思考の遊戯(雑読雑感の裏側)

2018年05月20日(日)

エクソシスト

☆☆☆☆

ケーブルで見たけど、あの超有名なブリッジ階段降りのシーンがなかったなあ(@_@) ケーブルテレビで見たので、カットされてたのか、ディレクターズカット版のみなのかもしれないけど。

とにかく少女悪魔に憑かれた後のメイクがメチャ怖い(^_^;)宇多丸師匠の『アイアムアヒーロー』評で、「ゾンビの造型だけで怖い」とあったが、本作もまさに同じ。

撮影とか編集もどこかどうと言えないがうまくて、「悪魔」が出てくるまでの、各登場人物の(崩壊前の)日常を描いたシーンでも、早送りせずに見させてしまう力がある。

序盤から出てくるカラス神父が、母親介護問題とかまで描かれるので、ヒーローとして悪魔に打ち勝つ役なのかと思いきや、「手に負えないから別の人を読んで来る」って!?(^_^;) いや、実は冒頭に出てきた人とは別人らしい、ってのもそこで気がついたくらいなんですが。

しかしさすがによくできた映画で、カラス神父には別に役割があるのだった。最後悪魔自分に憑依させた上で自殺する(道連れにする)という役割が。

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ワーナー・ホーム・ビデオ 2010-11-03

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN V 激突ルウム会戦 初回限定版』

☆☆☆☆★

カトキファン必見の1枚。カトキ演出はCパートだけだが、それだけのためにも買って見る価値がある。

序盤の総集編は、本シリーズが当初4話で終わる予定だってので、再起動意味がある、と分かって見ないと、「何故、こんなアヴァンが長いんだ?」という誤解を生むだろうなぁ…。

安彦演出は、冗長かつ古臭いのだが、メカ関連のシーンは格好良いので、2度目以降はそこだけみれば良し。

Cパートは、1カットごとの情報量が『UC』の倍はあるので、ミリタリーファンは見逃せないし、何度見ても発見がある。どうもそのほとんどの設定をカトキ氏がデザイン、または監修しているっぽいし(^_^;)

カトキファンのために1つ挙げるなら、戦艦挙動。『ヤマト』にしてもそうだが、ガンダムでも『イグルー』以来、CG艦船は、挙動が軽い、要するに動きが早すぎるのが欠点・失敗(課題問題ではなく)だったが、ようやく重厚演出がなされている。これはこの『オリジン』の1話ですら改善されていなかったこなのだ

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バンダイビジュアル

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2018年05月18日(金)

『50の名器とアイテムで知る 図説 楽器歴史

フィリップウィルキンソン著/大江聡子訳

☆☆☆★

原書房

オーケストラに組み込まれた楽器を中心に、発明順に解説したもの。

図説とあるが、内部構造概念図や細部写真などは少ない。良くも悪くも、百科事典楽器に関するページをまとめたようだ。

その音色想像できないものや、正式名称はそんな名前だったの?というものはまだしも、見たことも聞いたこともないものもいくつもあったのが恥ずかしい限り。

本の体裁として気になったのは、英語または発明された国の綴りが記されていないこと。本文中に出てくる参考的なバリエーション楽器には綴りが書かれているのに、肝腎のメイン楽器にそれが抜けているのは片手落ちというより本末転倒である。

以下は、YouTube演奏音色確認する必要のあるものの備忘録(要するに私の無知証拠)。

ハイドン交響曲にはコントラバスの(略)印象的なパッセージがある」

交響曲第6・7・8番(「朝」「昼」「夜」)」

チェロ作品の至宝といえば、J・S・バッハによる「6つの無伴奏チェロ組曲」」

以下は楽器音色じたいが想像できないもの

「グラスハーモニカ

チェレスタ

<追記>

最後の2つは、ネットで調べたら、音色自体は聴いたことありました。後、バッハの曲も。

50の名器とアイテムで知る図説楽器の歴史50の名器とアイテムで知る図説楽器の歴史
フィリップ ウィルキンソン Philip Wilkinson

原書房 2015-02-05

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2018年05月16日(水)

島悟・佐藤恵美職場ストレスでヘコまない実践テクニック ストレスマネージメントぷち入門』を読む

印象に残ったところ

自分のもっている「認知のくせ」に気づき、それを修正したり、それに飲み込まれないようにすることで、感情をコントロールすることができ、ストレス負担の軽減につながると考えられています。(略)順当だと思える考えであっても、あえて自分の考えを別のものに置き換えてみることで、感情をコントロールすることが可能になるのです。(略)別の考えが浮かばないときは(略)ちょっとその考えを棚上げしておこう」と考えればよいのです」

アサーションは、自分相手も大切にしながら上手に自分気持ち意見を伝える方法(略)まずは(略)状況の描写と(略)相手への理解、(略)提案ができるように心がけてみましょう」

