2010年新設大学、校名変更大学まとめ


不許可になった新設大学は、2校
戸板女子短大→戸板女子大学 http://www.mt.toita.ac.jp/information/index_05.html
大阪物療専門学校→大阪物療大学http://www.butsuryo.ac.jp/04_school/bu_torisage.html

傾向として、医療・看護、食物・栄養、保育・教育関係の学部・学科の新設が多く、特に医療・看護系の学部・学科を新設する大学は16校にもおよんでいる。不況に伴い大学生の就職事情が悪化し資格志向が強まっていることに加え、慢性的な看護師不足、大都市圏における教員不足、食への関心の高まりといった追い風もあり、資格取得が可能な上記3分野の人気が高まっているらしい。

一方で、少子化の波に抗しきれず、廃校に追い込まれる大学もある。2010年度から学生募集停止を決定したのは、愛知新城大谷大学三重中京大学神戸ファッション造形大学聖トマス大学LEC東京リーガルマインド大学の5大学。

加速する志願者減少や大学乱立で、特に地方の小規模私立大の多くは学生不足に悩まされており、今回、募集停止を決定した5大学のうち三重中京大学以外の4大学においては、定員充足率が50%にも満たないきわめて危機的な状況だった。

皮肉なのは、愛知新城大谷大の社会福祉学部以外の4大学の学部が、いずれも全国唯一の学部名称であった点。三重中京大は現代法経学部、神戸ファッション大はファッション造形学部、聖トマス大は人間文化共生学部、LEC東京リーガルマインド大は総合キャリア学部。時代のニーズに合わせてユニークな学部を設置しても、学生獲得には至らなかったということか。まさに「大学冬の時代」、きびしい現状を痛感させられずにはいられない。