家事をアウトソーシングしてみて気がついた6つのこと。

1.人に頼みやすい家は住みやすい
家事を他人にお願いするには、何がどこにあるかを覚えてもらわなければいけません。
その際、掃除道具はだいたいこのへん、おもちゃはだいたいこのへん、てくらいだけでも決まっていると、指示もしやすいです。
つまり何がどこにあるかを家族以外の人にもわかりやすくしようとすると、自然と、ものの置き場が決まってきまってきて、すっきりします。
いや、別にそうじゃなくても頼めますが、その方が効率的です。
この辺は仕事と一緒で、一人で抱え込まずにみんなで分担できるようにする工夫が必要になるわけです。

2.家事にはスキルがいる
自分は家事なんてやったことないけど、やる気になれば家事なんて簡単にできるから、と思っている人は多いと思いますが。いやいやいや。
生協の荷物届くんで、冷蔵庫入れる野菜は冷蔵庫入れて、常温保存のものは玄関おいといてください、とお願いして、分かること。
そのへんの洗剤適当につかって窓ふいといてください、と言われて、きれいに拭けること。
おきっぱなしにしておいた洗濯機のくずとりネットを、何も言わなくてもさりげなく掃除しておいてくれること。
そういうことが家事未経験者にできる?できないでしょ、なかなか。

3、個人的な思いがあったりする
以前来て頂いていた方は、3人目を妊娠中にご主人を亡くして女手ひとつで育ててきた、とのことでした。今お願いしている方も、お子さんが2人いるのだけれど産休明けからずっと働いてきたそうです。
どちらの方も、産後直後とか、子どもを抱えて仕事することの大変さが身にしみていらっしゃるようで、なにかお役に立ちたいと思って・・・と話してくださいました。
いやもう、すごすぎて、私なんかこの方たちの端くれにも及ばないんですけれど。。
それにしても、ワーキングマザーって昔からいたんですよね。ただ、私があまり出会わなかっただけで。

4、介護保険は女性の人生を変えたよね
今来ていただいている方は、認知症のお母様を介護しながらお仕事しているそうです。デイサービスに送ってから仕事に来ました!とのこと。
昔だったら、介護しながら仕事なんて絶対できなかっただろうに。

5、60代はとっても元気
個人差あると思いますが、家事代行お願いした方も、次男が一時期お世話になっていた保育ママさんも60代の方でした。みなさんとてもお元気で、パワフル。すごいです。
こう言ってはおこがましいかもしれませんが、そういう方たちに働き口を提供できて私もなんだかうれしいです。

6、つまりは配分の問題
家事はそれなりの分量があり、かつ、使えるリソースは限られています。そして、どんなに機械化したり簡略化してもゼロにはなりません。どの部分を自分でやり、あるいは家族で分担し、実家の協力を仰ぎ、有償でアウトソーシングするか、というのを、それぞれのご家庭のご事情に応じてコーディネートするしかないわけです。
というか、コーディネートできればいいですが、実際のところは、さまざまな動かしがたい要因によっておのずから選択肢は限られてきてしまうという面が強いです。
それに、合理化一辺倒で快適になるかというとさもあらず、家事するひとの心の満足的な側面もあるのも事実。
でも、もし、「家事なんて人に頼むことじゃない」「私が時間をかけてやることが愛情」みたいな精神的な側面に重きを置いているのであれば、一度その考え方の枠組みをはずしてみて、「ほんとに私じゃなきゃだめなんだっけ?」「ほかの方法ないんだっけ?」と考えてみてもいいかもしれません。


それにしても、です。

家事とか育児とか介護とか看病ってのは、家族がやる分には無償なのに、アウトソーシングするとなぜ有償、しかもそれなりのお値段がするのでしょうか?言い換えると、家族がやる分にはなぜ無償で、しかも、それこそが愛情のあらわれ的な扱いをうけるのでしょうか?そしてなぜその多くは女性が担っているのでしょうか?

よく考えたら不思議な話ですよね。ね?