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2006-06-28 Wed

やっと10巻読了、さあ11巻というところで、奥さんが先回りして、ネットで最終回の詳細な情報を入手していることを知る。最終巻発売までは、あまり夫婦間でデスノートの話をしないようにしよう。*1

[]本村洋さんの会見を見て

山口母子殺害事件の上告審判決が出たあとの、本村洋さんの記者会見での言葉は、非常に印象に残るものだった。

「自分の命を取られることを初めて実感したときに、自分の犯した罪の重さを知る。それこそ死刑という刑罰の意味だと思う」

「何とか人間の心を取り戻して死刑を受けてほしい。悔い改めてもなお、命を落とさなければ償えない罪がある。その残酷さを知って、犯罪が起こらぬようにする方法を社会は考えなければならない」。

Yahoo!ニュース - 毎日新聞 - 光市母子殺害 死刑の可能性「恐怖と向き合え」

こればかりはテレビの力を思い知った。おそらく文字のみのニュースで、この会見に触れていれば、大きな引っ掛かりは無かったかもしれない。

テレビに映る顔、目、声の表情、その全部が、本村さんの発言を、聞く人の心に届くものにしていた。

この会見と併せて、加害者の父親のインタビューを流している番組も多かったが、内容はどうあれ、その言葉には、話者の「人間」を感じられなかった。*2

 

自分は、特に死刑制度の存続に強く賛成するものではないし、これについては判断を保留している。「無期懲役」という制度が有名無実のものならば、今のところは、死刑制度を存続するしかないのでは?という程度である。

また、敵討ち(復讐)を是とするものでもない。本村さんは、過去には「自らの手で」という発言もしていたようだが、これをそのまま賛成することはできない。

今回の記者会見の内容には、本当に、心に響いてくるものがあった。そのことを、ここに書いておきたかった。

 

不謹慎な方向に脱線するが、『デスノート』の思想というのは、法によらない犯罪者の死が、犯罪の発生率が下げるのではないか?というものである。やや異なるが、『イキガミ』*3も、同様に「死」への恐怖が、まじめな「生」を導く、というものである。

どちらも、絶対的な「神」のいない日本に、生死を司る「神」を持ってくる点が共通しており、厳罰化による犯罪抑止というよりは、「死」への恐怖が、行動を自制させる。そして、デスノートの場合は、犯罪を犯した者は、死を持って裁かれる。

ところが、本村さんの会見を聞くと、彼の求めるものは、デスノートのようなかたちでの裁かれ方とは異なることがわかる。

あくまで「人間の心を取り戻して死刑を受けてほしい」のだ。

自らもそう発言しているように、残酷な望みだとは思うが、池田小事件の宅間守死刑が(死刑制度の意義さえ疑ってしまうほど)本当に空しいものだったことを考えると、その通りというしかない。

それは、もはや「怨嗟」などというものではなく、「願い」とでもいうべきものである。

そして、加害者でも被害者でもない人たちも「その残酷さを知って、犯罪が起こらぬようにする方法を社会は考えなければならない」のだろう。

(7・11追記)無期懲役について

無期懲役の「有名無実」化については、日垣隆の著作等の記憶から出てきた記述だ。また、今回の事件でも、加害者少年が友人に宛てた手紙の中で「どうせ無期(懲役)だったら、7年そこらでまた戻れる」と書かれているとの報道からも、自分の中の理解として「無期懲役といっても現実には「無期」ではない」という理解だった。

しかし、現実には、これと少し異なる議論もされているとのことなので、メモ程度に記しておく。

無期懲役受刑者処遇の問題点と

重無期刑(終身刑)の導入について

もう一つの絶望の刑を増やさないために

無期懲役受刑者処遇の問題点と重無期(終身刑)の導入について

無期刑受刑者の仮釈放者の在所期間別人員は次の通りである。仮釈放者数が激減し、かつ在所期間自体も長期化の傾向が顕著である。

(表略)

確かに、1980年代半ばまでは毎年50 名程度の無期懲役受刑者が20年以内で仮釈放されていた。ところが、80年代の後半から仮釈放が減り始め(88年から90年は10名台)、90年代はじめに30人以上に回復するものの、その後も減り続け、96、99、2000年には遂に仮釈放者数は一桁となっており、最新の2000年のデータはわずか6人である。

(略)

最近のデータを見ると、無期確定者が激増しているのに対して、仮釈放者数は激減している。約1000人の無期刑受刑者がいるにも係わらず年間の仮釈放者が6名という実態を放置すれば、ほとんどの受刑者は実質的な終身刑を科され、獄内で一生を終えることとならざるをえない。

終身刑は、それ自体がきわめて残酷な刑罰である。このような終身刑を大量に科しているのが世界有数の死刑大国アメリカであることに目をふさいではならない(死刑終身刑の双方の制度を持つ州は32に及んでいる。死刑終身刑もないのが10州、死刑がなく終身刑だけがある州はわずか6州に過ぎない)。

 終身刑のような刑罰を認めることによって自由刑の「社会復帰目的」という概念に、これと全く対極と言うべき「社会からの排除」「犯罪者の無力化」(incapacitate model)という概念を持ち込むこととなる。アメリカは、過剰拘禁と厳罰化がもたらす、刑罰制度の非人間的な姿の世界的な象徴である。終身刑の導入は、進み始めた過剰拘禁とセットで、日本の比較的安定していた刑罰制度を堀崩し、一気にアメリカ化していく突破口となるかもしれない。

