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2006-06-21

YouTubeで見られると、DVDが売れなくなる」ってのは大間違い・詳細編 「YouTubeで見られると、DVDが売れなくなる」ってのは大間違い・詳細編を含むブックマーク 「YouTubeで見られると、DVDが売れなくなる」ってのは大間違い・詳細編のブックマークコメント


この前のエントリハルヒYouTube」が「『YouTubeで見られると、DVDが売れなくなる』ってのは大間違い」というタイトルで、あちこちからリンクされまくっております。*1


せっかくですので、もうちっと細かく書きます。


まず、念押ししておきますけど、YouTubeに既存のアニメをバシバシアップする行為は違法です。それを享受するのもルール違反。


んで、前回書いたことを要約すると、「これだけアニメの本数があったらYouTubeがないとフォローできないし、逆にフォローできるから『ハルヒ』のブームが生まれた(でも、今後の状況のことを考えると、『ハルヒ』1本っきりのケースかもしれない)」ということです。


レンタルビデオレンタルDVDあるじゃん」と思われる方もいるでしょう。

見たことないタイトルをいきなりDVDで買うことはできない、ってのは、まぁ当たり前だと思いますよね。ハリウッドプライス1980円でもちょっと躊躇するのに、アニメなんて「第1話+映像特典」で5000円ぐらいするわけですから。

でも、レンタルなら安い。1本300円とか400円で見ることができます。見逃しても、これでフォローすればいいわけですよね。アニメの送り手側、製作会社メーカーもそれを望んでいるでしょう。


とーこーろーがー。レンタルでもセルでもいいんですけど、ソフトになるにはタイムラグがあるわけです。通常約3カ月。

たとえば、『ハルヒ』はウェブ上で話題になっていったわけですが、これはいかにも遅すぎるわけです。もしくはインターネット情報消費速度がはやすぎる。3カ月前のブックマークの記事を、どれだけの人が覚えていて、それを振り返るのか、ってことです。

それに加え、これは前々回も書きましたが、3カ月後にはまた60本もの新作アニメがドバーッとリリースされます。「3カ月前に話題になっていたけど自分は見損なっている作品」をレンタルビデオでフォローしよう、とは思わないわけですね。忘却の彼方です。もちろん、ソフトリリース時に話題沸騰!となっていればいいんでしょうけど、なかなかそうもいかない。


さーらーにー。レンタルビデオショップは苦境を迎えています。


「減少が続くビデオレンタル店」(「りそな経済調査」より)

http://net.resona-gr.co.jp/resonabank/corporation/businessplaza/200109/plaza010904.html

こうした料金競争やここ2年ほどの貸出本数の減少を受けて、店舗数が激減しています。平成12年は6,257店と、5年年間で4千店以上減少しました。

 しかし、店舗数の減少が続いているこ とで、逆に、1店あたりの貸出本数は増加しており、レンタル料金の低下を吸収して、1店あたり売上高は増加しています。このところ、大手チェーン店が勢力を拡大しているのには、こうした背景があります。

これは5年前の記事です。

「6257店と、5年間で4千店以上減少しました」って書いてあるけど、単純計算で4割減!ですよ。ウルトラマンレオはおおとりゲン!


TSUTAYAとかの大型店は生き残ってますが、私鉄沿線沿いにあるような中小のレンタルビデオ屋が片端からなくなっているわけです。大型店は、品揃えはいいんですけど、必ずしも1本の作品を大量に入荷しているわけではありません。特に、スペースをあまりとらない映画なら、10本、20本と入荷できますけど、スペースをとるアニメシリーズを10本、20本と入荷することはできません。


つまり、タイムラグもあったうえで、借りにくい。新作アニメの話題作をレンタルビデオレンタルDVDでフォローしていくのは、はっきりいって難しいです。つまり、ここからヒットは生まれません。そう言い切っていいと思います。。『24』レンタルビデオショップで爆発しましたが、タイミング的には本放送があったときではなく、フジテレビで一挙放送を行ってから火がついたのです。


