プヒプヒ日記

 

2016-11-23

文学フリマ報告(その1)

弊スペースまで来てくださった方々、どうもありがとうございました。

新刊はたちまち売り切れてしまい、大勢の方に無駄足を踏ませてしまいました。申し訳ありません! しかしお隣のスペースの『結城昌治読本』よりは長くもったと思います。あれは本当に瞬殺でした。ともあれ次回はもっと大量に作るつもりです。重ね重ね申し訳ありませんでした。

その売り上げを握りしめて「みかんの星」のスペースに行き8000円くらいの大人買い。そのなかの一冊『ここは悪いインターネットですね』をパラパラ見ててちょっと驚いたページがありました。

f:id:puhipuhi:20161123205033p:image

「いっちょ噛み」というのは一部の幻文系ツイッターだけの話かと思っていたら、もっとグローバルな現象だったんですね。寡聞にして知りませんでした。いっちょ噛み〜ウィルビーマイエピタフ〜、ガブーリ、ガブーリ、ガブリンチョ。

f:id:puhipuhi:20161123205237p:image

こちらは極太フォントがワイルドな小野塚力さんの『絶滅動物のいる文学誌』。限定十部とか二十部とかいわれる超稀覯本です。アナトール・フランスの『ペンギンの島』に出てくるのは実はペンギンではなかったとか、興味深い話題が満載。小野塚さんも自らの鉱脈を掘り当てつつあるのが感じられます。

そうそうそういえば、先日とある局長から聞いたのですが、小野塚さんに呼び出されて行ったら矢野目源一の復刻を出すとかそういった話だったそうな。拙豚なら用があるときには志村坂上まで行くのに、おそれ多くも局長に呼び出しをかけるとはとはさすが大物は違う!と感服つかまつった次第でありました。

2016-11-20

文学フリマ新刊

いよいよ11/23(祝)に迫る文学フリマ。当スペースは「エディション・プヒプヒ」2階のカ‐17です。どうぞ皆様こぞってお越しください。

新刊はレオ・ペルッツの中篇「霰弾(さんだん)亭」を予定しています。72ページ予価500円。

とりあえず表紙はできました。あとはこびとさんだけが頼りです。

f:id:puhipuhi:20161120171234j:image

2016-11-12

イチョウ並木の本まつり

というわけで11月9日の日記で言及した 第1回 瀬戸内ブッククルーズ イチョウ並木の本まつりに行ってまいりました。岡山・香川・徳島などの古書店が一堂に会し、イチョウ並木に囲まれて店を開くという大変に嬉しいイベントです。

まず買ったのはこの本です。買った店は斑猫軒というところです。

f:id:puhipuhi:20161112221045p:image

この本は復刻版は持ってるのですが、元版は買っていなかったのでした。復刻版では微妙に変わっているところがあるとのこと。いったいどこが変わったのでしょう。これから捜してみようと思います。ちなみに元版・復刻版ともに今では結構な稀覯本なんですよ。アマゾンではすごい値段がついてます。

記念にブックカバー用の「ブッククルーズ」のハンコを押しました。

f:id:puhipuhi:20161112221046p:image

次に買ったのはこれ。これも実はいままで持っていなかったのです。これでようやく噂の「あひる」が読めます。

f:id:puhipuhi:20161112221047p:image

買ったお店は「迷路のまちの本屋さん」というちょっと変わった名前のところです。これは小豆島の本屋さん。なぜこんな名前かというと、土庄港の近くにクレタ島のクノッソス宮殿みたいに入り組んだ街路があって、そこにある店だからだということです。なんでも南北朝時代に敵を惑わすためにわざと街路を迷宮化したのだとか。

小豆島の本屋さんと「たべるのがおそい」について語り合うという稀有な体験をしてしまいました。でも迷路の中心にこの雑誌があるというのはなかなか似合っているではありませんか。これにも「イチョウ並木の本まつり」のハンコを記念に押しました。

f:id:puhipuhi:20161112221048p:image

だがしかし! よく考えてみたらはるばる岡山まで来たのに知り合いのつくった本しか買っていません。これはあまりにもまずい、というので少し気合をいれて物色をはじめたのでありました。(続く)

