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2009-04-27

TRPG文化における男女問題

はてなダイアリー

うおーちょうなつかしいー関連した話題いっぱいあるじゃーんっていうか最近俺ビジネスから100万光年関連エントリばっかりじゃね?みたいなことを思いつつ、今週は月曜から日曜までみっちり仕事に仕事に実家の事情に大変だったのでがっつり言及できる体力がねえ、というわけでTRPG女性問題についてのあれこれを五月雨に書き殴って寝るぜ、みたいな。


コンベンションにおける男女混合TRPGの法則

ってのを先週末にTwitterに投げたりした。マーフィーの法則っぽく現実を多分にデフォルメしすぎているが、まあ何十回もコンベンションをしてきた中で、デタラメとは言えないくらいの精度はあり、事前に気をつけていた法則だよね。


法則1:男子複数名と女子1名の組み合わせの場合、男子が女子に構い過ぎてゲームにならない

法則2:男子複数名と女子2名以上の組み合わせの場合、女子2名が絡みすぎてゲームにならない

法則3:女子GMと男子PCの組み合わせの場合、PCのトリッキーな行動にGMが対処しきれない

法則4:コンベンションで「じゃあ女子別卓!」とすると周囲の卓が女子卓ばかり見ていてゲームにならない


TRPGにおける固有の男女問題

男性が育てた文化だから…といった情緒的なホモソーシャルだけでない女性排斥の要因を持つのもTRPGの特徴だ。


TRPGというのはプレイヤーが自らの分身または手駒としてキャラクターを用意するのだが、男性プレイヤーが女性キャラクターを持つケースが非常に多い。TRPGの昔からMMOの時代まで欧米人に「異性キャラを使うプレイヤーが多すぎる日本は異常」と言われたり、稀にこのあたりの論議が起こることはあるものの、別に特殊なこととして扱われることではない。

が、女性がセッションに参加した場合、これが問題になってくる事がある。「リアル女子がいるのに野郎が女性キャラを使うのは変・恥ずかしい」「リアル女子が男が演じる女性キャラの行動にケチをつけてきた」「やっぱTRPG時の究極の飲み物はライフガードっしょ」「痴女キャラが使えないじゃないか!」、またGM側で用意したNPCに対して「女の子がそんな反応するわけないし」というクレームがついた例も聞いたことがあるなど、リアルVS仮想女子問題に発展する場合があるのだ。

また、TRPGは架空の世界で架空のキャラクターを動かす遊びであるが、「リアルカップルがパーティー内でもカップルになってストーリー内でイチャついて困ります」「先生、ヒーラーが女子キャラの回復に貼り付いてたせいで俺のキャラが死にました」「コーヒー牛乳こそ至高」「女子のキャラクターが無理矢理恋愛シナリオに絡まされます」などなど、リアルの人間関係や性別がシナリオ内に持ち込まれやすいという問題も発生することになる。

実際上記のようなトラブルは少なくない。かつてRaFという変な集団を主催しており、TRPGプレイヤー250人ほどの参加者中50人ほどが女性だったため、このようなトラブルは日常的に聞くところであった。恥ずかしい話、自分もそれを発生させてしまったこともある。


ともあれ、このような要因から「おにゃのこにTRPGを流行らせよう」という動きが確かにあった一方で、強烈なミソジニーが持たれて一面もある、ということは明らかにしておくべきだろう。


出会い目的のTPRG参加者

RaF内のTRPGサークルが主催するオープンなコンベンションもしばしば開催していたが、その中には明らかに異性目的で参加していたよねーって困った人たちがいたこともあった。


「えー?○○ちゃん今日来てないのぉ?じゃあ帰るわ」なんて言い出す馬鹿野郎もいれば、セッションにほとんど参加せず寄ってくる男子とのお話にのみ集中する“お姫様”もいた。

「おにゃのこにTwitterを流行らせよう」なんて動きは、Twitterがそもそも話をするツールであるためにその動機自体をどうこう言われるべきではないと思うが、TRPG界隈の場合はゲームをするのが主目的なので、丁重にご退場いただきたいもんである。

出会いを意図していなかったとしてもサークルクラッシュは容易に発生する。天然の粘着湯気女も多い。その上で明らかに出会い目的の臭いがプンプンする「流行らせよう」などといったキャンペーンが行われれば叩かれるのは至極当然であろうって話ですよ。


なお今出てきた「粘着湯気女」という言葉はTRPG界で使われる「サークルクラッシャー」の独自の呼称だ。粘着湯気女はその特徴まで踏み込んで分析されていたり、y_arimの元エントリで語られるように複数の雑誌で語られるなど、TRPG界ではかなり重大な問題として認識されている。1人2人ではできない遊びだけに、避けて通れないのだ。