 ドイツでは1949年死刑を廃止し、終身刑を導入した。しかし、終身刑が「生きながらの埋葬」であると批判され、1981年終身刑を廃止した。

まず第一に強調しておきたいのは、無期懲役受刑者は社会に復帰できるし、復帰させることについて、市民社会も国家機関も一定のリスクを覚悟の上で決断しなければならないということである。ヨーロッパでは死刑を廃止しただけでなく、長期刑についても20年を最高とする国が増えている(ドイツスウェーデン等)。無期刑についても必要的な仮釈放制度を持つ国が増えている。これらの国々ではどのような凶悪犯罪を犯した犯罪者も必然的に社会に帰ってくるということを前提として、すべての刑罰制度を構想しなければならなくなっているのである。換言すればこのような国家は、このような受刑者を社会に危険をもたらさないように更生させた上で、社会に復帰させる=再社会化する責務を負っているといえる。

本村洋さんの観点は、被害者からの観点で「犯罪を起こさない」ことに重きがおかれる。

このペーパーでは、犯罪を起こした者の「社会復帰」に重きがおかれる。

大雑把に言えば、これらは、なかなか相容れない「応報刑」/「教育刑」という呼ばれ方をする考え方のようである。

死刑制度反対の観点からは大塚公子の著作が参考にされることも多いようである。この問題について、こういった本も読んでから、もう少し掘り下げたい。

*1:うちの奥さんは、自分が途中をスルーしてでもラストを知りたい性格だけに、ネタバレに無頓着。

*2:勿論、疑心暗鬼になるならば、テレビによる意図的な編集といったものも疑わなくてはならないのだが。

*3:コチラ⇒ISBN:4091532810

atnbatnb 2006/07/10 00:06 日垣隆の少年法に関する著書を読んでいると、少年を更生させる目的がことごとく果たされていない、という主張がよく伝わってきます。死刑になる可能性があると言われて初めて、自分の犯した罪の重さを知る、というのは、そのことをあらわしていると思います。▼2005年1月26日の小6同級生殺人事件のエントリで、加害者の少女の「普通に暮らせればいいんだけど」という言葉についてコメントしたが、やっぱり自分の解釈が無邪気すぎた。被害者の遺族が一生消えない苦悩とともに生きていく、という認識抜きでは、更生はありえない。

rararapocarirararapocari 2006/07/11 05:15 日垣隆は、はじめに少年法を題材にしたものを読んで、その印象が強かったせいで、このような事件を考えるときに常に思い出します。これに関して、本文に少し補足事項を加えました。しかし、改めて、自分の身近で絶対に起きてほしくない類の事件だなという想いを強くします。▼1年半も前のことになるのに、佐世保の事件に関するエントリに言及されるとは驚きです。atnb自身で書いたコメントとは言え、よく覚えているものだなあ、と感心しますね。

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2006-06-26 Mon

トマトそうめん、ものすごく気になります。

http://www.nikkei.co.jp/telecom21/flwp/060609/

[]小畑健大場つぐみDEATH NOTE』★★★★(現在、9巻途中)

DEATH NOTE デスノート(1) (ジャンプ・コミックス)

映画も公開になり、メディアでも頻繁に取り上げられるようになってきて、焦りを感じ*1、遅まきながら読み始めた。(現在9巻途中)

確かにこれは面白い。

自分の知っている漫画で言うと、下に挙げるような、メジャー感のある漫画のいいとこ取りによって、漫画の王道を行く作品になっている。

その上で、「デスノート」独自の細かいルール設定と緻密な心理戦が、大人の鑑賞にも十分耐える少年漫画にしている。というか、文字が多くて、小学校低学年では読めないのでは?

上に挙げた中でも類似点が多いように感じる『BANANA FISH』だが、あの漫画の中で、英二という主人公のいる意味は大きい。天才同士の戦いが続けば、最終的に読者が置いてけぼりになる。凡人である英二がいたからこそ、物語は地に足のついた展開になったのだ。

デスノート』では、途中まで、英二にあたる人間はいない。だから、読者は、冷酷無比な夜神月の「良心」をどうしても信じたくなる。それが無ければ、辛すぎる物語だからだ。しかし巻が進むにつれ、少しずつ松田が、「英二」的なキャラクターに育ってきた感がある。まだまだ力不足だが、物語の完結には、おそらく彼のような「凡人」の存在が必要なはずだ。ここからの展開が楽しみ。

 

ところで、映画の方は、キャストが原作に「そっくり」という話を聞いていたので、もしかしてリューク(主人公に憑いた死神)は布袋寅泰か?と思ったらフルCGということでがっかり。

ここ数年映画を見ていないにもかかわらず、ときどき見る映画批評サイトによれば

映画化にあたって冒頭のストーリーは変更されているが、これも問題はあるまい。むしろ、出だしの9分半の緊迫感はなかなかのもので、短い時間にこの世界のルールの多くを上手に説明しており、感心した。オールCGによる死神リュークの見た目も違和感がなく、これはかなりイケるぞと、大いに期待は高まった。

しかし、この映画の美点はそこまでだった。映画版『DEATH NOTE デスノート 前編』は、徐々にほころびを見せ始め、終わってみれば結局、ダメ映画の仲間入り、である。

なぜダメなのか。その一番の原因として、キャラクターをまるで描けていない点があげられる。この監督(金子修介)は、『デスノート』の魅力を十分理解できぬまま、実写化を行った可能性すらあるのではいかと感じさせる。

超映画批評『DEATH NOTE デスノート 前編』25点(100点満点中)

とのこと。

ただ、原作を知らない人には難有りとのことだが、知っていれば、それなりに面白く見られる、ということのようにも読める。

映画もちょっと気になる。

[]スガシカオ『真夏の夜のユメ』★★★★★(5つ星!)

