それはスキルの問題

開発プロジェクトのふり返りを実施し、ソフトの品質が悪かった点について考察を行う。一部の開発者が高いパフォーマンスを見せる一方で、足を引っ張った開発者もいた。

上司:「同じグループのメンバーで、なぜそんなにスキルが違うのか?」
私:「100mを10秒で走れる人がいる・いないのと同じで、開発者毎にスキルが大きく違うのは当たり前のこと。スキルが無い人に向かって100mを10秒で走れ、というのは無茶な注文でしょう。スキルのない人には、勉強してもらうか、スキルに見合った作業をしてもらうか、あるいは他へ移ってもらうしかありません」
上司:「…」

1人月なんていう単位を使って作業見積もりや工数算出を行っていると、ついつい誰もが同じ能力を持っていると思いがちだけど、それはあくまでも平均値での話。個々の開発者の能力は全く異なることに注意が必要だ。
若手の場合、まだ「自分の技術が足りませんでした」と反省の姿勢を見せるけれど、ベテラン開発者だとそんな反省なんてしないし、そもそも自分の能力が期待値未満であることに気がついていなかったりするのでややこしい。自分のスキルくらい、自己評価できるようになって欲しいものだ。