ラ党通信 RSSフィード

2007-12-31

[]励まし、励まされ

年の瀬も押し詰まってから、身の回りでさびしい知らせが2件相次いだ。

1件は、33年間やってきたラーメン店の閉鎖。「きょう限りで店をたたむらしい」と知人からメールが入った。寝耳に水。夜11時すぎ、その知人と一緒に店へ駆けつけた。

店内のカウンターは満席。軒先の屋台にまで客があふれ、ラーメンをすすっていた。みんな、どこかで聞きつけて来たのだろう。

詳しくは聞かなかったが、この不況だ。名物おかあちゃんが、ことし36歳になる息子と一緒にコツコツやってきたが、もはや立ち行かなくなったらしい。今宵限りと思い「大盛り」を注文した(写真)。いつもの、すっきりしたしょうゆ味。心して最後の一滴までいただいた。

ラーメンのほか、からあげも名物で、卸元のかしわ屋店主から教えを請われたそうだ。屋台の時代から苦労して作り、育て守ってきた秘伝の味だ。「だれにも教えへんで。わたしが持って死ぬんや」。おかあちゃんが、いつもの大きな声でみんなを笑わせた。

もう1件は、若い女性2人で共同経営していたカフェ。相棒が出産のため続けられなくなり、ひとりで店を維持するのは難しいと判断、閉店したという。3年間だったが、オーガニックメニューで人気を集め、繁盛していた。こちらも無念のリタイアに違いない。

ラーメン店の息子さんは来月から宅配のトラックに乗るという。カフェの女性は、ケーキ屋でパティシエの見習いを始めるそうだ。居心地の良い店が2軒もなくなったのは痛いが、くじけず再出発に挑む若い二人の姿がうれしい。励まして、励まされる思いがした。

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【お礼】「ラ党通信」、これにて最終回とさせていただきます。1年半の間、つたない文章にお付き合いいただいたみなさまに、心から感謝申し上げます。

2007-12-30

[]新治製菓舗「鬼饅頭

「むかし丹波大江山 鬼ども多くこもりいて」

福知山市の北郊、大江の里は「酒呑童子」伝説がいまも息づいている。「鬼」を村おこしのテーマにしており、祭りにも公共施設にも産品にも「鬼」を冠したネーミングが多い。

鬼饅頭」は、さしずめその代表格。1個480gといってもピンとこないが、ソフトボール大といえばその大きさが分かるだろう(写真1)。しかも数mmの薄皮の中に、つぶあんがぎっしり、ずっしりと詰まっている(写真2)。

30数年前、赴任先の福知山駅まで迎えに来てくれた先輩が、車で真っ先に案内してくれたのは職場でも仕事先でもない。大江山のふもとにある、この「新治製菓舗」だった。

カロリーが何だ、血糖値が何だ。甘党たる者、ビビっていてはいけない。先輩は、その場でまんじゅうを半分に割り「おいしいで。どうや」と勧めてくれた。左党の当方がためらっていると「甘いの、苦手か」と笑いながら、目の前でパクパクと残りを平らげてしまった。

以来、自分では食べないが、近辺に来ると甘党へのみやげに買って帰る。今回、恐る恐る小片を口に入れてみた。思いのほか、くどい甘さはなく、上質な小豆の味を感じた。それでも半分の半分の半分も食べられそうにないなあ−と思いつつ、あの先輩の顔が浮かんだ。

580円。福知山市大江町蓼原。

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★★★★★(この迫力、赤鬼も真っ青?)

2007-12-29

[]のび太首相訪中

中国を訪問中の福田康夫首相の評判が良いらしい。

温家宝首相との会談後、異例の首脳共同会見まで実現した。福田首相が「アジアと世界の未来の創造へ共に協力したい」と唱えれば、温首相は「中日関係に春が来た」と応じた。

就任前から靖国神社不参拝を明言し、アジア外交重視を掲げる福田首相は、靖国参拝を堅持した小泉元首相憲法改正に積極的だった安倍前首相に比べ、中国では「温和派」と映っているようだ。

