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Click Game.

2012/05/19

さぁ、踊りましょ。

以下は、あくまで是非のレイヤーのお話ですよ、という前提で。






http://ekken.blog1.fc2.com/blog-entry-1284.html

http://d.hatena.ne.jp/ekken/20120518/1337294777


以前ブコメで書いた事と大差はないけれど少し焼き直しして述べると、『「個人」を対象にした行為について、「個人」がその行為を制止する』という事であれば同意しますが、『「嘘」や「デマ」は特別だ、特例的にその「表現」を制止する』という事であれば不同意ですよ、と。



理由は主に2つ。


  • 表現」の方に焦点を向けた場合。『「嘘」や「デマ」は特別だ、特例的にその「表現」を制止する』を肯定する事で、「嘘」や「デマ」といったワードについて『とある「事柄」に対してそれを唱えることで、(本来それは「事柄」そのものの是非や正否とは別レイヤーであるにも関わらず)対象となる「事柄」に「悪」という属性を付与できる*1』ようになる危険性が増すから。つまり「魔法呪文」化。*2

  • 「個人」の方に焦点を向けた場合。『「個人」を対象にした行為について、「個人」がその行為を制止する』ではなく『「嘘」や「デマ」は特別だ、特例的にその「表現」を制止する』という思考をとる事で、「救済対象」となる「個人」の選別を誘発するから。

です。






スマイリーキクチさんの事件を思い出してほしいよ。

この手の話になると殊更に“スマイリーキクチさんの事件”が挙げられる事について、それを錦の御旗か何かだとお考えになってるのかどうかは存じ上げませんけれども。


結局“スマイリーキクチさんの事件”についても前述の通りであって、例の情報の掲載が制止されるべきだとされるのは、それが「個人」にベクトル*3の向いた行為であるからで、決して例の情報「嘘」や「デマ」だからでは無い、と考えます。また本来、仮にそれが「真実」であったとしても、その行為は「個人」からの制約を受けるべきであるハズです。






橋下氏についても同様で。


確か最近、市職員がタトゥーを入れていた事について橋下市長がウンタラカンタラ…という件があって(これは嘘ネタじゃないですよね?)、恐らくはまた「賛否両論」巻き起こってるんだろうなとは思うのですが*4、もし橋下氏を「個人」だとして考えるのでしたら、その「賛否両論」等も橋下氏個人によって制止可能であるべきだ、というお話になります。もちろん、政治的なパフォーマンスレイヤー上の問題で、橋下氏自身がそう振舞う事はないでしょうが。


一方で。橋下氏は「公人」だ、ゆえに橋下氏に向かうベクトルをもった「賛否両論」は制約を受けるべきではない…と考えるのでしたら、当然これは例の「虚構新聞の嘘ネタ」にも適用されるべきですね、というお話になります。


理屈の上ではこの二者択一であって、個人的には橋下氏に対して思うところはほとんど何もないので、どちらでも構わないのですが、さて皆様はどちらの理屈を選択されますか?と。*5






そして、少しだけekkenさん向けの話をしますが。


『「個人」にベクトルの向いた行為』という事であれば、例えば「無断リンク」の件や「無断ブックマーク*6の件であっても同様で、これまでそれら諸々の件に際してどう仰ってきたのでしょうか?という。

今回なされたような「やってもいないことを、"やった"こととして書かれる」ことを許容していたら、それが自分の身に降りかかったときに許せますか?と言う事なんだよね。

何が許せて、何が許せないかなんて、そんなものは人それぞれですよね。まさか、「何かを許せない」その理由や対象如何によって、その「許せない」という主張を選別するつもりなのですか?


どちらも『「個人」にベクトルの向いた行為』であるにも関わらず、「嘘」や「デマ」が許せない!という主張は尊重されるべきだが、「無断リンク」や「無断ブックマーク」が許せない!という主張は尊重されるべきではない…と仰るのであれば、それは明らかに「救済対象」の選別であり、残念な思考ですねと申し上げざるを得ません。

*1:ここでいう「悪」ってのは、たとえば是非の「非」だったり、正否の「否」だったり、だいたいそんな感じ。

*2:そしてそれは、「存在していい表現・思想」と「存在すべきでない表現・思想」とに分別する、残念な思考に繋がる可能性を持つから。

*3:俗に言うところの。数学的な用法として正確かどうかは勘弁してください。

*4:興味がないので、さほど詳しくは知らんが。

*5:一応書いておくけど、『橋下氏が「個人」として虚構新聞のみを制止する』ように振る舞うケースは、この理屈の範疇内です。ただし、それは主に政治的なパフォーマンスレイヤー上のお話ですけれども。

*6:あー、ソーシャルブックマークのことね。