欲求と心理がレシピ化しないかな

常々思うが、人間の欲求や心理を体系的に著した内容の本は少ない。それは人間の行動がそれほど多様化し、予測不可能で、カオスであり、確率的曖昧さを持ち、内なる部分は自分自身でしか語れず、後は行動としてのみ出るところの現象論としてしか語れないからである。
マーケティング論はそういった部分を解決するための方法であるが、欲求や心理についてというより、市場調査や戦略の重要性を説くものである。
世界を概念的にでも日本全体を捉えられてしまうがゆえに、ミクロである自分とマクロとしての世界との間には大いなるイメージやふるまいの差があり、しばしばそのギャップに苦しむことになる。自分はその局所的な現象しか見ていないが、それが世界のすべてと思い込んでしまう、あの現象だ。ネットなんか見ていると、ネットは当然毎日みんなみているだろうし、SNSやブログ、ゲームなどをやっているんだろうと。自分の行動に類するものとして当てはめると、何か結論を出すのにこれほど容易なことはない。俺はこう思う!こう感じる!だからこうなんだ。の世界だからである。
意見や感情的な部分はその人の世界観や背景に依存する部分が大きく、わからないものを感じろといったって無理な話である。鈍感だといわれても、それは経験不足でしかない。魚が嫌いな人に、いかに魚がおいしいものであるかを一生懸命伝えようとしても、それはエゴであり、ナンセンスである。そもそも世界の見え方自体がクオリア的なとらえ方をする以上、人の行動や考えを予測することはできない。
・・・とこういう風な結論になってしまうのがたいていの本や講義だった。人は複雑でわかりにくい生き物ですねえ、そうですねえで終わりでは不消化感もいいところだ。思考停止に陥ってはならない。人間の行動は予測できる部分があるからこそ、考える価値があるのだ。
世の中にある心理学や欲求について書いた本をそうやって漁ったが、見事にバラバラな内容であることに正直げんなりした。個別論になるし、現象から語っているがゆえに推論になる。推論や仮説であることは別によく、要はそれが的中すればいいのだからそこはあまり気にしない。しかし欲求論にAIDMAマズローさん以外の体系的なものはないか。108煩悩のような、欲求を個別に数えるやり方で。さまざまな欲求は体系的に分類されるべきで、かつ実証実験が繰り返されて・・・いるけど俺が知らないだけかといえばそうなのかもしれないが、それを実用レベルまで高めてほしい。行動経済学がそれに近いが、さらに「欲求」や「心理」を個別的に捉えてほしい。
政治における各種政策で、どうしても納得感が得られないのは、そういった心理的な部分や欲求的な部分、人がどう行動するのでこう思います的な説明が抜けている、または不足しているように常々思う。いや、そりゃあわかっている人はわかっているのかもしれないが、国民は知る義務がある!じゃないけれども、そこについて市場調査とかアンケートとかでかなりお金をかけているんであれば、その結果や効果などをわかりやすく公表してほしい。どうせ見るのは一部の興味ある人だけだし。国道無料化や参政権の件も、数字による具体的な説明を、政治の場でなくていいからどこかの場所でそういった効果推論の議論をやってほしい。億だの兆だの言われてもわからん。
そういや、他愛のない話ですが、ニコ動で選挙のDVD配られていた話が話題になっていましたよね。あれってどれくらい効果あるんでしょうか、もちろん調査機関が測定しているのだとは思いますが。インターネットでこういった広がりを見せることは予測していたんでしょうか(投票率があれで上がるのか?という話はまあおいといて。)今の日本人が求めているリーダー像は、常に次の手を用意し、果然として粛々と物事に立ち向かう人、そうですね、イメージから言えば、諸葛孔明みたいな人がいればいいんだろうなあ。
見事に話がそれましたが、欲求や心理を個別に捉え、体系化することで、なにがいいかというと、
1,漏れや抜けがなくなる
2,欲求や心理行動をパターン化できる
などの効果があります。まさにこれは各企業の機密な部分もあり、そこが競争の源泉ともなっている部分なので共有しづらい部分だとは思いますが、そんなたいそうに隠すほどのものでも、一方ではないと思うので、心理や欲求についてのデータなどを出せる部分は出した上で、論議を深め、次のよりよい商品作りに生かしてほしいものです。そしてなんではてなダイアリーはいつまでたってもこのままなのか。これがブログの最終形なんですかね。たまには機能アップデートをしてほしいもの。ちなみに私は、タイピング早くないので、音声でしゃべるだけでブログがどんどんかける機能がほしいです。