中国側にも来年の北京五輪成功へ向け、近隣諸国との友好を内外にアピールしたい思惑もあろう。北京大学で行われた福田首相の講演は、テレビで中国全土に生中継されたという。

この雪解けムードについて、面白い見方がある。人気漫画の中国版『ドラえもん』の主人公のび太は「野比康夫」とされ、福田首相と同じ名前。眼鏡をかけて、とぼけた風ぼうも似ていることから漫画世代の中国の若者から親近感を持たれているというのだ。

共同通信中国通が局内報で紹介していた話だ。中国インターネット上では「愛すべき康夫(のび太)」などと福田首相について好意的な書き込みが多いそうだ。

漫画ののび太ジャイアンスネ夫いじめられると、ドラえもんが「不思議なポッケ」で助けてくれる。現実の康夫首相にそんな便利な道具はない。しかし今回の訪中で、来年を「日中青少年友好交流年」とし、さまざまなレベルで地道な相互訪問を重ねることが決まった。

時代は人がつくる。頼もしいドラえもん両国で増えるきっかけになればと思う。

2007-12-28

[]福知山温泉「養老の湯」

玄関上がり口の張り紙を見て、驚いた。月刊旅行雑誌の全国温泉ランキング。第1位はかの有名な草津温泉群馬)。それに次ぐ第2位に、なんと「福知山温泉」の名が入っているではないか。ちなみに第3位は、これまた名高い白骨温泉長野)。

失礼ながら、京都府内でもさほど名が知られているとは思えない日帰り温泉。数ある全国の名湯を抑えてナンバー2とは、いつ、どんな調べ方をしたのか。雑誌の発行年は2002年。開湯2年目の新しさが受けたのか。読者投票による「中間発表」とのことだった。

元は料亭だったという建物は、城郭を思わせるような石垣に立派な門構え。長田野の林を利用した広い日本庭園も自慢だ。

泉質は、ナトリウム・塩化物泉。神経痛、うちみ、くじき、五十肩などに効能があるという。

内湯の大浴場、ジェットバス、打たせ湯などのほか、露天も高低差をつけた石庭の中を歩きながら岩風呂とひのき風呂の2種類を楽しめる。

料亭だけあって食事どころはゆったりとして、庭の眺めもよさそう。湯上がりのマッサージコーナーやフロントわきの土産物コーナーなどは雑然としていて、あか抜けしない。

上記雑誌のランキング、「最終発表」ではベスト100にも入らなかったとか。そら、そうやろなあ。残念ながらも納得。700円。福知山市長田宿。

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おふろ ★★★★

清潔感 ★★★

楽しさ ★★★

2007-12-27

[]かき末「かき定食」

久しぶりに「かき末」ののれんをくぐった。初任地、先輩とよく行ったものだ。あれから30数年、冬場になるとここのカキが恋しくなる。唐破風を備えた格調ある店構え(写真1)も味も、そのころと変わらない。

創業は1926(大正15)年。内陸の福知山に初めてカキ料理を紹介した。当時は「広島出張」と称し、店主以下全員が広島からやって来て冬場だけ営業した。福知山在住の従業員が増えた今も、オープンは10月中旬〜3月末の期間限定だ。

お決まりは「定食」(4500円)。少々値は張るが、酢ガキに始まり、カキフライ、どてなべ、カキめしとフルコースでカキをたんのうできる。

どてなべ(写真2)の特製合わせみそは甘すぎず、辛すぎず。カキはなべが煮える前、他の具より先に入れると、カキの身が縮まず、ふっくらたけると仲居さんが教えてくれた。注文ごとに釜でたき上げるカキめし(写真3)は絶品。のり、ワサビにだしをかけて食す。うまさにのけぞる。

このほか、12月末までの限定で「殻付き生ガキ」(3個1000円、写真4)が食べられる。毎朝、広島から生きたまま陸送されてくる。レモンをしぼり、ツルンと口の中へ。「海のミルク」と呼ばれるカキの滋味がいっぱいに広がる。

「定食」は2人前から。カキめしが余れば、持ち帰り用パックに詰めてくれる。他に一品料理も。福知山市西中ノ町。

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★★★★★(必食絶品)