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2005-04-18 Mon

ペ・ヨンジュンホリケンネプチューン)=歌のおにいさん(おかあさんといっしょ)と思いますがどうですか?

[]マイランキング@オリジナル・ラヴ(その3)

1〜10位までについて(過去の日記)

11位『ビッグクランチ』(2000)9th

聴き直してみただけでなく、慎重に、アルバム発表時の田島貴男自身の評価を再度確認した。*1

このアルバムは、「A面、B面の明記」「地球独楽〜地球独楽リプライズのサンドイッチ構成」によって、かなりコンセプトアルバム的な制作意図が見え、しかもかなりの部分で成功している。

それだけでなく、一曲一曲もよくできている。これぞ田島貴男という凝り性な楽曲「地球独楽」は、個人的には、かなり好み。また「ショウマン」みたいな名バラードもあり、攻撃的な「女を捜せ」「ダブルバーガー」も面白い。あと、実は「液状チョコレート」が大好き。誰も頷かないだろうが、椎名林檎「浴室」「ストイシズム」*2に雰囲気が似ている。

というわけで、実は好きな曲が多い。

それでは何故、このアルバムの評価が低いのか?理由は3つある。

1)苦手曲が多い

2)コンセプトアルバムとして完成度が高いが、そのコンセプト自体が嫌い

3)期待が大きすぎた

まず、苦手曲を具体的に挙げる。*3

  • 「愛の薬」:暗い。僕の記憶では当初、シングルは「愛の薬」で決まっていたような田島のコメントがあったように思うが、感覚がわからない。田島は寺尾聡の名を挙げるが、寺尾聡オリジナル・ラヴに求めていない。
  • 「R&R」:で、シングル「愛の薬」がお流れになって出たシングルが「R&R」だったと思う。眉にラメが光るお馬鹿ビデオ(笑)。ライヴでは盛り上がれるが、プレスリーも好きじゃないし、楽曲自体が好みじゃない。*4
  • 「MP」:歌詞がダメ。曲もイマイチ。
  • 「殺し」:全部ダメ。オリジナル・ラヴの楽曲全ての中でも一番嫌いな曲かもしれない。アルバム全体の雰囲気ともそぐわないと思う。
  • 「アポトーシス」:名曲だと思う。「地球独楽リプライズ」までのつながりを含めて。ただ、サビの部分の歌詞の意味が分からない。「アポトーシス」という言葉をサビで歌う必要があるのか疑問。

低評価の2つ目の理由、アルバムのコンセプトについてだが、「セックスサファリ問題OK」などに代表される退廃的な世界観がダメ。あと、言葉が適切かどうかわからないが、不真面目な印象を受ける。そういう曲がアルバム全体の印象を決めてしまうほどの多数を占めているところがバランスの悪さを感じる。

風の歌を聴け』のいいところは、楽曲全体から、生きることの喜び、感謝の気持ちが伝わってきて、聴く側が元気な気持ちになれることだ。*5しかし、この『ビッグクランチ』の持つベクトルは全く逆。勿論、アルバムジャケットで「ちゃぶ台をひっくり返している」天の邪鬼な田島の、今までの自分っぽくないことをやってやろうじゃないか、という気持ちもあったのだろう。

田島)そのイメージは、ヒット曲「プライマル」のイメージだと思うんですよ。バラード歌手 田島っていうね。でもそれはオリジナル・ラヴの音楽性のごくごく小さな一側面を極端にクローズ・アップしたイメージに過ぎない。そういったイメージが、僕の音楽活動を硬直させてゆくことって実際にありえたんですよ。今回のアルバムはオリジナル・ラヴが結成当時からグツグツ煮つめてきた音楽性を爆発させただけなんです。バラード歌手のイメージは誤解です(笑)。

Column

つまり、『ビッグクランチ』は反「オリジナル・ラヴ」を貫きすぎて聴きづらい。特に、僕にとって致命的なのは、「歌いたい」と思う歌がほとんど無い。(「ショウマン」くらいか)

