Yondaful Days!

好きな本や映画・音楽についての感想を綴ったブログです。

僕のカラオケ論(1)〜悩ましい選曲作業

k.c.e.さんのひとりカラオケのエントリ*1に触発されて、自分のカラオケへの情熱をまとめておこうかとエントリを立てた。
さて、ひとりでカラオケに行くのであれば、お気に入りミュージシャンの歌を思う存分歌う、というのもひとつの選曲基準。
しかし、自分が名曲であると信じ込んでいても登録されていなかったり、機種によって歌えるものが異なるのは少し厄介な点である。
事前に効率的に調べるいい方法はないかと、過去の「人力検索はてな」を見ると、以下のような質問があった。

通信カラオケの収録曲を横断検索できるサービスはないですか? 1)無料で利用できる 2)検索窓に曲名かアーティスト名をつっこむと結果が返ってくる 3)メジャーな機種を一通り網羅する

ここでのやり取りを見ると、結局、横断検索できるようなものはないようで、各カラオケ機種のHPから検索することになるのだが、オリジナルラヴでいえば、各機種の曲数は以下のとおり。(バージョン違いなど重複曲含む)

DAMは曲数としては最も少ないのだが、「鍵、イリュージョン」や「銀ジャケットの街男」を歌えるのは、やはりDAMだけであることが判明した。他の機種は、『キングスロード』の曲は結構あるのだが、『街男街女』が少ない。そしてべラボーに数の多い二機種は、オリジナル・ラヴ最盛期の『Rainbow Race』までが充実していることが原因だ。そういう意味ではDAMの選曲は、他に比べればバランスがいいし、新アルバムである『東京飛行』の曲も「明日の神話」以外も数曲入るのではないかと期待が持てる。
 
ところで、カラオケで何を歌うか、という選曲基準について、もう少し掘り下げて考えてみると、通常、以下のような3つの観点があるといえる。

  1. 思い入れのある曲/ミュージシャンかどうか
  2. 気分よく歌えるかどうか
  3. 盛り上がる曲かどうか

カラオケの曲選びで迷ってしまうのは、自分にとって3つを兼ね備えた楽曲というのが無いか、あっても少数だからであろう。(ちなみに「上手に歌えるかどうか」というのは、自己判断なので、ここに入れる意味はあまり無いと考える)
ひとりカラオケであれば、3は消去できるが、自分の場合、1を優先しない。あくまで優先順位は2→1である。
1と2について、おおまかに自分の中で該当するミュージシャンを挙げれば、

という感じになる。
【1のみ】は、大好きな曲なのに、そもそも上手く歌えないか、譜面どおり歌えても気持ちよくないもので、「キーが合わない・わからない」状況になってしまうもの。自分の声(歌唱力やキー)のせいで、好きな歌に没頭できないのは、ちょっともどかしい。実は、オリジナル・ラヴの歌で【1かつ2】に至るものはまだ無い。
【2のみ】は、元の歌の詩世界やミュージシャンがどうであれ、とにかく歌っていて気持ちがいい歌。別にTUBEを嫌いではないが、特別な思い入れはない。また、「上手く歌えるか」ではなく、「気持ちよく歌えるか」が基準なので、ある程度の下手は許容される。
そういう意味では、どちらも兼ね備えた【1かつ2】は、ベストな選曲。思い入れがあって、詩の世界も堪能しながら、気持ちよく歌える。
さて、カラオケが面白いのは、【1のみ】の曲でも、鍛錬によって【1かつ2】にレベルアップさせることができること。(自分でいえば、現在は、気持ちよく歌えない「鍵、イリュージョン」も練習次第で気持ちよく歌えるようになる、ということ。)逆に、はじめて歌うのに、非常に気持ちよく歌える曲に出会えるときがあることだと思う。後者の場合、稀に【2のみ】が【1かつ2】と成長する。(「思い入れ」があとからついてくる。)
「ひとりカラオケ」が楽しいのは、前述の「3」(盛り上がりを重視した選曲)を気にせずに、そういったレベルアップ作業や探索作業に打ち込めるからだろう。
上記の1〜3についての共通理解がなければ、(もっといえば「3」を気にしない、という割りきりがなければ)、複数人数で行くカラオケは、選曲作業に悩むことになり、結局ストレス発散できなかったりするのだ。
(続く)

*1:天海祐希になりきった女性が、「なんだか高い寿司屋みたいでやだな」と将来に漠然とした不安をかかえつつ、独りでカラオケボックスに向かう感動巨編です。

01 Stevie Wonder『Music Of My Mind(心の詩)』

Music of My Mind (通常プラケース仕様)

Music of My Mind (通常プラケース仕様)

来仙公演に向けての復習第一弾。1972年、スティービー21歳のときの作品。
黄金の3部作といわれるのが『Talking Book』(1972)以降の3作なので、それへの布石となる作品といえる。
3部作以上にアルバムとしての全体の印象がよかった作品だと記憶していたが、聴きなおすと、まさにその通りだった。有名曲というのは無いのかも知れないが捨て曲無し。
特に機材をいじりすぎな感じが心地いいM-1、2曲のメドレーのような8分の大作M-2、優しい歌声のM-3、ギターのアルペジオみたいなキーボードのM-5、能天気な雰囲気のM-8、そして神々しいラストのM-9。
このアルバムから多用し始めたというシンセサイザー、スティービーの「こぶし」、愛と嘆き、自分が音楽に求めるものが多く含まれている「幸せ」なアルバム。
ところが、私生活では、前年に“一人目”の奥さん(シリータ)とたった1年の結婚生活を終えているという。21歳でこんなアルバムつくって、奥さんとも別れて・・・何て濃い人生なんだ!