思考の遊戯(雑読雑感の裏側)

2017年09月25日(月)

『腸内細菌と共に生きる』

☆☆☆☆★

共生、つまり寄生虫や腸内細菌重要性についてよく分かる。

いわゆる善玉菌だけでなく、腸内の共生関係上、悪玉菌すら増やす必要があり、どちらとも言えない日和見菌(土壌菌つまり納豆菌など)も必要

ただ、どうやって腸内細菌を増やすのかについての、食生活の具体的な食べ物のとりかたについてはそれほど具体的に書かれているいないのが残念。糖質制限と、人工でない発酵食品をとることくらい。

寄生虫アレルギーを抑えるのと同じことを腸内細菌がやっている(略)つまり腸内細菌が多くなるほどアレルギーにはかかりにくくなり、免疫が正常に機能しやすくなるのです。」

「心が病んでいる100人近くにサナダムシを飲んでもらった経験引用者注実験意味か)があります。その結果、飲んでもらっ4人は全員自殺を思いとどまりました。サナダムシを飲んでから、自殺衝動が強くなったという例は一つもなかったのです。

私自信、サナダムシお腹の中に入れていると、何となく幸せな感じが続きました。」

本当?という気もする臨床実験だが、科学的に百パーセントという数字無視できない。

これは

「腸内細菌は、白血球のような免疫細胞協働して(略)腸内で体全体の免疫の70%くらいを作っています。」

とか

「体内で作られるセロトニンの90%は腸にあって、脳はたった2%です。(略)また脳(引用者注前後関係から「腸」誤植)でセロトニンやドーバミンの前駆体が作られ、それが脳に送られていることもわかっています。(略)これらの神経伝達物質は合成する時にビタミン必要になりますが、それは腸内細菌しか作れないビタミンです。」

という事実もを基に裏付けられている。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/reguls/20170925

2017年09月24日(日)

プロメテウス

いわゆるファーストコンタクトもの。冒頭の宇宙人自殺(後から分かることでネタバレすれば、人類のタネつくり)から、宇宙人壁画発見宇宙探査、到着と、展開がスピーディーなのが良い。

SF、なかんずく『エイリアン2』を擁するシリーズとしては、デザイン的な出来も注目だが、その意味では傑作とまでは行かないにせよ、充分及第点宇宙船地球人も異星人もイマイチだが…。

全体のトーンはSFサスペンス。中盤の自分で手術シーンは、『ダーウィン』を彷彿させる痛さ(@_@)

主人公ボーイフレンド病気になった理由が分からなかったのだが、再度見れば伏線が分かるのかな?

以下ネタバレ

最後には『エイリアン』が生まれるのだが、見慣れた形態とは少し違う。中盤に出てくる、ヒトデみたいなのはフェイクなのか、一世代ごとに形態が異なる生物なのか…。続編でそのへんの設定が明かされるのかな?SF的に面白いものなら良いのだが…。

エイリアン』ならお約束お腹から出てくる描写であったことがラストまで見れば分かるようになっている。あとはアンドロイドが無残に壊されるとことか。

とりあえず主人公アンドロイド以外は死ぬところは良い。ホラーとして見れば当然の展開ではあるが…。

異星人が地球人より一回り大きいところがホーガン巨人シリーズ彷彿させるのもニヤリとさせられるところ。


プロメテウス

☆☆☆☆

例の仕掛けは、中盤に出てくる円形ステージで明瞭だが、エンドクレジット前のシーンでも、登場するものの微妙な違いが、逆に曖昧に感じるかも。

プロメテウス [Blu-ray]プロメテウス [Blu-ray]

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 2013-07-03

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/reguls/20170924

2017年09月21日(木)

エクスペンダブルズ3』

☆☆☆

人数が増えすぎて、俳優の素性を知らないと、ただの八十年代アクション映画にしか見えない。今回から出た若手枠のほうは全然知らないし…。

ウェズリースナイプスも、サングラスかけてないと全然気がつかなかった。

今回はさらに大規模な軍隊と戦う。ヘリに戦車ゾロゾロだが、そうなると余計にエクスペンダブルズチームが誰も傷つかないのが御都合主義にしか見えない。そう考えると『2』はいろいろよく出来てたよなぁ…。

