ブラック企業の「ブラック」は、絵の具の黒か、宇宙の黒か

「ブラック企業」は、人種差別用語である | リーダーシップ・教養・資格・スキル | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
こんな記事が話題になっていた。
これについては、アメリカで白人が「black」を否定的に使うのと、日本で日本人が「ブラック」を否定的に使うのとでは話が違うだろう、という見解なのだけれど。
有色人種を蔑む白人の思考は興味深い。「ワン・ドロップ・ルール」とかいうのがあった所を見ると、彼らは純粋性を重視しているんだろう。有色→濁ってる→ダメ、白い→清い→良い、という。
しかし、何もない宇宙空間は黒いわけで、黒こそが純粋であるという見方もできる。もっとも、黒人の黒は濁ってる方の黒だと思う。いや、蔑んでるんじゃなくて、黒人音楽は濁っててカッコイイと思う。
ブラック企業の「ブラック」はどっちの黒なんだろう。濁りの黒なのか、闇の黒なのか。語源はブラックリストらしいけど…どちらとも言えるような気がする。
左派が「ブラック企業」という語を用いるなら、「資本主義社会は基本的に闇の世界であり、労働者の助けとなるものは光であり、ブラック企業とは光の届かない場所である」というイメージで「ブラック」と呼ぶのがいいんじゃないかと思う。
逆に、保守派が「ブラック企業」という語を用いるなら、「ブラック企業とは不良であり、社会秩序を乱す異分子であり、清く正しく生きる者の敵である」というイメージで「ブラック」と呼ぶのがいいんじゃないかと思う。