ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 まだまだMステリピート中

 音楽番組の感想を書こうと思っているのですが、まだまだリピートが続いていて、うまく言葉にできません。なんだかぼ〜っとしています。これで「ソメイヨシノ」での露出がおしまいかもしれないと思うとちょっとさびしいです。でもこの露出を機会に、わたしがやっと自分を取り戻し、「新曲を愛でるモード」になったことは喜ばしいです(笑)
 音楽戦士でも、ていねいにきれいに歌うつよしさんを堪能したわけですが、圧倒的に心に残ったのはMステの方でした。生放送の臨場感があったからかもしれません。
 Mステのつよしさんを見ていたら、なぜか以前「Cocco」が出演したときのことを思い出しました。彼女が活動を休止する直前に出演した、あの伝説の回。あの時も、なにがなんだかわからないままに、歌に心を鷲づかみにされました。
 それから「うたううあ」(UA)に初めて触れたときの気持ちにも似ているなあと思いました。ものすごく個性的で、型にはまらないのだけれど、説明がつかないのだけれど、歌に心が惹きつけられる、テレビから意識を引っぺがしたくても離れられない・・・その感じ。
 わたしの中では、こと音楽に関しても「個性的なものに途方もなく惹きつけられる」という基本法則が発動しているらしいです。「叫ぶ声が墜落した」なんて言葉で始まる、どこにもなかった「さくら」の歌。初めて聞いたときはなんて不思議な始まり?!不思議すぎるアプローチと思ったのに、まんまと囚われ、「ソメイヨシノ」をずっと聞いています。もちろんファンだから耳にするずいぶん前から予約もしていたのですが、知らない歌手が歌っていたにしても、この曲には引っかかってふらふら〜っと購入していたかも。彼のソロシングルでそこまで思うのはこの「ソメイヨシノ」が初めてです。
 それにしても、不思議な人です。登場の時はひときわ大きい布袋氏なんかと無意識に比べてしまい、「うわ〜小っちゃくてかわいい!」ときゅんとなり、トーク中は泣き出しちゃうかも?!とはらはらしました。*1彼を見ていると「ちょい待ち!アナタはそんなことが言いたいんじゃないでしょ、」なんて気持ちを代弁してあげたくなることが度々あるのですが(笑)今回はそれに、「ちょっと大丈夫?うるうるしちゃって!これから歌だよ」なんて心配まで加わり、胃がキリキリ。世間的にはイタイファンの典型(笑)やだなあ、わたし。
 そんな彼がひとたびマイクを持った途端に別人のようになるから不思議です。急に顔つきが変わります。イントロまでの短い間に、すでにすっかり気持ちを切り替え集中しています。緊張のあまり、声が震えてる?と思ったのは一瞬だけで、安定した歌を聞かせてくれます。歌い手のオーラをバシバシ出して、歌の間だけは圧倒的な輝きを放ちます。聞いている人、画面を見ている人を惹きつけちゃって離しません。一緒に見ていた家族もろとも黙り込んで見入ってしまいます。最近見た「有頂天ホテル」の映画の中でYOUさん演じる「さえない歌手」もそんな人でした。ステージにいてこそ、という人がいるもんなんだなあと思います。
 歌のスキルがどうこうとか、曲作りのどこが・・・とかそんなことはどうでもよくなってしまいます。理屈なんていらない、彼の本来いるべき場所はきっとスポットの中心、マイクの前なのだろうと、そんなことを思わされます。ああ、この人の歌が好き、声が好きだと無条件に納得させられます。こんな風に他ならぬ「歌」でねじ伏せられるのは大歓迎です。その癖に、いったんステージを降りてしまえば、いつものまったり〜に戻っています。先ほどまでのオーラはどこへやら。ほにゃ〜っと後ろでまったりしています。もちろんファンなので、こっちの顔も大好き。歌だけ残して消してしまおうと思ったりもしましたが、ラストなんて、消せません。すごくいい顔をしているんですもん(笑)
 さて、なんだかここのところのKinKi Kidsを見ていると、ふたりして「責任」という、なんだか途方もなく重たい荷物をしょいこんでいる感じがします。光一さんの一番新しいWebの更新の語り口調にもそう思ったし、ENDRICHERIについて語るつよしさんにも、それを強く感じます。特に光一さんは初日目前だし、今頃追い込まれているんだろうなあ・・・なんて想像しただけで、期待が高まって身震いしたりして。
 今という断面には、年末年始のコンサートでまったりふたりっきりのMCをしていた人たちは、どこにもいません。お互いに今はそれぞれの場所で、とことんぎりぎりを絞り出している気がします。
 それぞれがそれぞれの場所で満足いくまで闘った暁には、きっといい顔で母船に戻って来るのでしょう。新しいパワーを持ち寄りつつ、きっとまったり温かい関係性は何も変わらず続いていくのでしょう。ミュージックステーションのWaTを見ていて、KinKi Kidsで出演する際の、番組的な役割(立ち位置?)がなんだかちょっとわかった気がしました(笑)次回KinKi Kidsとして出演する時には、きっとまたキラキラな光一さんの隣でアイドルアイドルしているつよしさんが見られるのでしょう。お互いが無防備で安心しきった顔をするのでしょう。それはそれで楽しみなわたしなのですが、ここしばらくは双方が渾身の力をこめて創りあげたものを、じっくり堪能したいと思っています。

*1:考えてみれば、わたしが特別大好きな歌い手さんたちはみんなこう。彼らがメディアでおしゃべりを始めるとドキドキします。若き日の小田さん然り、玉置さん然り・・・