ラストアクションは盛り沢山というより、メチャクチャ、という感じ。ラスボスメル・ギブソンは『2』のヴァンダムと違って端から素手で殴りあって、割とあっさり殺されてしまう。バカ丸出しだ。

カット割も『1』寄りの短い(見にくい)ほうに。

唯一良くなったのは、時々入る凝ったカメラワークくらいか。


賭ケグルイ(8)』

☆☆☆☆☆

さらに絵のグレードが上がってしまった。恐ろしい…(@_@)

顔芸は絶好調だが、アニメ的なポーズ、イラスト/デザイン的な構図取りなどが加わり、もう至高のレベル。

まあ、欠点らしきことは主人公エロゲー同然の薄っぺらさなことくらいか。だが、それでもこの巻ではプレイヤーとしてダウンした夢子の代わりに頑張ることになる。とはいえやっぱり、ゲームの主役はピンチヒッターに入った早乙女だけど(^_^;)

今回は、ゲーム必勝法を見つけるという、『カイジ』や『ライアーゲーム』同様のギャンブルマンガ王道に則って展開するところも文句ないところ。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/reguls/20170921

2017年09月20日(水)

モデルグラフィックス 2005年12月号』

☆☆☆☆

トムキャット特集ハセガワのヨンパチにヨンパチ先生ことちっく斉藤が徹底解析でコツを伝授。失敗まで含めた試行錯誤を載せてくれているので、非常にためになる。

飛行機モデル専門誌の同特集よりも、実機情報も、製作のコツも詳しいってどういうことよ(T_T)

いや実は戦車にしても、本誌の特集のほうが深いことが多いのだけれど。『アーマーモデリング』誌は広く浅くなのだ

プロレジンパーツ攻略法など、実にためになる(キットより高いレジン部品なんて買わんけどね、ヴァタシは)。

戦車コーナーでは、田宮ヨンパチ四号戦車の速攻レビューレジェンドメルカバコンバージョンキットで、どちらも満腹。

ガンプラでは、ズゴックのマーブリング塗装という、空前絶後の作例が素晴らしい。MGアッガイのページは単行本収録なのに、こちらは貴重な技法なのに、見送られている。(美術系の人には基礎知識技法だけど)

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/reguls/20170920

2017年09月19日(火)

萌えよ!戦車学校 戦後編(1)米ソ戦車

☆☆☆★

アメリカはなんとなく分かるのだが、戦後ソ連戦車は何回読んでもよく分からない。その勉強のため、というのが最も強い動機

ソ連戦車数字の順番に強いわけではないのだ。2つの兵器開発局があるというので納得。『Z』でいうとニューギニアオーガスタ、『ファースト』ではジオニックとツィマッドみたいなものか。

アメリカは、エイブラムス(本書中ではエイブラムズ表記)までは、パットンの改良型が続いていた。ジムジェガンみたいなもの?(なんでもガンダムに例えるとわかりやすい。まあ、逆だろうけど)

アルマータのコックピットの場所の図解とかも初めて見た。

今回から、各部の装甲厚が全て図解されるようになったのは『ガルパン効果

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/reguls/20170919

2017年09月16日(土)

アイアムアヒーロー

☆☆☆☆

面白い。PG15ということにして、日本映画としては異例の頑張り。

ゾンビものとしても、ゴア描写日本マイナーではない作品としては類を見ない踏み込んだもの。

前者は、特殊メイクCGで、不自然さのないレベル。後者は、ゾンビ相手という口実で、やりたい放題。頭にナイフや矢やショットガンをぶち込む、内臓ははみ出る、腕はもげる、トラックにひかれる(踏まれる)など、真正面から描いていて素晴らしい。ゾンビの造型のどことなく虚無的なところは『ガンツ』とよく似ている。

職場を出て、通りに誰もいない状態から、順を追ってスケールアップする状況はうまい。ただし、それまでが基本的に人通りが少な過ぎて、とても東京には見えないのは問題かと。

