思考の遊戯(雑読雑感の裏側)

2018年04月13日(金)

アリスマ王の愛した魔物

☆☆☆☆

短編集。

『ろーどそうるず』

ノヴァ3』で既読につきパス

ゴールデンブレッド』☆☆☆★

太陽系開拓時代舞台にした和製右翼的SF日本の稲作農耕文化をその時代再現するとどうなるか、を書いた(だけの)作品ハードSF的にはそうする必然性特に突き詰められていない。まあ、『暗黒太陽の目覚め』に近い手法というか…。ミステリ的というか、伏線に基づくオチもついているので★追加(^_^;)。


アリスマ王の愛した魔物』☆☆☆★

人力コンピューターもの。ではあるが、科学的根拠はなきに等しく、サイエンス・ファンタジー(いわゆる広義のSF)と言って過言ではない。私的には本作の人力コンピューター「算廠」には全く説得力がなかった。まだイディオサヴァンばかり集めたチーム(要するに星野之宣ソ連宇宙開発SF短編だ)のほうがまだ説得力がある。テイストはまんま『アラビアの夜の種族』で、実質短編集である同作の中にあっても違和感は全くないであろう。

『星のみなとのオペレーター』☆☆☆

群れでやってくる侵略者という設定は『トップをねらえ!』『ガメラ2』『2010年』など数多いが、本作もまあその一端。特に理由なく若い女性ファーストコンタクト相手に選ばれるあたりも含めてラノベ的。

『リグ・ライトーー機械が愛する権利について』☆☆☆☆

最初は、車の自動運転実用化されるとどんな問題が起こるか、をシミュレートしただけの話。まるで官公庁啓蒙用に作るマンガみたいな小説。ところが、後半はAIものとしてのハードSF風味が前面に出て来て、アシモフロボットものや『ヴァーチャルガール』のようなある種感動的かつ、それにとどまらず、そこからラストではSF的飛躍を伴うラストに至るところが素晴らしい。ホップステップジャンプの三段階が見事に決まった佳作。

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