の「ヒヤっとする映画」…『クリフハンガー』


夏にヒヤっと・・・といえば、学生時代、山岳部のカレと観に行った『クリフハンガー』シルベスター・スタローンが自慢の腕力を生かしてロッキー山脈で大活躍!確か悪党が山脈に不時着して云々、というストーリーがあったんだが、そんなことはもうどうでもいい!今ほどCG慣れしてなかったアップリケは、いつ死んでもおかしくない山岳地帯で繰り広げられる死闘にヒヤヒヤしまくり!そして薄着すぎるスタローンも寒そうでこれまたヒヤヒヤ。まさに「クリフハンガー」な状態を楽しめちゃった。そして、立山で凍傷になりかけた経験を持つ山岳部のカレは、リアリティがない!などとイチャモンをつけるかと思いきや「めっちゃオモロイ!」と大喜び。ウンチクや専門知識が聞けるわけでもなく、ただのデートと相成りましたとさ。どうしてるかなー・・・あのカレ。

の「ヒヤっとする映画」…『ホームドラマ』


本当にゾッとする瞬間は“日常”に潜んでいる気が。身近なあの人のシャレにならない本性を見ちゃった、見られたくない自分の心の恥部を見られちゃった…そんな時ほどゾッとするものはないと思うんだけど。派手さはないけど、静かに深くヒンヤリくる。これからも日常は続いていくことを考えると、ホント寒いし。で、今回紹介するコレは、その辺をすごいうまくすくいとってんの。描かれるのは、とあるプチブルジョア一家。一見、穏やかで幸せにみえるけれど、家族各々が性にまつわるすんごい秘密をもってて。例えば近親相姦、同性愛etc.。それがある1匹のネズミが家に来たのをきっかけに、どんどんバレていく。そしてミンナおかしくなって、一家は崩壊…。ま、設定だけでもエグイけど、一番エグイのは、この様をコメディとして描いているところ。しかも、「こんな状況、笑い飛ばしちゃえ!」ってな前向きな笑いじゃなくて、「ね、こいつらアレでしょ?クスッ」ってな嘲笑まじりな笑いなの。あ、でもね。不思議と観た後の気分は悪くない。だけどやっぱりゾッと感は続く。その相反したものを両立させているところが、本作監督、フランソワ・オゾンのセンスと才能なんだと思うなー。

の「ヒヤっとする映画」…『暴走機関車』


いやぁ、関東甲信越もついに梅雨明けしていい感じだね。でも、代わりに暑さがハンパない。虚弱体質のオイラにはキツ過ぎるよ。こんなときは、冷たいシャワーを浴びてエアコンを寒いほど強くする。その後、唐辛子が鬼のように入ったラーメンを食って滝のように汗をかき、もう一回シャワーを浴びる。するとさっぱりリフレッシュって感じ。あ、でもこれって地球に優しくないね。だったら、この作品を観れば、寒さとアツさ両方味わえていいかも。見どころはなんといっても、ジョン・ボイト扮する脱獄囚・マニーと、狂気の刑務所所長の因縁。それと、異界の乗り物かのような雰囲気を持った真っ黒な機関車。雪に覆われた美しくも恐ろしい世界で、脱獄囚と刑務所所長が立場を超えて、激情マル出しでぶつかる。その舞台となる機関車は、観てると怖いくらい冷徹に、ひたすら鋼鉄の塊として突っ走る。そして迎えるラストは物悲しさを漂わせた感じでいいんだよね。部屋を暗くして観るべし!

の「ヒヤっとする映画」…『黒い家』


最近、暑いわ〜♪でもこの暑さが好き!夏生まれのビキニは夏大好きっ娘♪でもこの暑さにやられてる人きっと多いよね。そんなあなたにオススメなのが『黒い家』。原作は貴志祐介『ISOLA 多重人格少女』とか『青の炎』とか映画化されている作品が多い作家さんだからきっとみんな知ってるよね。原作はもう読んでる最中に背後が気になってしょうがないぐらいの怖さ。で映画の方はというと原作に比べると怖さとか人物描写が弱いんだけど、大竹しのぶがすごいイイ味をだしているの。「心のない人間」っていうのを見事、演じていると思うんだよね。ってか素じゃないよね?(笑)日本映画独特の雰囲気ってあるじゃない?なんか淡々としている感じというか。それがこのストーリーにすごくあっているのよね。で、それが怖さを増幅させている気がするの。
夏の暑い昼下がり、電気を消して一人でみると怖さ倍増!ぜひ、やってみてね♪