スーパー公務員

今日のNHKプロフェッショナル、農水省内閣官房内閣府に所属し、地域活性化を生業としている木村さんという企画官が主人公だった。元々は小樽市役所の職員であり、その卓越した能力を見込まれてキャリア処遇で国に転籍するようスカウトされたのだという。いったいどういう仕組みなのか気になるところだが、任期付きという感じではなく、選考採用ということなのだろうか。内閣府幹部との縁と、よっぽど強い引きがあったのだろう。

木村さん本人だが、月の半分は日本各地を出張しているという行動型の公務員である(細かいが出張旅費がそんなに潤沢にあるとは思えないので、出張先の負担ということも多いのだろう)。日本各地で疲弊している地域に赴いて、活性化方策の相談に乗るのが彼の仕事。これまでの経験で色々な引き出しを持ち、かつ、発想がユニークなのが彼の強みなのだが、仕事の仕方はいたってシンプル。「もう方策がない」とあきらめている地元の人たちのモチベーションを高めることが肝だと考えており、小さな成功体験をまず作ること、問題意識の高い個々人の橋渡しをすることの2点に注力しているようだ。世の中、セオリーは分かっていながらそれをきちんと実践できる人というのは希少だが、国家公務員の世界でこんな人がいるとは知らなかった。ぜひ一度お会いしてもうちょっとじっくりお話を伺いたいと思う。