ショッピングモールに行ってからは映画オリジナルになったように感じて、映画オリジナルの結末ものならではの失敗作の徹をふまないかと危惧したが、なんとか持ち直した。

ビジュアル的には、ほぼ満点。ストーリー的には冴えない男なのに、主人公恋人がいる。冴えない点を強調するなら、森三中とかにすべきで、片瀬那奈では「デビューこそできてないが、充分リア充やん?(`ε´)」と思ってしまう。

それのゾンビ化主人公最初に遭遇するというのはショッキングで、なおかつそれを殺すのはまあいい。しかし、その後に女子高生と仲良くなるのは、順序が逆では?よく知った人がゾンビになるショックの対象恋人から初めて会った女の子では、スケールダウンだ。

逃避行を共にする女子高生ゾンビ化するのは意外で良い。それが半ゾンビで、かなり強い。要するにデビルマンちょっと無敵すぎるせいか、ナルコレプシーということにして、一応守るべき存在にしている。でも、これじゃあ主人公必死に守るのだが、最後には覚醒して無双・逆転するんでしょ?とイマイチ応援する気にならない。まあ、結局そうならないのが逆に本作のひねくれた(面白いと言っていいのか?)ところなのだが…。

また、本作の設定ではゾンビをゾキュン「ZQN」と呼称するのだが、誰ひとりゾンビと言わないのは不自然平成ガメラみたいに、本作にはゾンビ映画存在しなかったパラレルワールドなのか(´Д`)

本作のゾンビ富士山頂では死ぬ?という噂があったので、主人公はそこへ向かう途中だったので、ショッピングモール屋上レベルの高低差でもゾンビ死ぬ設定なんだと思ったのに、特にバリケード以上の意味がなかったとは…。

とは言え、ビジュアルだけで満腹のゾンビ映画の秀作。

劇伴はイマイチ。『GANTZ』よりも、こちらこそ、川井さんに頼むべきだったのでは?

アイ アム ア ヒーロー [レンタル落ち]アイ アム ア ヒーロー [レンタル落ち]/td>
ソフト化されていない? PG15だから?

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/reguls/20170916

2017年09月15日(金)

『神は細部に宿るのよ(4)』

☆☆☆☆

アンチファッションマンガと言うべき本作が雑誌kiss』というバリバリ女性誌に連載されているというのも凄い。流行についていけない作者が主人公なので、いわゆるオシャレ川下男子にも楽しめる。

神は細部に宿るのよ(4) (ワイドKC Kiss)神は細部に宿るのよ(4) (ワイドKC Kiss)
久世 番子

講談社 2015-03-13


『オッド・ジョン』

☆☆☆☆

超人類もので、『シリウス』の人間版という感じだが、『岬一郎の抵抗』のワールドワイド版、というのが一番近い印象。もちろん、本作は大戦間の作品なので、時系列関係は反対なのだが…。

テープルドンスタイルと、矢野徹氏の訳文が相まって、SFというより、純文学を読んでいるかのような風格がある。

突然変異的に現れた超人なのだが、自らの意志で肉体を制御したり、他の人間との関わり方を学ぶところは、異星人もののような雰囲気がある。

その設定を真面目に追及すれば、『幼年期の終わり』のラストのようになるのだが、そうではないと作品の冒頭に書かれている(ジャーナリストの回顧録の形式)ことから、『岬一郎の抵抗』を連続してしまうのかもしれない。

ちなみに、オッドとはファーストネームではなく、「半端な」(人類からはみ出した存在)的な意味か?

