード部分はそのまま残っているものがたくさんあります。SNS郵便物をアップするときには、自宅の住所を公開しないように注意しましょうね。

2016-06-27

ニッセンのV字回復の予測と実績

no titleという記事があったので、これまでのニッセンの業績予想と実績を調べてみました。これまで、ニッセンは具体策に乏しい収益改善計画を発表して、夢のようなV字回復を予想してきました。(下図参照:株式会社ニッセンホールディングス2014年12月期 決算説明会資料」から引用。)

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そして下の図が、各年度当初に発表された前年度の実績と当年度の営業利益の予想です。(株式会社ニッセンホールディングスの各年度の決算説明会資料から作成。)2016年度は予想が発表されていません。

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このグラフの赤線営業利益の実績を示し、赤線から出ている細線が各年度当初に発表した営業利益の予想を示しています。このグラフからわかるとおり、ニッセンが発表した営業利益の予想は非常に楽観的な数字であり、2011年度以降の実績は予想を大きく下回っています。セブン&アイもどうにか手を入れるのか、それとも社長も交代したし負の遺産として処理されるのか…。立て直しは無理だよなぁ。

V字回復というのは、少しの努力では実現できないということを知ることができる一冊です。そして、単年度で業績を反転させることがどれだけ困難なことかを知ることができると思います。

2015-06-27

amazonマーケットプレイスの"1円+送料無料"

amazonで商品を探していると、結構な頻度で"1円&関東への配送料無料"と書かれた商品を見ることがあります。例えば、以下のような商品です。

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これって、どうやって利益を得ているのかと疑問に思いますよね。これを確かめるために、1円商品をカートに入れてみましょう。

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あれ?配送料無料のはずが"配送料・手数料"に380円が加算されてしまいました。私は東京に住んでいるので、配送料は無料のはずなんですけどね。そこで、このお店の配送料ポリシーを見てみましょう。この結果が下の図です。

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ここで目をひくのが、関東の"通常配送"は0円なのに、"マケプレお急ぎ便"だと商品1点ごとに\380円かかる点です。なるほどー。でも通常配送だったら無料で送ってくれるのかと考えられますが、そもそも下の図のように配送方法は"マケプレお急ぎ便"しか選べないようになっています。

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これを調べるために商品ごとの配送料ページに移動すると、下の図のような設定になっています。

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つまり、通常配送で本当に0円なのは信越地方長野県新潟県)だけで、関東の通常配送料金は0円であるにもかかわらず、配送不可地域に設定されているのです。この結果、商品紹介ページには"1円&関東への配送料無料"と表示されているのに、決済の段階では強制的に"マケプレお急ぎ便"が選択されて送料380円が徴収されてしまうのです。(試していないけど、この商品の場合には長野県新潟県には0円で届くのかな。それともキャンセルされるのかな。)

これ、注文ボタンを押す前に送料欄を確認すれば判明することなのですが、複数の商品を一度に注文している場合には見落としてしまうと思います。また、"関東への配送料無料"と書かれていることから、送料欄を確認することなく「注文を確定する」ボタンを押してしまう人も多いと思います。実際、お店のレビュー欄には「手数料を不正に取られた。」というコメントがいくつか書かれています。

さて、これを改善するべきは誰の役割かといえば、おそらくAmazonなんですよね。でも、マーケットプレイスに出品している業者(個人)は、Amazonの仕組みの抜け道を意図的に使っているので、仮にAmazonが対策をしたとしても別の対策をしてくるんだろうと思います。Amazonという企業は、他社に比べて顧客の利益を重視する傾向があると感じています。しかし、この事例の場合の"Amazonにとっての顧客"は、一般消費者なのか出品業者なのかという点においては微妙な問題なのだと思います。

結局、一般消費者が不利益を被らないためには、注文確定前に内容や料金を確認することが重要だということです。皆さんも気をつけましょうね。

2014-08-18

企業不祥事を組織構造の違いから考察してみる

個人情報の流出や食品偽装など、事業活動上の不祥事がたくさん発生してます。
いくつかの事例は悪意を持った組織的な行為もありますが、不祥事の中には下請け企業(の下請け企業)で発生しているものも多くあるように感じます。今回は、組織構造の違いが、不祥事の発生にどのような影響を与えるのかを書いていきます。もちろん、今回のエントリは理由付けの一つであって、全ての不祥事を防止できると考えているわけではありません。あくまで「こういう考え方もあるんじゃないかな?」という位置づけです。

どのような組織で仕事をしているかによって考え方は異なると思いますが、私の場合は一緒に仕事をする人を選ぶときに「その人が信頼できるかどうか」という点を大きな判断要素にしています。例えば、きちんとお金を支払ってくれるか、お願いした仕事を完遂してくれるか、必要な知識やスキルを保有しているか、問題が発生した時に逃げ出さないか、といった点です。同様に私自身をアピールする時も、他人から信頼を得られるように振舞うことを大切にしています。