「誰かが大きな声を上げたとき(略)その人は、そのとき直面したことだけに怒りを覚えたのではなく、それをきっかけに鬱積していた怒りのマグマが噴出したのかもしれないのです。(略)イライラや怒りは、一端押さえ込むことに成功すると、それを強く意識しなくなったり、怒りは感じているのに、何に対してなのかがわからなくなることもあります。“我慢”に慣れっこになるのは、とても負担が大きいことです。こういう状態が続くと、心身に負担をかけてしまいます。」

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2018年05月15日(火)

『不肖・秋山優花里の戦車映画講座』青井邦夫監修

☆☆☆☆

廣済堂

イカロス出版から映画の中の兵器を扱った本もあるが、本作は、まさしく私のような『ガルパンから戦車ファンになり、そして映画ファン初心者にはうってつけの一冊。

監修者を始め、複数執筆者が、戦車が少しでも登場する映画を紹介する。

本書最大の特徴は、その戦車が何かを解説しているだけではない。本書を通読すると嫌でも分かるが、戦車が登場する映画では特に、別の戦車が別の戦車のていで登場することが多々あるのだ。

それは、無改造で、マークだけつけたものから、上から被せたもの、映画のために作ったレプリカでも完成度は玉石混淆

全ての戦車の細部を見分けられるマニアでなければ、どこがどう違うか、という指摘は非常にありがたいのだ。また、メイキングを知らないと分からない、改造の元となった車輌(戦車から装甲車作業重機まで様々)を解説してくれているのも面白い

オールカラーだが、写真どころかイラストもないページもあり、構成的にはもったいないところも。

また、ここまでやっているのに、写真は宣材スチールだけで、登場戦車がまったく写っていないものも多数。どうせなら、出てくる戦車キャプチャー画像が欲しかったところだ。

ただし、今後見たい映画を探すガイドブックとしては必要十分。

ちなみに百作品以上掲載されているなかで、見たことがあるのは27作品戦前作品もいくつもあるので当然DVD化されていない作品や、ソフト化されていない作品も混じっているので、4分の1ならまずまずかな?

なお、巻頭と巻末には『ガルパン最終章のあらすじ、ガルパン仕様プラモの紹介もついている(別にいらなかったけど)。

不肖・秋山優花里の戦車映画講座 (廣済堂ベストムック)不肖・秋山優花里の戦車映画講座 (廣済堂ベストムック)
青井 邦夫、杉山 潔、石井 誠、岡島 正晃、大久保 義信、高橋 ターヤン山崎青井 邦夫

廣済堂出版 2017-11-20


アーマーモデリング

☆☆☆★

現用アメリカ陸軍特集

ほとんどが別冊『タクティカルモデリング』に収録されているものだった。ただし、謎なのが、表紙のいちばん後ろにいる黄色装甲車。本書のどこにも作例がないどころか、実車解説すらないのだ(たまに、こういう幽霊現象的表紙、あるよね)。

プロの現用戦車作例コーナーは、アオシマリモコン10式という珍しい企画なのに注目。

Armour Modelling (アーマーモデリング) 2012年 10月号 [雑誌]Armour Modelling (アーマーモデリング) 2012年 10月号 [雑誌]

大日本絵画 2012-09-13

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2018年05月14日(月)

リケジョ探偵の謎解きラボ

☆☆☆☆

タイトルから推測できる通りの内容。雰囲気は『恋と禁忌の……』に非常に近い。同作よりも、恋愛関係が少しずつ進展して行くところも、恋愛もの苦手な私でも微笑ましいくらい良い塩梅

ミステリとしては、まさしく「21世紀本格」のそれ。要するに、特殊知識がないと、真相推理できないタイプの作品

古典的なド本格ではアンフェアの烙印を捺されるタイプだが、タイトルからも、その種のミステリであることは提示されているので、不服は出ないだろう。要は、読者が「へぇ、そんな現象物質存在するのか」と納得できるジャンルの新しい知識提供できるかどうか、セレクトセンスが問われる。

本作は、先述の恋愛模様や、ホワイダニットを含め、小説としても良く書けているので、推理小説」として、特にラノベミステリー好きな人には絶対オススメできる。

リケジョ探偵の謎解きラボ (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)リケジョ探偵の謎解きラボ (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
喜多 喜久

宝島社 2017-05-09

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2018年05月13日(日)

円周率殺人事件

☆☆☆☆

赤川次郎吉村達也、そのほか新本格作家が書いていないのが不思議なくらい、ありそうでなかったテーマミステリー

円周率にまつわるあらゆるトリビアを突っ込んで、なおかつ推理合戦を全面に押し出した佳作。

ミステリとして興味深いのが、最大の容疑者が存命かつすぐ手の届くところにいるのにもかかわらず、事実上一言のセリフもないこと。

また、いわゆる名探偵の口調を、本人を目の前にして意識的に真似る刑事主人公)というのも、これまたメタミス的にありそうもなかった、ミステリマニア一読の展開と言える。

ラストにも一捻りあって、全体に初期の吉村達也を思わせるテイスト。

円周率殺人事件 (メディアワークス文庫 お 1-2)円周率殺人事件 (メディアワークス文庫 お 1-2)
大坂

アスキー・メディアワークス 2012-04-25

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2018年05月12日(土)