真夏の夜のユメ(初回生産限定盤)(DVD付)

タイアップのついたスガシカオのシングルは、これまでもいくつかあったが、その中でもかなりの傑作ではないかと思う。*2

映画『デスノート』の挿入歌で、本人も原作の愛読者ということであるため、力が入っているのだろうか。

 

何故「傑作」という言葉を使いたいかというと、シングルでありながら新曲3曲が入っているというお得感だけでなく、映画の挿入歌として使われている1曲目以外も、デスノートを多分に意識し、同一のテーマを扱った言わば「コンセプトアルバム」ならぬ「コンセプトシングル」として成立しているからだ。

 

「僕は孤独で嘘つき」で始まるタイトル曲が、主人公の夜神月(ライト、と読む)をイメージしているのも明らかで、映画のシーンが多く挟まれたPVを一度見てしまうと、イントロを聴いたらすぐにデスノートの世界が思い浮かぶほどだ。

なお、夜神月の独善性、目的のためには手段を選ばない行動の裏には、実際には躊躇があり、本人は傷ついているのだということを、「物語の救い」として読者の多くが信じていると思う。このシングル曲は、そういう、漫画には描かれていない、読者の想い描くライトの本心がうまく表されていると思う。

 

しかし、驚いたのは、2曲目「秘密結社」である。

スガシカオの曲には、お笑い交じりの歌詞がポイントのものが数多くある。

たとえば、結婚式で演奏を頼まれ、自分の番が回ってくるまでのドキドキを描く「ドキュメント2000」*3、恋愛と思っていた相手に英会話教材を買わされる「Go!Go!」、貸した2万円の催促のために手紙を書く「このところちょっと」なんかがそれである。

秘密結社」も歌詞の内容は、"秘密結社をつくって世界を救おう"という大馬鹿なものなのだが、実は、これはデスノートの世界観とマッチした内容となっている。

君にも一人くらい 許せない奴がいるんじゃない?

「いないことないけど・・・今さらもう、どうにもならないし・・・」

“それ名前と住所ってすぐわかる?

まずは近い奴から成敗しよう・・・”

(ここで、「成敗」っていう言葉を選ぶあたりが、さすがと思う)

これは、ちょうど、相手を殺すために必要な「名前」と「顔」をめぐって物語が大きく動くデスノートの内容とかなりリンクしている。*4

デスノートで描かれる世界を巻き込むストーリーを、茶化すような「台無し」な曲が2曲目にあるところが、ベタとメタが交錯するスガシカオワールドの真骨頂なのだと思う。

そもそも「政治化とかさ そうゆう人」「風俗で儲けた奴」「すごい秘密結社」「アジト」「築15年エレベーターなしの雑居ビル」なんて歌詞をかっこよく歌えるのはスガシカオ以外にいない。

 

3曲目「真夜中の貨物列車」は、「秘密結社」とは大きく異なり、バラード調のまじめな歌。

何を運んでいるのでしょう?

本当はぼくも知らない

ただ走るだけ 誰かが待ってる

ずいぶんと大事な物らしい

「ぼく」=「真夜中の貨物列車」が運ぶものは、ここで描かれる「笑顔あふれてる街」「緑あふれてる街」「空に悲しみのない街」「星に憎しみのない街」への「希望」「ねがい」みたいなものなのだろうと思う。

しかし、それが、「トイレに起きた子供に」「気づかれないように」運ぶ、後ろめたいものとして書かれているのが特徴的だ。

結局、「笑顔」や「緑」が減り、「悲しみ」や「憎しみ」のあふれる、この現実世界の一面がクローズアップされてしまう、そういう悲しい歌。でも曲の展開は明るいので、「絶望」について歌っているというよりは、「絶望の中に残された希望のかけら」について歌っているといえるのかもしれない。

 

1曲目と3曲目が、どちらも「夜」という言葉をタイトルに含んでいるのは、デスノートの主人公の名前「夜神月」と無関係ではないだろう。そして、デスノートがそうであるように、人間社会への希望と絶望を描いているのが、この3曲セットのシングルの一貫したテーマなのだろうと思う。

アルバムのことだが、個人的には、この3曲はこれで完結しているので「全部入れない」という判断がベストな気がするが、おそらくタイトル曲のみ収録となるのだろう。「秘密結社」なんていう大傑作がありながら、これを「控え」に回すという贅沢なメンバー構成で、ブラジル代表にも勝てるくらいのクオリティを持ったかなりの名盤が期待できるはずだ。

*1:あまりにメジャーになると、安易なネタバレが横行するのでは、という恐怖感がある。

*2スガシカオタイアップ曲というと『青空 / Cloudy』(両A面、両面タイアップ。一曲目が映画「仄暗い水の底から」主題歌)を思い出すが、僕はこれが苦手。ただ、去年の高校野球関連のタイアップ『奇跡』は良かった。

*3秘密結社は、ちょうど曲調がこれに似ている

*4デスノートに名前を書くと、書かれた人は死ぬのだが、前提条件として相手の顔を知っている必要がある。

2006-06-11 Sun

タケノコでつんつんするようた

仮面ライダーカブトは、龍騎に似て非常に面白いのだが、4人のライダー*1のキャラ(ナルシスト)があまりに被りすぎてどうか。

[]山菜うまい

今日は、仙台市の企画に参加して、家族3人で広瀬川上流支川の新川を散策。

川にいるカジカガエルやカジカ(魚)を見て、山菜(ウルイ、ユキノシタ、イタドリ、ウドの芽、葉わさび、ヨモギ、シドケ、タケノコ)の天ぷらヤマメイワナを食べて帰ってきた。

かなり食べた。

ようたは相変わらず川原の石に夢中。

[]ワーク・ライフ・バランスと持続可能な生活

人によっては「いまさら」な言葉なのかもしれないが、最近、ワーク・ライフ・バランスという言葉を知った。簡単に言うと、仕事一辺倒の働き方を見直し、家庭や勉強のための時間を確保するという考え方である。これは、Yahoo!辞書の定義を見てもわかるとおり、アメリカで、労務管理の一環として生まれたもので、労働者の、というよりは、会社側の先進的な考え方として用いられることが多いようである。

早く帰宅して勉強したり、家族との関係を密にすることで満足度を高め、さらにそれによって仕事の生産性が上がれば、結果的に会社にメリットをもたらすことができる。

Yahoo!辞書−新語探検−ワーク・ライフ・バランス

ここで、「仕事」の対として挙げられている「勉強」「家庭」のうち、「勉強」(自己研鑽)については、これまでも自分の中では、常に興味の対象であり、それなりに努力はしてきた。

