「魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st」初日舞台挨拶 @MOVIXさいたま Theatre12

先週までの*Princess à la mode*ツアー2連戦に続いて、今週は「劇場版なのは」の公開日。その舞台挨拶が新宿・川崎・さいたまの3会場で催されるということで、出演者とか時間とかを勘案してプレリザーブ締め切り前日に申し込んでみたところ、見事MOVIXさいたま開催分の1回目(第1希望)に当選。しかも座席がE列ということで、最前センターというとんでもない席が来た『リリカル☆パーティーIII』に続いて席に恵まれた形に。…同時期に確保出来た「超☆ひだまつり」が2階後方という泣ける席だったことを思うと、多少は他のイベントにも分散して下さいませんか?w

MOVIXさいたまでの「劇場版なのは」の上映自体は1日当たり4回のスケジュールで、うち2回目(13:40〜)の上映後と3回目(17:10〜)の上映前に舞台挨拶が組み込まれた形。自分が参加するのは前者で、その前の所用からの移動がギリギリになるかも、という懸念を抱きつつ乗り継ぎを進めていたら開演30分前にさいたま新都心駅に到着。思ったよりも時間に余裕が…と思ったのも束の間、パンフレットを販売しているMOVIX Storeが最後尾が場外へはみ出さん勢いの大混雑。列の途中で待ち時間を聞いたら「2時間」という回答が帰ってきたのでさっさと抜けて、MOVIXさいたま内最大収容人数を持つThertre12へ。
分かっちゃいたけど前から5列目ってのは映画を見るにはちと厳しい位置。予告編の段階から常に頭がやや上を向く位置で固定されるのは仕方ないか。

(以下ストーリーに触れる箇所があるので折り畳み。個別エントリではネタバレご注意。)
指定開演時間から10分ほど予告編がありつつ、13時50分頃に本編スタート。
いきなり最初のシーンで髪を下ろしたなのはが出てくるって掴みがTVシリーズを見ている人へのご褒美感。微妙に右手の描写がカットされてるところにヒキを感じつつタイトル表示。未だにタイトルロゴへの違和感を拭いきれないのだけど、それはそれ。
ストーリーラインは無印TVシリーズと変わりなく、シチュエーションの追加修正や取捨選択により約130分(!)の映画作品となった、というのが一言で言い表した時の表現か。

  • 高町家の家族の存在感がかなり薄くなって、台詞が全く無いという展開になったのは予想外。鑑賞後に買ったパンフレットに掲載されている原作の都築さんのインタビューで「TVシリーズは『高町なのはの物語』であるのに対し、本劇場版は『なのはとフェイト、二人の少女の物語』である」という内容があったのだけど、『二人の物語』とするに当たってフェイトの「家族」に関する描写が肉付けされているのに対し、なのはの家族に関する描写が極力オミットされていることが改めて印象深くなった。
  • なのはと淫獣ユーノの出会いはほぼTVシリーズ準拠なんだけど、変わっていて印象深かったのはなのはとレイジングハートのファーストコンタクト。最初のセットアップ時、レイジングハートはなのはのことを"New User"と呼んでいた。この時点ではあくまで「使用者」という、デバイスと魔導士の間に一定の距離感が存在している。この後練習を重ね、フェイトとの戦闘における敗戦とその上での思いを受けて、レイジングハートがなのはを"Master"として認める、という流れになったのは成長の一描写として良い形になっていたと思った。
  • 序盤〜中盤のフェイトはTVシリーズよりも頑なな印象。例えばフェイトはなのはの問いかけに対して自分から名前を言わず、アルフが呼んでいた名前を聞いたことで、なのはは後の邂逅時にフェイトに対して呼びかける。ただここで不意に名前を呼ばれたことが、フェイトの心の機微に繋がっていたのかも。
  • プレシアの顛末は小説版で語られたことはあるけど、映像として出て来たのは初めてか。幼少期のアリシアと、その身代わりとしてのフェイトの違いとして決定的な利き手の描写が効果的。この辺りは顛末を分かっているのに「あー、その記憶はぁぁ」とか辛く切なくなってくる…。そして無印ではサウンドステージにのみ出番があったリニスがA's11話以来の登場。使い魔としての生を受けてからその使命を全うするまでの間、ずっと苦しい立場だったんだろうという描写が多かったなぁ。
  • アースラは心持ち丸くなった印象。リンディ提督が最初になのはとユーノを歓待した部屋は完全に花見の茶会になってたなw
  • クロノもTVシリーズよりはやや立ち位置が後退した印象。TVシリーズで言うところの11話の最終盤と12話のクライマックスシーンには、後にA'sで語られる彼の生い立ちへの大きな伏線として重い台詞があったんだけど、そこがやや軽い表現にまとめられていたことがその理由だったり。
  • なのはとフェイトの真剣勝負、場所が海鳴市沖から管理局の訓練場へ。この辺りはStrikerSからのフィードバックもありそう。しかしスターライトブレイカーの威力をより強化してどうするスタッフ。流石にTVシリーズのようにバインドしてガード不能のフェイトに対して撃ち込むということはなかった*1けど、あれの直撃をお見舞いするとは非道い。
  • 時の庭園での最終決戦はプレシアの感情表現がちょっと変わってて、フェイトにすべてを見せつけるシーンの抑揚は劇場版の方が重い感じになってたなぁ。フェイトとしては庭園の床が抜けるシーンが無かったのであっさり撤退した印象になったのがちょっと物足りない感があるけど、展開上仕方なかったのかな。個人的にはそのシーンがある無印TVシリーズ13話のサブタイトルコールだけで涙腺が危ないという困ったことになっとりますが。
  • 臨海公園のシーンはもうあれだ、分かっているのに目が潤むんだよ仕方ないんだよ。
  • ゆかりんが「My wish My love」を「(劇場版の)エンディングっぽい所で流れる」と事ある毎に言っていたのはこういうことか。TVシリーズではめかりる*2だった場所をまるまる置き換えた形だけど、これを「EDテーマ」って言うのは有り…なのか?

本編はきっちり16時に終了。と、スクリーン前に登場したのは見覚えのある顔…新婚のみっしーこと三嶋プロデューサー。そしてさいたまでの舞台挨拶に登壇するのは、高町なのは役:田村ゆかりさんとユーノ・スクライア役:水橋かおりさん。
アニスパの浅野さんトークを聞いた限り新宿の舞台挨拶は(主にみっしーが)グダグダだったみたいだけど、さいたまの展開は良い意味で「いつものイベント然とした」展開だった印象。ゆかりんとミズハスが二人ともぶっちゃけ系トークを展開しがちなのと、客席の傾向の偏りから、感動のシーンを受けているのにリラックスモードの砕けた雰囲気に。相変わらずミズハスはアフレコ時にゆかりんの匂いをかいだりしてるのなw
舞台挨拶自体は15分ほどであっさり終了。全席指定の総入れ替え制でシアターを出てから、若干列が短くなった物販列に並ぶこと1時間、パンフレットを買い求めて帰宅の途に。

*1:その代わり、その前に撃ったディバインバスターはバインド状態のフェイトに対して発射している

*2:Little Wish 〜lyrical step〜