• 20日地震後、いや今月に入って初めて都心に出てきました。腰が重いことです。節電ということで照明が暗かったりエレベーターが止まっていたりしましたが(あと募金の呼びかけがあちこちに)、ざっと眺めた限りだと東京は平常運転に見えます。さて今後どうなるか、復興需要と行けばいいけれどこういう予測もあるようで、なんとも憂鬱になることです。漫画描く人が暗い顔になっちゃいかんので、のほほんとする予定ですが。
  • 来年の夏まで計画停電の可能性ですと……ムウウ。マクロレベルの経済は僕にはどうしようもないのでさて置くとして、夏場は冷房がないと仕事ができません。汗かきなので、紙が汗で大変なことになるのですよね。寒いのには比較的強いのですけども。ある程度までは扇風機でしのぐとしても、経験上盛夏になるとエアコン必須です。後ろめたい気分で冷房つけるのもなんだし、暑いうちは京都の実家に戻ろうかなぁ。資料やPC環境をまるごと持っていかないといけないのがどうにも億劫なのですが。ちょっと楽しげな構想としては、ふた月ほど札幌にウィークリーマンションでも借りるという手もありますね、前から住みたい街ですし。ちょっと検索してみたらワクワクしてきたぞ! とはいえ面倒臭がりの僕なので、結局東京でぶつぶつ言っている可能性が一番高そうではありますが、頭の片隅には置いておくことにします。コミケはどうなるのかしらん。
  • さておき、近所に福島の野菜を使っているお店があるので通い詰めようと思います。

『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』(ジュノ・ディアス)

『アレクサンドリア』

 末期ローマ帝国アレクサンドリアが舞台の史劇です。原題は『AGORA』。地動説や天動説を研究する実在の女性哲学者・天文学者ヒュパティアを主人公に、熱血漢のローマ貴族、キリスト教徒学生、奴隷たち、初期キリスト教会の司教たちが互いの思惑を秘めつつ、どうにもならないものがどうにもならなく転がっていきます。貧民にパンを分け与えつつも、非寛容と熱狂と憎悪を操る反知性主義者としてふるまうアレクサンドリアキリスト教会は、かなり激越な役どころですね(ハレルヤを連呼しつつ襲ってくる修道戦士たちがかっこ良くてですね。会いたくないけど)。市街のセットは大がかりだしエキストラも多いし、そのうえスペクタクルでもない大作史劇でこの内容は……と思ったらスペイン映画なのか。『アラトリステ』といい、最近はスペインの史劇が元気なのかしら。面白かったです。『背教者ユリアヌス』に萌えたりする末期ローマ好きは是非どうぞどうぞ。あと次は『英国王のスピーチ』に行って、今週末からは『イリュージョニスト』だ!
 予告編についているコメントを見てちょっと補足。この映画はキリスト教批判映画ではないでしょう。もっと普遍的な、留まることができない非寛容への警告ではないかと。

オスカー・ワオの短く凄まじい人生 (新潮クレスト・ブックス)

オスカー・ワオの短く凄まじい人生 (新潮クレスト・ブックス)

「モーニング・ツー」44号

 地震に負けそうになりましたが、がんばって「大砲とスタンプ」第三話が載っております。もっとがんばって頂いたのは編集・印刷・流通の皆様方ですね。本当にありがとうございます。それに応えたわけではないですが、今回も面白いと自信を持ってお勧めしますぞ。前号を買えなかった方にはまたウェブで無料公開されてますんで、こちらで観てくださいね。書類やファイルが山積みになっている絵がよく出てくるこの漫画、余震が続くさなかに描いていて「なんでこれは床に散らばってないんだろう」と思う程度には頭がおかしくなっていて、今振り返るとちょっと愉快。さて三話まで来ましたが、次回はいったんお休みをいただきます。5月発売の号でまたお会いしましょう! 買ってね読んでねアンケートもよろしくね!