女性のTRPG参加への障壁

ここまでは男性視点がかなり強いところだが、じゃあその時期にTRPGという存在を知る女性は何を考えてたのか?ってところを1事例として書いておきたい。


15年前の当時、文通をしていた女性からの話の要点をまとめるとこんなものだった。

ロードス島戦記リプレイを愛読していて、TRPGをすごくやってみたいと思ってる。でも近くに仲間もいないし、TRPGサークルって男性ばかりだし、男性の家に行くのは怖い。コンベンションに興味があるけどやっぱり長いキャンペーンを体験してみたい」


当時のラノベ人気作は、TRPGのリプレイを起源とした作品が多かった。ロードス島戦記、ルナル・サーガなどはその代表で、前者はOVAの公開が90年と古く女性の愛好者も多い。このため作品経由でTRPGを知り、関心を持つ人は少なくなかったのだ。

しかし彼女たちがTRPGを始めてみようと思えるほどには、TRPG業界はあまりに女子禁制の雰囲気が強かったと言えるだろう。一方では思惑に反して、一方では思惑通り、女性に広まることのないままであったのだ、あの時代は。(その流れの中で発行された富士見文庫の「女の子だってRPGしたいんだもん!」は、非常に意欲的な取り組みだった、女性から見ても反論が多いと評されはしたが)

インターネットが一般のものとなるちょっと前に「X-MARKET」や「じゃマ〜ル!」「Findout!」など、オタク同士をつなぐ交換や売買、友達・メン募専用の雑誌が相次いで発売されていた時期があったが、それらを注意深く見ると、機会そのものがない女性達を多く発見できたのだ(これらの雑誌もオタクネットワークの失われた方法であって個別に語りたいところであったり)。


本エントリに関する注意

「TRPGに関する男女問題」というところに主眼を置いたが、男女混合でもうまく行っているサークルが数多くあったこと、性別の違いを問題とせず素晴らしいキャンペーンを織り上げていった例が多くあることを俺は知っている。女性メインのTRPGサークルを、かつて俺が主催していた“RaF”のサークル群で様々なトラブルが起こりつつも多くの好ましい関係が築かれていたことを知っている。

あと、千葉のVarious Assmbleというサークルが行っていた、女性が参加しやすいコンベンションなどの素晴らしい取り組みも行われていた。

TRPGからすっかり離れてしまった今、最近のTRPG界隈がどうなっているかを残念ながら知らない。おそらく15年前と同じ問題を抱えているだろう。

本エントリで女性嫌悪を肯定する意図を読み取られた方も多いのではないかと思うが、しかし可能であるなら様々な障害を乗り越えて男女楽しくTRPGを盛り上げていけることを望んでやまない。


とか書いていたら午前4時半。やばい体力が。

石頭石頭 2009/04/27 11:00 >TRPGからすっかり離れてしまった今、最近のTRPG界隈がどうなっているかを残念ながら知らない。おそらく15年前と同じ問題を抱えているだろう

なんで、離れているのに、15年前と同じ問題を抱えている、とわかるんですか?

raf00raf00 2009/04/27 11:36 石頭さん>
「おそらく〜だろう」と書いたように、あくまで推測でしかないのですが。
これは、本エントリで挙げた話は環境的な要因とTRPGがそもそも抱える根本的な要因に区分され、環境的要因が改善されたとて男女問題は全て解決されないからという考えに基づきます。TRPG業界を詳しく見ていない特にこの5年ほど、どのような動きがあったかを掴んでいないので断言はできません。
推測よりも良い方向に向かっているといいなと思いつつ、そうであれば指をくわえて羨ましがる準備万全です。

june_tjune_t 2009/04/27 15:37 こんにちは、初めて来ました。これまであまり考えてきませんでしたが、「男性の家に行くのは怖い」とまではいかなくても、「抵抗がある」というのはありそうですね。ちなみにわたしたちのグループでは、だいたいはひとり暮らししている女性の家(固定メンバー)でセッションをやってました。女性・男性とも3〜4名程度(多少出入りあり)、20代半ば〜後半が中心でした。
なお、いろいろとジンクスがありまして、「カップルで参加すると別れる」(事例複数)というのも……。ただし原因はゲームではないことが明らかにされています。

raf00raf00 2009/04/27 19:49 june_tさん>
面白いジンクスですね。まぁ「○○すると別れる」ネタはそのジンクスがなけりゃ結婚するしかないんじゃ…なんて根本的な疑問はいつも感じるんですけど。

一番最初に身内だけで作ったサークルは、最初は友達の家に集まっていたのですが、女性の友人を招くにあたって会議室を借りるようになりました(友達の家が手狭なのとご家族に迷惑をかかるなというタイミングもありましたが)。
このエントリに対する反応で、女性プレイヤーが多くいることを知れて、とても良かったなぁと思ってます。