一方、「家庭」の重要性については、これまでほとんど意識していなかったが、子どもができてから、考え方が大きく変わったように感じる。

たとえば、「結婚」という出来事は、自分の「家庭」観にそれほど変化を与えなかった。結婚しても、夫婦は独立した大人であるので、互いが依存する部分というのは、それほど大きくないし、調整が効くものなのだからである。

しかし、子どもができると、そうは行かない。子どもが「独立」した人間でないだけでなく、夫婦間のバランスが大きく崩れることが原因だ。

結果として、それまでに比べて、家族の「良い」状態/「悪い」状態が、ともに増えたため、必然的に、「良い家庭」にするにはどうすればいいか、を強く意識するようになった。

変わったのは、それだけでなく、家族内に「弱者」を抱えることで、自分の住む「地域」の安全(たとえば、道路、公園遊具、犬、段差 etc)や魅力(自然、人、安全、賑わい)に目が向くようになった。

そう考えると、子どもが生まれてから随分と「ものの見方」が変わってきたかもしれない。

しかし、そう「家庭」や「地域」のことばかり考えてられないのも事実だ。どう頑張っても毎日9時5時の生活はあり得ないし、毎日9時20時だって、今の自分の能力と仕事量では困難だ。

先日、ちょうど同い年くらいの子どもを持つ、同期入社の人間が会社を辞めた。

具体的な理由が本人の口から明かされることはなかったが、仕事の好き嫌いとは別に、子どもとの時間が取れないことをぼやいていた。その気持ちはすごくわかる。

 

ワーク・ライフ・バランスの考え方で、特に印象に残ったのは「持続可能性」をその中心的な概念として持っていることである。

人々にとって「キャリア(自己研鑽)」「ライフ(生活・家庭責任)」「老後(健康維持)」の3点セットが自己責任であることを指摘したい。(略)

仕事の傍ら、三つの自己責任を果たす時間を確保しなければ、いずれ働き続けられなくなる。

(パク・ジョアン・スックチャ、週刊エコノミスト(H18/2/14号))

おそらく、退社した同僚は、このままの生活では「持続不可能」と感じたのであろう。

逆にいえば、自分が今の会社かどうかは別として、今の生活を持続していくには、常に、上の「キャリア」「ライフ」「老後(健康)」ができているかどうかをチェックして進まなければならない。

そう考えると、これまで目的が曖昧だった「自己研鑽」も、「健康」「家庭」と同じ「持続可能性」というベクトルを持っていることに気づく。

〜〜〜〜〜〜〜〜

さて、先に引用した記事は、『週刊エコノミスト』の特集記事「家庭を幸せにする男の働き方」内のものであったが、そういった「男の働き方」が少子化対策にもつながる、と書かれている。

昨日の新聞記事にも同様のものがあった。

子育て、妻任せの家庭が8割超…家庭動向調査で判明

 1歳未満の子供がいる家庭で、育児のほとんどを妻任せにしている夫が8割を超えることなどが、9日、国立社会保障・人口問題研究所が発表した全国家庭動向調査でわかった。

(略)

 同研究所では、「夫が育児に協力する家庭ほど、さらに子を産みたいという意欲につながっているのに、育児分担が進んでいない。男性の帰宅時間が遅くなるなど、夫が育児に参加しやすい社会環境になっていないことも背景の一つ」と分析している。

(2006年6月9日20時21分 読売新聞

言わずもがな、である。

テレビで恣意的に悪く取り上げているのか知らないが、猪口大臣の話は、出産費用の無料化や児童手当の拡充など、ピント外れのものが多いように感じる。お見合いパーティに至っては、言葉を失うくらいだ。

したがって、男性側の問題にも当然スポットが当てられるべきで、夫の育児参加が少子化対策として有効なのは、おそらくそのとおりだと思う。

これに関して、はてなブックマークで「少子化」で人気の高いものを検索したら以下のエントリに出会った。

少子化の原因なんて、はっきりしてる 宮乃@Studio M works/ウェブリブログ

http://studio-m.at.webry.info/200601/article_4.html

長文だが読みやすいし、かなりの部分が納得できる。ワーク・ライフ・バランスの考え方とも重なる部分もあり、実際、文章中で言及されている。

しかし、僕の同僚のように、育児に関わりたくても、仕事が忙しすぎて時間が取れない人も多いのである。こういう人に対して、このエントリでは。以下のように説明する。

(4つ挙げた離婚理由に対する、妻達の言い分を土台にした見解のひとつとして)

男は忙しいとか、仕事があるとか、仕事を理由に、自分が何かを出来ない理由をつけて逃れる生き方が身に染み付いている男である。ポストのある仕事に就いている人は男女関係無く、子供に使う時間がない言い訳に「仕事」は使わないと思う。何しろ仕事に大して失礼である。こういう男性は自らが「時間を創りだす能力」や「スケジューリング」の能力に欠けていること、もしくはハナから家族の為に自分の時間を割こうなどと思ってもいない自分が心の中にいることに目を向け、問題解決を図る能力に欠けている男性である。

→恐らく一生、何かが出来ない理由を仕事に求め続けるのだろう。

少子化の原因なんて、はっきりしてる 宮乃@Studio M works/ウェブリブログ

もう、自分にとっては、耳が痛すぎて嫌になるが、それでも、うちの会社のようなところの社員である場合、「どうしても無理」というときがあるのだ。周りを見てても、そういう人はいくらでもいる。

また、すべての人間に、適正規模以上の時間管理能力、問題解決能力を求めることも、間違っていると思う。

自分が凡庸ではいたくないが、凡庸な人間が生活を続けていけない社会は嫌いだ。

 

なお、問題がずれるが、国の政策として「少子化対策」が、出産率の回復(上昇)に偏るのは本当にいただけない。赤川学子どもが減って何が悪いか*2で詳しく書かれているように、これまで何年もやってきて、どんな成果があったのか?

