- アーティスト: フィルハーモニア管弦楽団,ヤナーチェク,ラトル(サイモン)
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 1998/05/20
- メディア: CD
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上巻は、半分程度読み進めていますが、自分の村上春樹のイメージと違って、かなりわかりやすい小説となっています。
今後の展開が楽しみです。
『アフリカ・レポート』では、南アなどの例も挙げられるが、基本的には「政治指導者の腐敗」という観点が一貫している。それでは、なぜ、人民を植民地の圧政から解放してきたアフリカの指導者たちがなぜ腐敗するのか。これについては、二つの原因が挙げられている。(P75)
こうした政治状況については、あまり国際政治に関心のない自分にとっては、「ああ、そうだったのか」という発見があるが、アフリカに対する「腐敗した大陸」という評価は、西欧社会の一般的な見方であるらしい。
しかし、『貧困の終焉』では、そういったアフリカ政府の無能さへの批判と、(植民地時代も含めた)西洋社会の暴力や干渉への批判をとりあげたうえで、「アフリカの貧困が絶えないことのもっと深い理由」として、マラリアとエイズを挙げている(10章)。21世紀初頭でも、サハラ以南のアフリカの平均寿命は47歳と短く、国家も国民も、国の発展にエネルギーを割けないのだ。これに対しては、著者ジェフリー・サックスの働きかけもあり、世界は良い方向に向かっているようだが、アフリカの問題は、一朝一夕に理解することは非常に難しいというのが、自分の印象だ。
そういえば、ついこの間、横浜でアフリカ関係のなんとかっていう国際会議があったような気がする。なんでも日本がアフリカを支援するとかいう内容だった。
うーん、でも、夢だったのかもしれない。アフリカの某国の現職の閣僚が来日しようと日本大使館でビザを申請した。が、却下された。
却下の理由は、書類が不備だったというのとその閣僚が来日するのを外務省が知らなかったから。
イギリスやフランスや韓国やインドの閣僚が来日するビザを申請したら、同じ状況でビザが却下されるのだろうか。
アフリカを支援するという国際会議を何億円をかけて開いて、そのアフリカから閣僚が来ようとするとビザを出さない。
やっぱりあの国際会議は夢だったのか。
〜〜〜
これまでもときどき思い出したように、アフリカなどの世界の貧困についての本を読んでいるから、(自ら言うのは何だが)自分は、この分野について多少は興味があるのだろう。しかし、正直にいえば、世界の貧困の問題は、自分にとっての優先度は非常に低い。
これが海外の「貧困」の現実だ。
日本に「格差」などあるといえるのか。
これが、曽野綾子の新刊『貧困の僻地』の惹き文句だが、自分は素直に受け入れられない。海外に悲惨な状況があるからといって、目の前の蝿を追わなくて良いわけではない。もし努力してもそこから這いあがれない場合は「格差」と言いたくもなるだろうし、アフリカの状況を知れば達観できるわけではない。ましてや、自分のことはさておき、アフリカの貧困問題解決に向けてアクションを起こそう等とは考えられない。日常生活だけでも課題山積であるし、今後向き合わざるを得ない医療・介護・年金の問題まで考えれば、世界の貧困について積極的に考える時間は一年間で数時間程度取れるかどうかという気がする。
だから、こういった問題には「関心がない」というのが、常識的なスタンスであるように思う。
それでは自分は何なんだろうか。
「関心があるふり」をしているのかもしれない。
国際政治に目を向けてかっこつけたいのかもしれない。
世界の貧困問題に興味がある自分が大好きなナルシストなのかもしれない。
何だか、この問題について本を読むときは、そっちの方に関心が行ってしまうのだ。
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