BrittyBritty 2009/04/27 22:12 こんにちは。わたしも15年前から10年前ほどに主にプレイしていたRPGamerなのですが、おっしゃるような現象はわたしの周りではありませんでした。全国規模の数百人程度のメーリングリストを拠点に活動していたのでそれなりに事例もきいていますが、おっしゃるような「女子禁制」の雰囲気などありませんでした。むしろ私の周りではRPGを縁に交際を始めて結婚したカップルが複数あったくらいです。もっとも私は基本的に知人としかプレイしませんので、そういう部分コミュニティがあるところには存在したことまでは否定しません。raf00さんはどの程度の活動をしておられたのか私は寡聞にして存じませんが、ご自分の個人的な見聞を一般化しすぎているのではないかとも思いました。
上でいわれていること、性別よりは所属コミュニティの年齢層や教育水準、そしてもしかすると地方か都市部かなどの地域性に多く依存する話ではないかと思います。

otsuneotsune 2009/04/28 10:12 少なくとも「RPG Magazine」「コンプRPG」でTRPGコンベンションの男女問題がコラム連載で年単位にわたって話題として取り上げられて、それに同意する投稿が全国区から寄せられていたという事実があるので、id:Brittyさんの「個人的な見聞を一般化しすぎ」はちょっと的外れだと思います。
逆にTRPG系草の根BBS「EXCEL-NET」の会員数にも届かない読者数メーリングリストでサンプルした事例を元に「一般化できない」というのは統計的には無意味な気がしました。

raf00raf00 2009/04/28 15:46 id:Brittyさん>
僕が主催していたRaFも、東北から九州まで20弱の地域サークル体と会報で繋がった250人ほどの集団で同じく女子禁制の雰囲気を持たなかったのですが(成り立ち上持つはずもなかったのですが)、こういう大規模団体が「女子禁制」の雰囲気を持たないのは運営上当然のことで、多くのTRPGサークルと比べると特殊であると認識すべきなのだと思います。地元の知人同士のサークルの一員として、他サークルとの交流で、他サークルが開催するコンベの参加者で、様々なサークルのあり方やトラブルを見てきましたが、当時本エントリで述べたような、かつ世間で言われるようなトラブル・雰囲気が持たれていました。

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上でいわれていること、性別よりは所属コミュニティの年齢層や教育水準、そしてもしかすると地方か都市部かなどの地域性に多く依存する話ではないかと思います。
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id:Brittyさんのブログエントリやブコメを平素大変興味深く読ませていただいており、諸々の価値観や考え方が素晴らしいと感じています。男女問題についてやや過敏な反応をされることも知っておりますが、この部分については「馬鹿にしているんですかい?」と感じざるを得ません。明らかに性別や恋愛に関するトラブルが見えているにもかかわらず、「性別」という要素をぎゅっと目をつむるように切り離そうとしているように映ります。

性別の要素を除外することはできないでしょう。正しくは恋愛感情に関する要素を。
本エントリのトラブルが、ブコメで言われるように根本的にマナーの問題であることは間違いないのですが、友好的な関係を築いた上でも恋愛トラブルは不可避です。そして良好な人間関係の先に恋愛という関係がありそれを否定することは誰にも出来ないことが話を厄介にしています。
Brittyさんのメーリングリストで結婚されたカップルがいたということですが、これは逆にすごく関係のある話です。「サークルで知り合い結婚」と「サークルクラッシュ」の差は、ある恋愛感情が上手くいったか、まずい方向に行ってしまったかの違いでしかないので。「RPGを縁に交際を始め」て、その後別れてしまっていろいろギクシャクしてしまった経験もありますし、そのような事例を積み重ねることで、「長期的に変わらぬテンションでTRPGを楽しむためには恋愛を持ち込んではならない、いやその火種すら持ち込むべきではない」といった、女性排斥の空気が生まれてしまうことを知っています。TRPGだけでなく様々な場所で見られるホモソーシャルの形です。

また、所属コミュニティの年齢層や教育水準(という物言いは正直したくないので社会経験と言い換えさせていただきたいのですが)が多く関わってくることは間違いありません。TRPGの多数が学生という若年層から構成されており、彼らは趣味を100%趣味として割り切るだけの経験があるわけではありません。年齢が高い人であっても異性に対する経験値の高い人であるとは限りません。まして(自分のコミュニティを悪し様に言うことになってしまいますが)TRPGに関わる人間の異性に対する免疫力と経験は、世間の平均的なそれらよりも低い水準にあります。どうしても恋愛トラブルの火種は多く抱えてしまっています。
地域性についても傾向が存在するだろうということは、実感として感じます。

まぁ、「性別や恋愛から起こるトラブルや問題が私の目の前に、世の中にあることなんて認めない!キーッ!」と思われているのでなければ、Brittyさんも俺も世の中全てのサークルを見ているわけではなく「個人的な見聞を一般化」する他ないので、そんな事例がある、ということを知っていただければ幸いです。

raf00raf00 2009/04/28 16:07 otsuneさん>
草の根BBSなどの存在を当時知らず、今も意識していなかったので「EXCEL-NET」のことを調べてみたら、自分の見識が足りないなぁと思わされました。
それらを知ることが出来たのは本エントリの大きな収穫でした。

というか、地域を越えて趣味のつながりを作りたい!と思ってひどくアナログな手段で仲間を集めていましたが、そんなステキな世界があったなんて!
今言っても仕方ないけどうらやましい!

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