2016-11-10

ウダルグルーヴ

大下宇陀児探偵小説選〈1〉 (論創ミステリ叢書)

大下宇陀児探偵小説選〈1〉 (論創ミステリ叢書)

今日付けの『新青年』研究会のブログを見たら『新青年』趣味17号が文学フリマで初売りだそうな。特集はなんと大下宇陀児! その変わらぬ時代錯誤ぶりに思わず笑いが出た。世間では変な人が大統領になっててんやわんやだというのに。

もちろんそれでいいのだ。どんどんやってもらいたい。

それにしてもウダルというのは絶妙のチョイスだと思う。トランプに対抗するには乱歩や正史では、ましてや久作や虫太郎ではちと役者不足だ。ここはやはり、とうに忘れられた過去からノメっと顔を出したようなウダルが必要とされるのではないか。すくなくとも唐突感ではタメを張れよう。

幸いなことに(こんな幸福がいつまで続くかはわからないものの)、現在は例の論創社のシリーズで「蛭川博士」他の代表作が読める。もっとも今読むとどうにもあまりに通俗で、二冊まるまる付き合うのは辛いかもしれない。

ウダル作品で気になるものといえばそのショタ風味である。不良混血少年(しかも名探偵!)ジュアンとか、時に少女漫画的感性にきわめて接近することもあると思うがどうだろう。その筋の人が読んだら御飯三杯とはいわないまでも一杯くらいはいけるのかどうか、ちと聞いてみたいと思う。明らかにその気のある乱歩は、ウダルのことを「少年使いの名手」と評したけれど、いったいどういうニュアンスを籠めているのだろう――だがこの『新青年』趣味17号の目次を眺める限りではそういう趣旨の文章は載らなさそうで残念だ。

それからウダルといえば「ニッポン遺跡」の全文が読みたい。早川SF全集の古典篇に収録されていた抜粋はとても面白かった。たしか横田順彌氏のアンソロジーで読んだ短篇「宇宙線の情熱」も唖然とする大怪作だったし、この人は独特のSFセンスのある人だったのではないか。

だが今回の『新青年』趣味の目玉といえば、なんといっても毎回軽妙な文章で楽しませてくれる村上裕徳氏の

ケンカとオッパイ ー松山俊太郎さんの思い出ー  村上裕徳

にとどめを刺す。この一篇のために二千円出しても惜しくはない。あと沢田安史さんが「これを見つけられるのは俺だけ」とあちこちで豪語している小栗虫太郎エッセイ集拾遺も楽しみ。

ということで11月23日(休)の文学フリマにみなさんお越しください。拙豚も店を出します。

蒼龍窟居候人蒼龍窟居候人 2016/12/07 12:32 小栗虫太郎エッセイ集拾遺が楽しみです。これで漸く他の虫太郎のエッセーが読めるんですね。

puhipuhipuhipuhi 2016/12/07 15:18 おおうご無沙汰です。ですぺらでお会いして以来じゃないかしらん。
「久作との狂歌合戦」では久作との交友がしのばれ、「エドウヰン・ドルツドの続稿」では読書の一端がうかがえ、「世界監獄物語」は火花のようなペダントリを楽しみました。

2016-11-09

プヒ氏岡山へ

岡山に行く機会ができたので、11月12日(土)に開催される 第1回 瀬戸内ブッククルーズ イチョウ並木の本まつりなるものを見てこようかと思ってます。岡山大学は40年近く前にさる麗人の案内で(フェンスの穴を潜り抜けたりして)覗いてみただけなので実に懐かしい。今のところ午前中がこの「イチョウ並木」、午後は噂に高い倉敷「蟲文庫」に行く予定。万歩書店はどうせろくなものがないだろうからまあいいか……