また、ビートルズの『Sgt.Peppers』のように「地球独楽」「地球独楽リプライズ」で挟んだ構成の外側に「決め」の一曲を持ってくるのはわかるが、個人的には、それが「R&R」では「決め」にはならない。

というわけで、以上のような理由から、このアルバムは気になる点が多い。それだけでなく、傑作『L』のあと、だいぶ時間を置いてから発表したアルバムで、その間のツアーも最高に盛り上がり、期待が過去最大だったので、辛い評価になってしまった。

イチオシ曲:「地球独楽」「ショウマン」

苦手曲:「殺し」「愛の薬」

12位:『ムーンストーン』(2002)10th

このアルバムが苦手な理由については『ビッグクランチ』と比較すれば、大した説明はいらない。単純に「薄い」。1、2曲目がシングルという構成が好みでないのもあるが、中盤「月に静かの海」「守護天使」「Xの絵画」「哀しいノイズ」が薄い。それぞれ美しいメロディーという評価ができるのかもしれないが、あまり印象に残らない。「ムーンストーン」や「悪い種」「冗談」と比較すると、歌詞のメッセージ性も希薄*6で、4曲一気に聴き流してしまう。

濃すぎてお腹いっぱいな『ビッグクランチ』の反動から、このような内容になったのだと思うが、中盤4曲(と「アダルトオンリー」)以外は好きなだけに残念。

イチオシ曲:「ムーンストーン」「冗談」

苦手曲:「アダルトオンリー」「Xの絵画」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

今回、書いてみて思ったが、やはり『ビッグクランチ』は非常に惜しい点が多い。そこで、こうだったら、『ビッグクランチ』が傑作になったのに、という妄想をここで2ケース。

CASE1:『ダブルバーガーランチ』

  1. 女を捜せ
  2. 地球独楽
  3. ダブルバーガー
  4. セックスサファリ問題OK
  5. ショウマン

3曲目「愛の薬」を、美味しくてお得な「ダブルバーガー」に差し替えて、前半5曲だけでミニアルバムに。元のアルバムは「びっくりランチ」っていうくらいだから分量が多くてお腹いっぱいになるので、分量を半分に抑えて食べやすく調整。

CASE2:『ディスカバリー

  1. 女を捜せ
  2. 地球独楽
  3. セックスサファリ問題OK
  4. ショウマン
  5. ダブルバーガー
  6. 大宇宙冒険王
  7. 液状チョコレート
  8. アポトーシス(サビの歌詞の変更希望)
  9. 地球独楽リプライズ
  10. R&R
  11. ムーンストーン

まず、A面B面構成には拘らず、(僕にとっての)苦手曲をなるべく廃した(笑)。『ビッグクランチ』とは正反対の青いメッセージ・ソング「冒険王(single)」のリミックス「宇宙冒険王」をさらに馴染むようにアレンジした「大宇宙冒険王」*7を大胆にフィーチャー。ラストは「R&R」では物足りないので、稀代の名曲「ムーンストーン」を入れてポジティブなメッセージ性をさらに強めた。「収束」を意味する「ビッグクランチ」は好みでないので、地球〜宇宙(〜月)を往復するスペースシャトルの名称と、田島貴男にとっての転機(発見)のアルバムという意味を込めて。

CASE3:『月見バーガーセット』

  1. 女を捜せ
  2. 地球独楽
  3. ダブルバーガー
  4. 液状チョコレート
  5. ショウマン
  6. 夜行性
  7. GLASS
  8. 悪い種
  9. 冗談
  10. ムーンストーン

CASE1の発展形。苦手な2枚のアルバムのいいところ取りして1枚にしてしまえばいいのではないかという短絡的発想に基づく。A面「バーガー編」B面「月見編」。

*1http://www.ne.jp/asahi/original/love/discography/album/9th.htmlから飛べるラジオ盤組バーストでの田島自身の全曲解説。今回の企画に取り組むにあたって、アンオフィシャルをだいぶ参考とさせてもらいました。充実しすぎている内容に感謝。

