『河童のクゥと夏休み』
2007年
監督:原恵一
脚本:原恵一
原作:木暮正夫
声:富沢風斗、横川貴大、田中直紀、西田尚美、安原義人、なぎら健壱
★★★★
あの『オトナ帝国』の原恵一監督が撮ったアニメ映画がしんちゃん以外にもあることを最近知り、観てみました。
もう号泣。
簡単にストーリーを書くと、河童と出会った少年が紆余曲折を経ながらも共に暮らし、最後は別れて暮らすことになり…みたいな感じなんですが、ストレートに食らって号泣。
なんでしょう、少年がひとつの思いを胸にして走っているだけで、それどころかもう走っているだけでものすごく感動できるあれは。
原恵一監督は人間を描くのが上手いですね。
少年の表情、しぐさ、台詞等々押し付けがましくなくて、非常に良い塩梅なんですよ。
最初はクゥを気持ち悪いだのなんだの言っていじめている妹が、徐々にクゥを好きになっていく、その描写はほとんど無いのに説得力がある。
少年とクゥが河童探しの旅に出るとき、お母さんにあれ持った?とかなんとかしつこく言われて、「何回も聞いたから。もういいよ、大丈夫だって!」と邪険に振り払って出て行く少年。
息子の背中を見送りながら、ポロッ…と泣いてしまうお母さん。
「おかん…ごめん…」と思わずつぶやいてしまいました。
ここでお父さんが、泣いているところを見て「えっ…なんで?」って言っちゃうところも良いんですよね。
父親の浮気のせいで離婚することになった家庭の女の子が、父親の靴をマンションから捨てるシーンをさり気なく入れたり。
本当に、言わないほうが伝わるんだということをしみじみと感じます。
そんなわけで至るところでボロボロ泣きながら観ていたんですが、中盤、クゥの存在が世間に明るみになって以降、家を四六時中取り囲んでスクープを撮ろうとするマスコミやら興味本位で集まってきてケータイやカメラを向けてくる野次馬やらがどんどん彼らを苦しめていく。
ここでは本当に人間の嫌な部分を見せられたというか。
マスゴミも十分嫌ですが、特にすぐにケータイでなんでも撮っちゃえなんて思っているような連中を日頃街なかで見かけるたび、本当に反吐がでるほど嫌悪感を覚えているのでなかなか辟易させられました。
こういう人たちはこの映画のこの描写を見て反省してもらいたい。
なんてこんなことをあんまりここで書きたくないのでこの辺にしときます!
原恵一監督は、今年初の実写映画監督作品が公開されるとか!
期待大です。
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しんちゃんの中で一番ひろしが好きだし、思い入れがあるのであの回想シーンは涙無くして観れない。
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しんちゃん一家が主役ではない点、クライマックスの展開など挑戦的だと思います。
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まだ観てない!