現在なら、少なくとも日本SFなら、発達障害的な超人類たちは、美少女とか美少年にされると思うのだが、本作ではいびつな、奇形的な姿で描かれるのが「わかっている」。『AKIRA』でさえ、老人みたいな子供、というレベルの違和感表現だったのに。

オッド・ジョン (1977年) (ハヤカワ文庫―SF)オッド・ジョン (1977年) (ハヤカワ文庫―SF)
オラフ・ステープルドン 矢野

早川書房 1977


アーマーモデリング 2010年 03月号』

☆☆☆☆

簡単リアルな仕上げ特集。てっきりローガン梅本監修かと思ったら、影も形もなかった。低級シリーズはこの特集反響を受けて始まったのかもしれない。低級シリーズとはまた違ったアプローチで、実はこの特集のほうが王道の肩の凝らないモデリングかもしれない。

フィルタリングやチッピングより、ウォッシングとドライブラシ、という主張が素晴らしい。

Armour Modelling ( アーマーモデリング ) 2010年 03月号 [雑誌]Armour Modelling ( アーマーモデリング ) 2010年 03月号 [雑誌]

大日本絵画 2010-02-13

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/reguls/20170915

2017年09月12日(火)

『エクスペンダブルズ2』

☆☆☆☆

スケールアップ系の2。アクションシーンじたいはそれほどでもないが、メンバー、見せ方はアップしている。

ヴァンダムの参戦、ブルース・ウィリスシュワルツェネッガーの実戦参戦など。アクションシーンでは、監督スタローンじゃなくなったので、カメラがフィックスで動きが見やすくなったのが◎。

個々人の見せ場もちゃんとあり、序盤で退場してしまうジェット・リーもしっかりカンフーを見せてくれる。このアヴァンタイトルだけでも『2』の役目は果たしたと言える。

ヒロイン役は中国系で、アクションもできる人。ルックスも『チャーリーエンジェル』みたいな吊り目ではなく、ジャッキー映画的な感じで悪くはないが、本シリーズ文脈からは外れているのが残念。どうせなら、ブリジットリンとかを出して欲しかったなぁ…。

悪役のヴァンダムもかなりの極悪っぷりで、それを追い詰める空港の血しぶきも(ストーリー的には)痛快。

スタローンヴァンダム一騎打ちは、弾切れのヴァンダムに合わせて肉弾戦に移るのが意味分からなかった。結局最後にはぶっ殺すわけなので、即射殺すべきだったのに…。

とにかく、メタ的というか、肉体派アクション映画歴史を知らないと楽しめない要素が満載なので、本作だけではなんとも言えないシリーズなのだが…。

エクスペンダブルズ2 [DVD]エクスペンダブルズ2 [DVD]

ポニーキャニオン 2016-08-17

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/reguls/20170912

2017年09月09日(土)

13階段

☆☆☆☆

乱歩賞には、サスペンスなど、本格とは言えないミステリーが多いので、本作も舐めていたのだが、意外や意外にも秀作。

死刑制度を前面に扱い、今まで聞いたこともなかった日本死刑制度法律的、実際の執行の手順などが克明に描かれている。まさに中嶋博行司法三部作匹敵する法曹ミステリとも言える。

また、本格ミステリとしても、複雑なトリックがあるわけではないが、高木彬光的な正統派ミステリ主人公を含め、誰もが信用できない(犯人可能性がある)という設定と、意外と複雑な真相など、徹底的に凝ったもの。しかも、それが最初から謎ばかりで訳がわからないのではなく、後半に徐々に浮かび上がってくるという、配分もうまい

13階段 (講談社文庫)13階段 (講談社文庫)
高野 和明

講談社 2004-08-10



野火

☆☆☆★

手が込んでいる映画と、そうでない映画の違いは撮影・照明に(も)ある。

本作は低予算ゆえか、画面的にはもろにビデオ撮影で、市川崑版に比べると、いかにも安っぽい。

優っている点は、カラーのせいもあるが、蘭印っぽさがしかり出ていること、泥だらけでリアリティがあること。

リアリティという意味では、戦場リアリティが本作の最大の特徴。機関銃で撃たれれば頭が破裂し、手足がもげ、内臓が飛び出る。

当然戦死者の回収なんてできないので、そのままの状態で屍体は転がっている。

だからこそPG12なのだが、その戦場リアリティ垣間見ることでできるだけでも、本作を観る価値はある。

ストーリー的には、いわゆる「人肉を食ってでも生き延びるしかなかった極限の南方戦線」というそれ以上でもそれ以下でもないのだが。

野火 [DVD]野火 [DVD]