成果がないことがわかっている政策に税金をつぎ込むのは、本当にやめてほしい。

人口減少社会を前提とした国家の設計こそが本当に重要なことなのは、冷静に考えれば誰でもわかるはずだ。

出産率が増加に転じることを前提としている年金制度が「100年安心」だなんていうのは、何度考えても意味がわかりません。

そういう意味では、自民党総裁選に河野太郎が立候補を表明しているが、年金問題に重点を置いているのには、非常に好感が持てる。

 

ということで、長くなりましたが、結論としては、今の年金制度なんて信用できないのだから、自分自身のワーク・ライフ・バランスを常日頃意識しながら、持続可能な生活を志していかなくては。ということでした。

(追記)

労働法制見直し始動 一定年収で残業代なくす制度も提案

asahi.com:労働法制見直し始動 一定年収で残業代なくす制度も提案??-??暮らし

「残業代の割増率の引き上げなど労働者を守るため規制強化」という前段の意味はわかりますが、何度読んでも、後段の意味がわかりません。

 自律的労働制度の対象となる社員について、厚労省案では具体的な基準は示されていないが、日本経団連は昨年、年収が400万円以上の従業員を労働時間規制の対象外にするよう提案しており、基準の設け方によっては多くの正社員の残業代がなくなる可能性もある。

400万円という数字自体は、厚生労働省の審議会ではなく、経団連の提案している額のようですが、どこをどうひねって400万なのかよくわかりません。

*1:厳密に言えばザビーについては一人目

*2:感想は以下を参照。作者自身から感想をもらった!記念すべきエントリ。http://d.hatena.ne.jp/rararapocari/20050419#aka

yokoyoko 2006/06/12 00:22 産みたくないと思ってる女なんてほとんどいないはずなのに、どんどん出生率が下がるのは「働き方」の問題だと常々思っています。「少子化対策」はほんとうにズレてますよね。
なんで日本だけこれほど長時間労働しないとまわっていかないのでしょう?多少不便でもいいから男も女もほどほどに働く社会になるにはどうしたらいいのか、とずっと考えているのですが、思い浮かびません。「義理人情」と「サービス過多」が問題なのか・・・。

atnbatnb 2006/06/13 01:00 労働過多がつねに自虐ネタになるような環境で働いています。私はまだしも、3月まで一緒だった40前後の先輩2人(男女、男は既婚)は、普段の生活を「持続」しているのか、というぐらい働いていました。今でも、いつ倒れるかと心配です。自分が結婚して子どもを持ったら、どうなるのか、正直不安です。▼過労死に関する何か象徴的な事件・事故でもおきない限り、無理ですかね。あるいは、下着メーカー、トリンプみたいに、残業すると罰金を取る企業が増えるとか。 http://www.triumphjapan.com/release/it/2006040400143.html

rararapocarirararapocari 2006/06/13 06:16 yokoさん>コメントありがとうございます。なんで日本だけ?というのは、よく考えることです。「義理人情」「サービス過多」→つまりは、「契約社会」に徹しきれないというのも一因かもしれません。
atnb>「労働過多がつねに自虐ネタ」・・・いやいや、うまくこなして時間を作っているように見えます。▼残業については、最近「割増」率を上げるなどという政府の方針が出たようですが、結局、(表には出て来にくい)サービス残業を増やすことにつながりかねません。トリンプのような取り組みは、そういった戦略自体を取れる企業が限られているでしょう。「暗澹」という言葉を使わざるを得ないテーマですね。

宮乃宮乃 2006/06/17 00:47 TBありがとうございました(^-^*。凡庸な人間が生きられない社会は本当に嫌ですね。文中に「育児に関わりたくても時間がない」という方、女が仕事を続けるには「時間がない」という選択肢はないのです。育児ありきでどんな役職について忙しかろうとも保育園の時間で足りなければ親に預けたり、自分の睡眠時間を削ったりして仕事をこなしているのです。そこがそもそも男性の甘えだと思います。自分が育てなくても奥さんが育てて下さっているのですね。

rararapocarirararapocari 2006/06/17 01:57 宮乃さん、わざわざコメントありがとうございます。
>女が仕事を続けるには「時間がない」という選択肢はないのです。
その通りですね。またまた耳の痛い言葉をいただきました。
>そこがそもそも男性の甘えだと思います。
おっしゃる意味はよくわかります。自分にも確かに「甘え」はあります。
しかし、それを一言で「甘え」と言い切ってしまうのは言葉がきつすぎるような気がします。
過労による鬱病や自殺者が増えているのは、決して、男性が「仕事に逃げている」からではないと思うからです。・・・自分でも混乱してきました。過剰労働の話と育児参加の話は、分けて考える必要があるのかなあ、と思います。
いずれにしても、夫婦での共通理解が大事ということでしょうから、夫婦の会話を増やして、すれ違いがないようにがんばりたいと思います。

九州人です。九州人です。 2006/06/17 16:45 はじめまして九州人です。お邪魔します。ワークバランスですね。私も子供ができて、見方が変わりました。これは、大きな変化でした。最近、私の職場も何人も辞めていきました。自分の時間がとれないことが大きな理由だと思います。
私も9〜17時の生活などありえません。なんとか子供との時間をと考えます。
どうすればよくなるのか自分自身わかりません。
私たちがそれを打開する必要があるのかもしれませんね。
お互い頑張りましょう。

rararapocarirararapocari 2006/06/18 03:45 九州人さん、ありがとうございます。
同じ職場の人間が辞めたり、長期休暇をとったりすると、精神的なダメージが結構ありますよね。
「忙しさ」については、単純に打開できる話ではないので、一人で解決可能でない部分は、トコトン会社を利用しようと思っています。あとは、たとえ忙しくてもつらくならないよう、魅力的な職場にするべく努力をするようにしています。