ファイナルガール惨劇シナリオ

☆☆☆☆

意外と面白かった。スラッシャー映画の中に入ってしまい、登場人物たちもそれを自覚している、という内容。

『最終絶叫計画』や『アキバレンジャー』みたいな感じ。

回想シーンになったり、白黒になったり、スローモーション自覚したり、字幕スーパーが立体だったり、楽しさ満載。

その中にも、亡くなった元女優母親が出ていた映画なので、主人公にとっては若い母親との再開でもある、という心情的な物語性もある。

唯一の欠点は、ラストに、何の取り柄もなさげだった主人公が、カンフー映画ばりのアクションを見せるところ。

ラストオチも良い。

掘り出し物。スラッシャー者はメタと相性がいいのかな。

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ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2016-05-25

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2018年05月11日(金)

『泳ぐひと』

☆★

あらかじめ、見る前の町山さんの解説(リード)で「セリフや仕草全てに意味がある」と聞かされていたから最後まで見たが、そうでなければ絶対20分以上見続けられなかっただろう。

海パンいっちょのおっさん避暑地の別荘のプール渡り歩くだけの話なのだ

セリフが気の効いたものでもなく、ギャグがあるわけでもない(´д`)

これがまだ若くて美人スタイルがいい、というならまだ目の保養になるのだが、それもない┐(´д`)┌

少なくともラストでは、謎が明かされるのかと思ったらそのまま(爆)

上映(放送)後の町山さんの解説で何を描いていたのかは分かった。アメリカ広告業界(広告マン)を寓話的に描いていたのだ。要するに、『チーズはどこへいった?』とか、古泉政権時代に出た『ライオンはなんとか』などと同じなのだ

ほとんど同じことの繰り返し(隣の家のプールで、住人と話した後、10メートルくらいのそれを泳ぐ)が何回も(10回弱?)あるのだ。上映時間は半分でいいんじゃないの?

このての喩え話で、最上のものは、喩え話じたいも面白く、その主張も納得、というもの。最悪なのはお話も退屈だし、言わんとすることもどうでもいい、というもの。本作は最悪の部類だな〜。ビジュアルはつまらないし、アメリカ広告マンの傲岸不遜っぷりなんてどうでもいいもの┐(´д`)┌

要するに、泳ぐイコール地に足がついていないってことなのかな?

どうでもいいけど……。

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ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2015-11-04

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2018年05月10日(木)

中尾ゆうすけ『ミス・ロスが激減する! 話し方・聞き方・伝え方』を読む

印象に残ったところ

「「報告」とは、部下が上司の指示命令に対する進捗や結果を伝えることです。上司マネジメントするうえで必要不可欠なため、部下の義務

「「連絡」とは、必要情報を(略)部下から上司だけでなく、上司から部下、部下同士、大勢に対し一斉に伝えるなど」

右から左情報を流しただけでは、仕事として何の価値も生みだささない(略)トラブルを生んでしまいます。(略)

情報発信する側が十分な理解をして要約するなどわかりやすくして共有する。何のための連絡か目的によって連絡手段や内容を考える。」

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2018年05月08日(火)

『閉じた本』ギルバート・アデア著/青木純子訳

☆☆☆★

きしかんがあったが、既読なのか、折原一あたりが盲人の聞き書きという、同じ設定を使った作品を書いていたのか、よく思い出せない。多分既読だったかなあ……。

信頼できない語り手の最たるものが、盲目主人公に、マンツーマンで、起きていることを語る相手だろう。

ラストでは、ひとひねりあるわけだが、本格ミステリとしてのどんでん返しというより、サスペンスを盛り上がるだけ盛り上げてからツイスト(多少の不整合は気にしない)が、本作の特色である。


『君の知らない方程式 ビブリオバトル部(4)』

☆☆☆★

空の恋愛三角関係の話。ラノベとしてはあって当然の展開だが、個人的には不要。おまけにオチは反則どころか、ふざけるな!何の解決にもなっていないものだ。

ブックガイドとしてはまあまあ楽しい。逆に、1巻のほうが左翼寄りの内容があったぶん、特殊だったのかも……。2巻以降は、世界的にはリベラルと言っていいレベル。

本書で、読みたいと思ったものは『まんが極道』。

本作は、作者から読者へ向けてのビブリオバトルと言うこともできる。ひとつでも、このように「読みたい」と思わせる本ができれば、作者の勝ちだろう。

根岸鴨根岸鴨 2018/05/09 22:15 こんばんは。折原一ではないはずです。折原作品は五つの棺以外は目を通していますが、確かなかったはず。

regulsreguls 2018/05/12 20:33 ありがとうございます。
確認したら、数年前に自分で読んでました(^_^;)

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