「もてない男」がお応えするよ。

蜂起計画の方にも書いたのですが、こちらにも転載。

titoseの愛・憎・日・記 2005-06-20:「もてない男性」にほんとうはいろいろ訊きたい
http://d.hatena.ne.jp/titose/20050620/p1
  • なんで「非モテ」つまり「もてない」男性たちの一部はあんなにも「もてない」ということを気にしているのか?
  • 酒井順子はオタク男性を恋愛対象として見るつもりはないが、だからと言って別に女性たちが結婚できないことをオタク男性のせいにして責めているわけではまったくなかったと思う」とのご意見
    • むしろ「ただ単に、キャリアのある「負け犬」はオタク男性と恋愛・結婚したいとは思わないし、オタク男性のほうももちろん三次元の女である「負け犬」に興味なんかないし、という互いの趣味の不一致を、事実として淡々と述べているだけであって、オタク男性をさほど悪く言っている印象はなかったなぁと思います」とのこと。
  • 倉田真由美も、「「絶対的にもてない男性」というものをある意味視界に入れ始めていると言ってもよいと思う」とのこと。
    • 「ただしそれは恋愛対象としてではなく、人間としてということで。それならそれで、良いのではないかなぁ。それでもなお、「恋愛対象」として、「性的対象」として見てほしいのでしょうか」
  • 「相手を「恋愛」や「性欲」の対象として見る、ということは、その瞬間にある程度相手の人間性を否定することに繋がっている場合が多いと思うので、「恋愛」や「性欲」の対象ではなく、「人間」としてつきあったほうがお互いしあわせなのではないか」
  • 「「異性(女性)に自分を受け入れてもらえない」ということを気にしている人は、おそらく「異性(女性)に受け入れられる、愛される」ということなしでは自分自身の存在を肯定できていない、のではないか」

勝手に箇条書きの引用をさせてもらいました。

なるほど。罵倒や軽蔑ではない、女性からの真摯な意見は、本当に素晴らしいものがあります。

全くその通りなのですが、なぜ、「非モテ」「もてない」ことを気にするのかというと、それにより、迫害を受けるからです。あるいは、「引け目」を感じるからです。

「恋愛ができてこそ一人前、それができないのは、ルックスはもちろん、性格にも問題があるのではないのか」という、圧力。これが、どこから掛かってくるものなのか、それとも自分の内なる焦燥なのか、それは俺自身、はっきりとは自覚できていませんが、とにかく、そういった風潮があることだけは確かです。

また、それ以前に、いわゆる「スクールカースト」により、童貞、ルックスの劣るもの、根暗、など、低層カーストに属するのものは、若き多感な頃に迫害を受けてきた、という歴史があります。ひどいものになると、「いじめ」も伴うことがあるでしょう。

「自分は何も悪いことをしていないのに、ただ存在するというだけで迫害を受ける」という経験が、どれだけその人に悪影響をもたらすことか…これは、迫害者だけではなく、そういった問題に無関心な、大半の「普通の」人にとっても、想像のつかないことだと思います。

だからこそ、その逆の「ただ存在するだけで承認して欲しい」という欲求が生まれるのです。

そして、大なり小なり、そういう「迫害の歴史」を持っているからこそ、ルサンチマンが蓄積し、

「おれらは小さい頃から恋愛するどころか女性やDQNから排斥を受け続けてきた。それに比べておまえらは今までさんざん恋愛してきたじゃないか、それを今更純愛とかぬかすな!」

ということになるのです。

また、これは俺個人の問題になりますが、異性にかぎらず、誰にもモテません。それが一番哀しいことです。友達も、少ないです…。

そう、別に異性にモテる必要はないのですよ…同性の友達が多ければ、それはそれで楽しいわけですし(id:titoseさんのおっしゃる通り、むしろその方が楽しいというのも事実です)。

だが、真の「非モテ人」は、孤独なのです。異性からも、同性からもモテず、軽蔑され、迫害され、無視され、生きていても死んでいても、それを気にかけるものはいません。

以前にも述べましたが、「非モテとは物語の不在なり」ということなのです。