宮乃宮乃 2006/06/22 00:01 こんにちは。拝見して感じました。スタートが違うのですね。女性はどうしたら良い環境で育ててあげられるか?が最初にあります。男性は目の前の仕事ありきで育児をめりこませようとしています。女性は仕事環境が悪ければ産めないか辞めるか職場を改善するかの選択しかない。辞めたら再就職出来ないから職場を変えてきた。男性もそういう選択をすべき時かも?男性だけが子供との時間を諦めなければいけない理由もないし、社員が育児時間すら取れない会社は良い商品も生み出せるはずもなく優秀な人材も集まらないという事実が定着すると良いのではないでしょうか。女が産まなくなってようやく政府に認識されたように。過労による鬱病や自殺者が増えている事と男性が「仕事に逃げている」事は別の話ですね(^-^*。
まずは家庭を固める事。例えば共働きでも片方が働くのでも育児には片親がいつも夕食にいないよりは居て会話する方が良い(子供を見ていれば分かります)。身近な姿勢が会社の姿勢も徐々に変えていくと思います。男vs女の図式もやめたいですね。お互いに子供の親なのだから協力して環境を作っていくのが自然な気がします。

rararapocarirararapocari 2006/06/25 02:00 宮乃さん、再度コメントしていただき、恐縮です。ワーク・ライフ・バランスについて知り、心の琴線に触れた部分と同じエッセンスを感じました。「まずは家庭」というのは本当にその通りだと思います。会社も社会も自分で変えていくような気概で、がんばります。

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2006-06-05 Mon

ドアラが守るライト側

サラダマック食べました。

マクドナルドで単品に490円!ということで、味云々よりも値段設定に疑問。

味はフツー。

[]広瀬川プロ野球観戦

土曜日午前中はようたと広瀬川へ。

地下鉄愛宕橋駅を降りて、東北学院大学を右手に見ながら北に15分ほど歩くと、松源寺付近に広瀬川に出る道があります。

住宅地を抜けると、いきなり切り立った崖が現れ、まさに異世界にトリップしたような感覚。*1

f:id:rararapocari:20060603224355j:image

考えてみれば、対岸側の愛宕神社が、かなりの高台にあることを考えれば、このような風景があるのは納得できるところですが、やっぱり実際にその場にいってみると、新鮮な感覚があるのです。それは、写真なんていう平ぺったいものには写しきれないので、是非、ようたを連れて行きたかったのでした。

まあ、ようたは予想通り、足元の石ころにしか興味がないようでしたが・・・。

水面を棒切れでつんつんしたりしていたら、疲れてしまったのか、そのまま抱っこして駅まで戻る。駅に戻ると随分元気になったのですが、電車では結構おとなしくしていた。*2

 

最寄り駅から家に戻るときに見かけた楽天ユニホームを着た家族に刺激を受け、急遽、家族3人で野球観戦に行くことにしました。

13時半頃到着すると、中日楽天の試合は2回に進んでいました。ボウケンジャーなどのヒーローイベントが、昼前に行われていたようですが、まあ、そんなに長くいてもつらいので、このくらいがちょうどいいかもしれません。

外野自由席(芝生)は、かなりいっぱいということで指定席を勧められましたが、楽天側(レフト)はいっぱいだったので、中日側(ライト)の外野指定席を2名。1800円×2。ちなみにビールは650円。

プロ野球観戦は、実は東京在住時にドームにも行ったことがなく十数年ぶり。

久しぶりに見ると、近いですね。ライトを守る福留選手なんか、手が届きそう。

驚いたのは、中日応援団です。

人数も多いし、勢いがあります。

井端選手の応援は、なかなか面白く、応援本番に入るまで、歌?を歌うのですが、その間に2球くらい放ってしまうので、応援本番に入らずに終わってしまうときもありました。

f:id:rararapocari:20060604040835j:image

対する楽天は、大事な場面でエラーを出したり、ダブルプレーを奪えないなど、失策が目立ち、後半失速で2-6で試合終了。

楽天は負けたけど、各回の幕間?のドアラやカラスコの暴れっぷりも含めて面白かったです。

f:id:rararapocari:20060604031934j:image

ちなみに、仙台では楽天の帽子をかぶっているおじさん、子供はとても多いです。結構愛されているチームだと思います。

今度は、ユアスタベガルタを見に行くことにします。

[]13号室からの眺め

オリジナル・ラヴの夏の渋谷AXのライヴ、タイトルが「13号室からの眺め」になっているのですが、今回はこれの意味するところについてちょっとメモ。(ちなみに僕は行けません。)

先日、雨の中行われたLevi'sのSTAY TRUE LIVEですが、これのコメントがアップされています。

http://www.true-rocks.com/

(上から「ライヴレポート公開中」もしくは、「STAY TRUE LIVE」をクリック。)

これによれば

現在、今年の秋くらいにリリース予定のニューアルバムを制作中です。7月31日(月)に渋谷AXでバンドでライブやります。

とのことです。

ここからわかるのは、

  • リリース時期を明らかにしているということは、ある程度ニューアルバムの目処が立っている。
  • しかも夏ライヴと同じくらいニューアルバムをプッシュしたい。
  • (ちなみに、わざわざ「バンドで」と言っているのは、イベントがソロでのものだったので、今度はソロじゃないよ、という程度の意味でしょう。)

つまり、7月のライヴは、新アルバムと一心同体のもので、分けて考えることはできないと考えるのが普通でしょう。

そこで、よく思い出してください。オリジナルラヴの『街男 街女』12枚目のアルバム。『キングスロード』はオリジナルアルバムでなく、田島貴男自身も、「別物」として考えているとすれば、新アルバムは13枚目になります。

つまり「13号室」というのは、13枚目のニューアルバムということで間違いないのであります。

しかし、次作を念頭におけば、「展望」などという言葉を使うのが普通。わざわざ、13号室「からの眺め」という言葉を使うのは、すでに新アルバムの完成形が頭の中にあり、そこから見えた新しい世界を夏のライブで展開しようというのが番長*3の魂胆でしょう。

つまり、夏ライブは、2、3曲でなく、6曲程度は新曲をやるんじゃないかと思います。

ただ、上記の憶測があっていれば、田島自身、新アルバムの道筋がある程度たった時点で、かなり勢いでつけたツアータイトルだと思われるで、ツアー当日に修正の可能性があると思います。*4

ほら、ライブ、行きたくなってきたでしょう!