ようやく話はYouTubeに戻ってきます。YouTubeは違法ですが、いつでもどこでも毎日無料再放送をやっているのと同じことなんですね。

無料再放送といえば地上波の夕方だったわけで、『ルパン三世』も『宇宙戦艦ヤマト』も『機動戦士ガンダム』も再放送から火がついたわけですが、『涼宮ハルヒ』も(変則的ではありますが)再放送で火がついたアニメの一種と言えると思います。

年末に『エウレカセブン』が無料インターネットTVの「Gyao」で放送分全話を一斉無料放送しましたが、これは同じ狙いだと思います。ただ、やっぱりオンタイムのほうが強い。


繰り返しますがYouTubeでもなんでもいいから、とにかく見てもらわないと、ソフトの売り上げにはつながりません。話題性、作品のクオリティなどが前提条件としてあるので、なんでもかんでも見れればいい、というわけではないんですけどね。見てから「買うのやーめた」って人もいるだろうし。でも、クオリティが高いという評判が流れまくっていても、見ていないものは買えないんです。


だから、メーカー側は「しょうがねぇーなー」と言いながら「必要悪」として黙認していくのかな、と思っていたんですが、やっぱりそうはいかなかったですね。本放送を取り仕切る広告代理店からクレームがあったのかもしれないし、いまさらYouTubeになんて頼らなくても売れる作品(『ガンダム』とか)を持っている著作権者からのクレームがあったのかもしれない。これはわかりません。でも、新作アニメを売るには、YouTube武器になるし、過当競争、過酷な状況のなかでアニメを作りつづけている送り手からしてみれば、ひとりでも多くの人に作品を見てもらいたいはずなわけで、そのツールとしてもYouTubeは有効だったと思われます。


まぁ、やっぱり違法なんですけどね。ウヘ。


オトナアニメ Vol.1 (洋泉社MOOK)

オトナアニメ Vol.1 (洋泉社MOOK)

*1はてなブックマークはなぜか1件だけ。ブックマークやってる人はDVD買わないのかな。

けいちゃんけいちゃん 2006/06/21 13:16 昔から特撮オタは後ろを振り返るけどアニオタは振り返らない、といわれてきましたが、これはソフトの数が違うから、だけの理由なのでしょうか。ちょっと興味があります。

kupokupo 2006/06/22 00:53 それにしても全然、プッチーオオヤらしくないネタだ、全くもって柄でもないのになあ。

putchee-oyaputchee-oya 2006/06/22 07:37 >けいちゃん
ソフトの数、ってのは大きいでしょうね。あと、特撮オタはスジガネ入りが多いんじゃないでしょうか?

anwanw 2006/06/23 03:37 どんな業界でもトップのものは何があろうと売れますよ。
益無益を判断するなら全体を見ないとなんとも言えないのでは。
1強皆弱になったゲーム業界はどんどん衰退してますけどね。

kokokoko 2006/06/23 09:00 まあネットオタクの勘違いだと思いますね。
メーカーはこのままだと害の方が多いと判断したんですから、メーカーから見れば余計なお世話。

ふこをさんふこをさん 2006/06/23 13:27 この間ボンヤリ考えていたパブリックドメインDVDの話と似てるなぁ。
とかく著作権者はこういうのを敵視しがちなんだけど、ユーザーの裾野を広げるという意味においてはPDは決して敵ではないんだよね。問題はPDで事足れりと思ってしまうユーザーも多い事なんだけどね。

夏 2006/06/23 14:00 中途半端に著作権を知っている人が理屈を捏ね回すより、感情で語ってしまった方が法律とその理念に近かったりして面白いですね。
現実的には、既に行われていることですが、時期を限ってオフィシャルで公開というのが今の所妥当でしょうか。何れにせよ、対象が娯楽であるだけに「楽しむ」という事を中心にして、作る側と受け取る側の利益が両立されていく道もある様に感じました。

TERTER 2006/06/24 11:00 CDも共有ができるようになって、逆に売り上げが上がったんだから、十二分に予想できたこと。
まあ、コロンブスの卵的発言ではあるけど(笑