今一度「ナラタージュ」/島本理生

島本理生ナラタージュ」で検索をかけてこのブログに行き着いてくださる方が結構多いようなので、
畏れ多くも再掲。


島本理生「ナラタージュ」 ※核心まで激しくネタバレ - ぶんかけいのひびのきろく


発売から結構経っているし、この記事自体を書いてからも結構経っているのですが、
紹介用リンクから本を購入してくださった方もいらして(初体験ですwありがとうございます)
やはりずっと読み継がれる作品というのは読み継がれるのだなあと。


わたしもちらと読み直しましたが、やはりあの独特の読後感と何ともいえない苦しさにまたやられてしまいました。
読むたびに響く言葉が違うんだけれど、今回は葉山先生の

「ただ、彼と一緒に居るほうが君は幸せだと思ったんだ。
僕はね、いつだって君が心配なんだ。
苦しんだり傷ついたりしないで生きているかどうか。
それが守られるなら僕の独占欲なんてどうでもいいし執着をみせないことを
薄情だと取られてもかまわない。」

この言葉がどーんときました。
薄情でかまわないと言えるほどの気持ちが、どれほど薄情でない愛情だったか。
今ならとても解る気がしたのでした。






ナラタージュ (角川文庫)

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