しつこいようですが、僕は行けません・・。

*1:ちなみに、全く種類が異なりますが、中野ブロードウェイ新宿思い出横丁などの場所も、初めて行ったときの衝撃は強いものがありました。

*2:ちょっと前までは、車内を走りっぱなしだったので、席についているだけでもかなりの進歩だ。

*3田島貴男の愛称

*4:ツアータイトルの変更は前例あり。

originalovebeeroriginalovebeer 2006/06/06 09:54 >13枚目のニューアルバムということで間違いないのであります。
それは違います。なぜなら、『キングスロード』は公式には13thアルバムなので。
http://www.originallove.com/WebSite/disco.html

…いやいや(笑)、これ絶対公式のほうが間違えていると思います。「本当に13thなんですか?」と問い合わせのメールを出したのですが、未だになしのつぶてです。

ライヴ後に微調整をするでしょうから、新譜は『街男』と同じくらいの10月でしょうか。

rockcandyrockcandy 2006/06/06 12:12 私もoriginalovebeerさんと同じく、公式を見て「本当に13枚目にカウントしちゃうの?」と思ってました。以前ゲスト出演したゲストで「13枚目だけどカバーアルバムだから・・」と一瞬迷ったあげく、「13枚目でいいや」って言った事があったので、あれで13枚目ってことに位置付けられたのかな?と・・・でも公式のdiscography のページにはちゃんと「others」ってカテゴリーがあるんだから、本来そこに入れるべきだと思うんですけど。しかし、気になるタイトルですよね。新アルバム、レコーディング入ってるみたいですよ!楽しみです。

rockcandyrockcandy 2006/06/06 12:13 ゲスト出演したゲスト→ラジオの間違いです・・(恥)

rararapocarirararapocari 2006/06/07 00:10 コメントありがとうございます。
確かに、公式ページでの『キングスロード』の扱いには少し疑問ですね。
(『街男 街女』のとき同様)今回も、新アルバムについて、事前情報が得られないのは残念ですが、田島貴男に負けないように構想を練って、綿密なアルバム内容「予想」を企てたいとおもっています。
ところで、「13号室からの女」から僕が連想するのは、以下の2冊です。いずれも癖のある推理小説で読後感がよかったことを覚えています。(読んだのは10年くらい前になるのか・・・。)
・折原一『201号室の女』
・綾辻行人『四〇九号室の患者』
図書館等で見つけたら是非ご一読を。(後者はすごく短い内容です)

originalovebeeroriginalovebeer 2006/06/07 08:39 前はまだ「ほぼ日」があったのでまだマシでしたが、今回は『踊る太陽』のときのようなヒントの少なさですね。
ミステリでいえば、ジャック・フットレルの古典的短編「13号独房の問題」をまっさきに思い出しました。タイタニックの遭難にあったくらい古い人ですが。

azecchiazecchi 2006/06/07 22:04 仙台にこれだけの中日ファンがいるとは!驚きですね。球場で観戦すると負けててもけっこう楽しめますよねー。

rararapocarirararapocari 2006/06/08 00:34 originalovebeerさん>新アルバムは、いろいろと楽しみです。ただ、エントリに書いたように、僕の読みでは、夏ツアーでアルバム収録曲を半数くらい演奏してしまうことになり、その場合、ツアーに行けないことは、かなりの痛手です。「13号独房の問題」については、知りませんでした。何事も古典を勉強しなきゃいかんですね。
azecchiさん>本当に、中日ファンは凄かったですよ。異常な盛り上がりを見せていました。宮城フルキャストスタジアムは、そんなに大きくなく、半券を持っていれば出入りが自由で、外には、子供が遊ぶ「ふわふわジャンプハウス」(「それ」を指す正式な名称を知りません。住宅展示場とかにあるやつ)等が置いてあって、子供が飽きても回避するすべがあって、気に入りました。

LindaLinda 2006/06/09 11:00 私は「キングスロード」は13枚目のオリジナルアルバムにカウントしたいです。原曲を知らない曲の方が多かったということもあるかもしれませんが、田島さんの魂が凄く込められてると思うから。こんなカバーアルバム、他に知らないですもん。
「13号室からの眺め」と聞いて、まず思い浮かんだのが背筋が凍るようなホラー。きゃ〜っ!って感じ。私はこういうのは苦手です。でも、そうじゃないですよね、きっと。私が思ったのは「死の誘惑のブルース」のイメージ。欧米では13号室がないホテルがあると言いますが、♪住所のないアパートの部屋で♪と似たような感じかなぁ。妄想、幻想、暗闇・・・みたいなミステリアスな感じ。最近のライブは1曲目から、ドカーンとハイテンションで始まるものになっていたと思いますが、今回はちょっと違う感じになるのかな。いろいろ想像してま〜す。

rararapocarirararapocari 2006/06/12 00:10 >田島さんの魂が凄く込められてると思うから。
そうですね。ただ、田島貴男も、かなり「オリジナル」にこだわりを見せる人間なので、やっぱり自身もオリジナルアルバムと数えにくいのではないか、と思っています。
>欧米では13号室がないホテルがあると言いますが、
そうですね。つまり「見たことのない眺め」という意味とも取れるような気がしてきました。「死の誘惑のブルース」のイメージは自分も持ちました。ただ、もうちょっと情報が欲しいですね。一時期更新頻度の高かった公式HPの日記の再開を待ちます。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/rararapocari/20060605

