思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

もうボケが始まった晩年のサッチャー元首相が、その人生をフラッシュバックする。
もう死んでいる夫が話し相手として登場するが、それが幻覚なのかアルツハイマー描写の一貫なのか、曖昧にしているなど、基本的には伝記映画というより、エンターテイメント寄りの感じ。
そういう要素が入っている分、伝記映画としての史実の勉強としても不十分だし、「私はよく頑張ったわよ」的な回想録としても内面描写が弱い感じがした。

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Happinet(SB)(D) 2014-03-04

ジャケ書いというか、書店でタイトルを見てピピッときて買ったのが正解。
整体という視点から、風邪とは何か、どうすればこじらせないかを解説したもの。どうすれば「予防できる」「治せるか」ではないところがポイント。風邪とは、身体の調子が悪い部分を治そうというメカニズムである、というのだ。確かに前に読んだ西洋医学では風邪の原因は解明できなかったことを考えると、内部(個人の体調)に原因があるとすれば納得できる。
「だいたい風邪を引く前は皆、寝相が悪くなるものです。潜在してる偏り疲労が徐々に恢復しようとする動きを起こすので皆、寝相が悪くなる。(略)無理に寝相を良くしていたら風邪を引かないどころでない、もっと重い病気にかからなければ間に合わない体になってしまう。」
「体に疲労があったり、異常があったり、風邪を引きそうになったりすると(略)出てくると体が赤くなったり赤くならなかったりというムラができている。(略)だから風呂から出てきて、体を拭いた後で足を見て、片足が赤くなっていなかったら、赤くならない方だけもう一回何分か湯の中に突っ込んで置けばいい。」
「風邪を引いた時に食物を少し減らすというのはごくよいことです。水分の多いものを食べ、刺戟性の食物を多くする。(略)生姜でも唐辛子でも胡椒でも何でも構わない。(略)その方が経過を早くします。」
「風邪を引いても熱をのある時は動いても一向に心配ないのです。風呂に入っても構わないのです。(略)ただし熱が一旦上がって、それから下がって平温以下になり、平温以下から平温に復するまでの間は安静の必要がある。」
「風邪を全うする要領
1、体を弛めること(略)
2、冷やさぬこと(略)
 熱が出ても冷やさぬこと。(略)
3、温めること(略)
 後頭部を40分間、一本の熱いタオルを取り替え取り替えして温める。(タオルは小さくたたむほどよい)(略)
4、発汗は引っ込めないこと(略)
5、風邪の全行程における急処
 平温以下の時期を安静にすること。
 平温に復したらすぐ起きること。(余分に用心しないこと)(略)
6、水分を多めにとること」


風邪の効用 (ちくま文庫)風邪の効用 (ちくま文庫)
野口 晴哉

筑摩書房 2003-02