仕事をしていると、どうしても胡散臭い人に出会うことがあります。「本当にお金を払ってくれるのだろうか?」「重要なことを隠しているのではないだろうか?」「いざとなったら逃げ出すのではないだろうか?」といったような雰囲気を醸している人です。もししたら、本当は真面目できちんと仕事をする人かもしれませんよ。でも、私には「信頼できない人」としか見えないんですよね。こういう人とは一緒に仕事をしないようにしているので、「本当はいい人」との機会を逃している可能性はあります。しかし、その可能性があったとしても、信頼できる人と仕事をしたほうがプラスだと考えています。

私は一緒に仕事をする相手を選択する時の「拒否権」を持っています。だから「信頼できそうにない人」との仕事を断ることができます。でも、もし私が拒否権を持っていなかったらどうなっていたでしょう?きっと私が面談した人や会社の情報を、決裁権を持っている上司に報告し、誰と仕事をするか選んでもらわなければなりません。それでは、その報告書には何と書けばよいでしょうか。「あの人は、なんとなく信頼できないんで取引は止めたほうが良いと思います。」とは書けません。直属の上司くらいだったら、このような報告もアリかもしれませんが、上司の上司への報告になってしまうと無理です。そうなると、○○の資格を持っているとか、ISOの○○を持っているとか、取引実績とか財務状況などの定量的な情報を利用して報告することになります。逆に表現すると、測定可能な見掛けの数字が優れている相手ほど、採用しやすくなるのです。

定量的な情報を利用することが悪いことだとは思いません。限界までコストを圧縮したい消耗品の購入だとか、どこに頼んだとしても品質に大きな差がないものは、定量的な要素に基づいて判断しても良いと思います。でも、もし失敗した時に会社の経営が吹っ飛ぶような案件だったらどうでしょうか?食品会社が原材料の仕入れを、見積書の金額の安い順に仕入れていくとか。企業の営業機密を扱うシステムの運用を、プライバシーマークを持っているという理由だけで選択するとか。怖いですよね?そして、問題が発生すると「我々も被害者だー!!」って言うことになる。やっぱり大切な仕事を任せる時には、具体的に誰が手を動かすかは大事な要素だと思うのです。

「信頼できるかどうか」というフワフワした情報を利用する時に、取引相手について調査をする人(現場担当者)と、取引相手を誰にするかを決定する人(決裁権者)が離れていると、「信頼できるかどうか」というフワフワした情報は扱いにくいのではないかと思います。階層が深い組織であるならば、数値化できる情報のほうが報告しやすくて便利です。株主さんへの言い訳にも使いやすいです。だから、どうしても定量的な情報を重視してしまうようになります。しかし、不祥事を防止するためには、フワフワした情報こそ大切にしなければならないと思うのです。だから、組織階層が深くなりがちな大企業ほど、潜在的なリスクは大きいと思うのです。

このような問題を防止するためには、取引相手を調査する担当者を決裁権者の直轄にするとか、現場担当者に決裁権(または拒否権など)を委譲するなども一つの解決策なのではないかと思います。

2014-08-10

半年間在宅勤務をしました

すごく久しぶりに記事を書きます。

諸事情があって去年の秋くらいから在宅勤務をしていました。これまでも在宅勤務の経験はあったので、仕事のやり方とか打合せのタイミングなどは困りませんでしたが、体調面で非常に困ったことになりました。簡単に表現するなら、軽い鬱状態になってしまいました。

過去の在宅勤務は「家で仕事をしてもいいよ。結果を出していたら、どこで何をしててもいいよ。」という環境でした。だから、一日の半分くらいは仕事をして、残りは仕事以外の目的で大学に出入りしていました。今回の在宅勤務と違って、家から外出をしていたし、人と接する機会も十分にあったんですよね。それが今回は全く家から出ませんでした。そして、家族以外と対面で会話をする機会も無くなりました。仕事のコミュニケーションの大半はメールです。以前の在宅勤務の時には電話でのコミュニケーションもありましたが、今回はほとんどメールかメッセンジャーでした。

こんな生活をしていると、だんだん調子が悪くなってくるんですよね。具体的に何がおかしいか分からないのですが、疲労は蓄積していくし集中力も失われていきます。考えもまとまりません。「あ、これは良くないな。」という自覚はあったんですが、出かけることが難しかったので対処できませんでした。そして、疲労が蓄積していって、さらに外出しなくなるという負のループに陥ってしまったのです。

今年の春過ぎから通勤体制になったため、少しずつ体調も回復していき、今ではすっかり元気になりました。今回のことで反省したのは、人間って刺激が無くなると精神的に弱くなってしまうんだなぁということ。これって、在宅勤務以外であっても当てはまると思います。例えば、家で一人で子育てしている人、介護をしている人、定年退職してやることが無い人。こういう人たちも、家族と会話をする機会もあると思います。しかし、家族との会話というのは、想像以上に刺激にならないのだと思います。だって、すごくリラックスした状態で過ごしているから。元気に過ごすためには、適度な緊張感はとても大切です。

これまで「通勤時間ってすごく無駄」「家で仕事をしたほうが効率的だ」と思っていたのですが、考えが改まりました。一見、非合理的なように見えることであっても、長期的に見ると何かしらの効果はあるものなのだと。帰宅のための移動も、気分転換やモード切替にちょうど良い時間なのだと。とはいえ、今の片道1時間半の通勤時間は長いです。これはこれで、なんとか短縮したいところです。