松竹 2016-05-12


ホビット 決戦のゆくえ』

☆☆☆

原作的には『失われた竜の王国』で9割がた終わっているのに、どうやって水増しするんだ?と危惧していたのだが、戦争を丸々1つ付け足す、という荒技を使っている。

1つには『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』と対照させるのが大きな意図戦争では、ドワーフ援軍とオーク軍が、共に灰色フルアーマーで、遠目には見分けがつかないのが問題かな…。

ビジュアル的には、色彩をいじりすぎて、逆にCGっぽくなってしまっており、至高のファンタジー世界を作り上げていた『ロード・オブ・ザ・リング』から凡百のファンタジー映画に近いものに見える。

エルフ軍では、タウリエルが最悪で、それをかばうというか、共感するレゴラスも同様。エルフドワーフに恋をするなんて、原作ファンからすれば絶対に許容できない改悪だろう。『ロード・オブ・ザ・リング』のアルウェンもひどかったが、それに輪をかけて。これに代表されるように、本作では原作から水増しされた要素が、ことごとく原作ありの映画化作品ハリウッドでもそうだが、特に日本映画で多い)ではありがちな恋愛アクションの見せ場の追加など、改悪が目につく。世間的には評価されているかもしれないが、私的には『ホビット』3部作は失敗作だな…。

ただし、原作クライマックスを素直に映像化したスマウグとの戦い(というかスマウグの襲撃シーン)は史上最高のドラゴン活躍が見られる、一見価値あるもの。ここまでリアルなのに、ファンタジー的な唇が動いたりするのが逆に違和感があるくらい。

ホビット 決戦のゆくえ [Blu-ray]ホビット 決戦のゆくえ [Blu-ray]

ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント 2015-12-02

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/reguls/20170909

2017年09月06日(水)

ガンダムアーカイヴプラス アムロ編』

☆☆☆☆

新作も数点あるほか、「モデルグラフィックス掲載時の写真レイアウト変更などが施されている。

中でもRX78-2全プラモレビューは満腹必至。「-2」と書いたのは伊達ではなく、プロトタイプとかG3は未収録。特に頭部は、見事なくらい全てが異なり、単純な拡大・縮小はひとつもないことに驚かされる。

各々の作例の完成度に関しては言うまでもないが、NAOKIカバーモデルに関しては、工作・基本塗装は凄いのに、例に寄ってウェザリングが黒くて汚いのはなんとかしてほしい。あさのまさひこ編集だったら絶対基本塗装までで納品させる/ウェザリングさせないと思うぞ(´Д`)


侵入者

☆☆☆

改題の常習犯である作者だから、絶対にそうだと思ったが、14年に書き下ろしとのこと。感想書き忘れたか?と思わせる既視感

公園の隅にある家で起きた未解決である一家惨殺事件捜査を遺族から依頼された作家志望の主人公の話。

最後に、遺族が事件当時の状況を演劇的に再現するなんて、あまりにもリアリティに欠ける。


『予告探偵 木塚家の謎』

☆☆☆★

到底続編はできないと思われた作品短編形式だと、探偵役の魔神尊が「解くべき謎が発生することを予知する」とこの不自然さが際立つと思うのだが…。

ところが作者はそんなことは百も象徴。目次からして、各短編舞台には百年ものひらきが設定されている。登場するのはどれも魔神木塚。これは一ひねりもふたひねりもあることが予想できる。(全ての謎解きであるエピローグ的な最後短編を除けば)最後短編22世紀の月面都市舞台にしたミステリSFなのだ

以下ネタバレ

本作はあくまでもエピローグありきの連作短編として、一冊まとめて評価すべきものだ。

それぞれはライトミステリージュブナイル的な、それでも本格としての結構ギリギリ有しているレベル。

魔神の設定は、表層的な説明に止まっていて、個人的にはまったく腑に落ちないが、連作短編オチとしては最低限度のもの。別の見方では、ミステリーとしてはアリだが、SFとしては説明になっていないと言える。

「往々にして君が恋慕する相手は僕の謎解きの対象、つまり犯人となる傾向が強い」

探偵ワトソン役に言うところは、メタ的で面白かったが。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/reguls/20170906