*2:どちらも2nd『勝訴ストリップ』

*3:完全に個人的な感覚に基づいたものです。不快に感じられた方、すみません。

*4オリジナル・ラヴにとって転機となった重要な曲だと思うので、こういう言葉を書くのが申し訳ないです。

*5中村一義のアルバムに共通する感覚。歌詞だけがその要因ではないと思う。

*6:希薄というのは内容だけでなく、何度聞いても「耳に入ってこない」という意味を含む。

*7:宇宙冒険王はシングル「冒険王」に収録されていますが、「大宇宙冒険王」は、嘘なので悪しからず。

originalovebeeroriginalovebeer 2005/04/19 03:06 『ビッグクランチ』論は力作ですね。読んでみて「なるほど!」と思いました。そこまで言われてはこのアルバムが「ダメ」なのは当然でしょう。「アポトーシス」〜「R&R」というのはたしかにこのアルバムの肝だと思いますので、そこに気持ちが入らないのであれば、このアルバムが好きになりようはないと思います。皮肉でなく、このアルバムをきちんと「裏」から評価しているのだと思いました。▼『風の歌』と『ビッグクランチ』が逆のベクトルに則っているというのは、なるほど発見でした。▼「こう変えたらもっといいのにな」というのは、冒涜的な後ろめたさもあるものですが、自分も『DESIRE』に関しては結構そう思うところが多いので、rararapocariさんのもどかしさも想像が付きます。「月見バーガーセット」には笑いました。

LindaLinda 2005/04/19 14:50 「ビッグクランチ」を語るrararapocariさん、まるでビッグクランチの田島さんのようにテンション高いじゃないですか!大変おもしろく読ませていただきました。アクの強い作品は好き嫌いがハッキリ分かれるんですね。私は「ビッグクランチ」はベスト3に入るくらい好きです。最初聴いたときは、「ガッチャマン」を歌う子門真人かと思いました。なんか凄い迫力ですよね、「ビッグクランチ」の田島さんの声。曲は、誰かと一緒に聴くのをとがめてしまうほど、エロだし・・・。でも、そこが良かったりします。それから、このアルバムの好きなところは、やりすぎちゃってるくらいの壮大なアレンジだったりします。ストリングスもホーンも田島さんがアレンジしているんですよね。「ビッグクランチ」はストリングス効果大です。最近のインタビューで「ストリングスとかのアレンジは人に振っちゃう。その方が力の入れ所が集中できるから」とおっしゃってましたが、私はちょっと残念に思いました。また、やってほしいな。田島さんじゃなきゃできないものもあると思うから。▼「バースト」の全曲解説読みました。アンオフィシャル様、感謝です。こんなに笑ったの「5大ニュース」以来かもしれない、というくらい笑ってしまいました。こんなに「ビッグクランチ」についてペラペラ喋ってるんですね。特に「MP」の解説、イスからこけるくらい笑いました。▼「ムーンストーン」は私にとっては、癒し系のアルバムです。落ち込んだ日の夜にひとりで聴いて、元気もらったこと何度かあります。このアルバムも上位だな・・・って全部上位になってしまう。やっぱり順位をつけるのって、むつかしいですね。

rararapocarirararapocari 2005/04/19 23:57 originalovebeerさん>「R&R」は「好みでない」と筆を滑らせましたが、印象が一定しない曲ですね。ただ、ビッグクランチを一曲目から聴いた場合、「ビッグマック2個食べたのに、今からポテトがつくのかよ!」みたいな、疲れがどっと出るわけです。「アポトーシス」〜「R&R」の構成は、音楽が非常に「映像的」である点も含めて、非常に素晴らしいと「頭では」思っているだけに残念です。▼「冒涜的な後ろめたさ」・・・考えてみると確かにそうですね。でも、「つい」冒涜してしまうのが、半私的空間であるブログの怖さ(笑)のような気がします。度が過ぎないよう気を付けます。
Lindaさん>確かに「声」は凄いですね。「XL」以降での一番大きく変わった部分なのだと思います。▼やりすぎちゃっているアレンジは好きなはずなのですが、やっぱり、僕が聴く邦楽は「歌」が決め手になっていると再確認しました。何気なく口をついて出てくる、という歌でないと定着しません。そういう歌を『Rainbow Race』の頃に「普遍的なポップス」という言葉で表現していたのかなあと思います。そういえば夏ライヴのタイトルは『POP』だとか。今の田島に「ポップ」?どういうことなんでしょうか?