2006-06-01 Thu

今週のキャプテン翼=若島津の体格を生かしたヘディングシュートのこぼれだまを新田君が押し込んで、日本代表が一点を決めました。

 

[]サン・テグジュペリ星の王子さま』(河野万里子訳)

星の王子さま (新潮文庫)

読書が、やや小説モードになっていたときに、本屋に平積みになっていたので、32歳*1にして初めて手に取った。つくづく何故今まで読んでいなかったのか疑問。

平積みになっていた4種類の『星の王子さま』のうち、特に考えることなく、新潮文庫を選んだのだが、そもそも、数種類の『星の王子さま』が並ぶ理由は以下のとおり。

日本では岩波書店が独占的な翻訳権を有していたが、原作の日本での著作権保護期間が2005年(公式サイトによれば2005年1月22日)に満了したことを受け、論創社宝島社中央公論新社等の数社から新訳が出版された。

星の王子さま - Wikipedia

並んでいたのは、倉橋由美子訳(宝島社)、池澤夏樹訳(集英社文庫版)、石井洋二郎ちくま文庫)で、、訳者の親しみやすさ(個人的知名度)からいえば、前2者のどちらか、特に『スティルライフ』に感銘を受けた池澤夏樹訳のものを選ぶような気がするが、そのときは、縦書き/横書きと、挿絵の入り方、表紙絵のみに注目していて、訳者のことなど頭に無かったのだろう。

 

ここでは、まず、その翻訳の話から。

「いちばんたいせつなことは目に見えない」で知られる、最も核となるキツネとの対話のシーンで、どうもしっくりこない言葉遣いがあった。具体的には「なつく」「ならわし」の二語で、特に前者は、物語の中でもキーワードになってくる言葉。これについて、再度本屋に行って確認してみた。

一読した感じでは、2語とも、倉橋由美子訳がしっくり来る。池澤夏樹に至っては、「飼い慣らす」!

このシーンでは、キツネが王子さまに「おねがい・・・なつかせて。」と頼む場面があるのだが、「なつかせる」でも気持ちが悪いのに「飼い慣らす」では、さらに奇妙。

ところが、検索してみると、この問題は、古くからある話のようだ。

 議論百出、永久に結論は出ないだろうと思われる“apprivoiser”。第21章中に15回出てきます。新訳はどのように日本語化したのでしょう?

 “cre'er des liens”“rites”も重要な意味を蔵しますし、それぞれの前後で apprivoiser の対象が変わったりしますから、区切りの意味も込めて翻案を比較してみました。

apprivoiser

上のページでは、もともとの訳者である内藤濯も含めて12人の訳が比較されている。

ここでは、自分の感覚同様「飼い慣らす」は"落第”の訳ということになっているが、その落第回答を敢えて選んだ池澤夏樹のインタビューもweb上で読める。

「その言葉を、その言語では、どう定義しているのか。たとえば『星の王子さま』に出てくる、とても重要なキーワードにapprivoiser(アプリヴォワゼ)があります。僕は“飼い慣らす”と訳しましたが、日本語の飼い慣らすとは、少し違う。そのまま対応する言葉が、日本語にはないんです。飼い慣らすというのは、上下の感覚があるでしょう。上に立つものが下にいるものを飼い慣らすという。アプリヴォワゼは、その感じがあまり強くありません。積極的に働きかけて、よき仲を作ろうと意志する、みたいな感じかな。“仲良くなる”というのとも違うんです。“仲良くなる”のは、ほっとけば自動的になるわけでしょう。そうではなく、仲良し関係を育て上げる、というような。仲良くなることを提案して、実行して、仲良しになる……こうやって説明していくとキリがないんですけど(笑)」

池澤夏樹 スペシャルインタビュー/s-woman.net

というわけで、それぞれの訳者が、考え、苦しみながら選んだ言葉であるようである。(当然か。)

普段、翻訳本を読むことがあまりないせいもあって、訳のことなんてあまり考えもしなかったが、今回は、ちょっと面白かった。

 

内容については、いまさら僕が説明することは無い。が、「いちばんたいせつなことは目に見えない」という言葉は、思っていた以上に深かった。これについては、訳者あとがきで以下のように触れられているのが心に残る。

二度ともう会うことができなくても、王子さまの「笑う星々」のように、空を見て、星を見て、その人の笑い声や笑顔を思い出すことができるなら、そのとき人は、どれほど心をなぐさめられ、生きていく力を与えられることだろう。

生者は死者によって生かされ、死者は生者によって生き続ける − ふと、そんな言葉を思い出す。生は死と、死は生と、ひそやかにつながっている。

これは、実は、メーテルリンク青い鳥』で感動した台詞のひとつと似ている。

どうして死んでしまっているものかね。お前たちの思い出の中で立派に生きてるじゃないか。人間はなにもものを知らないから、この秘密も知らないんだねえ。(P46 「どうして会えるの?おじいさんたち死んでしまっているのに。」というチルチルに答える妖女)

遠く会えない友人も、二度と会えなくなってしまった人も、いつだって会うことができるし、心の支えになるのだ。一度「仲良くなって」(apprivoiser)いれば。

この部分や、繰り返し言及される現代人への揶揄も含めて、『星の王子さま』と『青い鳥』は似た話だ。

冒頭のエピソードや、サン・テグジュペリ自身による挿絵のせいもあって、『星の王子さま』の方が有名な気がするが、わかりやすい内容なのは『青い鳥』だと思う。

どちらもとても含蓄のある本だった。

だから、もっと早く読んでおきたかったなあ・・・と悔やまれてならないのだった。

*1:先日32歳となりました。歳をひとつ重ねても実感が全く沸かなくなってきました。

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1974 | 00 |
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