originalovebeeroriginalovebeer 2005/04/21 02:00 >「ビッグマック2個…」 実は、このアルバムに比せられるべきは4thではなくて1stアルバムなのかもしない、と思いました。▼rararapocariさんのこのアルバムへの隔靴掻痒感は、自分が『DESIRE』に対して持つそれと同じようなものなのかもしれません。▼ちなみに自分は「MP」を口ずさんだりします(笑)。

rararapocarirararapocari 2005/04/21 03:42 4thではなくて1stアルバム>1stは、量が多くてもサラサラ食べれる「お茶漬け」のよう、ということでしょうか。確かにそうかもしれません。初期のアルバムには共通しているかも。▼『Desire』は『L』等とは異なり、かなり凸凹したアルバムだと思うので、仰る意味は何となくわかります。何というか、最近のものになればなるほど「業が深く」?なってきていますね。

originalovebeeroriginalovebeer 2005/04/21 11:05 「お茶漬け」ではなくて、その反対です。ウンザリするほどの過剰感が共通するのだと思いました。▼『POP』といわれて、真っ先にU2(の’97年のアルバム)を思い出しました。この両者の音楽の変遷を比較論すると面白いだろうなと常々思っています。

rararapocarirararapocari 2005/04/23 12:01 補足説明ありがとうございます。豪華詰め込み的ですが、2枚組みになっているからか「ウンザリする」感じは受けませんでした。(2枚通して聞いたことがほとんどないせいもあるでしょう。)食べ物の比喩を続けて申し訳ないですが、「豪華!だけどいくらでも食べられそう」と言う意味では、僕のイメージは「お茶漬け」ではなく、「寿司」の方が適当ですね。▼U2。あまり聞いたことないです。聞くきっかけは沢山あるのですが。少し勉強して、夏ライヴ前のシングル&ライヴ内容を予想(妄想)できれば面白いのですが、7月だと結構すぐですね。ちなみに時期があまりよくないので、ライヴ自体には行けません。残念。

LindaLinda 2005/04/24 10:01 来週の子供の家庭訪問に向けて、部屋の中を片付けていたら、ついつい以前買った雑誌を読み返して全然片付けがはかどらなかった私です。てなわけで、「街男 街女」のインタビューを読んでいたのですが、「ポップ」とか「ポップス」とか結構口に出しているんですね。「街男 街女はここ最近では、一番ポップなアルバムだと思ってる」ということでした。多分、これを読んだときも「ポップってなんだろう?」って感じたと思うんだけど、あらためてまた「なんだろう?」と思いました。いろいろ考えてみるんだけど、ピンとこなくて・・・。カバー曲とかどんなものをやってくれるか、とても楽しみです。歌謡曲はもうやらないような気がするなぁ。

rararapocarirararapocari 2005/04/26 00:58 「ポップ」のヒントは、前作インタビューにもあるということですね。少し復習します。カバー曲は楽しみですね。行きたいなあ。

田島田島 2018/06/05 19:17 馬鹿だな

rararapocarirararapocari 2018/06/09 21:45 田島様
13年前の記事にもかかわらずコメントをいただきありがとうございます。
2005年と言うと、『街女 街男』(2004)と『東京 飛行』(2006)の間で、ファンとしても、相当に先の方向性が気になって仕方のない時期だったことを思い出します。
ちなみに『ビッグクランチ』に対する印象は、これを書いたときと大きく変わっていませんが、好きなアルバムの一つです。アルバム単位で聴く文化はどんどん薄れていっていますが、オリジナル・ラブはいつも次のアルバムが気になるミュージシャンです。

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